インフィニットストラトス return of calamity リメイク版   作:アルバロス

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デート回と言ったな?あれは後回しだ


新たな転校生は何をもたらす?

「やっぱりハヅキ社製のがいいなぁ」

「えー、ハヅキ社のってデザインだけって気がするんだけど」

「そのデザインがいいんじゃない!」

「私は性能で見てミューレイのかなぁ。特にスムーズモデルがいい」

「でも、あれ高いじゃん」

 

今日の朝、教室では個人用のISスーツの注文をする日のため、カタログを手に談笑しながらも意見交換をしあっていた。ここで、のほほんさんが既にスーツを持っている木綿季にどこのスーツを使っているのかを聞いてきた

 

「そういえばユウちゃんってどこのISスーツなのぉ?」

「ボク?ボクはアウターヘブン特製のやつだよ」

「あ、アウターヘブン!?」

「あの超大企業の!?」

 

クラスのほぼ全員が木綿季のISスーツを作ったのがアウターヘブンという事実に驚いていた。前に色々やってるとしか言わなかったから説明すると、社長をしている錬の手腕がよく、現在アウターヘブン社のシェアが全体の四割を占めるものが多く存在し、特に軍事関係に関しては六割を越えるものもある。

 

「てことは、零童君もアウターヘブン社製なの!?」

「ああ、そうだが」

「いいなぁ…あの超大企業がバックについているなんて……」

 

こんな会話をしていると、山田先生がISスーツの特性を説明しながら教室に入ってきた。山田先生本人はスーツ申し込み開始日なのでしっかり予習をしてきたと胸をはるが、一組で約八通り程あるあだ名のいくつかで呼ばれていた。先生も呟いてたが、教師を愛称で呼ぶのはちょっと……

 

「諸君、おはよう」

「「「お、おはようございます!」」」

 

だがその空気も担任である織斑先生が教室に入ったとたん、訓練されたが如く、ピシッとした空気に変わった。

 

「今日からは本格的な実践訓練を開始する。訓練機ではあるが危険なのにはかわりないので気を引き締めて臨むように。各自のISスーツが来るまでは学校が貸し出すものを着てもらうが、それを忘れたら学校指定の水着をそれもないものは…まぁ下着でいいだろう」

 

問題大有りだろ!ちなみに学校指定の水着は何故か旧スク水。個人的にはす…ゴホンゴホン

 

「では山田先生、ホームルームを」

「は、はい。……ええとですね、今日は転校生を紹介します。しかも二名です!」

「「えええー!?」」

 

教室中は新たな転校生が来ることでざわついた。わんやわんやとなっている最中に二人の転校生が入ってくるが、織斑先生が入ってきたときとは別の形で教室のざわめきが止まる。そりゃそうだろう……二人のうち、一人が男だったんだから

 

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不馴れなことが多いですが皆さんよろしくお願いします」

「お、男……?」

「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞き本国より転入を…」

「きゃ…きゃあああああああ!!」

 

うるせぇ。ソニックウェーブとまでは言わんが、歓喜の声がとてもデカい。美形!やら地球に生まれて良かったー!などの声があるが……コイツ、本当に男か?

 

「皆さんお静かに!まだ自己紹介が終わっていませんよ〜!」

 

山田先生の言葉でクラスが静かになっていき、完全に声がなくなると、おもむろにもう一人が自己紹介を始めた

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。ドイツ軍に所属しており、階級は少佐だ。詳しいことは後程時間のあるときに聞いてくれ」

 

そう言い終わると、一瞬織斑を睨んだあと俺の元へとやってきた。自分の席とは少し離れている俺の元に向かっているため、クラスの半分くらいがこちらに注目していた

 

「貴殿が零童終夜か?」

「ああ、そうだが……」

「シュトロハイム大佐とエディ・ブラヴァツキー特尉からの言伝てを預かっている」

 

ボーデヴィッヒがそういいながら、ポケットから出したのは二つのボイスレコーダーだった。とても嫌な感じがするも、それを受け取り感謝を伝えると敬礼をして、自分の席に戻っていった。……あのバカどもは何をどう吹き込んだんだ?

 

 

「今日は二組と合同訓練を行う。全員着替えて第二グラウンドに集合。それでは、解散!ああ、それと。織斑と零童。デュノアの面倒を見てやれ。同じ男子だろう?」

 

面倒をみてやれと言われるが、入学当初の地獄が再来する予感がし、織斑にデュノアのことを任せ、自分は別ルートでいくことにした

 

「織斑、悪いが俺は先にいく。ま、頑張れ」

「お、おい待てよ終夜!って、そっちは窓……ええっ!?」

 

俺は大胆に教室の窓から飛び降りた。そのまま、真っ直ぐ第二アリーナの更衣室に向かう。…彼らは尊い犠牲になったのだ

 

 

 

 

アリーナ内で待っていると、先にホームルームが終わっていたのかISスーツ姿の鈴が後ろから飛び付いてきた。言いにくいんだが、ちょっと色々な場所が当たって少々困る

 

「終夜〜♪」

「鈴……時間と場所的に抱きついてくるのは止めてくれ」

 

本来のことは言わず、表面的なことだけを言って離れて貰った。さすがにこの姿のは……ねぇ

 

