今のところの結果を言いますと、
東京喰種が2票。
フェアリーテイルが2票。
身内による意見が、東京喰種1票にゴッドイーター1票で、今のところ東京喰種が一番多いです!
何のことか分からなくて知りたい人は、活動報告へGO!
あ、一応言っておきますと、複数回答okですので。
それでは、どぞ。
土曜日。
林間学校当日。俺は静かに荷物の確認をしたあと、リボルバーを右の腕に仕込み、近接戦もできる頑丈な投擲用ナイフを系8本、それぞれ両足の足首辺りに1本ずつと、制服を改造し作ったナイフ用ポーチに左右それぞれ3本ずつしまう。
それぞれ緊急時に動きを阻害しないか、リボルバーはちゃんと手元までくるかなどを念入りに確認し、特に問題がないことを確認。全身鏡で周囲から自分を見たときに、武器が仕込まれていると気づかれないかも確認。特に鶫に気づかれるわけにはいかないからな。
「……よし、問題ないな」
確認が終わると荷物を持ち、部屋を出る。
部屋を出ると丁度隣の部屋から鶫が出てきたところだった。
……そういえば話してなかったが、俺は今独り暮らしをしていて、部屋は原作の鶫の部屋の隣となっている。
屋敷には基本的にクロード様に呼ばれたときや、訓練や鍛練の時にいくぐらい。その際わざわざ帰るのも面倒なので、屋敷の自分の部屋に泊まるのだ。この間鶫が謎の症状(恋)について聞いてきたのが、その部屋である。
「おはよう鶫」
「……おはよう」
「体調はどうだ?」
「……何の話だ?」
「いや、何かある特定の人物の前だと動悸がどうとか……」
ふと鶫の顔を見ると、顔を真っ赤にしている。
ああ、小野寺さんや宮本さんに、それは"恋"だと言われたのかな?
と、鶫がどういう状態なのか知りつつも、知らんぷりして話しかける。
「お、おい……顔が赤いぞ? どうした? やっぱり体調が悪いのか?」
「うううえるさい! いいから行くぞ!」
「お、おう……」
どうやら体調はまだ悪いようである。
学校に着くと、もう既に大勢の学生が集まっており、バスも止まっていた。
着いてそう時間が経たないうちに、先生の「よーし全員班に分かれて集合〜! バスで移動するよ〜!」というかけ声がし、俺は班員のところにいってバスへと乗り込んだ。
さてさて、バスの席は原作だと一便後ろの5人席に楽とヒロイン達が座るという展開なのだが、この世界でもそれは変わらず、原作通りの席だった。
具体的にいうと、バスの一番後ろの5人席に、右から鶫、千棘、楽、小咲、るりという席。そして集はその前で、今楽に向けて親指を良い笑顔でたてている。
さて皆さん。原作を読んでいるとき、少しばかり疑問に思ったことはないだろうか。
ーー宮本がそこにいるのなら、集の隣は誰なんだろう?……と。
私だ。
……一から説明すると原作通りに6人班で班分けをしたわけだが、原作に本来いないはずの人物、すなわち俺のせいで1人だけあまり、どこか1つが7人班にすることになった。
班決めの時はどこでもいいやと思ってずっと寝ていた(お嬢も寝てたから良いかなって思った。反省はしてない)ら、いつの間にか俺は楽達の班員にされていて、尚且つ座席を決める役割があった集により、俺は集の隣に座っている……というわけだ。
正直、あまり集とは話していないため、何を話したらいいか分からない。
………寝るか。
そう思い、いざ寝ようとしたとき、舞子が話しかけてきた。
「いや〜、楽しいですな〜旦那」
旦那……とは、俺のことだろうか?
