GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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第19GAME:黎斗神と冒険の再開

次の日

 

 私は仲間たちを集め、今後について話し合っていた。

 

「さて、旅を再開するにあたって、アリア、君も連れていく」

 

「「「「え?」」」」

 

 アリアは一瞬嬉しそうな顔をしたが、すぐに曇った。

 

「檀様…うれしいのですが…」

 

「…? どうした?」

 

「私…体力も全然ありませんし…一緒にいても、お荷物になってしまいます」

 

 何だ、そんなことか。

 

「それならもう解決している…鑑定用の水晶はあるか?」

 

「はあ、安物ですけど…」

 

 言いながらクライシィが水晶を出した。

 

「アリア、触れてみろ」

 

「は、はい…」

 

 

 

名前 :アリア・クルルセドイ

 

種族 :ウイルス

 

レベル:1

 

称号 :聖女 熱心な信者

 

体力 :30

 

知力 :82

 

攻撃 :22 (最大25)

 

防御 :19

 

速さ :35

 

魔力 :260

 

スキル:医療魔法(回復魔法の最上位魔法) 聖女の微笑み

 

賞罰 :なし

 

好物 :檀 黎斗神(大)

 

 

「…はれ?」

 

 おかしなな声を上げてアリアがフリーズした。

 

「バグスターになったからな。ウイルスが病気になることもあるまい。持病はすべて治っている」

 

 …おかしいな、なんでアリアのレベルは固定されないんだ? 異世界の人間だからだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

…まあいいか。さしずめ「その時不思議なことが起こった」と言っておけばどうにでもなるだろう。

 

「………それじゃあ…」

 

「ああ、言っていただろう? 治った時に再会すれば、一緒に冒険に行こうと。叶ったじゃないか。なに、まだ全体的には貧弱だが、まだレベルは1だし、これからは私が…うお!?」

 

 言い終わらないうちに、アリアが飛びついてきた。

 

「嬉しいっ…! ありがとうございます、檀様!」

 

 フフフ…よかったよかった。ちょうど回復役がほしいと思っていたからな。それに…

 

「というか、どうしたんだ? 3人とも」

 

 クライシィ達はなぜか全員般若のような顔になっていた。何があった?

 

「あら? ああ、檀様、知らないんですね」

 

「何を?」

 

「うふふ、さあ?」

 

 何だ? どういうことだ? さっぱりわからない。

 

「まあなんにせよ、冒険再開と行こうか…その前に…」

 

 どうやらこの前倒した魔龍とかいうやつよりもはるかに強い龍が3種類ほどいるらしいしな。やはり冒険には万全の状態で行きたい。

 

「…?」

 

「私の基礎能力を底上げする」

 

「ん? 確かアンタのレベルって固定じゃなかったかい?」

 

 そう、問題はそこなのだ。だが、問題ない。

 

「ああ、なぜか固定化されていたな。だが、問題ない。私はコンテニュー可能だからな。自分の体にレベルアップ機能を搭載する」

 

「…?」

 

「たぶん何度も失敗すると思うが…人体改造だ。バグスターウイルスの遺伝子を組み替える」

 

 

 

 

宿にて

 

 

「ミリカ、簡単に説明するぞ。ガシャット製造用端末を使い、私の体の遺伝子をレベルアップ可能に書き換える。まあリプログラミングだな。いったん体をバラバラにして、そこから再構成するから体の構造そのものが変わる。まあ何度か失敗して死ぬだろうな」

 

「なるほど…わからん」

 

「知力7は黙ってろ」

 

「ちょっと!」

 

 別にミリカに理解できなくても問題ない。こいつはただの充電用発電機だからな。

 

「コードを体に刺して…よし、電気を流せ」

 

「はいよ…[サンダーボルト]」

 

 電気が私の体に迫る…そして触れたその時、

 

「うぎゃぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

【 GAME OVER 】

 

「し、失敗した…?」

 

 土管から出て、もう一度コードを刺す。おいおい、想像以上に痛いな。

 

「もう一度だ」

 

「あ、ああ…[サンダーボルト]」

 

「ぎいっやァァァァァっぁあああぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

【 GAME OVER 】

 

「…もう一度…」

 

「やめたほうが…」

 

「もう一度」

 

「…[サンダーボルト]」

 

「アッがァァァァァァァァッァァァァァァ!!!!!!!!!!!」

 

【 GAME OVER 】

 

 

 

 

数時間後

 

「残りライフ52…もう一度…」

 

 ミリカがその場にへたり込んだ。

 

「もう、無理だよ…精神的にも、残りの魔力量的にも…」

 

「あと一回だけ頼む」

 

 くそ、どこか間違ってるのか? 

