ロックマンX ゼロの幻想入り   作:赤バンブル

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ついにアイツが出た!

ドラゴンボール映画とエグゼの要素もあるから気をつけてくれ!


よぉーし、ダメな奴は引きずり下ろして細切れにしてやる!!(嘘)


宿敵再び

・・・・・・むむ。

 

俺は、手術台ではない所にいることに気がついた。どうやら夢を見ているらしい。

 

「そう言えば、修理を受けている最中だったな。だが、俺がいつも見ていた夢は・・・・・」

 

確かにいつも見ている夢とは違う。

 

基本的に俺が見る夢は顔の見えない老人(おそらく俺の生みの親)が俺に語り掛けてくる夢だ。

 

だが、今回はパターンが違う。俺たちの世界でもなければ幻想郷でもない。いわゆる、別世界だという事だ。

 

俺は、周りを見回すと破壊された都市の一角でレプリロイド同士が戦いをしていた。

 

「サイバトロン戦士、アタッ――――――――――――クッ!!!」

 

「デストロン軍団、撃て撃て!!」

 

リーダー格と思われる赤と銀のレプリロイドの指示で両軍は、激戦を繰り広げる。イレギュラーハンターとして多くの経験を積んできた俺でもこんな光景は初めてだ。

 

「よし!今日こそデストロンの連中を屑鉄に変えてやろうぜ!!」

 

赤いレプリロイドは銃を撃ちながら仲間に向かって言う。驚いたのはその中にバンブルが混ざっていることだ。

 

「コンボイ!今日こそ、貴様の首をもらうぞ!!」

 

銀色のレプリロイドは、カノン砲を撃ちながら言う。

 

「何を言うかメガトロン!貴様こそ、これ以上争いの火種を拡げるな!!」

 

レプリロイドたちは、二軍に分かれ争い続けていた。

 

「何なんだこの世界は・・・・・・・バンブルやホイルジャックまで戦いに参加しているは・・・・・・」

 

「これは、トランスフォーマーたちの過去の戦い、いつ終わることのない世界の記録・・・・・・我々の戦いと同じだよ、ゼロ。」

 

「!?そ、その声は!?」

 

ゼロは、後ろを振り向く。

 

そこには、倒しても倒しても何度も蘇る敵が立っていた。

 

「シグマ!」

 

「クッククク・・・・ここで会えるとは嬉しいぞ、ゼロ。まさか、お前が生きていたとはなぁ。」

 

「馬鹿な、これは夢ではないのか!?」

 

「正確には違うな。ここは本来サイバトロン戦士が負傷したときに意識ユニットの破損を防ぐために利用するスーパーコンピュータのデータベースの中だ。この光景はここに記録されているかこの戦いのいっぺんに過ぎん。」

 

シグマは、身構えることなくゼロに説明する。ゼロはセイバーに手をかける。

 

「無駄だ。ここは、既に私の手中に落ちている。ここではゼロ、イレギュラーハンターであるお前は単なるバグに過ぎないのだよ。」

 

「くっ!貴様も幻想郷にいるのか!?」

 

「ゲンソウキョウ?・・・・・・・・フッハハハハ!なるほど、あのサイバトロン共が消えたのはそう言う事か!」

 

「何!?ホイルジャックたちのことを知っているのか?」

 

「フッフフフ・・・・・まあいい。お前も生きていたことには驚いたがそれもここまでだ。」

 

シグマは、笑いながら言う。

 

「シグマ!貴様、一体何を企んでいる!?」

 

「知る必要があるかね?これから削除されるお前に。」

 

シグマは、目からレーザーを放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼロ!ゼロ!」

 

アイリスは必死にゼロの体を揺さぶっていた。

 

数時間にも及ぶ大手術は、パーセプターがブラックボックスを解析するさなかに発見した「未知数のウィルスプログラム」を削除したことによって解析及び修理は全て終わったかに見えた。

 

しかし、パワーユニットを作動させてもゼロの意識が戻る様子はなかった。

 

一足先に修理が終わったアイリスはショックのあまりに彼を揺さぶる。

 

「ホイルジャック、パーセプター、一体どうなってんの?」

 

にとりは二人を見ながら言う。

 

「そんなこと言われても吾輩たちにもさっぱりだ。こんなことは初めてだからね。」

 

「う~ん、飽くまで仮説だが万が一のウィルス汚染を防ぐためのマインド転送装置に何かが干渉して彼の意識データをボディに戻すのを妨害している可能性があるね。」

 

「えっ!?もしかしてデストロンの奴らがオイラたちの居場所を探ろうとしてやっているんじゃ・・・」

 

