GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。 作:桐生 勇太
「アリア、少し話せるか?」
邪龍との戦闘が済んだ後、私はアリアの部屋を訪ねていた。
「檀様、どうされたのですか?」
「いや、ここしばらく、お前と出会った時のことを思い出していた。なんだか懐かしい気もしてくるな」
特にアリアの時に起きたことが一番濃かったな…今でも思い出して、時々黄昏そうになる。
「なんだか懐かしく思えてきますよね。うふふ」
「アリア、話がある。大事な話だ。聞いてくれ」
「・・・はい」
私がいつになくまじめな様子で話し出すと、アリアの顔が引き締まった。
「ドラゴン………魔龍に襲われた時のことを覚えているか?」
「・・・・・・・・・いえ。意識がもうろうとしていたので、あまり…あ、でも、檀様に運ばれて、ん? その時、私何か檀様に・・・・・・・・・~~~!!!」
やはり忘れていたようだな。思い出して顔が真っ赤になっている。
「あの時の返事をしておこうと思ってな………」
「は、はい・・・・・・・・・」
「すぅ、はぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アリア!!!
なぜ私が君を命を捨ててでも助けようとしたのか!!!
なぜ君をバグスターにした後抱きしめたのか!!!
その答えはただ一つ・・・・・・・・・
私が!!! 君を愛したからだ!!!!!!」
言い終わるが早いか部屋から逃げ去った。ふう・・・言えた・・・何だろう、言い回しにデジャヴを感じる。
さあ、言うことは言ったし後は寝るだけ寝るだけ・・・と思っていたら後ろにアリアが居た。
「・・・ついてきていたのか?」
「・・・・・・・・・はい・・・檀様は、私の気持ちは、もう知っているのですよね?」
「・・・ああ」
「なら、さっきのはそれを知ったうえで・・・?」
「・・・・・・・・・そうなるな」
気まずい沈黙が落ちる。やはり15の少女に恋をした32の中年などは嫌なのだろうか・・・いや、でも、好きって言ってくれたし・・・・・・・・・
「檀様、こっちを向いてください」
「・・・・・・・・・・・・・・・ああ」
振り向くと同時に、唇に柔らかいものが触れた。当然アリアの唇だ。
「アリア・・・・・・・・・」
「きょ、今日はもう寝ると致しましょう! ええ! そうしましょう!」
その時逃げようとしたアリアの腕をつかみ、強引にこっちを向かせた。
「だ、檀様・・・・・・・・・?」
「・・・・・・りない」
「はい?」
「・・・・・・・・・足りない。もう一度だ」
「ひょえ!?」
逃げようとするが、逃がさん。もい一度、今度はこっちからキスをした。長く、深く。
「今日はもう、お休み」
精一杯高ぶるからだと本能を押さえつけて、なんとか聖人君子のような笑顔でその場を離れた。
その後、自室のベットの上で一晩中転げまわった。
お読みいただきありがとうございました。
正妻、まさかのアリアです。
え? 「犯罪だ」? こまけぇこたぁいんだよ。