ニセコイ 〜転生者の軌跡〜   作:猫の休日

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どうでもいいことですが、原作カテゴリー欄に「ニセコイ」が増えましたね。

やったぜ。



第10話 林間学校3

「おお〜! ここが今日俺たちの泊まる部屋か〜!」

「思ったより広いね〜」

「こういうとこウチのガッコ気前いいよな〜」

 

まぁ7人で泊まるんだし、そこそこ広くないと無理だよね、っていうツッコミは控えておこう。

 

「その上ふすま越しとはいえ女子と同じ部屋で寝られるなんて……。俺この学校に入ってホント良かったよ…!!」

「…正直なやつだな」

「本当にな」

 

というか、この学校本当になんで同じ部屋で男女泊まらせるんだ? 意味わからん。間違いが起こったらどうするつもりなんだろうか……。

 

「…ところで舞子くんはベランダと廊下どっちで寝るの?」

「あれ!? 部屋で寝ちゃだめ!?」

 

宮本のやつ、容赦ないな。……よし、ここは俺も一つ………。

 

「何をいってるんですか、宮本さん……」

 

隣で集が「おお!」とか言いながら目を輝かせて俺を見る。

大丈夫。分かってるって。

 

「集はベランダで寝るに決まってるでしょう?」

「あーそっかー」

「優!?」

「……あれ? 弥柳、いつの間に集のことを名前で呼ぶようになったんだ?」

 

楽に言われて、気づいた。

 

「……あれ、本当だ。いつからだろう」

「バスで話してるときに名前呼びに変わったよ〜♪」

「マジか舞子くん」

「あれ!? もとに戻った!?」

 

何か集を弄るのは楽しいな。

 

「冗談だよ」

「優は顔が無表情だから、分かりづらいんだよ」

「ごめんて舞子くん」

「冗談なんだよね!?」

 

冗談だよ冗談だよ。

 

「へぇ〜……。なあ弥柳、俺も優って呼んでもいいか?」

「いいよ。俺も一条楽って呼ぶな!」

「変わってねぇよ!」

「冗談だよ楽」

「………無表情だからわかんねぇよ」

「さ〜てどうする? まだ結構時間あるしせっかくだからトランプでもやんない?」

 

あ、このイベントは……。

 

「普通にやってもつまんねぇし負けたやつは罰ゲームってのはどーよ?」

「……罰ゲーム?」

「負けた人は自分のスリーサイズ」

 

ガシッ!!

 

「すいませんウソです」

 

宮本早いな……。

 

「じゃあじゃあ今日の下着の色を」ドス

「自分のセクシャルポイントを」ボゴ! ガスッ

「体を洗うときまずどこから……ギャーーー!!」ドゴバキッズドッ

 

「「「「……………」」」」

 

毎度お疲れ様です宮本さん。

 

「初恋のエピソードを語るとか…」

「…まぁそのくらいなら」

「「「「えっ…」」」」

 

((((は…初恋のエピソード〜!!?))))

 

千棘、鶫、小野寺、楽の4人が顔を赤くする。

その4人の様子を見て苦笑するも、はてさて、俺もどうしたことか。

恋なんて一度もしたことがない。

 

「なぁ集。俺別に恋したことなんてないから、そんなエピソードなんて語れないぞ」

「優、それマジ?」

「マジマジ」

「あ〜……じゃあどうしようか」

「な、なら集、違う罰ゲームにしたらいいんじゃないかな!」

「そ、そうね! もし優が負けたとき罰ゲームがないのはずるいものね!」

「そそそ、そうだよね! 舞子くん、罰ゲーム変えよう!」

「わ、私も別に恋なんてしたことなんてナイシ……してないし!」

 

4人共必死すぎ。

 

「う〜ん……。あっ、じゃあ優には"エリー"って子の話を聞かせてよ!」

「「「「えりー?」」」」

 

お嬢、小野寺、宮本、楽が声を揃える。

 

「うん、バスで話してたときちょろっと出てきたから、気になって」

 

鶫は表情を固くする。

 

「おい貴様、それはーー」

「別にいいけど……」

 

鶫が驚いた表情を向ける。

 

「いいのか?」

「うん、別にいいよ」

「どうしたの?」

「いえ、何でもないですよお嬢。……エリーのこと話してもいいけど、あんまり聞いてて気分のいいものじゃないと思うけど、いい?」

「う〜ん、まぁ負けた時だから別に絶対って訳ではないし、もしあれなら優だけまた別の罰考えるってことでいい? あんまりゆっくりしてると時間がなくなるし」

「分かった」

 

