普段よりも文が下手かも……しれません。なんか、本当に違和感しかありませんでした。
「……えっと?」
突然の状況に、俺は頭が真っ白になった。
目の前の小学生……ないしは中学生が言った言葉。第8位、尾行。
……尾行?
「ストーカー?」
「は?」
「いや、尾行って、ストーカー?」
「……超気づいてたんじゃないんですか?」
「いや全く」
「……超恥ずかしい」
フードを深くかぶり、顔を真っ赤に染める少女。小動物のようで可愛い。
……いやいや、俺には涙子がいるんだって。
「と、とにかく……超ついてきてもらいますよ!」
「嫌だと言ったら?」
その言葉に、ピリッとした緊張感が走る。
大通り……とはいっても、俺たちのいるこの通りに、今人通りはない。下手をしたら戦闘になる。
「力づくで」
「……そうなるよな」
何が目的かも知らないし、誰かもしれないけど……家に腹を空かせて待ってるやつがいるからな……
「しょうがない……逃げるか」
「……え? あっ」
少女と反対方向へと駆け出し、途中で裏路地に入る。
俺の他にもうひとりぶんの足音が聞こえることから、後を追ってきていることがわかる。
「超待ちやがれです!」
「あほ、待てるか!」
速攻でまくために裏路地に入ったんだけど……足速いな、この子。体力もありそうだし、まくのは難しいかな。
「第8位……ねぇ」
「なに……っとぉ!?」
曲がり角を曲がると、突然現れた少女……というよりお姉さんといったほうがふさわしい風貌の女性。緑色の閃光が頰の横を駆け抜ける。
裏路地……とはいっても広い通路。万事休すというわけではないが……能力持ちひとりと、未知数の少女。状況はかなり悪い。
「本当に第1位を倒したのか? こんなやつが?」
「……見られてたのか?」
あの場には御坂と上条、御坂妹と白髪少年以外誰もいないと思ってたんだけどな。
「……どう逃げるか」
「私から逃げられるとでも思ってんの?」
「超あきらめてください」
挟み撃ち、か。本格的にまずいな。
前にはさっきのビームお姉さん。後ろにはストーカー少女。
……後ろ、かな。
筋肉を強化し、ストーカー少女の方へと駆け出す。
「こっちに来ましたか!」
そう言って少女は構える。何かの能力持ちなのか……でなければ、相当の怪力とかで俺を止める自信があるか。
まぁ、前者だろうな。身体能力の強化系か……
「悪いな、越えさせてもらう!」
跳躍し、少女の頭上をとび越える。身体能力の強化をした今の俺にとって、1メートル中程しかない少女の背丈など、低めのハードルにすらならない。
「空中じゃ避けれないだろ!」
「避けねぇよ!」
放たれたレーザーを煙に
ついでに壁や室外機なんかにも触れ、煙幕を増量する。
……ステーキまでに頭痛が来ないことを祈ろう。
「逃げんなオラァ!」
「うおっ!?」
煙幕を貫いて襲いかかるビーム。再びそれを煙幕に変換する。
「どういう能力だよ……あれ」
まるで御坂の必殺技みたいだな……話でしか聞いたことないし、生で見たことないからなんとも言えないけど。
「でも、俺に向かって撃ってるってことは……攻撃系の能力ってのは間違いないな」
あの見た目で攻撃系の能力……普通にビームだとすれば、まともにくらったらヤバそうだな。跡形もなく吹き飛びそうだ。
全力で走って数秒、ようやく裏路地を抜けた。落ちていた空き缶を放り投げ、分身に変換する。俺は分身とは反対方向へ駆け出し、姿を変えて走るのをやめる。
女じゃなくて、男に変身したのは初めてだな。
「どこに……っ、逃げんなぁ!」
そんな声が後ろから聞こえた。足音が俺と反対方向に進んでいく。
まくのに成功した……のか?
後ろを振り向くと、フードの少女とビームお姉さんが分身を追いかけていくのが見えた。
まぁ分身とはいっても、一応俺なのでそう簡単には負けないだろう。
変身していた姿から、元の姿へと体を変換する。元に戻っている自信はないので、上条に触れてもらわないと。
……あ、あいつもあいつで事件に巻き込まれてるんだったか、明日でいっか。
そんなことを考えながら、家路につく。ケータイは忘れたが、まぁ明日取りに行けばいいだろう。
「ただいまー」
「お帰りなさい。お風呂にしますか、ご飯にしますか、それともミサカにしますか、とミサカはお出迎えをしてみます」
ドアを開け、飛び込んで来たのはそんな言葉。思わず安堵の息を吐く。
「前から思ってたんだけど、その知識の偏りはなんなの?」
「それで、何にしますか」
「……御坂っていったら?」
「ほう、ミサカをご所望ですか。しかし、すでにミサカの所有権はあなたにあります」
「絶対金で買ったこと恨んでんだろ」
「そんなことありません」
はぁ、とため息をついて部屋に上がる。
「真面目に話をするなら、確かにあなたは金でミサカを買ったクズで、締まらなくて、ツッコミもまともにできない困った人ですが」
「やっぱ恨んでんだろ」
「……ですが、ミサカの命を救ったヒーローです。あの少年も、お姉さまも私のために奮闘してくれましたが、最初にミサカの前に現れたのはあなたです」
「……」
「ミサカは、あなたに感謝してます。とミサカは精一杯お礼を言ってみます」
「……まさかそんなこと思ってるなんてな」
御坂妹の言葉に、俺はポツリと呟く。
まさか、御坂妹がそんなことを思っていたとは。俺はてっきり金で買ったことを恨んでるもんだと。
あん時は……あいつとの戦闘で頭がおかしかったんだよ。そう思いたい。
「それでは、早くステーキを焼いてください。とミサカは催促します」
「台無しだよ!?」
まぁ、待たせたのは俺だからな。
俺も走り回ったからか腹減ったし……早く料理しよう。
麦野の口調がわからない!
いや、二次創作自体が初めてなんで……実は御坂とか佐天とかもこんなんかなぁ、と考えて書いてるんですけど。
特に佐天なんか原作見ると全然違うんですよね。難しいなぁ