タイトル一度変更しました。
「なあ仁、次のイベントの情報知ってるか?」
昼休み、食堂で俺と拓真と須川で集まり一緒に飯を食べていた。
チラと見れば詩乃もミホ達3Bと共に食べている、よく時たま学校でみるがよく笑っておりイジメられるということは無さそうだ、重畳重畳。
話を戻す。
「さぁ、そろそろなんか来るだろうとは思ってるけど何だろな。どうせ何かのアニメコラボとかで誰かのキャラモデルのそこまで性能良くない武器出してガチャ回させるあのクソい奴だろ?」
「おいやめろ。俺も又聞きの話なんだがな、今回は映画のコラボらしいぞ?」
「映画?何の奴?」
映画は好きだ、物によっちゃガチャ回してやろうとも思う。
「俺映画詳しくないから忘れたけど・・・。何か言ってた奴はテンション上がってたな、何だっけなぁ、車使うんじゃね?とは言ってたけどあんま覚えてねぇや」
「チッ、役立たずが」
「何様じゃおどりゃ?」
全く、俺の情報屋は役に立たくて困る。
「そろそろアホなやつ来るんじゃないですか?、このゲーム馬鹿なとこありますし」
須川からアホと言われてはこのゲームもおしまいだな。
「そんなんあるわけねぇだろ、てかアホな奴って何だよ?」
「ん〜ゾンビ物とかサバイバル物とかっすかね?」
「このゲームとは合わねぇだろ・・・合わねぇかな?」
どうだろう、わかんないや。
そんなことを考えながら帰ってGGOを起動した俺は驚愕することとなった。
『待ちに待ったイベント、その名も「フューリーロード」!!ランダムに選ばれたチームが他のチームから逃げるというクレイジーなイベンドだぁ!!!』
『お前ら!英雄の館に行きたいかー!!!』
まずは街頭テレビがはっちゃけていた。
いつもは可愛い容姿をしたキャスターの女の人は髪をピンクとオレンジに染め顔にはエキセントリックなメイクを施している。
そして隣の男の人はスキンヘッドで、目元を黒く塗って、銀のスプレーを口に噴射して・・・。
ショップに行けばこれまでにない銀のスプレーがこれ見よがしに置いてある。
見ればイベント特集として目元メイク、銀スプレー、裸にスカリフィケーション、と様々な物が販売されている。
買うわけはないが、、、。
極め付けには街中に怒りの日が流れている。
皆もスキンヘッドやスカリフィケーションなどノリノリではいる。
少々疲れながらもホームに戻り、いつものソファーで公式ページを開こうと指を振れば宙に出てきたのは一つの鉄板、操作はいつもと変わらないがここも既に世紀末と化していた。
鉄板を操作して注目のガチャを見て見れば防具としてジョーのマスク、ジョーのSAA、フュリオサのSKS、子産み女の衣装(各モデル)を筆頭に何かしら名前をつけて売っている。
前回のイベントから時間がかかったのはこのためか。
意外と子産み女の衣装は性能がいい。
まぁこのゲームの男女比率から考えるとあんま気にすることはないだろう。
女はALOに多いから出会い厨もそっちに行ってる。
「何なのこれ?、何かのイベント?」
見ればいかにもうんざりと言った様子で数少ない女性のシノン様がいらっしゃる。
「コラボイベントやね、MADMAXって映画知ってる?」
「知らない」
「俺知ってる」
「あっそ」
軽くドヤりながら言ったがシノンはサラリと流す、興味ない人にしちゃこんなもんだろう。
シノンは俺の足をベシベシと叩き、俺の開けたスペースに座り俺の足に体を預ける。
「で、どんな映画なの?」
「暴君が治める所から逃げ出して戻って来るって話」
「何それ? レースか何か?」
「見て欲しいなぁ、シノン嫌いじゃなさそうだけどなぁ」
あれは見なければすごさはわかってもらえないだろう、だから言えない、しかし言わなきゃ魅力も出ないしこれが映画見せたい人のジレンマ。
「イベント戦はどんなの?」
「え? あ〜・・・あれ書かれてない」
「本当に?嘘言ってんじゃないでしょうね・・・うわ何これ」
シノンも確かめるためメニューを開くとやはり鉄板に面食らう。
「本当だ書かれてない・・・」
「だいたい予想つくんだよなぁ・・・?」
そう、このコラボならやることはあれだろう。
しかもやるのは今度の土曜の昼から、一日だけの予定。
やばいな運営本気だ。