GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。 作:桐生 勇太
ようやく本当の最終回です。
「………そういえば、皆は私が生きていた世界に興味はあるのか?」
何となく、ふとそう思った。 それとなく周りを見回してみると、皆目をキラキラさせている。
「ぜひ見てみたいわ。 あなたが作ったゲーム、向こうにもあるんでしょう?」
どうやらアリアも皆も興味津々のようだ。それなら行かない理由はない。
「よし、明日の朝一番に出ようか。一ヶ月…いや二ヶ月ほど向こうに行くことになると思うが、あまり着替えや日用品は持って行かなくていい。向こうで服とかをたくさん買おう。それで………?」
説明の途中、皆が微妙な顔をしていることに気づいた。
「どうした? みんなそんなに変な顔をして」
「え~と、アンタの世界って、異世界だよね?」
「当たり前だろう? 今更どうした?」
「いけるんですか?」
ああ、そういえば皆には説明していなかったな。普通に考えれば、おかしくなったと間違いなく思われるだろう。
「行ける。このHYPER CREATOR GOD Xの力を使えばな。これで空間そのものをこのガシャットの能力でCREATEすれば、簡単に行き来できる」
「「「「「「……………………」」」」」」
「? 今度はなんだ? みんな黙って?」
「何だか本当に何でもありになってしまったな…まあ、私がまだ暗黒騎士で、お前に初めて会った時も何でもありな奴だったが…………」
「本当。 いつの間にかこんなに全能になってしまいましたね。まさに神様です」
クリスとクライシィが褒めてくるが、私はゆっくり首を振った。
「私は神などではないよ。そんな大層なものじゃない。精々、ほかの人よりも少し多くのことができるだけさ」
昔の私からは考えられないが、これが今の私だ。思えば本当に変わったものだ。
「さて、あとは伝えることはもうない。各自準備をしてくれ」
うん。みんな楽しみにしているようだ。実は今回、私が元の世界に帰ろうと思った理由は他にもあったりする。それは、無くなってしまった「バグスターズ」ガシャットの捜索だ。
あの中には私の父である檀 正宗にゲムデウス、並びにゲムデウスXが封印されている。
もし封印されている父さんが体内に取り込んだ邪神の「世界の境界を超える能力」という能力を使い、ひっそりとこの世界を抜け出していれば大変なことになってしまう。永夢や向こうの世界に残してきている元私の会社や、永夢にも久しぶりに会ってみたい。
……………………思えばこの世界は向こう以上に濃いことが多かったから、元の世界のことをすっかり忘れてしまっていた。
…………会えるのが楽しみだ! 皆!
…………え? 赤ん坊を抱えながらそんなことを言っても緊張感がないしカッコよくもない?
いいじゃないか。我が息子、珀斗は世界一、いや宇宙一かわいいのだからな。
次の日の朝
「それじゃあみんな! 行くぞ!グレード【GOD】…変身!」
「「「「「「はーい」」」」」」
「あう」
おいおい、「あう」って………可愛すぎか、拍斗よ。
【HYPER CREATOR GOD X!!
HYPER CREATE OF ガシャット!ガッチャーン!!!
レベルアップ∞!!!!!!
創世の騎士よ! 照らせ! 太陽の如く!! 最強の創世ゲーマー!!!
HYPER 無限!!!!!! 幻夢!!!!!!】
私は空間にゲートを作り、意気揚々とくぐっていった。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
この話、いかにもまだ続きそうですが、続くんです!
ヒントは、「GAME IS NEXT STAGE」
いやあ、いったい何のことでしょうか?
あ、そうそう、今私が書いているほかの小説は、「MASKED RIDER EX-AID THE GAME IS NEXT STAGE 」っていうんですよね~