僕のヒーローアカデミアwithスーパー戦隊&仮面ライダー   作:ガイコッツ

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まず遅くなってしまったことを謝罪申し上げます。
就職が決まり、時間がなく、期間がひどく空いてしまいました。
少し空いた時間の中、少しずつ少しずつ執筆し、今回まとめて出せることができました。
また次回出せる期間が空いてしまうかと思われますが、応援のほどよろしくお願いします。


リベンジと復讐

葉「ねーねー! もっかいやってー!」

 

耳「えぇ〜? また〜?」

 

 耳郎がラッシングチーターのプログライズキーを手に取ると、それを手のひらでクルクルと回し、パシッと顔の隣で止める。

 

葉「すごーい! なんでできるのー!」

 

耳「いや、ウチにもわかんないんだよね、、変身してからなんかできるようになってた、、」

 

 恥ずかしそうに頬をかく耳郎の隣で八百万がライトニングホーネットのキーで耳郎の真似をしようとするが、クルクルと回らずに危うく地面に落としそうになる。

 

八「難しいというかほぼ物理的に不可能ですわね、、なぜできるのでしょうか! すごいですわ耳郎さん!」

 

 八百万がプリプリとしたオーラを出しながら耳郎に詰め寄る。

 

耳「ちょっとヤオモモ近いってぇ、、」

 

 耳郎が対応に困っていると、モニターに映る善彦の姿が視界に入った。

 

耳「あっ! 始まるみたいだよ! 見よ見よ!」

 

 耳郎が咄嗟に話を変え、モニターに注目する。A組VS B組の最終試合が始まろうとしていた。

 

ブ「第5セット目! 本日最後だ! 準備はいいか⁉︎ 最後まで気を抜かずに頑張れよー‼︎ スタートだ!」

 

 A組 緑谷、麗日、峰田、芦戸、善彦

 B組 物間、小大、柳、庄田、心操 のメンバーで始まった。

 

善「ホントに大丈夫? 緑谷きゅん?」

  善彦{装備 ゲーマドライバー}

 

緑「大丈夫だよ、ハザードの力も制御出来る様になってきたし、佐竹くんはここで皆を守ってて」

 緑谷{装備 ビルドドライバー}

 

 善彦達の作戦はまず機動力のある緑谷が前に出て先にB組チームの位置を補足し、有利に立ち回るという作戦だ。

 

緑「まず僕が目立つことで標的になる、B組に攻撃させて全員の居場所を掘り出してから麗日さんたちと連携して捕らえる!」

 

 緑谷がパイプの上を跳び、移動しているとパイプの影からドラム缶が緑谷目掛けて飛んできた。

 

緑「柳さんの、、来た!」

 

 攻撃に反応した緑谷が空中でドライバーにボトルとハザードトリガーを挿し込む。

 

《海賊! 電車! スーパーベストマッチ!》

 

緑「変身!」

 

 緑谷の体が鋳型のフレーム『ハザードライドビルダー』でプレスされ、変身を完了させた。

 

《アンコントロールスイッチ! ブラックハザード! ヤベーイ! 》

 

 海賊レッシャーハザードフォームに変身した緑谷が飛んできたドラム缶やボルトをカイゾクハッシャーで撃ち落とす。

 

緑「このくらいなら大丈夫、、早く敵の補足を、、」

 

 緑谷がB組を探そうと見回した時、銀色の光弾が緑谷に直撃した。

 

 ドギュン!

 

緑「うがっ!」

 

 空中で撃たれたが、即座に体勢を立て直し、近くのパイプに着地する。

 

 緑谷が光弾の発射された方を見ると、そこには心操が立っていた。

 

心「緑谷、、俺はコソコソと勝負する気はねぇよ、真っ向勝負だ!」

 

 《エックスナイズ!》

 

 心操がXチェンジャーを回転させ、構える。

 

《快盗Xチェンジ!》

 

緑「快盗?」

 

 警察チェンジではなく、快盗と言ったことを緑谷は聞き逃さなかった。

 

心「快盗チェンジ!」

 

