「ダイン外ォ!どうにかしろ!!」
ハーフタイムが終わり、同じ道を帰る。
「先輩!また乗って来たっす!」
「クソォ!俺こんなプレイスタイルじゃねぇよ!!」
言うだけなら簡単だろう、しかしこのチームの人間にそんなことを言う人は居ない。
「ジンくん私下がるね!流石に体力危ない」
「まだ行ってなかったんですか!?」
流石のリッツも体力がイエローまで落ち込んでいる。
いやハーフからここまで回復なしだからやはりおかしいのか?
既に俺は3回も回復をやっており正直ボックスの治療キットの数も残り2個と底をつきかけている。
因みに俺が前半に使った回復剤は自動回復タイプで満タンになるが途中に攻撃を受ければそこで回復が中断する。
治療キットは使用すると体力の8割を回復し残り2割は自動回復する。
ダイン、スカーは俺と同じ、シノンは一度使用。
やはりリッツだけおかしいのでは?
「先輩!弾とってください!」
「サブはねぇのか!無いなら殴れ!長さもちょうどいいだろ!」
「サブの方が先に弾切れたんす!この銃L85じゃ無いんすよ!?」
俺は何とか回復剤でごまかしているがいかんせんこの状況、今も目の前の奴をM14でウォータンクから殴り落とす、スカーは仕方なしにknockoutを振り回し敵を牽制している。
「シノン!knockoutの弾とってくれ!」
「どれよ!?」
M14のリロードをやりながらシノンへ助けを求めるが数ある弾薬の中瞬時に見つけるのは困難を極める。
今回はFR-F2、M24(knockout)、M14とぱっと見全部似ている、俺もさっき迷った。
「先輩助けてくれっすー!」
「あぁクソ」
敵がスカーに馬乗りになりスカーはナイフを押し合っている。
プライベートライアンみたいだな。
アパーム!弾もってこい!!
「流石にそんな暇ねぇか」
敵にリロードを済ませたM14をダブルタップで撃ち込むとスカーは勢い余って敵兵を投げ飛ばす。
「あぁVRでも恐怖っすよ」
「これ使ってろ、弾も全部ここに置いとくからな」
スカーを引きずり起こしM14渡し銃眼へと押し付ける。
「このイベントはMADMAXっすよね、M14で孤軍奮闘とかだんだんブラックホークダウンになって無いっすか?」
スカーはM14を見つめ呟く。
「プライベートライアンかと思ったけどな、お前はM14持ってるからデルタか」
「結局死ぬってことっすね・・・」
「じゃあアパムの俺は弾持ってくるからな、保持しろよ」
「ベストを尽くすっすよ」
ベストを尽くすは負け犬の言う事だ、流石に時間がないから言うことはないが。
冗談が言えるならまだ元気だ、俺は今回大活躍のUNICAを片手に車内に滑り込む。
「先行くね〜」
「リッツさん!スカーの援護してくれ、俺が弾持って行くまで耐えて!」
「了解!」
行き違いになったリッツさんに援護を頼んでおく、あの人がいれば大丈夫だろう。
「シノンも頼むな!俺今サブしかないから!」
「わかったわ!アンタの銃は?」
「今はスカーが持ってる!あいつなら使える!」
ボックスを見ればごちゃごちゃとマガジンが混じりわかりづらい。
knockoutとラフィカの弾を自分のポーチに10本づつ詰め込む、余ったスペースは自分の弾薬を詰める。
「『なら』って何よ!私が使えないからって嫌味!?」
「言葉狩りじゃなぇか!小さいことを気にすんな!いろんな意味でな。小さいのもいいかもな」
途中から少しニヤケてしまった、衣装が薄いため色々と際立つ。
ガチャ回してもいいかもな。
「は!?何よ!?なんのこと言ってんのよ!?」
「察しのいいガキは嫌いだよ。行くぞ!!」
「ちょ!あとで会議よ!!」
俺は補充を終えルーフから飛び出す。
またタンクの上に数人が降りてくるがリッツ、シノンのコンビがすぐに倒してくれるためすぐにスカーの元へとたどり着く。
「ほら!新鮮な弾だ」
「ありがてぇっす。それあと9発っすよ」
「ギリギリか、危なし」
余った弾を並走する車のアタッカーへと全て撃ち込みキルを取っておく。貧乏性なんでね。
「よし、どうしますリッツさん!まだ凸ります!?」
「行ってくる!」
そう行ってリッツさんは隣の車へと飛び込んで行く。
あの人は後退のネジが外れているんだろう、スモーキンジョーかな?。
中途半端ですがここで切ります。