神の意思が俺をTSさせて百合ハーレムを企んでいる 作:とんこつラーメン
ま、なんとかする方法は見つけたので、後は金銭面をどうにかすればいいだけなんですけどね。
余談ですが、今日ダメ元でFGOの限定ガチャを引いたら、ギリギリの所でロリダヴィンチをゲットしました~!
これで、今回4周年記念で登場した新しいサーヴァントを見事にコンプリートしました!
パリスとガレスとシャルロットが可愛くて辛い。
サロメは近所に住んでるお姉さん枠でお願いします。
暑い……その一言しか言うべき言葉が見つからない……。
私は今、IS学園の正門前にてシャルロットとラウラの二人と待ち合わせをしている。
ここは人工島だから、地面からの照り返しがキツすぎる……。
上と下から同時に責められるって……どこのAVだよって話ですよ。
「まだかな……」
かれこれ、ここで待ち続けてから10分以上が経過したような気がする。
いや、もしかしたらまだ1分も経ってないかもしれない……。
(ヤバ……暑さで時間の感覚が分からなくなってきてる……)
早く来てくれ二人共……そうじゃないと、佳織とろけちゃう。
一体どうしてこんな事になったんだっけ……。
そう……あれは確か……。
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全ては、夜に自宅にある自分の部屋にてのんびりとパソコンでネットサーフィンをしている途中で掛かってきた電話が始まりだった。
スマホの画面を見て、掛けてきた相手がシャルロットだと知った私は何の疑問も抱かずにその通話に出てしまった。
ここでちゃんと自分の頭の中にある原作知識を思い出していれば、こんな事にはなっていなかったのに……。
「もしもし?」
『あ、佳織? 今、大丈夫かな?』
「うん。普通に暇してたけど……どうしたの?」
『聞いてよ~! ラウラったらさ、学園の制服とかと自国から持ってきた軍服以外に服らしい服を全く持ってないって言ってるんだよ~!』
「へ? 服?」
『そう! 私服の類が一着も無いの! 僕達は仮にも華の女子高生なんだよ? こんなの絶対に有り得ないでしょっ!?』
「あ~……うん。そうだね~……」
ラウラは生まれが生まれなだけに世間一般の知識には疎いし、それに加えて同じ隊の人達から間違った日本知識を植え付けられてるからな~……。
かく言う私も、殆どがお母さんの買ってきた服ばっかりで、自分で選んで買った服なんて数着しかないんだよね……。
女の子として流石にどうかとは思うけど、ぶっちゃけ言って私ってあんましファッションには拘りとかないしな~……。
『だよね? そんな事だから、明日ラウラの服を買いに行こうと思うんだ。勿論、佳織も一緒に来てくれるよね?』
「そっか~。いってらっしゃい~……は? 今なんつった?」
『IS学園の正門前に10時頃に来てね! 待ってるから!』
「ちょ…ちょっとっ!? シャルロットさ~ん!? 私はまだ行くなんて一言も……切られてる……」
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こうして、私はシャルロットの勢いに負けて、有無を言わさず一緒にラウラの服を買いに行く羽目になったのでした。トホホ。
「お待たせ~!」
校門に背中を預けてボ~っとしていると、寮の方から手を振ってやって来た二人の美少女の姿が。
あの真っ白なワンピースを着た金髪少女はシャルロットで、その隣で見られた制服を着ているのがラウラか。
夏休み中も外出するのに制服を着るのは確かに問題かも……。
「ごめんね。ちょっと服を選ぶのに手間取っちゃって」
「全くだ。別に服なんてどれでもいいだろうに」
「そんな訳にはいかないよ! 折角のお出かけなんだよ? しっかりとおめかししていかないと!」
「私には全く理解出来ん話だ……」
同じくだよ。
私も人並みには気を使うけど、そこまで時間は掛けない方かな~。
今、着ている服だって適当に目についた物を引っ張ってきただけだし。
「って佳織! その服は……」
「ん? どこか変かな?」
今日の私の服は、半袖の白いYシャツとデニムのミニスカ。
かなり外が暑かったから、スカートはかなりきわどい短さだけど、これならそう簡単には捲り上がらないでしょ。
後は適当に柄の入ったキャップを被って、少しでも涼しくする為にダリル先輩のように胸元を常識の範囲で開いてから、そこに百式の待機形態であるサングラスを掛けている。
「悪くない……悪くないけど……」
「けど?」
「ちょっと地味だよ。それじゃあ、佳織の魅力が半分も引き出されない」
「えぇ~……」
地味って……そんなに酷いかな~?
お母さんは別に何にも言わなかったけど……。
「仕方がない。ラウラだけじゃなくて佳織も一緒に僕がコーディネイトしてあげるよ!」
「いや……別に私は……」
「よし! それじゃあ出発しようか!」
「「話を聞いてくれ……」」
この子って、ここまで猪突猛進だったっけ?
なんか、原作の一夏みたいな性格になってるんですけど。
あれかな。家庭環境に問題が無いから、その分、彼女の性格も明るくなってるのかね?