「いや、マインド転送装置はホイルジャックが発明したものだからそれはないね。・・・・・・それにこれに繋がっているのは『テレトラン1』のデータベースだ。もしかすると幻想と現実の境界で・・・・・」

 

「そんなことよりもゼロは・・・・・ゼロはどうなってしまうんですか!?」

 

「最悪な場合、ジャンクデータ・・・・・・データの中で永遠に彷徨うことになるかも。」

 

「こら、バンブル君!そんなこと言っちゃいかんよ!」

 

「そんな・・・・・・・・」

 

アイリスは、不安な表情になる。パーセプターは、考えるとすぐに解決法を出す。

 

「こうなった以上、我々の中から誰かがマインド転送装置を利用して、彼の意識データを連れ戻すしかない。・・・・しかし、こんな事態は今まで一度も起こったことがないから誰が・・・・」

 

「私が行きます!」

 

アイリスは、自分から進言する。

 

「無茶言っちゃダメだよ!最悪な場合君の意識データも吹っ飛んじゃうかもしれないんだよ!?ここは開発者でもあるホイルジャックに責任取ってもらった方が・・・・・」

 

「ちょいちょい、バンブル君。君、何気に吾輩に責任押し付けてないかね?」

 

「だって本当だろ?ずっと前にスパイクに使った時だって危なかったじゃないか。」

 

「・・・・面目ない。」

 

バンブルの一言にホイルジャックは、何も言えなくなってしまうがアイリスが引き下がる様子はない。

 

「私・・・・・もう誰もいなくなってほしくないんです。それに、ゼロは・・・・・・ゼロは・・・・・・」

 

アイリスは顔を赤くしながら叫ぶ。

 

「私の大切な人だからぁ!!」

 

「「「「・・・・・・・」」」」

 

四人は思わず硬直状態になる。

 

「・・・・えっ?ここでまさかの告白!?しかも本人が眠っているときに。」

 

バンブルは、さりげなく突っ込んだ。

 

「・・・・と、とにかく分かったよアイリス。君の意識データを送り込めるように急いで準備を始める。但し、同じことにならないように誘導プログラムもインストールするから時間がかかるよ。」

 

パーセプターは急いで準備に取り掛かる。

 

「ありがとうございます。」

 

「さあてと、吾輩もじっとしてはいられないねぇ~!」

 

「ゼロって羨ましいなぁ。オイラもあんな可愛い彼女欲しいよ・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃

 

「くっ!」

 

ゼロは、セイバーを下に向ける。

 

「断地炎!!」

 

ゼットセイバーの刃が炎を纏い、地面にあるアースシグマの顔へと直撃し、大爆発を起こす。

 

「はあ、はあ・・・・・くっ!」

 

ゼロは、後ろを見る。

 

 

「「「「「「「「フッフフフ・・・・・・地獄へ行く準備はできたかね、ゼロ?」」」」」」」」

 

すぐ近くでは無数のシグマたちが迫って来ていた。

 

「くっ!まさにウィルスそのものだな!」

 

「「「「「「それは褒め言葉のつもりかね?」」」」」」

 

シグマ軍団の後ろからシグマヘッドが現れ、レーザー砲を発射する。

 

「ちっ!」

 

ゼロはジャンプをして回避するが、後ろのは既にサイコシグマが待ち構え、掌から電撃を放つ。

 

「ぐわあぁぁぁ!!!」

 

落下するとシグマガンナーがレーザー銃を発射、さらにファイナルシグマWの腕が直撃する。

 

「フハハハハハッ、ハーッハハハハハハ!!いくらお前とてこの数ではどうにもできまい!」

 

ゼロは、力なく倒れる。そんなゼロに対してシグマ軍団は、容赦なく迫ってくる。

 

「こ・・・・・こんなところで・・・・死ぬわけには・・・・・・」

 

ゼロは、何とか立ち上がろうとする。

 

向こうにはアイリスが待っている。

 

彼女を置いて消えるわけにはいかない。

 

今度こそ、護って見せると誓ったばかりなのだと。

 

「「「「「もがけばもがくほど苦しむだけだぞ?今楽にしてやろう。」」」」」

 

シグマヘッドのレーザー砲が今にも発射されようとしている。

 

「アイリス・・・・・・・・・・すまない。」

 

ゼロは、申し訳なさそうにアイリスの名を呼んだ。

 

「「「「「サヨナラだ、ゼロ。エックスを始末することができんのは残念だがお前を倒しただけでも良しとしよう。」」」」」

 