 心操がXチェンジャーを天に向かって撃つ。

 するとそこには警察ではない心操が立っていた。

 

《ルパンエックス》

 

 変身を完了した心操は銀色の姿をしていた。

 

心「孤高に煌めく快盗! ルパンエックス!」

 

緑「さっきとは違う姿に!」

 

 驚く緑谷を他所に心操はXロッドソードを取り出し、レバーを下げた。

 

《快盗!》

 

 レバーを下げると白銀の刃が飛び出し、ソードモードに変形した。

 

心「お前の"勝利"というお宝、頂くぜ!」

 

 心操が飛びかかり、ロッドソードを振り下ろす。緑谷はカイゾクハッシャーで受け止めた。

 

緑「これでどうだ!」

 

 緑谷がカイゾクハッシャーの電車ユニットを引っ張り、エネルギーをチャージする。

 

《各駅電車〜急行電車〜快速電車〜海賊電車〜!》

 

緑「くらえっ!」

 

《出発っ!》

 

 海賊電車のエネルギーがカイゾクハッシャーから放たれる。心操はそれを紙一重でかわした。

 

心「快盗の身のこなしをなめるなよっ!」

 

 かわした瞬間、ロッドソードの一閃を緑谷に喰らわせる。斬撃を喰らった緑谷は心操と距離を取り、カイゾクハッシャーを構えた。

 

緑「すごいな、、金色の時とは動きが違う」

 

心「言っただろう? 今は快盗だ」

 

 心操はロッドソードを構え、ジリジリと緑谷との距離を詰める。

 

心「行くぞぉ! 緑谷ぁ!」

 

緑「来ぉぉぉぉい!」

 

 心操が緑谷に向かって駆ける。緑谷も心操に向かう。互いの武器がぶつかり合い、火花が散った。

 

 一方、善彦達は四人で固まり、敵の出方を伺っていた。

 

善「どぉこからくんのか分かんないな、、」

 

 既に変身している善彦が辺りを見回していると、峰田が何かに反応した。

 

峰「!! なんか飛んでくるぞぉ!」

 

 峰田が叫んで指を指す。その方向からドラム缶やネジのボルトやナットが無数に飛んできた。

 

善「自分に任せろ!」

 

《ス・パーン》

 

 飛んできた物を善彦がガシャコンスパローで叩き斬る。

 

善「物を飛ばしてぶつけるくらいじゃ勝てねぇですぜ!」

 

 鎌を振り上げ、ボルトを切り落とそうとした瞬間。突然ボルトが巨大化し、善彦にぶつかった。

 

善「あいだぁ!」

 

芦「これって確か小大の個性!」

 

 小大の個性"サイズ"にまんまとやられた善彦は体が大きくよろける。そのよろけた善彦に集中するかのように巨大化したドラム缶やネジが襲いかかって来た。

 

善「いくらデカかろうがこんなのくらいぶち壊せるわい!」

 

 ドラム缶を蹴り飛ばし、ネジを払いのけ防御する。すると次の瞬間、どこからか声が聞こえた。

 

庄「ツインインパクト、、ファイア!」

 

善「え?」

 

 善彦が声の方向を振り向いた瞬間、先程蹴り飛ばした筈のドラム缶が善彦に向かって再び飛んで来た。

 

善「あばげ!?」

 

 ドラム缶が顔面に激突した善彦はバランスを崩し、パイプの隙間に落ちそうになる。

 

麗「あかん! 助けへんと!」

 

 麗日が助けに行こうとするが、柳の個性"ポルターガイスト"で操られたボルトが行く手を阻む。善彦はそのままパイプの隙間へと落ちて行った。

 

善「しまったぁぁ!」

 

 暗い隙間の中へと落ちて行く。ガシャコンスパローを近くのパイプに突き刺して減速し、地面に着地した。

 

善「ヤバイなみんなと離れちゃった、、すぐに戻らないと!」

 

物「戻らせるわけないだろう?」

 

 善彦がA組の元に戻ろうとした瞬間。闇の中から物間の声が聞こえる。

 