「あ、ああ……そうだな」
確かに仕掛人からしたら今楽の状況はさぞ楽しいのだろう。クラスの男子などみんな楽を睨んでは呪いの言葉を紡いでいる。
「一条は大変だな。舞子、もう少し手加減してやったら?」
「だいじょ〜ぶだいじょぶ〜。楽とは親友だからな。それよりも、俺のことは集でいいぜ」
「……考えておこう」
「あらら……」
そう言うや、集は楽たちの様子を見るために乗り出していた体をもとに戻し、俺の方を見てきた。
「まぁそれは追々でいいや。それよりも、俺たちあんまり話したことなかったよね。だからちょっと話してみたいと思ってさ〜、隣の席にしちゃたぜ!」
といって、親指をたてる。
「確かにあんまり話したことないな。何か聞きたいことでもある?」
「ぶっちゃけ、誠士郎ちゃんとの関係は?」
いきなりだな。
「……関係……とは?」
「んもう〜、分かってるだろ? 付き合ってるの?」
「……わざわざ聞かなくても、分かってるだろ?」
俺がそういうと、集は一瞬きょとんとしたが、すぐに笑顔になった。
「まぁね〜。二人がそういう関係じゃないってのは、見ていたら分かるし」
「だろうな。お前は見ていないようで、実はよく人のことを見てる。鶫が女だって気づいてたしな。……一条に教えてやればいいものを」
「ありゃ、気づいてたんだ。楽に教えなかったのは、面白そうだったからだよ」
「……なるほど」
思わず苦笑してしまう。知ってはいたが、なるほど、舞子は良い性格をしている。
「ん〜、じゃあ質問変えるね。誠士郎ちゃんとはどういう関係?」
「……質問、変わってなくないか」
「い〜からい〜から」
「……仕事仲間?」
「仕事? 何の?」
「一条から聞いたりしてないのか?」
「まぁそれなりに」
「じゃあ何となく分かるだろ? 言えない仕事だよ」
「ふむふむ、なるほどなるほど……」
何がなるほどなのだろうか。
何て思っていると、表情に出ていたのか、集が俺の顔を見て口を開く。
「いやな、たまたま桐崎さんと誠士郎ちゃんが話してたのを聞いたんだけど、誠士郎ちゃんが『優が何を考えてるのか分からない』って言ってたんだよ。だから気になってね」
「そうか。……お人好しなんだな」
「そういうのじゃないよ〜。ただ、俺の目標にしているやつなら、こうするかなって思っただけ」
「……そうか」
確か、集が目標にしてるやつって……。
なるほど、やつなら聞いてきそうだ。
「じゃあ、質問変えるね。誠士郎ちゃんのこと、どう思ってるの?」
どう思ってる……か。
……今までそんなこと考えたことなかったな。俺は鶫のことをどう思ってるのだろう。
取り合えず、表の世界で生きて欲しい。殺しはしてほしくない。この2つは絶対。
でも質問の答にはなってないよな……。
ふと、脳裏に懐かしい1人の少女の姿が浮かんだ。もうその少女の顔も、はっきりと思い出せなくなってしまったが……。
「…………"エリー"」
ぽろっと、本当に小さな声がこぼれた。
「……エリー?」
「……っ!」
集の言葉に、ハッとする。
……どうやら無意識に名前を呼んでいたらしい。
「……いや、なんでもない」
しかし、何故今このタイミングでエリーのことを思い出したのか……。
ああ、そうか。どうやら俺は、鶫のことをエリー、すなわち守るべき妹のような存在だと思っているらしい。
「そうだな。鶫は俺にとって、妹みたいな存在……なのかもな」
俺の実年齢も知らないのに、何をいっているのだろうな。
「ふむふむ、妹……か」
集はそう口にすると、何やら考え始める。が、それもそこそこに別の質問をぶつけてきた。
「じゃあさ、好きな食べ物は?」
「……いきなり普通のになったな。もっと鶫のことを聞かなくてもいいのか?」
「うん。別にいいよー。あんまり聞くのも悪いしね。それに俺は優のことを知りたいからさ!」
「……そうか。好きな食べ物は……特にないな。食べれれば何でもいい」
「マジで? 嫌いな食べ物とかないの?」
「嫌いな食べ物……」
昔食べてた、カビが生えて泥水をたっぷりと吸い上げたパンとかは嫌いだけど…それは違うよな。
「……ないな」
「マジか。じゃあさ、何か得意なこととかある?」
「得意なこと……」
………殺し? ……射撃に投擲、近接戦。……あっ。
「……色んな国の言葉を話せる。英語にフランス語、ドイツ語にロシア語」
「……マジか。俺は英語ならできるけど、さすがにそれしかできないわ」
「いや、英語ができるなら十分だろ」
「それもそうか。じゃあさーーー」
そんな感じで、何気ない質問をひたすら聞かれ、俺はその質問にひたすら答えていた。
すると、思い出したように集が口を開く。
「あっ! そういえばなんだけど、桐崎さん料理が下手っていうことを楽に聞いたんだけど、桐崎さんの料理食べたことある?」
その質問に、過去の記憶を遡って……。
「ああ、一応あるぞ。何かお嬢がみんなに作ったバレンタインチョコのあまりを食べたことがあるな」
「お、それはどうだった? 不味かったか?」
俺はその時の記憶を思い出してみるが……。
「いや、普通に美味しかったぞ? 確かにちょっと固かったりしたけど」
「あれ? ……おっかしいな〜。楽の話によるとお粥作るときに小野寺と黒酢とかレバーとか、納豆にひじきと明太子、栄養ドリンクにお味噌とか入れてたって話を聞いたんだけど……」
「何それ怖い」
そんな会話を集としていると、バスは目的地に着いた。
二人が話している間後ろの方の席では楽達がそれはそれは楽しそうに叫んでいた。
因みに、いつの間にか舞子を呼ぶとき"集"と呼んでいて、それに気づいていない優をみて、舞子がニヤニヤしていたのは、また別の話。
集の口調が、分からない。あと、性格も。
何かうざいというか、キモいというか、若干オネェが入ってるというか……そんな口調になってしまった。
集のキャラは好きなんですが……何と言うか捉えにくいですよね。このキャラ。
これから頑張って、もうちょっと集感をだせるよう頑張ります……。