工兵のGGO   作:流舞

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最終日

「はぁ、スナイベントとか誰得だよ、クラマスから出ろって言われて出たけど有名どこにやられるだけじゃないか、歩いていたら頭を抜かれ、走っていても頭を抜かれ、匍匐で隠れても頭を抜かれ、、、クソイベントじゃねぇか」

 

愚痴を言っているプレイヤーが持っているのはアンダーバレルにグレネードを付けたアM16と腰の弾帯にスモークを数個備え付けている。

 

「スナイパーイベント」には相応しくない装備、それを言えば現状一位のゼクシードも同じようなもの。

 

だがこれは皆が勘違いしているがスナイパー有利ステージでのイベントなだけで何もスナイパー縛りではない。

 

 

こいつもそれを勘違いして来ておりその勘違いが治らぬまま最終日を迎えた。

 

奇しくも最終日に最適な装備になったのだが勘違いは解けていない。

 

 

 

「おら芋虫共!スモーク焚いちゃ見えねぇだろ!!」

 

 

目の前へスモークを投げれば自分の通り道が煙で覆われる。

 

このまま頂上へ行きグレネードを適当に撃ち込み荒らしてやろうという魂胆だ。

 

 

プレイヤーは煙の中に走り出す、もちろん銃撃は来ず自分の後ろからは同じような境遇で同じ考えのプレイヤーが打ち合わせも無しに草むらから飛び出し煙の中へ走りこんでくる。

 

 

 

プレイヤーはこの時初めて。

 

「このイベント、楽しい」

 

と思った。

 

 

しかし眼が覚めるのは唐突だった。

 

 

 

煙の中から自分より太い腕が伸び脚を引っ掛けられ走る勢いを地面へと無理やり方向転換させられた。

 

頭部に激しい衝撃を受けステータスがスタンへ移行する。

 

自分の後ろをついて来た者も1人目は自分と同じように引き倒され自分の上に重なり倒れる、動かないということはスタンが発生した様だ。

 

2人目は止まることが出来、ラン&ガンのために持って来たであろうVz 52を謎の敵に向けるがコッキングレバーを掴まれて撃発することが出来ない、そのまま引っ張られるとVz52から手を離すことが出来ず片手で羽交い締めにされる、必死に握っていたVz52は羽交い締めにされた後すぐにに奪われていた。

 

3人目もイサカを構えていたが仲間(では無い)を盾に取られ撃とうにも撃つ事が出来ない。

 

 

躊躇った隙に敵がひったくったVz52でイサカ持ちを蜂の巣にする。

 

いくら低威力だろうとアジリティ寄りのスナビルドでは防御力が足りず死亡となる。

 

羽交い締めにされた男も敵のホルスターに入っていたハンドガンで頭を撃ち抜かれ死亡。

 

そこで俺のスタンが解ける。

 

M16は遠くに落ちており拾うことはできない、サブを引き抜き敵へエイムしようとした時には俺にも死亡判定が出ており、俺の上で気絶している奴はスタンが解ける前に頭を撃ち抜かれた。

 

人の夢と書いて儚い、誰かがそんなこと言ってたな。

荒らし1は密やかにそんな事を思う。




わかりづらいでしょうがイメージは山猫部隊の時のアレです。

練習がてら描いてみました。



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