シグマヘッドのレーザー砲の砲撃が放たれる。

 

ゼロは、膝をついたまま動く様子はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼロォォ―――――――――――――――――!!!」

 

聞き覚えのある声がすると同時にゼロは何かに引っ張られ、砲撃から避けることができた。

 

「はあ・・・・はあ・・・・・」

 

ゼロが顔を上げると、そこにはアイリスがいた。

 

「アイリス!?どうしてここに?」

 

「ごめんなさい、貴方が目を覚まさなかったから・・・・・」

 

「ほう?これはこれは死んだはずのアイリスではないか。」

 

シグマは、意外そうに言う。

 

「よかったではないか、ゼロ。愛しのアイリスと共に死ねるとはな。・・・・・・ん?」

 

改めて止めを刺そうとしたシグマは急に動きを止める。

 

「いかん、もうこんな時間か。・・・・・ゼロ、運が良かったな。非常に残念だが今日のところはひとまず引くとしよう。」

 

そう言うと目の前にいたシグマたちは次々と姿を消していく。

 

「・・・・・・シグマ!」

 

「今の私は、やることが多くてな、お前の相手ばかりしてはいられないのだよ。何、いつかまた会うことになる。いつかはな。ハハハハハ、アーハッハハハハ!!」

 

シグマは、高笑いしながら姿を消した。

 

「シグマ・・・・・・」

 

「ゼロ、今は一回戻りましょう。」

 

「・・・・そうだな。」

 

後を追おうにも未知の空間でもあるためゼロは追跡を諦め、アイリスと共に現実へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・ゼロ。」

 

帰りの途中、アイリスはゼロの手を握りながら言う。

 

「なんだ?」

 

「私・・・・・戦闘用の改造受けようと思うの。」

 

「何!?」

 

アイリスの一言にゼロは動揺する。

 

「何を馬鹿なことを言っているんだ!?」

 

「私、ゼロが幻想郷に来るまでの経緯を聞いてからずっと考えていたの!このまま守られているだけでいいのかって。貴方のこと支えたいって言っていたけど、今の私のままじゃ何もできない。さっきだって・・・・・・」

 

アイリスは、悲しいまなざしでゼロを見る。

 

「き、気持ちはありがたいが・・・・・・俺はもうお前を喪いたくないんだ。」

 

「私だってあなたのことを喪いたくない。だから、あなたを護る力が欲しいの。目の前で苦しんでいるあなたを見ているだけなんて・・・・・・・・そんなの・・・・・いや。」

 

アイリスは、ゼロを抱きしめた。そんなアイリスを見てゼロは、彼女に心配させてばかりいる自分を少し恨めしく感じた。

 

「・・・・・・心配かけてすまなかったな。向こうに戻ったらパーセプターたちと相談してみよう。」

 

「ゼロ、ありがとう。」

 

「ただ、これだけは言っておくぞ。あの時・・・・・カーネルのメモリーチップを使ったときのような無茶なことはしないでくれ。やった時は、何を言おうとも元に戻させるからな。」

 

「うん。」

 

「・・・・・・・それと、さっきはありがとな。」

 

「えっ?」

 

「お前が来てくれなかったら、俺は、シグマに消されていたかもしれなかったからな。」

 

「ゼロ・・・・・・・」

 

アイリスは顔を赤くする。ゼロは表には出さなかったが少し照れくさそうだった。

 

「・・・・・・・ふん、早く戻るぞ。」

 

「えぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・あっ、二人とも起きたよ!」

 

にとりは目を開いた二人を見て知らせる。

 

「どうやら成功したみたいだね。」

 

「いやあ~無事で何より。」

 

「やったやった!もう最高だもんね!二人とも無事に目を覚ましたんだから!よかったよかった!」

 

寝かされていた二人は、強く手を握っていた。

 

 

 

 




シグマの登場。

しかし、本格的に遭遇するのはまだまだ先。

一様知っている方がほとんどだと思うけど解説


シグマ(Σ)

ロックマンXシリーズの殆どの作品でラスボスを務めているお方。どんなに倒しても次回作では復活するというゴキブリ並みの生命力を持っている(原因はゼロであるが)。残念ながら8では、息子?とも言えるルミネに踏みつけられるという姿をさらす。コマンドミッションでは登場しない。最近のゲームではマーベルのヴィランと合体した。

ちなみに今回登場したシグマはX1~X5の全ユニット。まさに悪夢である。



本作の連載再開について

  • 再開してほしい
  • できれば再開してほしい
  • どっちでもいい
  • してくてもいい
  • 他の作品を優先してほしい

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