GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。 作:桐生 勇太
「いつの間に来た? 貴様」
今私は魔王城最深部、魔王の玉座の目の前にいる。
「警備の魔族が大量にいたはずだが…」
「全員片付けたぞ。残りはお前ひとりだ」
魔王は少し驚いたように目を見開き、やがて納得したように目を閉じた。
「なるほど、称号の「天元突破者」は並ではないな。見事だ…だが、貴様のせいで結局魔王軍は崩壊した。その命を持って償え…[死ね]」
「ぐっ」
【GAME OVER】
やはりそう来たか…残りライフ23だ。
「ふふふ、さあ、どうする?」
「お前の弱点は、自分が最強と勘違いしたことだ。行くぞ………
グレードHYPIR…変身!」
【ドッキーング!パッカーン!ムーテーキー!!】
タイラントゾンビに変身し、ハイパー無敵を使う。変身によるゲームオーバーは無敵によって無効化され、ゾンビの体が溶ける。中から飛び出したのは、漆黒の鎧をまとった戦士。
【飲み込め!暗黒の如く!!漆黒の最強ゲーマー!ハイパー無敵!!ゲンム!!!!!!】
「さあ、もう一度試してみてみたらどうだ? お前の「生魔法」とやらを」
「ふっ………[死ね]………!?[死ね]![死ね]![死ね]!………!?」
もうすべての攻撃は無駄…成功だ。これでもう負けん。
「今の私は、あらゆる攻撃を無効化する…当然、お前の「生魔法攻撃」もな」
「な、そんな馬鹿な…」
名前 :仮面ライダーゲンム
種族 :仮面ライダー型ウイルス
レベル:グレード99:HYPIR(人間換算で測定不能)
称号 :神(笑) 手段を択ばない男 天元突破者
体力 :9000000000000000000000000000000
知力 :550
攻撃 :9000000000000000000000000000000 (最大990000000000000000000000000000000000000000000000000000)
防御 :9900000000000000000000000000000
速さ :99000000000000000000000000000000
魔力 :580
スキル:キーボード両人差し指乱れ入力 変顔 ゲンムスマイル(変顔の互換スキル) ゲーム開発 地球流武器術 地球流拳闘術 暗記 変身 肉体改造 雷魔法 飛行魔法 全攻撃無効
賞罰 :バイオテロリスト 異世界の希望
好物 :アリア・クルルセドイ
「さあ、最期のお祈りでもするんだな。魔王」
もはや魔王は口をパクパク開けたり閉じたりするだけだ。奴にはおそらくあの魔眼で見えるのだろう。私の絶望的なステータスが。
「こ、こんな…馬鹿なことが…あるかぁ!!!!」
魔法が効かないとようやくわかってか、殴りかかってきた。だが、もはやこんなものは効かない。
「ほい」
「がふぁ!!!!」
軽く指で魔王の顎を小突くと、弾丸のように吹っ飛んだ。
「これで魔法は唱えられんな………」
追い打ちに両腕をつかみ、へし折る。
「おい、要、とどめは君が刺せ」
「うん!!」
物陰に隠れていた要を呼び出す。
「やはり魔王は勇者に倒してもらわんとな。魔神にもたどり着けんし」
驚愕に目を見開いたまま、要の一撃を喰らって魔王は絶命した。
「あっけなかったな。魔王………ん?」
よく見ると、魔王の首に何か首飾りがある………これは……鍵、か?
お読みいただきありがとうございました。
黎斗、強すぎ(笑)
とりあえず前座の魔王を倒しました。次回にいよいよ魔神が出てきます(一瞬)
いよいよ最終決戦勝ち数いてまいりました!
今回の一件で、黎斗がラスボスとの戦いで敗北するのが決定しました。