 

「じゃあ、これで最後ね……[サンダーボルト]」

 

「ぐえぇぇぇぇぇぇぇぇ!…あれ?」

 

 痛みが……消えた?

 

「ミリカ、鑑定用の水晶を持ってきてくれ」

 

「あ、ああ!」

 

 もしかして…これは、行ったやつか?

 

「持ってきたよ!」

 

 早速触れる。ステータスが出た。

 

 

 

名前 :檀 黎斗神

 

種族 :ウイルス

 

レベル:1(レベルアップ可能)

 

称号 :神(笑) 手段を択ばない男 

 

体力 :25

 

知力 :550

 

攻撃 :28 

 

防御 :24

 

速さ :26

 

魔力 :0(レベルアップにつき増加)

 

スキル:キーボード両人差し指乱れ入力 変顔 ゲンムスマイル(変顔の互換スキル) ゲーム開発 地球流武器術 地球流拳闘術 暗記 変身 肉体改造

 

賞罰 :バイオテロリスト 異世界の希望

 

好物 :アリア・クルルセドイ

 

 

 

「…やった! やったぞ! やったぞぉぉぉ!!! やはり神の才能に、不可能はなァァァァイ!!!!」

 

 喜びすぎておかしなポーズをとってしまった。ふとミリカを見ると…泣いてる?

 

「う、うえぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!」

 

 な、何だ? どうしたんだ? …ん?

 

「一番下、「好物 :アリア・クルルセドイ」だと…?」

 

 …まあいいか。とりあえず、私のレベルアップ方法は「運動した量に比例して経験値が入る」方式になっている。気長に散歩してもいいが、最速で行きたい。…つまり、

 

 

 

 

 

 

 

…………死ぬまで腕立て、腹筋、背筋、スクワットだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後

 

「もう少しなんだ…もう少しで…ヒュエッ!!」

 

【 GAME OVER 】

 

「残りライフ41………運動を続ける! はぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに数時間後

 

 かなりやった…頑張った…もういろんな意味でへとへとだ。

 

「残りライフ28…今の私は…どうなった?」

 

 鑑定用の水晶に触れる。すると…

 

 

 

名前 :檀 黎斗神

 

種族 :ウイルス

 

レベル:99(レベルアップ不可能)

 

称号 :神(笑) 手段を択ばない男

 

体力 :3500

 

知力 :550

 

攻撃 :3800

 

防御 :3400

 

速さ :3600

 

魔力 :580

 

スキル:キーボード両人差し指乱れ入力 変顔 ゲンムスマイル(変顔の互換スキル) ゲーム開発 地球流武器術 地球流拳闘術 暗記 変身 肉体改造

 

賞罰 :バイオテロリスト 異世界の希望

 

好物 :アリア・クルルセドイ

 

 

「フフフ…神の才能に、不可能はなァァァァイ!!!!」

 

 これで基本の能力が跳ね上がったな。そういえば………これで変身したら、どうなるんだ?

 

「グレードX・X…変身!」

 

 変身し、ステータスを見る。

 

 

 

種族 :仮面ライダー型ウイルス

 

レベル:グレード99:XX(人間換算で測定不能)

 

称号 :神(笑) 手段を択ばない男 天元突破者

 

体力 :990000

 

知力 :550

 

攻撃 :2000000 (最大3600000)

 

防御 :890000

 

速さ :1200000

 

魔力 :580

 

スキル:キーボード両人差し指乱れ入力 変顔 ゲンムスマイル(変顔の互換スキル) ゲーム開発 地球流武器術 地球流拳闘術 暗記 変身 肉体改造

 

賞罰 :バイオテロリスト 異世界の希望

 

好物 :アリア・クルルセドイ

 

 

「……すごっ」

 

 ちょとやり過ぎた……か? ま、良いだろう。さてと、明日の朝一番にこの町を出ていくか。




お読みいただきありがとうございました。

ちなみに、黎斗のスペック、変身せずに

パンチ力:96.10t

キック力:96.10t

ジャンプ力(ひと飛び):96.10m

走力(100m):0.961秒

となり、

エグゼイドレベル99のスペック

パンチ力:99t

キック力:99t

ジャンプ力(ひと飛び):99m

走力(100m):0.99秒

パラドレベル99のスペック

パンチ力:90t

キック力:94.4t

ジャンプ力(ひと飛び):92.6m

走力(100m):1.2秒
です。

パラドのレベル99よりも黎斗が強い…(;´・ω・)

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