物「チームのみんなにお願いしたんだよ、君と二人にするように仕向けてほしいってさ」

 

 物間はゆっくりとこちらに向かってきている。闇の中から物間が出てきた瞬間、物間は腰にベルトを巻いた。

 

物「君に復讐するためになぁ!」

 

《マイティアクションX》

 

 ガシャットを起動させ、構えると物間はニヤリと笑った。

 

物「グレード0...変身!」

 

 ガシャットを差し込むとすぐにカバーを開く。その瞬間、物間は大きく体をのけぞらせた。

 

《マイティーアクショーンX!》

 

 パネルが体を通り、仮面ライダーゲンムに変身を完了させる。のけぞらせた体を起こすと物間はガシャコンブレイカーを構えた。

 

物「この時を、、この時を待っていたんだァ!」

 

善「待て待て待てぇ! 復讐って何ヨ! 自分なんかしたかよ!」

 

 善彦が両手を前に出し物間を止めると、物間は恨めしそうに語り始めた。

 

物「なにぃ!? 忘れたとは言わせないぞ、体育祭のとき! 僕は君の個性のせいで赤っ恥をこいたんだァァ!」

 

 物間は奇声にも似た声を出しながら善彦を指差す。物間は体育祭で善彦の個性を上手くコピー出来ず、変なポーズで変身を繰り返したことを根に持っていた。

 

善「逆ギレ八つ当たりもいいとこじゃろがい! オメーが自分の個性よく知らんで使ったからだろうがい!」

 

 互いの声がパイプに反響して辺りに響く。少しの静寂の後、物間が善彦を指差し、再び叫ぶ。

 

物「と!に!か!く! 僕はあれ以来その話で延々といじられ続けられたんだぁぁ! 君の個性のせいでぇぇぇ! 僕は屈辱を味わったんだぁぁ!」

 

 物間が叫びながらガシャコンブレイカーを振り上げて善彦に向かい駆ける。

 

善「めちゃくちゃなんだよぉ!」

 

 ツッコミながら物間の一撃を避ける。物間は続けて攻撃を仕掛けるが善彦はそれを全てかわした。

 

善(なんだ? 攻撃が見え見えで直線的すぎる、避けてくださいと言わんばかりだ)

 

 善彦が疑問に思っていると物間が横なぎの一撃を喰らわそうと大きく振りかぶる。

 善彦がそれを避けようと少しだけ下がった瞬間、物間は仮面の中でニヤリと笑った。

 

物「サイズ発動」

 

 次の瞬間、ガシャコンブレイカーが巨大化した。

 

善「なにっ!」

 

 油断した善彦は巨大化したガシャコンブレイカーの一撃をまともにくらい、大きく吹き飛ばされた。

 

物「忘れたのか! 僕の個性はコピー! チームの個性は全部使えるんだよ!」

 

 物間は小大の個性を解除すると、ブレイカーをハンマーモードに変え、Bボタンを連打しながら善彦に向かった。

 

善「ちくしょう忘れてた、、結構ダメージきたぁ、、」

 

 善彦が立ち上がった瞬間、物間は巨大化させたブレイカーを善彦に叩きつけた。

 

善「うがっ!」

 

 ハンマーでかっ飛ばされた善彦を見ながら物間が告げる。

 

物「コレ、十回押したから」

 

 物間が再びニヤリと笑うと、十回分の打撃が善彦に走った。

 何本ものパイプをへし折りながら善彦は吹き飛ぶ。

 

善「ちくしょうなめんなぁ!」

 

 衝撃が終わった善彦が物間に向かう。物間は逃げる素振りも武器を構える素振りも見せずに呟いた。

 

物「ツインインパクト、ファイア」

 

ドガッ!

 

善「!!?」

 

 善彦の体が突然ガクンと後ろに下がる。それを見た物間はフハッと声を漏らした。

 

物「一応説明するが、この個性はツインインパクトと言って、自分の任意のタイミングで一度与えた衝撃をもう一度相手に喰らわせることが出来るんだ」

 

 善彦はその説明を聞いた瞬間、仮面の中で顔が青ざめる。

 

物「しかもその衝撃は喰らわせた一撃目より強い」

 

 物間がくるりと回り、善彦に背を向ける。善彦はそのまま再び十回の衝撃を喰らい吹き飛ばされた。

 

善「アガ、、」

 

ドガシャァァ!

