『第二回BoB!前回皆を熱狂させたあのイベントが帰って来た!!』
詩乃を送り届けた後少しして十二時頃にインをした。
(一睡)
そしてメニューを見たところこのような広告が出ていた。
あの頃は確か俺は牢屋に入れられて、クラン解散して、シノンと組んだ頃か、激動だったな。
そう思い返しつつルールを見る。
基本的に個人戦、そして予選はトーナメント方式。
大会は3日後。早くねぇ?
武器の制限は無し。
まぁ・・・そういうゲームだから仕方ねぇか、最近ゼクシード強くなってしこんなルールじゃ大本命だろ。
もしくは闇風先輩か、アジ特の中でもやべー奴。
あとはリッツ、スカー、その他諸々のガチ勢諸君、まぁ皆頑張ってくださいよ。
俺? 出ないよ。
・・・そういうつもりだった。
「出なさいよ」
「ええ?マジ?」
この実質クラマスの女は俺に決定権を持たせないことで有名だ。
「このルールやべーって、ただゼクシードが武器自慢して終わるよこんな大会」
「だから意味があるのよ、そのゼクシードを倒したいじゃない」
やっぱこの娘北京カクテルキメてる。
事情があるんだが・・・。
「俺さぁ現実で少しばかし金要るから金稼ぎ行きたいんですよぉ」
「じゃあ今から行くわよ」
お前さっき行ってたよな。
「それはもちろんですけどぉ、大会中強い奴はBoB行くから俺はステージ出て狩りしたいんですよぉ」
「BoBだって優勝したら1000万C貰えるわよ?」
・・・それ言っちゃう? できると思ってる?
いやこいつに口喧嘩で勝ったことがない気がする、行けって言われたら行かなきゃならないんだろう。
「はぁ、まぁ出るけどさ」
俺が渋々了承するとシノンは鷹揚に頷く、何様じゃ。
まぁいいや。
グロッケンの役所で受付をする、別に商品とかが送られてくるそうだけどいらんやろ、そう思い自分の住所は書かなかった。
俺はLブロック、シノンはBブロック。
勝てば決勝で戦うことになるんだろうな、勝てばだけど。
まだエントリーしきってないようでまだ空きがある、俺のブロックは俺以外に数人がいる程度でまだスッカスカだ。
「アンタ、本気でやりなさいよ」
ぼけっとトーナメントを眺めているとシノンが背中から声をかけてくる。やけに言ってくるな珍しい、そんなゲームの勝ち負けとか水物だって。
「はいよ、やるからには勝ちに行きますよ」
ちょっと考えるか、腑抜けた結果残して変な奴らに侮られるのも癪だし。
特にこう言う奴らにな。
メニューを圧迫している返信済みメッセージを削除しつつ俺はそう思った。
「はぁ、まぁいいわよ。どこか行きましょう」
「おう」
そんな俺の様子を見てシノンは溜息を吐く、お前がやらなんだよこれ?
「あ、シノン!」
シノンのパフェを食べる手がピタリと止まる。
俺は関係なかろう、メニューから顔を上げることはない。
今はわざわざ返信してきやがった諦めの悪い奴の相手で俺は忙しいんだ。
深く書けませんね。