神の意思が俺をTSさせて百合ハーレムを企んでいる 作:とんこつラーメン
理由は全くの不明だけど、いきなり私のリヴァイヴⅡに皆の機体が融合(?)して、超絶的なパワーアップをした。
それは本当に有難いし、いいんだけど……。
(こ…これは一体どういう事だ!?)
(私達の体が……いえ、魂が佳織さんと一つになっていますの!?)
(そんな非現実的な……)
なんで他の皆の声が私の中…正確には頭の中から聞こえてくるのさ~!?
(全くもって状況が理解出来ん……)
(これこそまさに創聖合体……!気持ちいぃ~!)
なんで簪だけアクエリオンネタをぶっこんでくるのさ!?
意外と余裕あるな!この子は!
もしかしたら、私達の中で一番肝が据わっているのかもしれない……。
私自身も混乱しているけど、まずは目の前の福音をなんとかしなくちゃ!
あいつもこっちの急激な変化に戸惑って……いるのかなぁ~?
少なくとも、状況を把握するためなのか、動きを止めてはいるけど。
「これは……?」
ふと目の前に機体の名前が表示された。
【ラファール・リヴァイヴ・バリスティック疑似最終形態『メサイア』】
メサイア……救世の王…か。
よく見たらエネルギーの上限が大幅にアップした上で全て回復してるし。
「あ~…皆。この状態に戸惑っている気持ちはよく分かるが、今だけ少し落ち着けないか?」
(え?佳織にも私達の声が聞こえるの?)
「頭の中に直接な」
(そ…そうなんですのね……)
本当に…何がどうしてこうなったんだ?
「考える事は後でゆっくりと出来る。今の私達が成すべき事。それは……」
眼前で静止している福音を睨み付ける。
(……そうだったわね。私達の元々の任務は……)
(この福音を撃破する事!)
(今度こそ……私達の手で任務を達成するぞ!)
(今の私達なら……きっと、ううん…絶対に出来る!)
(そうだ!やろう!皆で!)
意気込みは充分だな。
それじゃあ……
「これが私達の……」
腰を低くして足を曲げ、いつでも飛び出せる態勢を取る。
「最終ラウンドだ!!!!」
そして、全速力で福音に向かって突撃した!
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
こっちの動きに即座に反応して、その場から後退して間合いを取ろうとする福音。
だが、そうは問屋が卸さない!
「逃がすと思うか?セシリア!!」
(お任せを!!)
セシリアの意思に反応するかのように、全てのビットがいつも以上の滑らかな動きで福音に向かって行く!
当然、福音はビットを迎撃しようと試みる。
しかし、今のビットには全く通用しない。
(残念ですが……もう貴女の攻撃には当たりませんわ!!)
福音が放った光弾の隙間を縫うようにしてビットが動いていく。
まるで、ビットの一基一基にセシリアの魂が乗り移ったかのように。
(そして!佳織の防御は僕がする!!)
私の目の前にとてつもない大きさの鋼鉄の壁……いや、盾が展開された。
体全体を覆い尽くすかのような巨大さで、福音の光弾を全て防いでみせた!
(隙あり!!そこですわ!!)
自分の攻撃が一切通用しなくなった事に驚いたのか、福音の動きがほんの一瞬だけ止まった。
その隙を見逃さずに、ビットによるレーザーの包囲網が襲いかかる!
(この感覚……今ならば!!)
レ…レーザーが曲がった!?
これが噂に聞く『
まさかの不意打ちに、福音は全てのレーザー攻撃を体で受ける事に。
(シャルロット!盾を解除して!)
(分かったよ!鈴!)
盾が量子化されて消えた。
それと同時に背部にある衝撃砲が発射準備に入る。
(あたしはあたしの意思で撃つから、佳織は構わず攻撃しなさい!)
「了解だ!」
手に取った武器……右手には雪片に双天牙月の持ち手が付いた物、左手には空裂に同じ持ち手が付いた物をがっしりと握りしめてから突っ込む!
態勢を立て直した福音は後退を繰り返しながら光弾を撃ってくるが、それは全て無駄に終わる。何故なら……
(ほらほらほらほら!やれるもんならやってみなさいよ!)
灼熱の炎を纏った衝撃砲にて片っ端から破壊されているから。
これはまた……凄い威力だな……。
爆炎を潜りながら福音と激しいエアコンバットを繰り広げる。
さっきと同じように何度も高速でぶつかり、交差していく。
「でぇぇぇぇぇぇぇい!!」
『!!!』
福音の手刀と私の持つ雪片が鍔ぜり合った。
「悪いが……パワーはこっちが上だ!」
力任せに福音の体を弾き飛ばす!
けど、それだけじゃ終わらない!
(今なら使える…!姉さんの必殺剣が!!)
雪片の刀身が展開し、そこから昔テレビ越しに見た純白の光の刃が現れた。
(零落白夜!!佳織!!!)
