人類最強の英雄 ~神の血筋じゃ無くても怪物ぐらい倒せるよね~   作:刻神 翡翠

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第3話 雁夜とウェイバー、大英雄と征服王

 

「ひ、酷い目にあった・・・死ぬかと思った?いや、死ぬより辛かったかも」

 

「すまんな雁夜、まさかフィルがあそこまでスパルタだとは思わなかったんだ」

 

一夜漬けとはいえ、一流の魔術師くらいなら相手にできるんじゃ無いか

 

「さて、早くしないと夕飯を作れないぞ?今日は餃子だサクサク買い物を進めないとな」

 

「ああ、わかってるけど、俺たち聖杯戦争中なのにこんな事をして居ていいのか?」

 

なんだ、そんなことか

 

「夜にならなければ聖杯戦争は始まらないよ、神秘の秘匿だの面倒だからな・・・それにもし負けるとしても楽しく過ごして負けたいだろ?」

 

「なるほど、確かに楽しく過ごしたいなっとすいま、せ、ん・・・」

 

「おお、スマンスマン、ん?お前は・・・」

 

「ったくどうしたんだよ、ライ、ダー・・・れ、令呪⁉︎」

 

ほー、ライダーね

 

「へぇ、君がライダーか」

 

「ほほぅ、そう言うお前はセイバーでもランサーでもアーチャーでもなさそうだな」

 

適性はあるけどね

 

「ああ、今回はバーサーカークラスの代わりにエクストラクラス、セイヴァーとして参加している、よろしく頼むよライダー」

 

「なんじゃ、名前を申す度量もないのか?ならば余から名乗ろう、余は征服王イスカンダルである!」

 

イスカンダル、か

 

「なるほどなアキレウスの小僧に憧れている英霊か」

 

「何?あのアキレウスを知っているとはギリシャの英霊だな」

 

おっと

 

「しまったな、少し口が滑った」

 

「何を言う、わざと口を滑らせた、の間違いであろう」

 

へぇ

 

「流石にバレたか、次からもう少しマシな口の滑らせかたを考えないと」

 

「おう、っと所でお主らは何をしにここに来たのだ」

 

ん?ああ

 

「晩飯の支度だ聖杯戦争は夜からだからな、体調は万全にしなきゃな」

 

「サーヴァントは別に食べ物を食べなくてもいいんだろう?」

 

ライダーのマスターか、魔術の才能は無いが別の方面に才能が特化しているな、面白いな将来が楽しみだ

 

「そうだな、だがサーヴァントはかつては生きて居た人間なんだぞ?飯を食べたくなるものだからな、気分だよ気分、やる気が出るか出ないかだ」

 

そう言うと納得したようなしてない様な微妙な顔をして引き下がった・・・が

 

「でもさっきエクストラクラスって僕たちの知らないことを言って居なかったか?」

 

「ふむ、なら一緒にお茶でも如何かな?軽く情報交換がしたくてね」

 

「ちょ⁉︎セイヴァー⁉︎な、何言ってるんだよ⁉︎ジジイはともかく桜ちゃんのご飯とかどうするのさ⁉︎」

 

気にするのはそこか

 

「金のことなら気にするな、異空間にしまっておいた金塊とかをいくつか売り払ったからな、それにたまには外食って選択もあり、だろ?」

 

「セイヴァー・・・お前なんでもありだな、まあ桜ちゃんには元気になって欲しいから外食は賛成だが」

 

「ワハハッ、そりゃあいい案だのぅ、よし行くぞ小僧」

 

「ちょ⁉︎ら、ライダー⁉︎ま、ま、待てぇぇ⁉︎」

 

こうして俺たちはサーヴァント2人とマスター2人という異質な組み合わせで喫茶店へと向かうのであった

 

「む?アレはサーヴァント2機とマスター2人か、マスターどう致しますか?・・・了解しました」

 

影はセイヴァー達を見張る様に追いかけて行った

 

 

「で、セイヴァーは僕たちにエクストラクラスって奴のことを説明してくれるんだよな」

 

「ああ、まずエクストラクラスが何なのかと聞いたな、エクストラクラスは通常の7クラスに含まれない特殊なクラスを持つ者のことだ」

 

通常の7クラスが騎士、槍兵、弓兵、騎兵、魔術師、暗殺者、狂戦士だから確かに救済者なんてクラスは無いし・・・今までに前例でもあれば・・・

 

「あるぞ」

 

「心を読まないでくれ⁉︎ってあるのか⁉︎」

 

そんな馬鹿な⁉︎って何で知ってるんだよ⁉︎サーヴァントに聖杯から与えられる知識は最低限のことだろ⁉︎

 