一夏とシャルルだが教室から出たときに、女子の集団に追われ、授業の開始時間に遅れて、千冬からの制裁をくらってしまった。

 

 

「では、本日から格闘及び射撃を含む実践訓練を行う」

「「はい!」」

「今日は戦闘を実演してもらおう。ちょうど活力の溢れる十代がおることだしな。そうだな……零童、前に出ろ」

「俺ですか……ちなみに、対戦相手は?他の専用機持ちでは無さそうですが」

「もうすぐ来る」

 

キィィィン

 

空気を裂く音が聞こえたので、上を見上げると、緑色のISがこっちに突っ込む形で飛翔していた。……一旦後ろを確認すると、誰も居ないので俺は受け止めることなく、避けた

 

ドガァン

 

大きい音をさせながら、そのISが落ちたため全員が土煙を見つめると、ISを纏った山田先生が出てきた……てかこの人、色々と不安要素があるんだが……

 

「……零童には山田先生と戦ってもらう。こう見えても山田先生は元代表候補生だ」

「昔の話ですよ。結局候補生止まりでしたし」

 

先生には悪いが、正直信じられない。

 

「山田先生と零童ならいい勝負ができるだろう。では…始め!」

 

その合図とともに、山田先生と俺は空中へ飛翔し、戦闘を始めた

 

 

 

空中で二人が戦っている際も上の戦いを見ながらではあるが千冬からの指示は入る

 

「さて……デュノア。山田先生が使っているISを説明してみせろ」

「あ、はい。…山田先生の使われているISはデュノア社製の『ラファール・リヴァイヴ』です。第二世代最後の開発機ではありますが、初期の第三世代にも劣らないスペックを持っています。安定した性能と高い汎用性、豊富な後付武装が特徴です。現在配備されている…」

「そこまででいい。そろそろ勝負が動くぞ」

 

 

 

 

くぅ〜……前言撤回だ。代表候補生?国家代表になってもおかしくないんじゃないのか?てか、マシンガンの雨は正直ウザイ!ただの好みで鎌を入れてたが、剣との二刀流なんざ初めてだぞ。ちょっと舐めてた俺が悪いし、少しスイッチ入れるか

 

「そろそろ終わらせよう…」

「瞬時加速……って、早い!?」

 

最低限の銃弾だけ切り裂き、後は無視しながら山田先生へ突っ込む。山田先生はグレネードを二、三個放ってくるが、それも無視。ほぼ無理やり接近した俺は人体急所を狙い鎌と剣を振るう。山田先生は当然防ごうとするが、二刀流なのを生かし、ほぼ同タイミングでヒットするようにしているので片方の攻撃を食らうことがよくあり、次第にダメージを食らい始めていた

 

『二人とも、そこまでで充分だ。降りてこい』

 

織斑先生がもう充分なので降りてこいとの指示があり、戦闘を終了して、グラウンドに降りた

 

「これで諸君にも学園教員の実力は理解できただろう。以後、敬意を持って接するように。それでは専用機持ちをリーダーに出席番号順で一人ずつ入れ!」

 

そういわれ、バラけて訓練が始まったが、織斑のところがISを立てたまま解除してしまい、織斑がお姫様抱っこでコックピットまで運んだこと以外は何のトラブルもなく終了した

 

 

 

 

 

「ボーデヴィッヒ。あのバカどもから俺のことをどう聞いている?」

 

いつもなら、木綿季と鈴と三人で昼食を取っているのだが、今日はボーデヴィッヒを呼んで、どう吹き込まれているかを聞いている

 

「シュトロハイム大佐は、よき友人の一人であり自分が知るなかで最強だと聞いている。エディ特尉はボイスレコーダーの中に入れてあるから聞きたかったら一緒に聞けと」

「そうか……」

 

シュトロハイムの方は多分大丈夫だろう。…問題はエディだ。面倒になるのは避けたいから、まずシュトロハイムのから再生をする

 

『我がドイツの科学力は世界一ィィィィ!!』

「…………」

「わー!終夜、ストップストップ。まだ始まったばかりだからね?」

 

最初の時点で握り潰そうとしたが、木綿季に止められその先も聞くことにする

 

『声だけだが…久しぶりだな、我が友よ。またそちらへいくので、そのときは存分に語り合おうではないか。我がドイ』

 

よし、次いこう!こうなると、こいつは長い。ぶち切ったこれは置いといて次はエディか

 

『うぃ〜っす。元気?あ、毎夜木綿季ちゃんと元気にイチャ』

「…………チッ」

「終夜、気持ちは分かるけどダメ〜!」

 

あのクソが……次会ったら殺す

 

『まぁ、真面目な話を一つ。俺、結婚したわ。日本のお前らに伝えることを忘れてたから事後報告ということでよろしく!まぁ、お前はできちゃっ』

バキャァ

 

どんな手を使ってでも殺してやろうか……あの野郎

 

そのあと終夜は、木綿季に宥められながら昼食をとり午後の授業に戻っていった




ということで、今回の話でした。

正直最後はネタです(笑)

選手権も終わったので、これからは毎日とは言いませんが、ポンポンと投稿出来ると思います。

では次話もお楽しみに!

あ、感想ですが時間ができるのでちゃんと返信しますので

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