「おう!!!」
少しだけ離れた福音に速攻で追いついて、その胴体を零落白夜で真一文字に斬る!!
(直撃した!)
(こいつはおまけよ!!とっときなさい!!)
零落白夜の一撃で怯んだ福音に、すかさず衝撃砲の雨霰。
吹っ飛びながら完全に体勢を崩した!
「セシリア!ビットを戻せ!」
(はい!)
ビットが私の周囲に集まって、その銃口を福音に向ける。
「簪!マルチロック!!」
(わ…分かりました!)
私の目に全ての射撃武器の標準が福音にロックされていく。
「ラウラ!セシリア!シャルロット!鈴!」
((((了解!))))
四人は私の意思をすぐに理解したのか、自分が担当する武装を全て攻撃態勢に移行させた。
ティアーズビットが、スターライトMK-Ⅲが、龍砲が、アサルトライフル『ヴェント』が、大口径リボルバーカノンが、山嵐が、春雷が、全て前方を向く。
それに合わせて、私も一旦両手に持った剣を腰に付けて、自分の手にハンドガンとマシンガンを展開した。
(ロック完了!)
「よし!!」
頭の中で全ての武器を発射命令を出す!
「これが私達の戦いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
今思ったけど、これってモロにストフリのドラグーン・フルバーストじゃない?
まぁ…別にいいか!
私の体に凄い衝撃が走るが、歯を食いしばって耐えながら全ての武器が発射されるのを見た。
流石に福音もそのまま突っ立たままではいないようで、なんとか態勢を戻した後に回避運動をしながらの迎撃行動を行った。
けど、それはもう完全に後の祭りだった。
スターライトのレーザーが肩に当たったのを皮切りに、そこにビットのレーザーが全身を貫き、衝撃砲が何発もぶち当たる!
更にリボルバーカノンの強烈な一撃が腹部に直撃し、その四肢にハンドガンのビームと春雷のレーザー、マシンガンとアサルトライフルの弾が命中する!
そして、トドメと言わんばかりに48発のミサイルが福音に全弾命中する!
「まだだ!」
すぐにハンドガンとマシンガンを収納し、空いた手に二振りの剣を握りしめる!
「私達の絆の力……」
それを全力で振りかぶり……
「受けてみろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
一刀両断する!!!
福音は回転しながらド派手に吹き飛んでいった。
(やりましたの!?)
(ちょ…!それフラグ…)
(へ?)
簪の言う通り、セシリアの言葉はフラグだった。
クソ神によって魔改造された福音はまだ動けるようで、首だけはしっかりとこっちを向いていた。
すると、いきなり福音の光の翼が消えた。
(き…消えた…?)
(いや…違う!あれは……)
福音の両手がまるでかめはめ波を撃つようなポーズになって、その手に高密度のエネルギーが収束していく。
(
そうか!自分に残された全ての余剰エネルギーを攻撃に転用させて放つつもりなんだ!
(佳織!来るぞ!!)
その両手がこちらに向いた直後、本物のかめはめ波のような一撃が襲いかかってきた!
「そっちが全てのエネルギーで雌雄を決しようと言うのなら……」
一直線に飛んできた大きなエネルギー波を滑るように躱しながら、私は頭の中で皆に語りかけた。
「私達は
私の体…正確にはISが眩しく光り輝き、徐々に光が増していく。
「皆!!行くぞ!!!」
「「「「「「「おう!!!」」」」」」」
その時、確かに皆の声が周りから聞こえた。
七つの黄金の流星が私の体から飛んで行って、福音の周囲に集結した。
「まずは私から!!!」
黄金に光る簪の体には極限まで進化した打鉄弐式が纏われていた。
【打鉄弐式疑似最終形態『天照』】
「てやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
その手に持つ薙刀の連撃を食らわせて、その直後に二倍に増えた山嵐を一斉発射!!
「当たってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
合計96発のミサイルが福音に命中し、爆発する!
福音がその攻撃で飛んで行った先には、光り輝くISを纏った箒が待ち構えていた。
「不思議だ……。今はそんな状況じゃないと分かっているのに……」
【紅椿疑似最終形態『阿修羅』】
「心が高揚している自分がいる!!」
まるで黄金に光り輝く大輪の花を思わせる背中のバインダーから、8本の機械の腕が出現。その全てに空裂と雨月と同じ剣が握られている。
「感謝するぞ!!流転の運命とやらにな!!!!!」
10本の腕から放たれる達人級の斬撃に、福音のボディが傷ついていく。
「セシリア!!」
「待ってましたわ!!」
箒がまた福音と吹き飛ばす。
その先には、まるで黄金の騎士のような姿をしたセシリアがいた。
【ブルー・ティアーズ疑似最終形態『
「佳織さんの想いと決意……絶対に無駄にはしませんわ!!!」
本来なら両手で一丁持つ筈のレーザーライフルを、片手ずつで二本装備している。
それを同時に撃ちながら、更には12基まで増えたビットで同時射撃!!
