改めてマップを見る、ところどころ岩があるが基本遮蔽物として使えるような場所はないためこのウォーリグをうまく遮蔽物として使わなければならない。
コッキングレバーを少し引きチャンバーを見れば鈍色の弾頭が今か今かと撃発の時を待つ。
スカーは狙撃銃の射程と当対速度を生かし既に敵を射程に収めており射撃を続けているが敵の数が多く、敵も車に乗っているため顔色は優れない。
バイクで先行する奴らは既に100m圏内に入った。
ACOGを覗けば二人乗りの喜色満点の顔で銃をこちらへ向け乱射している、当たる気はしないが情けないチープキルはごめんだ。
「ダイン、今速度どれ位?」
「おお?、150キロだぞ?」
ならこれくらいか。
専用のスコープではないため大体の偏差を付け数発射撃を行う。
流石レア武器と言ったところかM39と比べて跳ね上がりが少なく連射してもブレが少なく集団性もいい。
サイトの奥では7.62ミリ弾が運転手へ殺到し派手に転倒した後爆発していた。
いい銃を拾った、俺のヒキも腐ったもんじゃねぇな。
見ればスカーも偏差に慣れたようでバシバシとバイクを転ばせている、そこで一台のバイクが左手から抜ける俺はM14の弾は切れたがまだUNICAがある。
俺は弾の切れたM14を左手で保持したまま体を捻らせUNICAを全弾撃ち込む、10mくらいならこいつでもやれる。最後の2発は完璧に余計だったが残念賞って事で貰っておけ。
どうにかこうにか2人で捌くが、それでも抜けてくる奴はいる。
一台バイクが抜けて来た、手には手榴弾を持っている。
「スカー!!あいつ撃ってくれ!!」
「無理っす!先輩は!?」
「リロードしてる!UNICAも使っちまった!!」
既にバイク乗りは手榴弾を振りかぶっており急いで1発だけ入れたUNICAを構える。
しかし俺が照準を合わせた時には銃声が響きバイク乗りはのけぞった後力なく倒れていった。
「古ぃからって舐めんじゃねぇぞ、こちとら元世界ランカーだぜ」
シノンかと思ったがまさかのダインだった、助手席越しにウィンチェスターを撃ち一発でバイク乗りの頭を抜いていた。
得意げにレバーを操作する音が聞こえる、流石元マーズレッグ全一。
そして余裕を持って運転している奴も撃ち抜く、なんだこの人、
いけんじゃないこのイベント。
そう思いたかったが一瞬たりともそんなことは思えない。
既に俺たちのの後方には多くの素敵なデザインをした車が追走している。
キャデラック二段積みを先頭に、荷台に人が乗り爆破槍を突き刺してあったりでかいスピーカーが付いてギター・・・火炎放射器をかき鳴らす男・・・、もういいや。
俺も先頭のバイクの運転手偏差を付け撃つ、偏差射撃は慣れたもんだ。
サイトの奥では運転手が倒れたためバイクのバランスが崩れ派手に砂を巻き上げて転倒していた。
それから数台倒すがそれでも抜けてくる奴はいる。
M14の弾が切れリロードしようと伸ばした手でUNICAを引き抜き俺のすぐ左へ迫っていた奴に全弾撃ち込む。
最後の2発は完璧に余計だったが残念賞って事で貰っておけ。
「先輩!右抜けられたっす!」
「マジで!?」
見れば右側に一台抜けられており既にアタッカーは手榴弾を持って投げる準備をしている、やばい無駄に撃たなきゃよかった。
「スカー無理か!」
「無理っす!先輩は!?」
「どうにかする!!」
UNICAに弾を二発だけ詰め急いで敵を狙うが既に振りかぶっておりそいつに照準を定める。
しかし俺が撃つ前に発砲音がした。アタッカーの体は崩れ落ち、聞こえるのは高らかとした排莢音。
「怖えかクソッタレ、当然だ。 元世界一の俺に勝てるわけねぇ。」
もう一度ダインが発砲すれば運転手もバイクから吹き飛び無人のバイクが荒野を駆けていった。
ダイン、マジか?
作中のM14の性能はCODMW3のMk14EBRと考えてください。
あれは個人的にチート武器でした。