そんなこんなで始まったトランプ。結論からいうと俺は1位であがった。そして残ったのは原作通り千棘と楽。どうやら二人とも原作通り、楽は小野寺の、お嬢は楽のババを全部引いたらしい。

ま、あんだけ分かりやすかったらね……。集なんてずっと笑ってるし……。

そして決着も、原作通りつかなかった。

 

 

 

夜。すべての行事が終了し、後は風呂に入って寝るだけになった。

 

「…は〜食った食った。んじゃ風呂にいこう〜ぜ〜」

「…覗きでもしようとか言わねーだろな」

「言わないって! 俺もいつまでもガキじゃねーし、それに男子と女子の入浴時間は違うんだし」

「……それもそうか。優も行くだろ?」

「あ、いや俺は部屋の風呂を使うわ」

「えっマジで? もったいないね〜」

 

いや〜、だって身体中に傷ありますから。切り傷刺し傷銃弾のあと、結構生々しいものまで。流石に気をつかう。

それに、ドラゴンヘッドがいつ仕掛けてくるかわからないから、宿の間取りと周辺地図を頭に入れておきたい。一応時間があるときにしていたが、まだ納得できるものじゃないし。

……楽の女湯浸入事件が起こるけど、ま、いっか。クロードに先にあって押さえておけばいいだろう。

 

「おーい一条、フロントに電話かかってるぞ〜」

「え?」

 

楽が電話に出に行くタイミングで、俺も部屋の風呂へと向かう。

そして風呂に入ってるときに気がついた。

 

(……あれ? 俺ここにいたら楽が女湯に入るの防げなくね?)

 

………………。

 

無言で風呂から上がり、袴に着替えると廊下に出て温泉へむかう。

 

「ねぇママー、あの人怖い」

「しっ、見ちゃ行けません。早く行くよ」

 

という、一般宿泊客の親子の会話が耳に入った。ドラゴンヘッドの連中か? と思い、そいつを見てみると……。

 

そいつはマッサージチェアに座り込み、ガガガガガとかなり強く動かしながら、元々凶悪な顔をさらに悪い顔にしながら高笑いを決め込んでいる、どこからどう見てもヤバイ男だった。

 

……というか、クロードだった。

ちょっとあの人俺の知り合いなんですけど。さらにいってしまえば命の恩人なんですけど。

 

「……何してるんですかクロード様」

「む? おお、優か! 丁度いいところに来た! 少し話を聞いていけ!」

「はぁ、それは別に構いませんが、もう少しその、落ち着いてください。周りの人たちに怖がられてますよ」

「……む、それはいかんな。少し落ち着くとするか」

 

少し落ち着いたところで、クロード様が自慢げに話し出す。

 

「優、あの小僧を社会的に抹殺してやったぞ」

「小僧…というのは一条楽ですね? 具体的には何を?」

「女湯に騙していれてやったのだ。フハハハハ、ザマーミロクソガキめ! 貴様は今日より変態覗き魔の烙印を押され、暗く閉ざされた青春時代を送るのだ……!」

 

あー……やっちゃいましたか………。

クロードは俺がなんの反応を示さないのに気づき、声をかける。

 

「どうした優」

「……なにやってるんですかクロード様」

 

俺のその言葉に、クロードがその目付きを鋭くする。

 

「どういう意味だ。まさか貴様、あのクソガキは友人だとぬかすのではあるまいな」

「違いますよ。クロード様、ちょっとしっかり考えてみてください。自分が何をしたのか」

「………何が言いたい?」

 

………どうやら本当に分かってないらしい。

 

「あのですねクロード様。クロード様はお嬢の"裸"を、一条楽に見せたことになるんですよ?」

 

目をぱちくり。そしてさっーと青くなっていく顔。

 

わー、人ってここまで顔を青くできるんだ。

 

顔を青くしたまま固まったクロード。

 

「今回はクロード様が悪いですね。お嬢に嫌われても、俺は知りませんからね?」

 

それだけいうと、俺はその場を離れた。

 

さーて、それでは周辺地理の把握へといきますか。

 

 





ありがとうございました。

東京喰種とフェアリーテイルは、もう少し待ってください。
東京喰種は現地オリ主で書いてみようかと挑戦してるんですが、これが難しくてなかなか進みません(泣き)
現地オリ主とかどう書けばいいの……。
もしかしたら途中で前世の記憶を思い出させるかも……。

フェアリーテイルはまずどこから原作を開始させるか悩み中です。なのでもう少しお待ちを。

また、他のSSですが(ゴッドイーターとポケモン)は、いつ出せるか分かりません。
ご理解のほどよろしくお願いします。
(でもまぁ票も少なかったし、そんなに待ってる人っていないよね?)

ではでは。

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