「これも……持っていきなさい!!!」
更にそこからビットと同じ数のミサイルも発射!!
その全てが命中して、福音が爆煙に包まれる。
「まだ終わりじゃないわよ!!!」
福音の真上を取ったのは鈴。
その顔は今までで一番生き生きとしている。
【甲龍疑似最終形態『
「いくわよぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
大型化した4つの龍砲から放たれるのは、超大型の衝撃砲。
しかも、それぞれに色が違う。
一つは赤く燃えて、一つは青い光って冷気を纏っている。
もう一つは黄色く光って雷が迸り、最後の一つは緑色の風に覆われている。
それら4つの属性を持つ衝撃砲がマシンガンのように福音に当たっていく。
「もう一丁!!!!」
鈴の手に彼女の体を同じぐらいの大きさの青龍刀……双天牙月があった。
「ぶっ飛べぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
斬ると言うよりは殴ると言った感じで横に斬る。
そこに上空から急速に降りてくる影があった。
「まだ私達の攻撃は終わってない!!」
やってきたのは一夏。
その身も皆と同様に金色に光り輝き、その姿はまるで黄金の熾天使。
【白式疑似最終形態『
ウィンバインダーが本当の天使の翼のようになって8対になっている。
そして、その手に握られているのは勿論……
「伸びろ!!零落白夜!!!」
あろうことか、雪片の二刀流。しかも、そこから伸びる零落白夜の刃はどこまでも伸びていき、まるで自分の意思があるかのように自在に動いて福音を切り刻んでいく。
「僕も負けてられないよ!!!」
シャルロットも飛んできて攻撃に移る。
機体の各部が巨大化し、その姿はまさに空飛ぶ武器庫。
ウィングスラスターも大型になって、機動性は全く低下していない。
【ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ疑似最終形態『エンド・オブ・アース』】
その両手にアサルトライフル、周囲には無数の銃火器がビットのように浮かんでいる。
「全弾撃ち尽くす!!!」
福音の周りを飛び回りながら、全ての銃火器が火を噴く。
その銃弾の嵐に完全に身動きが出来なくなる。
シャルロットが攻撃を終えた直後に、福音の体を拘束するように複数のワイヤーブレードが飛来して、その両手足に巻きつく。
「まだまだ行くぞ!!!」
私達の中でワイヤーブレードを装備しているのは一人だけ。
そう……彼女だ。
【シュヴァルツェア・レーゲン疑似最終形態『
「今までの借り……ここで全て返させてもらおう!!!」
福音を体を封じた状態で6門の超大型レールガンが発射される。
そんな状態で撃たれたのだから、必中は当然の事。
命中した衝撃がこっちにまで伝わってきた。
「佳織!!!」
「締めは貴女が!!」
「やっちゃえ!!!」
「この一撃で!!」
「全てを終わらせてくれ!!」
「貴女の一撃で!!」
「終止符を!!!」
皆にそう言われたら……やるしかないじゃないか!!!
私はラウラのレールガンの上に乗って、福音に狙いを定める。
「今こそ言わせてもらおう……!」
この状況……言うべき言葉は一つだけだろ!!
皆の武器と同じように巨大化したWビーム・トマホークを両手で装備し、今出来る全推進力で突貫する!!
「私達を……誰だと思っている!!!!!!」
通り過ぎながら全力で切り裂く!!!…がビームの刃が福音に突き刺さった状態で止まった!!
「これで……!」
福音が腕を振るわせながら私の首に手を伸ばして掴もうとする。
「
力任せにトマホークを斬り下ろす!!!
福音が海に向かい落ちていく中、その装甲が粒子化して消えていく。
「おっと」
急いで傍まで行って、中にいた操縦者の人をギリギリの所でキャッチ。
「ふぅ……少し焦ったぞ」
おや?ISが……。
「元に……」
「戻っていく……?」
黄金に煌めく光が次第に消えていく。
全てが消えた後、残ったのは元の姿に戻った私達の専用機だった。
「……終わった……のよね?」
「そう…ですわね」
「疲れた……。今はそれしか言葉が出ない……」
「そうだな……」
本当に終わった……んだよね……?そうなんだよね……?
「あ……?」
戦闘が終わったと思ったら……急に力が……。
「か…佳織?大丈夫?」
「彼女は私が運ぼう」
「お願……い……」
瞼が重くなって……意識が……。
「佳織……?」
シャルロットが私を呼ぶ声が聞こえる。
でも、なんでか遠くに聞こえるな…。
「佳織!!!」
「「佳織さん!!!」」
不思議な浮遊感と落下するような感覚を感じながら、私は静かに目を閉じた。
あぁ……なんだか眠いな……。
このまま……ずっと寝ていたいな……。
勇者特急マイトガイン
天元突破グレンラガン
機動戦士ガンダムSEED
色々とやりすぎた感がありますね。
楽しかったけど。