これは少し明る過ぎな気もするけど。
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バス停まで行く途中、自販機でジュースを買った。
待っている間にもペットボトルを一本飲んだんだけど、それだけじゃすぐに喉が乾いてしまう。
唯でさえ異常気象なレベルの暑さなんだから、多少のお金は必要経費だと割り切って、こまめな水分補給を心掛けないと。
その事は二人もちゃんと分かっているようで、私と一緒にドリンクを購入していた。
バス停についてから喉を潤しながら待っていると、割と早くにバスがやって来てくれた。
「あ。バス来たよ」
「早く涼みたい……」
「私もだ佳織……。教官から日本の夏は暑いと教えては貰ったが、これ程とは思わなかった……」
今年が特別に暑すぎるだけだよ……多分。
少なくとも、去年はもう少し涼しかったような気がするし。
やって来たバスに乗ると、夏休みにも拘わらず想像以上に車内が空いていた。
少しでも体を休めたいと思っていた私にとっては実に有難い状況だ。
「ここなら三人で座っても大丈夫じゃない?」
「そうだね」
最近のバスはかなり大きめに席を設けていて、女子高生三人ぐらいなら余裕で座れるぐらいの幅がある。
特にラウラは小柄な方だから、絶対に大丈夫だろう。
「「「涼しい……♡」」」
このバスは冷房じゃなくて窓から入ってくる風で涼を取っているけど、これはこれで悪くない。
っていうか、機械の風よりも自然に吹く風の方が気持ちいいよね~。
(車窓から景色を眺める金髪少女……絵になるな~……)
シャルロットの美しさに目を奪われたのは私だけじゃないようで、先に乗っていた女子高生グループらしき集団がこっちを見て色々と話していた。
「見てよ、あそこの三人……」
「あの金髪の子……綺麗ね~……」
「銀髪の子が着てるのってIS学園の制服じゃないっけ? 自由に改造が出来るっていう……」
「っぽいね。って事は、あの子らはエリート?」
「入学倍率が一万超えてるらしいし、間違いないわね」
やっぱ、世間から私達ってそんな風に見られてるのね。
分かってはいても、なんとも言えない気持ちにはなりますな。
「巨乳女子高生……」
「なんと色っぽいのでござろうか……」
「せ…拙者、ちょっと興奮してきたでござる……」
私達とは通路を挟んで向かい側に座っている見るからなオタク集団がこっち……というか、私の胸にばかり注目しているのを感じた。
人の胸ばかり見てんじゃねぇ~よ! あれかっ!? 男は皆オッパイが好きなのかっ!?
前世の私ってどんなんだったっけ……全く思い出せん……。
「どうしたの佳織?」
「いや……少しだけ空しくなっただけ……」
「「???」」
幾ら暑いからって、やり過ぎは禁物って事だな……いい教訓になったよ。
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バスを降りて少し歩いた所にあったのは、駅前のデパート。
どうやら、ここが今回の目的の場所のようだ。
「ここか~……」
「デカいな……。色んな店が密集しているようだが、一体どうする気だ……シャルロット?」
いつの間にかシャルロットは肩から掛けているバックから雑誌のような物を取り出してうんうんと唸っている。
さっきから目がひっきりなしに動いてるけど、何を見てるの?
「ここはこうだから……うん、分かった。この順番で回れば無駄が無いね」
「「はぁ……」」
一人だけで盛り上がってますな~。
完全に私達とは空気が違うし。
「最初は目的でもある服を見て、その後にランチを食べる。最後に小物とか生活雑貨的な物を見ていこうと思うけど、二人共それでいいかな?」
「「うん」」
ここで私とラウラの心は一つになった。
この買い物の間、シャルロットには絶対に逆らわないようにしようと二人で誓った。
「ねぇ佳織。ラウラにはズボンとスカート、どっちがいいと思う?」
「なんで私に聞くの? そーゆーのって普通は本人に聞かない?」
「来る前に一度、ラウラにも直接聞いたんだけど、その時は『どっちでもいい』って言うんだもん」
「そうなの?」
「あぁ。どっちがいいかなんて私にはサッパリだしな」
「だから、佳織に聞こうと思ったの。流石のラウラも、佳織が選んだものなら嫌とは言わないだろうし。ね?」
「うむ。嫁が選んだものならば着なくてはな」
私は嫁じゃないっつーの。何度言えば分かるんだよ。
でも、シャルロットの言ってる事も一理あるな。
私以上にファッションに疎いラウラに『どっちの服がいい?』と聞くのは少し酷だ。
最初は第三者が選んだ服を着せて、それを基準にして自分で選ばせるようにしていくのがベストなのかもしれない。
「と言ってもな……ぶっちゃけ、どっちもラウラに似合いそうな気がするし……」
「そうなんだよね~。それが一番の問題なんだよね~……」
なんせ元がいいからね。そりゃ、何を着せても絵になりますよ。
地味な私とは大違いだわ、ホント。
「兎に角、まずは上から……七階から見ていくよ」
「む? どうして上から見て……」
ラウラが何かを言おうとした瞬間、私は彼女の肩を掴んで首を左右に振った。
軍人であるラウラはすぐに私の言いたい事を理解して、素直にコクンと頷いてくれた。
「今のシャルロットには……」
「下手に口答えをしない方がいい……か。了解した、佳織」
もう完全に、この場の主導権はシャルロットが握っている。
ここに来た時点で、私達は彼女の言う事に従うしか道は残されていないんだ。
「ほら、早く行くよ二人共!」
「「は~い」」
せめて、変な格好をさせられないように祈っておこう。
これからの事に少しだけ不安を覚えながら、私は二人と一緒にエレベーターに乗った。
今回はここまで。
次回はラウラと佳織が着せ替え人形に?