僕のヒーローアカデミアwithスーパー戦隊&仮面ライダー   作:ガイコッツ

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前回の続きです。
定期的な報告も無しに期間をひどく開けてしまったことには自責の念しかありません。
時間の使い方も理解できた頃なので、少しずつ進めていく所存です。


受け継ぐヒーロー

峰「なんで、、なんでなんだぁぁぁ!」

 

 B組との対戦の中、峰田は嘆いた。その声には深い悲しみが混じっている。

 

芦「そんなこと言ってる暇ないって! 早く行くぞ峰田!」

芦戸{装備 ガブリボルバー}

 

 キョウリュウピンクに変身している芦戸が峰田に叫ぶが、峰田は両手両膝を地面につけて絶望している。

 

峰「だって、、だってよぉ、、!」

 

 峰田はバッと立ち上がり、今の自分の姿を皆に見せた。

 

峰「なんでオイラがドングリの姿に変身しなきゃなんねーんだよぉぉぉ!」

峰田{装備 戦極ドライバー}

 

 峰田は仮面ライダーグリドンに変身していた。しかしその姿はあまりにも歪、頭身は峰田のままの二頭身、鎧はプラスチック感がもろ見えだった。

 

芦「知らないよそんなこと! B組とのゴタゴタでアンタが鍵取り間違えたんでしょ!」

 

峰「いいや違うね! オイラはオイラにピッタリなブドウを取ったんだ! なのに変身したらドングリ! ナニコレどういうことだよー!」

 

 峰田が天に向かって吠えると、峰田から一枚の紙がヒラヒラと落ちた。

 

麗「なんやコレ?」

 

 麗日が紙を手に取り、書いてあった内容を読む、すると麗日は盛大に吹き出した。

 

麗「ブフーーッ! 峰田くんコレ読んでよ!」

 

 麗日が腹を抱えながら峰田に紙を渡す、峰田は書いてある内容を読んだ。

 

『戦極ドライバーは着けた瞬間、側部のフェイスプレートに変身出来るライダーの顔が出現します、多分峰田きゅんはグリドン出るかな〜って思うからドングリ入れとくね 善彦ヨリ』

 

 メッセージの下にはグリドンの正しい変身の仕方が書いてあった。

 

峰「ムキーーー!」

 

 メモを読んだ峰田がメモをビリビリに引き裂く。バラバラになった紙を空に向かって放り投げると再び発狂した。

 

峰「なんだよコレー! ふざけやがってーー!」

 

 叫ぶ峰田の頭に飛んできたボルトが激突する。当たった衝撃で装甲が少し剥げた。

 

峰「えー! 鎧ぶっ壊れたーー!」

 

芦「当たり前だろ! 佐竹の個性は正しいポーズで変身しないとコスプレレベルの雑魚に変身しちゃうんだから! 早く変身しなおせ!」

 

 龍玄に変身出来るとばかり思っていた峰田は龍玄のポーズでグリドンに変身していた。そのせいで善彦の個性は上手く発動せずにコスプレレベルの変身になってしまっている。

 峰田はメソメソと泣きながら変身を解除した。

 

庄「ツインインパクト、ファイア」

 

ドガァァ!

 

 峰田が変身を解除した瞬間、ミサイルのような速度のボルトが突っ込んできた。

 

芦「わぁぁなんだ!」

 

 芦戸がボルトの飛んできた方向を見る。そこには巨大な拳をした何かが立っていた。

 

庄「うん、コレ僕にピッタリな力だな」

庄田{装備 戦極ドライバー}

 

 立っていたのは仮面ライダーナックルに変身した庄田だった。ニ、三頭身の庄田の身長は八頭身になっている。

 

庄「小大さん、柳さん、次弾装填お願い」

 

柳「了解」

柳{装備 無し}

 

小「ん」

小大{装備 無し}

 

 二人は頷くと、まず小大がドラム缶やボルト、ナットに触れる。小大が触れた物を柳が操り、庄田の目の前に運ぶ。

 庄田は運ばれたドラム缶達を拳に装備されたクルミボンバーで勢いよく殴り飛ばした。

 

芦「どわぁぁ!」

 

 殴り飛ばされたボルトは超スピードで芦戸達に襲いかかる。中には小大の個性で巨大化したナットやドラム缶も超スピードで飛んできた。

 

麗「私も変身しなきゃ!」

麗日{装備 トッキュウチェンジャー}

 

 麗日がトッキュウチェンジャーとピンクレッシャーを取り出す。しかし柳のポルターガイストで操られたボルトが麗日の持っていたピンクレッシャーを弾いて遠くに飛ばした。

 

麗「しまった!」

 

庄「隙あり」

 

ガゴォン!

