GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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第28.5GAME:黎斗神のファースト

「アリア、少し話せるか?」

 

 邪龍との戦闘が済んだ後、私はアリアの部屋を訪ねていた。

 

「檀様、どうされたのですか?」

 

「いや、ここしばらく、お前と出会った時のことを思い出していた。なんだか懐かしい気もしてくるな」

 

 特にアリアの時に起きたことが一番濃かったな…今でも思い出して、時々黄昏そうになる。

 

「なんだか懐かしく思えてきますよね。うふふ」

 

「アリア、話がある。大事な話だ。聞いてくれ」

 

「・・・はい」

 

 私がいつになくまじめな様子で話し出すと、アリアの顔が引き締まった。

 

「ドラゴン………魔龍に襲われた時のことを覚えているか?」

 

「・・・・・・・・・いえ。意識がもうろうとしていたので、あまり…あ、でも、檀様に運ばれて、ん? その時、私何か檀様に・・・・・・・・・~~~!!!」

 

 やはり忘れていたようだな。思い出して顔が真っ赤になっている。

 

「あの時の返事をしておこうと思ってな………」

 

「は、はい・・・・・・・・・」

 

「すぅ、はぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

アリア!!!

 

 

なぜ私が君を命を捨ててでも助けようとしたのか!!!

 

 

なぜ君をバグスターにした後抱きしめたのか!!!

 

 

その答えはただ一つ・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

私が!!! 君を愛したからだ!!!!!!」

 

 言い終わるが早いか部屋から逃げ去った。ふう・・・言えた・・・何だろう、言い回しにデジャヴを感じる。

 

さあ、言うことは言ったし後は寝るだけ寝るだけ・・・と思っていたら後ろにアリアが居た。

 

「・・・ついてきていたのか?」

 

「・・・・・・・・・はい・・・檀様は、私の気持ちは、もう知っているのですよね?」

 

「・・・ああ」

 

「なら、さっきのはそれを知ったうえで・・・?」

 

「・・・・・・・・・そうなるな」

 

 気まずい沈黙が落ちる。やはり15の少女に恋をした32の中年などは嫌なのだろうか・・・いや、でも、好きって言ってくれたし・・・・・・・・・

 

「檀様、こっちを向いてください」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・ああ」

 

 振り向くと同時に、唇に柔らかいものが触れた。当然アリアの唇だ。

 

「アリア・・・・・・・・・」

 

「きょ、今日はもう寝ると致しましょう! ええ! そうしましょう!」

 

 その時逃げようとしたアリアの腕をつかみ、強引にこっちを向かせた。

 

「だ、檀様・・・・・・・・・?」

 

「・・・・・・りない」

 

「はい?」

 

「・・・・・・・・・足りない。もう一度だ」

 

「ひょえ!?」

 

 逃げようとするが、逃がさん。もい一度、今度はこっちからキスをした。長く、深く。

 

「今日はもう、お休み」

 

 精一杯高ぶるからだと本能を押さえつけて、なんとか聖人君子のような笑顔でその場を離れた。

 

 

 

 

その後、自室のベットの上で一晩中転げまわった。




お読みいただきありがとうございました。

正妻、まさかのアリアです。

え? 「犯罪だ」? こまけぇこたぁいんだよ。

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