ゾロさん、あなたを愛してます!! 作:ぞろおし
どうぞ
#月&日 晴れ
ウソップさんが仲間になり船も手に入ったので、更に快適になり賑やかになりました。
船が手に入ったことで海賊旗を描くことになり、ルフィさんの絵心の無さや逆にウソップさんがとても絵が上手なことなどがわかりました。
また私たちの中でウソップさんは狙撃手という役職に決まりました。
船には様々な施設があり、海賊旗を描いた後に施設の一つ、お風呂を利用したのですが、その後に事件が起きました。
ゾロさんに下着姿を見られてしました!!!
あぁなんて恥ずかしい。穴があったら入りたいです。
……せめてパッド入りの下着を身につけていれば貧相な身体を晒すことがなかったはず。
いえ、むしろありのままに近い姿を見せたのです、いずれ来たる本番において落胆させるような事態は避けられたと考えるべきでしょうか?
そう考えると羞恥心などかなぐり捨ててしまえばよかったかもしれません。
むしろこれを機に既成事実を作ってしまえば……。
なんて考えてみてもやはり恥ずかしいですね!!もうこの話についてこれ以上はやめましょうか!
ゾロさんが部屋に来た理由はなんでもウソップさんが吹き飛ばした岩で休息をとっていた方々が報復に来たらしいのですが、どうやらゾロさんの知り合いだったようで、その上1人は壊血病にかかっていたらしくそれを取りに来たらしいです。
壊血病についてルフィさんたちは知らなかったらしいですが(とんでもないですね、本当に)これを機に食生活の重要性を知り、次にコックを探すことになったそうです。
なんでも海上にレストランがあるらしく、そこでスカウトを試みるそうです。
海上レストラン楽しみですね。
#月$日 曇り
しばらくはこのまま船の上らしいのでのんびりまったりと各々が過ごすことになりました。
ルフィさん、ウソップさん、ヨサクさん、ジョニーさんは釣りをしており、ナミさんは航路を見つつ読書、そしてゾロさんは睡眠と自己鍛錬をしていました。
私はというと只今絶賛締め切りに追われています。
ええ、もうそれは盛大に。
グリーン・アンバーのペンネームで書いているのですが、ありがたいことにかなりの人気であり、しかも私が給料をそこまで欲していないので同出版社のなかでも安い価格で売っており、様々な方に読んでいただいているようです。
といっても書いているのは前世に読んだ物語を文字におこしたものであり、本当の作者は私ではないのですけど。
微妙に食い違う世界観や設定の修正、翻訳をしているためにオリジナルとは多少は異なるのです。
これがなかなかに大変でただ読んだことがある本でしたら言霊で出すので済むのですが、そういった細々としたことをしているために修正に時間をかけています。
ニュースクーが運んでくる新聞紙に小さく欄があり、続きを望む読者の声が書いてありました。
その結果私は女子部屋に引きこもり、一日中本を書いています。
あぁ、読者の声というのはなんて魅力的なのですかね、意欲が湧いて来ます。
ちなみに書いた本は様々な島にある本屋やニュースクーのように飛んでいる出版社用の鳥に運んでもらいます。
そんなこんなでジャージを着て、執筆活動に勤しみ、1日は終わりました。
#月#日 晴れ
昨日はなんとか深夜までに本を書き終えて、朝日を拝むことなく眠ることができました。
疲労感を感じますが、今日はやっておくべきことがあるのです。
女子部屋から出てナミさんの元へ行く。
「ナミさん、おはようござます」
「おはよう、アリス。本は書き終わったの?」
「ええおかげさまで」
とまぁ挨拶を交わしましたがこんなことはどうでもいいのです。
私は一昨日の下着姿をゾロさんに見られた一件はナミさんのせいではないかと疑っているのです。
わざとナミさんがこちらにゾロさんを寄越したように思えてきまして、その疑問を本人にぶつける。
ナミさんのリアクションは予想と違って実にあっさりしたもので、「ええ、そうよ」の一言でした。
むしろこっちが困惑しました。そんな私の混乱が見てて伝わったのか、理由を説明していただきました。
なんでも折角デザインした服を着ないというのは勿体ない、今回着たとしても今後着るかどうかもわからないので、ゾロさんに私の格好を見せて何らかのリアクションがないか測ろうとしたらしいです。
流石に下着姿を見られると思っておらずそこは謝罪してくれました。踏ん切りがつかなかったのは事実ですので私を思ってのかですかねと考えましたが、おそらく自分がデザインした服が着られていないことが不服だっただけなのでしょう。
部屋を軽く爆破したのでそれでチャラということにしました。といっても火力はかなり抑えたのでドア周辺が軽く煤けるだけでしたが。
続いて私が会いにいったのはジョニーさんとヨサクさんです。
彼らには聞いておきたいことがあるのです。
ズバリ、ゾロさんはどういった女性がタイプなのか!!
これは重要です、最重要案件です!
これによって私の戦略が大きく左右されますから、ここははっきりとしておくべきです。
どうせ男同士あつまったのなら、そういった話をしているはずですので……なんかルフィさんとかは例外でしょうけど。
意気揚々と私はお二人に質問しましたが、返ってきた答えは2人とも「知らない」とのこと。
チッ、使えませんね。
若干殺意が湧き上がりました。
ですが2人は「そんなゾロの兄貴の好みに関わらず十分綺麗ですよ」「そのままでも全然魅力的ですよ、アリスの姉貴」とおっしゃってくれました(どこか慌ただしかったですけど)
ふむ、そうですよね。
私がゾロさんの好みに合わせるのではなく、ありのままの私をゾロさんに好きになって貰えばよいのです!!
なるほど、そのままの私の魅力を磨いていけば、いずれ落とせるはずと2人はおっしゃっているわけですね、一理あります。
私は相手の好みに自分を変えるような軽い女ではないのです。
さぁ、己が魅力を磨くのですアリス。そうすれば愛する人を手に入れらるでしょう!
天命を受けた気がしました。