 

 麗日が気を取られた瞬間、庄田が麗日目掛けてドラム缶を殴って飛ばす。

 

芦「麗日ぁ!」

 

 芦戸はポルターガイストの攻撃に邪魔されて助けられそうにない。高速のドラム缶が麗日にぶつかろうとした瞬間。

 

《ドングリアームズ! ネバーギブアーップ!》

 

峰「おらぁぁぃ!」

 

 正真正銘、仮面ライダーグリドンに変身した峰田が専用武器ドンカチで飛んできたドラム缶を叩き潰した。

 

麗「峰田くんありが、、え? えぇ!? 誰ぇ!?」

 

 麗日の視界に写っているのは八等身の人物、峰田は二頭身のはずだ。

 

峰「変身したら身長が伸びた! 今のオイラはイケイケだぜぇ!」

 

 八等身から峰田の声がする。やはりグリドンは峰田だったと麗日はポカンとしていた。

 

峰「さぁ覚悟しろよB組ぃ! こっからはオイラ達のステージだ!」

 

庄「おもしろい、、!」

 

 ドンカチを構えた峰田が庄田に向かって走る。それに答えるように庄田も峰田に向かって飛びかかった。

 

 各地で激しい戦いが始まった中、緑谷は自分の意識の中で混乱していた。

 

戦「うーむ、やっぱり説明が必要だよな、よし! 順を追って説明しよう!」

 

 戦兎はビシッと緑谷に指を差し、説明を始めた。

 

戦「まずこの空間は君の個性、ワンフォーオールの世界だ、ここでは歴代のワンフォーオールの使い手と会話ができるんだが、今回は特別に俺に説明させて貰っている」

 

 返事の出来ない緑谷は必死で首を縦を振り頷く。

 

戦「そして何故ワンフォーオールの世界に俺がいるのか! その理由は変身個性の元、佐竹善彦の個性が進化したからだ!」

 

 戦兎は再びビシッと緑谷に指を差すと説明を続ける。

 

戦「佐竹善彦の個性は言ってしまえば"偽物を本物に変える"個性だ、おもちゃのベルトを変身の出来るモノホンベルトに変えちゃうんだからな」

 

 緑谷は「確かに、すごいですよね」と言った様子で頷く。

 

戦「その個性が段々と進化、成長していき、遂に! 意識の中で君と会話が出来るようにまでなってしまったというわけだ! 原理は全くわからない!」

 

 戦兎が緑谷の顔に自分の顔をズイッと近づける。そして戦兎の髪の毛がピョコンと跳ね上がった。

 

戦「これは考察だがおそらく君の使っているビルドドライバーは使っていく事に俺の使っているドライバーと同じ物になろうとしている、そのせいで元の使い手である俺と意識が少しコンタクトできるようになったんだろう!」

 

 早口になっている戦兎の言葉を緑谷は必死に理解しようとする。

 

戦「この様子だと、ベルトやアイテムを頻繁に使っているクラスメイトにも同じようなことが起こるだろうね」

 

 戦兎はクルリと緑谷に背を向けると少し歩いて止まる。

 

緑(みんなに僕と同じことが、、)

 

 サラッと重要な事を聞いてしまった緑谷は驚きを隠せない。戦兎はハッと何かを思い出すと、緑谷の方を向いて再び説明を始める。

 

戦「忘れるところだった、さっき君から出てきた黒いウネウネは先代ワンフォーオールの使い手さんの個性"黒鞭"だ、これから君には6つの個性が出てくるよ、全部先代ワンフォーオールの使い手さんの個性だよ」

 

緑(今それ言いますかぁぁ!?)

