僕のヒーローアカデミアwithスーパー戦隊&仮面ライダー 作:ガイコッツ
飯「ん……ここは?」
飯田天哉が目を覚ますとそこは何も無い真っ白な空間だった。
飯「なんだここは? そして何故制服を……」
飯田は雄英の制服を着て謎の空間に立っている。辺りを見回していると後ろで足音が聞こえた。
飯「!? 誰かいるのか!」
飯田が振り返るとそこには赤の革ジャンを着た男が立っていた。男は何も喋らず飯田を見ている。飯田は小さく深呼吸すると男に問いかけた。
飯「すみません、ここはいったいなんで」
「俺に質問をするな」
飯「!!」
飯田の質問を遮り男は目つきを鋭くし冷ややかに言い放つ。飯田は驚いたものの、負けじと目つきを鋭くし言葉を返した。
飯「突然話しかけて申し訳ありませんでした! 僕の名は飯田天哉といいます! 貴方のお名前も教えて貰えないでしょうか! 質問をしなくては話ができません!!」
飯田は手をシュバシュバと動かしながら自己紹介をすると、男は先程の表情とは一変しポカンとした表情を見せた。
「……フッハハハハハハハハ!! なるほどな、そう来たかそんな風に返されたのは初めてだよ」
そして突然笑い始める。今度は飯田がポカンとしてしまった。
照「そう言われてしまったら名乗らなければなるまい、俺の名は"照井 竜" 仮面ライダーアクセルだ」
飯「あ、あなたが!?」
飯田が驚くと照井は静かに頷く。その時飯田は善彦から言われたことを思い出した。
飯「貴方に会えたという事は僕のベルトは本物に近づいているという事なのでしょうか?」
照「あぁ、原理は分からんがそういう事らしいな、会えて嬉しいよ"飯田天哉"くん」
照井は優しく笑うとスッと手を差し伸べる。飯田はその手を握り握手を交わした。
飯「こちらも会えて光栄です! 照井さん!」
照「俺がココに来たのは君に大事なことを伝えに来たからだ、しっかり覚えてくれ」
飯田が「はい!」と返事をし頷くと照井は口を開く。
照「俺は以前、復讐の為に仮面ライダーの力を使っていた、しかし仲間が俺を変えてくれた……人は復讐ではなく誰かを守ろうとした時に強くなれる! 邪魔な物は全て振り切れ! 君には立派な足があるからな!」
その言葉に飯田は照井の手を両手でガッシリと握った。
飯「照井さん! ありがとうございます! 仮面ライダーアクセルに恥じぬ戦いをしてみせます!」
照「ありがとう、飯田天哉くん……諦めずに走り続ければ、君のゴールは絶望になんてならないぞ」
照井は笑顔を見せると照井の体は黒いモヤに包まれ消えていった。
飯「照井さん……ありがとうございました!」
飯田は消えていく黒いモヤに向かい90度 頭を下げた。
そして同時刻、飯田と同じ現象に遭遇している者が存在していた。
轟「なるほど、俺のベルトが本物に……」
鏡「そうらしいな、だからこうして会えている」
轟は仮面ライダーブレイブの変身者"鏡 飛彩“と対談していた。
轟「……それ一人で食うんすか?」
飛彩は照井とは違い、椅子に座りホールケーキをナイフとフォークで食べていた。
飛「脳を働かせるには糖分が必要だからな」
轟「なるほど……」
飛彩は手を伸ばし轟を目の前に座るよう促す。轟が座ると目の前にざる蕎麦が出現した。
飛「そばか……」
轟「好きなんすよ、一口どうすか?」
飛「いや、ノーサンキューだ」
そばを断ると飛彩は切り分けたケーキを口に運ぶ。轟は蕎麦を一口すすった。
飛「君はたしかヒーローらしいな、俺はドクターだ、人を救けると言った点では同じだろう」
飛彩がそう言うと轟は蕎麦を咀嚼しながら頷く。
飛「俺の力を使う上で一番大切なことを教えてやろう」
飛彩はホールケーキを食べ終わると皿に置かれたシュークリームを取り出す。そしてナイフとフォークを構えた。
轟「?」
轟が首を傾げると飛彩はナイフをシュークリームの上で十字に動かす。するとシュークリームは四等分に切り分けられた。
轟「すげぇ……シュークリームをこんなに綺麗に……」
シュークリームを切り分けると飛彩は轟の方を向いた。
飛「一番大切な事は"俺に斬れない物はない"と信じる事だ、俺は俺を世界で一番のドクターだと自負している」
飛彩は切り分けたシュークリームを一つ口に運んだ。
轟「すごい自信ですね、世界で一番……」
飛彩は轟の反応を見るとシュークリームを見つめ少し微笑む。
飛「大切な人に……なって欲しいと言われたからな」
飛彩は切り分けたシュークリームを轟の前に置いた。
飛「君も自分は世界で一番のヒーローだと思ってみればいい、そう思えば守りたいものを守る時、迷いは生じない」
轟「鏡さん……」
飛彩の体が黒いモヤに包まれ消えていく。轟は消えていく飛彩を見届けるとシュークリームを手に取った。
轟「俺に斬れない物はない……か」
轟は蕎麦を食べていた箸を置くと静かにシュークリームを口に運んだ。
元のライダーの変身者との絡みは絶対に書きたかったので書きました
次回も同じような話にします