我慢ならない時は存分に作者を叩いてください。
回想
「やっと捕まえましたなぁ狙撃手さん」
馬乗りになった俺はわざわざシノンの顔と数センチしか離れてない距離で煽る。
「あ〜あ、みんなやっちまって、ゴキゲンなことですなぁ!」
生き残りは俺とシノン、シノンは俺の下で誰が見ても有利なのは歴然としている。
「何か言うことはないのか? あるよなぁ! 俺に! 言うことが!」
あの言葉を! 俺の愛しの!
「あの……」
「はいはいどうしました子猫さん?」
やっと下の子は可愛らしい小さな口を開く、しかしながらこやつはなぜこうも表情が変わらない?
それはすぐにわかることとなる。
「ハラスメント行為に抵触してるんですけど」
無表情だった可愛らしい少女が少々の怒りを篭めた笑顔とともに消え去る。
一瞬何を言っているかマジでわからなかったが次に気付いた時には既に檻の中。
あぁ、セクハラってことですか?
と言うことで現在。
「ザッケンナコラー!!!!ブッコロッソコラー!!!!!」
ガンガンと檻を蹴飛ばすがこれはプログラム、微動だにすることはない。
セクハラで捕まれば1週間アク禁の刑になる。
つまり1週間このまま。
「ザッケンナコラー!!!!ブッコロッソコラー!!!」
なんだよオイ……マジかよ……。
何度檻を蹴ろうとも反応すらない。
メッセージを送ろうが返ってくるのは同じ文。
「この場所では送信できません」
の文字。
弁解をしようとも誰の返事もない。
俺は全てが無駄だと悟り部屋の隅でうずくまる。
そしてジンは考えるのをやめた。
つまり寝た。
1週間とは意外と長くも感じる。
ここ最近でそれがわかった、最近といってもまだ3日だが、なるほど社畜の皆様はこうやって週末を心待ちにしているのか、少し大人になれたかな。
ああ、なんて外は気持ちがいいんだ、久しぶりの休日に外に出て、テキトーに散歩をする、と言うよりそれしかすることがない。
ちょうど懐かしのPS4でゲームをやろうとすれば過疎サーバーで立ってる部屋はチーターだらけ、なんでロカコンでいきなり目の前に敵が居るんじゃしかも無敵て徹底しとんなワレ!そら負けるわ!
(作者がツイッターで見たやつです、実体験ではありません。)
と言うことで俗世のしがらみから逃れて今日は散歩。
商店街も変わんねぇな、コロッケもあるし、一つ食べてみるか。
……なんか味変わったか?
いや多分俺の味覚が変わったんだ、もっとジューシーだったとかそんなことはないはず。
なんか口に入れたら尚更腹が減ったな……。
そんなことを思いつつ商店街の端から端へ歩く。
気分は孤独のグルメ、俺の腹は何腹だ?
あぁ喫茶店のナポリタンもいいな、あの安っぽい様でオリジナリティある味、再現しようともできないんだよなぁ。
お、定食屋か、トンカツ定食食べたいなぁ、ドライカレーの大盛りがやべー店だった、いや、懐かしい。
寿司屋もあったな、子供の頃剣道で優勝した時に連れてってもらえたのを覚えている。
あの時鯖アレルギーだって判明したんだよなぁ。
今は大丈夫だけど。
思い出に浸りつつ商店街を歩く、久しぶりに会う人もいてなかなかにいい経験だった。
そう年甲斐もなくノスタルジックに浸っている時だった。
「ばぁん!!!」
お? あの少し間延びした発砲音はバレットかな?
後半は手が止まりませんでした