 

 最も重要な事を今言われ緑谷は勢いよく目を見開く。

 

戦「ごめんごめん、伝えられたからセーフってことで」

 

 戦兎が緑谷の肩に手を置き、ハハハと笑う、すると突然戦兎の体が黒いモヤに包まれた。

 

戦「おっと、時間みたいだなじゃあ後いくつか、大事なことを伝えておくよ」

 

 時間の終わりを察した戦兎は神妙な面持ちに変わる。

 

戦「これから出てくる6つの個性、突然の個性の扱いに混乱するだろうけど、そんな時ボトルの力を使ってみるんだ、必ずその個性にベストマッチなボトルがあるはずだからね」

 

 仮面ライダーの先輩の言葉に緑谷は強く頷く。頷く緑谷を見た戦兎は優しく微笑んだ。

 

戦「ワンフォーオールの力も仮面ライダーの力も人を守るためにある、こっちの世界のラブ&ピースは任せたぜ、仮面ライダービルド緑谷出久!」

 

 戦兎が緑谷に微笑んだ瞬間、緑谷の意識がハザードから解放され、目の前に心操の姿が映る。

 

緑「心操、、くん?」

 

心「み、、緑谷?」

 

 二人は互いに戸惑っている。すると近くから爆音が聞こえた。

 

峰「うおおおお!ドングリがクルミに負けるかァァ!」

 

芦「行け峰田ーー!」

 

近くで峰田達が戦っている。それを確認した緑谷と心操はスイッチを切り替えた。

 

心「異常は治ったみたいだな、そんなら容赦しなくても大丈夫だよな?」

 

緑「中断してごめん、さぁ実験を始めようか!」

 

 緑谷は戦兎の言った事を思い出す。

 

緑(個性に合ったベストマッチを!)

 

 緑谷はラビットタンクのボルトを抜くと、フルボトルを装填した。

 

《ローズ! ヘリコプター! スーパーベストマッチ!》

 

 ベルトのハンドルを回し、ローズコプターハザードフォームに変身する。緑谷は意識を集中させた。

 

緑(個性は黒鞭、ローズはツルの力、ベストマッチなはず!)

 

心「いくぞぉ!」

 

 心操がXチェンジャーの光弾を放つ。光弾が緑谷に届こうとした瞬間。

 

緑「今だ!」

 

 緑谷の腕から黒いツルが飛び出し、光弾を叩き落とした。飛び出したツルは心操に向かう、心操は向かってきたツルをロッドソードで斬り落とした。

 

心「新しい力をもう使えるように!」

 

緑「やった! 成功した!」

 

 ローズの力で黒鞭を制御できたと思った直後、緑谷の腕に激痛が走った。

 

緑(やっぱり慣れない力は負荷がかかる!)

 

 緑谷は黒いツルを即座に引っ込める。激痛で隙のできた緑谷に向かい心操がロッドソードで攻撃を仕掛ける。緑谷はそれをヘリコプターのプロペラで受け止めた。

 

心「時間もない、決着をつけるぞ!」

 

 心操は緑谷と距離を取ると、ロッドソードのレバーを上げ、その後レバーを下げる。

 

《カウントダウン》

 

緑「大技くるか!」

 

 緑谷はプロペラを放り投げると、ハザードトリガーのスイッチを押し、ハンドルを回す。

 

《Ready Go! ハザードフィニッシュ!》

 

 右足に黒いツルと黒薔薇の花弁状のエネルギーが集まる。緑谷は跳躍し、空中でキックの体勢をとった。

 

心「スペリオルエックス!」

 

《イタダキエックスストライク! ヒャッハー!》

 

 心操は空中の緑谷に白銀のXの斬撃を放つ。緑谷はその斬撃に向かってキックを放った。

 

緑「スマァァァッシュ!」

 

 緑谷のキックと心操の斬撃がぶつかり合う。黒薔薇の花弁と白銀のキラメキが辺りに広がった。

 

ミ「やだ、、すごい綺麗」

 

 戦いをモニターで見ていたミッドナイトが黒薔薇と散りばめられた白銀のキラメキが織りなす美しさに思わず声を漏らした。

 

心「勝たせて貰うぞ緑谷!」

 

緑「負けるかぁぁぁ!」

 

 互いの叫びが交差する。次の瞬間、緑谷のキックが心操の斬撃を打ち砕いた。

 斬撃が砕かれ、緑谷のキックが向かってくる刹那、心操はフッと微笑んだ。

 

心「やっぱり強ぇな、ヒーロー科」

 

 ドガァァァァ!

 

 辺りに爆音と破壊音が轟く、音が収まった場所には、変身が解除され、倒れている心操と立っている緑谷の姿があった。

 

緑「ありがとう心操くん、また一つ、強くなれた、、」

 

 緑谷は礼を言うと変身を解除する。こうして緑谷対心操の戦いは決着した。

 




峰田を龍玄にしなかったのは流石に峰田=ブドウはありきたりかなと思い、思い切ってドングリにしてみました。
ふざけるなと思った方、申し訳ございません。やってみたかったのです。

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