インフィニットストラトス return of calamity リメイク版   作:アルバロス

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ラウラへの回答

「さ〜て、どこまで話したものか……」

「ねぇ終夜。鈴ちゃんを呼ばなくていいの?」

「ラウラに話すのは過去じゃなくて、あいつに教えたことを再度詳しく説明してやるだけだからな」

 

終夜と木綿季は放課後、ラウラを呼び出す屋上へ先に来ていた。そこに遅れてラウラがやってくる。

 

「遅れてすまない」

「別にいいさ。さて、じゃあ話していこうか。俺の持つ答え、その意味を」

 

終夜はラウラをベンチへ座るよう促し、座ったのを確認して話を始めた

 

「そうだな……ボーデヴィッヒ。以前のお前のように一人で強さを求めた場合どこで止まると思う?」

「どこで?それはどういう……」

「あー。なら例えばもしお前があのまま将来、織斑千冬を越えたとしよう。そのあとの目標はどうする気だった?世界最強を越えた後」

「私が教官を倒したあと?………いざそう言われるとわからない」

「それが一人での限界だ。人ってのは目標を達成した次がなければ必ずそこで停滞する。ましてやそれが大きければなおさらな。だが他人のためになら違う。他人の為……言うのは織斑のように簡単だが、実行するのは難しい。なぜなら、その相手が自分より強いかもしれない。今の自分では絶対に勝てないやつかもしれない。だがそれを理由に逃げることはできない。それをしたら自分は助かっても自分が守るはずの、助けるはずの人が傷ついたりするからだ。だから努力して強くなろうとする。どんな奴が来ても大丈夫なようにな」

「だから『守るものがあるから強い』……私にもあるだろうか」

 

ラウラの問いに終夜は呆れた表情を見せながらそれに答えた

 

「あるだろうが。シュトロハイムから聞いたが部隊長なんだろ?ならその部隊をお前が守らないといけないし、ドイツ軍人ならって言い方は悪いかも知れんがドイツの国民も守るべき対象だ。ほら、今で二つもある。それにこれから増えるかも知れんしな」

「ドイツの国民を守る……シュトロハイム大佐がいつも言っていたのはこのことだったのか……」

 

ラウラは以前によく聞かされたことを思い出し、そのあと決意を決めた顔で終夜へ宣言する

 

「私は、教官を越え軍人として国民を守っていく!」

「その調子なら大丈夫だな」

 

終夜はラウラの決意を聞き、安心した顔をしたが、次の言葉でその表情が消えた

 

「改めてよろしく頼む。終夜殿……いや、お兄様」

「ファッ!?お兄様!?何でだよ!」

「私の副官が日本では尊敬する人物を兄と呼ぶ習慣があると」

「いつの話だよ……でもお兄様は止めてくれ!」

「嫌です!」

 

結局この言い争いは頑固なラウラに終夜は白旗を上げた。ちなみにラウラは木綿季のこともお姉様と言いかけたが、木綿季の要望でお姉ちゃん呼びに変わった。これに終夜はなんで木綿季の要望は通るんだよと凹んだ

 

 

 

「はぁ……ラウラのやつ」

「終夜がお兄様……アハッ!アハハッ!」

「笑ってんじゃない〜!」

「んーふぉふぇんなふぁい〜」

「あ!終夜〜!」

 

ラウラと屋上で別れた終夜が木綿季と学校をぶらついていると部活の途中なのか練習着をきた鈴が見つけた終夜へ声をかけていた。終夜が鈴がいるラクロス部の練習場へと向かう中、他のラクロス部の面々は自分の姿が変じゃないかと慌てて見直していた

 

「どうしたんだ?」

「終夜が見えたから呼んだだけよ」

「そうか………」

「な…何よ」

「いや、部活頑張ってるなと」

「終夜、本音は?」

「ん、スパッツってやっぱりいいn」

「変態!」

「ゴフッ」

 

反射的にラケットに入っていたボールを投げる鈴。それは終夜の顔面にクリーンヒット。綺麗に終夜はぶっ倒れた

 

「まぁ、折角だし見てみれば?」

「じ、じゃあお言葉に甘えて。木綿季もいいよな?」

「別にいいよ」

「じゃああそこに座って見てて」

 

部活終了まで見ていた二人はそのあと、片付けなどを手伝ったあと、鈴を含め三人で夕食を取りにいった

 

 

 




短くなってしまったので、すぐ次の話を出しますので後書きは後程に

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