 

物「勝った、、気持ちイイ、、」

 

 善彦が吹き飛ばされた音を聞き、物間が勝利の快感にふける。

 変身を解除しようとガシャットに手を伸ばした瞬間、物間の足元に何かが刺さった。

 

物「なんだ?」

 

 足元に刺さっていた物はガシャコンスパローの片方。物間がバッと後ろを向くと、そこには変身解除がされていない善彦が立っていた。

 しかし善彦はただ立っているだけ、意識があるのかないのかわからない状態だった。

 

物「今の攻撃に耐えたか、、そこはさすがだね、やはり直接じゃないと!」

 

 物間がブレイカーを振り上げ、止めを刺そうとする。ブレイカーの刃が善彦に届こうとした時。

 

善「ぜぇぇあぁ!」

 

 善彦が回転し、物間の顔面に全力の後ろ回し蹴りを喰らわせた。

 

物「が、、なに、、?」

 

 善彦の足が物間の顔面にめり込む、そのまま物間は吹き飛ばされ、パイプに激突した。

 

ガシャァァァァン!

 

善「あーイテェ、ホントにイテェ」

 

 首をゴキゴキと鳴らしながら物間に向かい歩く。

 刺さっていたスパローを引っこ抜くと、物間に刃を向ける。

 

善「こっからはもう本気だよ、油断なんてしない! ガチ勝負しようや!」

 

物「望むところだぁぁぁ!」

 

 起き上がると同時に、物間は善彦に向かい走った。

 

 善彦と物間の真剣勝負が始まろうとした時、心操と緑谷の戦いでは予想外のことが起きていた。

 

心「緑谷、、お前、、」

 

 心操は目の前で起きている事に脳が追いつかなかった、戦っている最中、緑谷の腕から突然黒い触手のようなものが出現し、緑谷がそれに苦しんでいる。

 

緑「心、、操、、くん、逃げて、、力が、抑えられない!」

 

 突然出てきた黒い触手を抑えようと緑谷がジタバタともがく。

 

緑(なんだコレ! なんだコレ! ハザードフォームの力じゃない、ワンフォーオールの暴走か!? さっきまでなんもなかったのに!)

 

 制御できない力に何がなんだか分からず緑谷が涙を浮かべる。次の瞬間、緑谷が恐れていたことが起きた。

 

緑「ううっ、、!」

 

 意識が失われていく感覚、ハザードフォームの力も暴走しようとしていた。

 

緑(ダメだ、、やめてくれ、、意識が、、遠のく、、)

 

 緑谷の意識がハザードに飲まれる、視界が闇に覆われた。

 

「おい、ダメだよ寝てちゃ、起きなさい」

 

 誰かの声が聞こえる、緑谷がゆっくりと目を開けるとそこは知らない空間、そして目の前には青年が立っていた。

 

緑(何だ、、? ワンフォーオールの意識の中か、、喋れない、、)

 

 緑谷の口は黒い何かに覆われており、喋れない。

 

「お? 喋れないのか、ドンマイだなそれは」

 

緑(この人は誰だろう?)

 

 青年は顎に指を当てると、何かをハッと思いだす。

 

「あー、その前に自己紹介をしなきゃだな」

 

 青年はンンッと喉を鳴らすとバッとポーズを決めて名乗った。

 

戦「俺はてぇんさい物理学者"桐生戦兎" 仮面ライダービルドだ!」

 

緑(えええええええええええ!)

 

 緑谷が目を見開き、心の中で大声で叫ぶ。驚く緑谷を見た戦兎はニカっと笑った。

 




一話にまとめるのは不可能と思ったので次回に続きます。
そして一回一回投稿しようとするとまたひどく期間が空いてしまうし、一話にまとめるとだらだらと話が長くなってしまうと思ったので何話かに分けました。

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