「まあ、落ち着こうウェイバー君?セイヴァーの無茶苦茶は今に始まったことじゃ無いから」

 

「いや、雁夜さん⁉︎諦めないでください⁉︎貴方がセイヴァーの手綱を握ってなかったら大変な事に・・・」

 

「幾ら何でも失礼じゃ無いか・・・俺は好き好んでものを壊したりしない、(常識は壊すかもしれないが・・・)」

 

「お主も中々に現代を満喫しておるな、それに城の調理人でなくともこれ程の料理が出てこようとは、やはり現代は素晴らしいな全くもって、実に征服しがいがある」

 

ライダーが世界征服しようと言いだしたら令呪を使っても辞めさせないと

 

「おっと、話がズレたな・・・でエクストラクラスの数なんだが、俺が把握して居るだけで聖杯戦争に不具合が生じた時に現れる裁定者(ルーラー)、生粋の復讐者たる復讐者(アヴェンジャー)、盾の英霊たるシールダー、様々なエゴの詰まった存在アルターエゴ、俺のクラスたる救済者(セイヴァー)、また各世界的宗教の開祖などは覚醒者として扱われる」

 

「ほう、よくそんな事を知っておるな」

 

確かに、何で知ってるんだ?今回の聖杯戦争は4回目、他の全てに出て居たとしても分かるはずがない、それにそこまでエクストラクラスが居たなら僕にだって知れた筈だ

 

「俺は高ランクの千里眼のスキルを持っていてな・・・未来であろうと過去であろうと並行世界であろうと見れるんだよ」

 

「何だそれ⁉︎この先に起こることがみんなわかってるんだろ⁉︎ならこの聖杯戦争の勝者も・・・」

 

「な、何だそれ⁉︎俺も聞いてないぞ⁉︎」

 

ってマスターにも教えてなかったのか⁉︎

 

「・・・そこなんだがなぁ、聖杯戦争の勝者や敗者に関係する人や物、後はマスターやサーヴァントの戦略に関しては聖杯側から見るのを制限されている、その代わり過去の聖杯戦争の事は全く封じられていない、その過程でちょっと面倒なものを見てな・・・ライダー気をつけろ、この聖杯戦争何かがおかしい」

 

「ほう、お主ほどのサーヴァントがそう言うとはのう・・・肝に命じておこう、さて余は言うことがある」

 

は?ライダー?一体何を

 

「我が軍門にくだらんか?」

 

「はぁぁぁあ⁉︎ら、ライダーな、何を⁉︎」

 

「いや、あいにく王様とは生前からあまり相性が良くなくてね、王族には面倒ごとをいくつもふっかけられたことがあるからやめておこう、それに・・・」

 

それに?

 

「マスターの、雁夜の願いを叶えたくなってしまったからな、あんたは嫌いじゃないよ・・・だけど今は君よりマスターの方が魅力的でね」

 

「セイヴァー・・・」

 

「ふむ、余の付け入る隙はない様じゃな、さて坊主行くぞ」

 

「ら、ライダー⁉︎ちょ⁉︎掴むなら腕にしてくれよ⁉︎」

 

僕はライダーにエリを捕まれ、セイヴァーとそのマスターとの邂逅は終わりを告げた

 

 

「全く、愉快なコンビだったな、そうは思わないか雁夜?」

 

「ああ、聖杯戦争なのにこんな出会いがあるなんてな」

 

セイヴァーは微笑みながら俺にそう言った

 

「いや、聖杯戦争の中だからこそ、なのかもしれないよ雁夜、っと少し待って居てくれ桜とフィルを連れてくる」

 

「っともう7時か確かに呼んでこないとな」

 

ふっと消える様に移動したセイヴァーが屋敷の方に居るのを感じる・・・全く非常識なサーヴァントだ、いやサーヴァントだから非常識なのかもしれないが

 

「あ、何食う?」

 

「頼むからもう少し常識的に生きてくれ、セイヴァー‼︎」

 

「生きてないから、サーヴァントだし、まあマスターには元気になって欲しいから焼肉にするか」

 

って桜ちゃんたちはどうしたんだ⁉︎

 

「私たちは居ますよ?」

 

「雁夜叔父さんどうしたの?」

 

「このとうり、もう連れてきたが?(空間転移の魔術でだが)」

 

「さらっと凄まじい魔術使ったって言わなかったか?魔力足りなかったんじゃ」

 

今の俺じゃあ倒れる、と思ったんだが

 

「フィルに供給を頼んでな、自分だけなら無制限に跳べるんだが」

 

現代の魔術師に喧嘩売ってないか⁉︎いや神代もかもしれないけど


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