僕のヒーローアカデミアwithスーパー戦隊&仮面ライダー   作:ガイコッツ

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オリジナル回です


護る漢達

林間合宿が終わって数日、世間は誘拐された爆豪と雄英のことで大騒ぎになっていた。

 

1-Aの皆は緑谷のお見舞いに行った。

爆豪を救出しようということを切島が言い出したが、賛成するものはいなかった。

 

そして皆が解散した時、上鳴と善彦は皆と逆方向を歩き、耳郎の元へ行った。

 

耳郎は敵のガスを吸ってしまい、意識が戻らない状況に陥っていたのだ。

 

耳郎の病室に入ると上鳴と善彦は耳郎の横に座る。

耳郎はマスクをつけられ、ベッドの上で眠っている。

いつ起きるかは医者にもわからないらしい。

 

上「いつ、、起きるんだろうな、、」

 

上鳴が小さな声で呟く。

 

善「今にも起きてきそうな感じなんですけどね、、(あんたらどうしたの)って言いながら」

 

2人は何も出来ないまま、耳郎の横に座り見守る日々を送っていたのだ。

 

ある日は窓を開けて太陽の光を浴びせ、あくる日は病室に花を持って行き、毎日耳郎に何か変化がないか見守っているのだ。

 

しかし、耳郎に変化はない。

ベッドの上で変わらず眠っているだけだ。

 

善「そろそろ暗くなってきました、上鳴くん、行きましょう」

 

窓の外が暗くなっているのを確認した善彦は上鳴の肩をポンとたたく。

 

上「あ、あぁ、、」

 

上鳴は善彦につられ、名残おしそうに病室を出て行った。

 

尾「あれ、、上鳴達もいたのか」

 

病院の廊下を歩くと、善彦と上鳴は尾白に遭遇した。

 

尾白も葉隠のお見舞いで善彦達と同じ時間、別の病室で葉隠の様子を見ていたのだ。

 

上「あぁ、ちょっとな、、尾白はどうしたんだよ?」

 

尾「はは、、オレも用事があってな、、」

 

善「3人一緒に帰りますか」

 

3人はぎこちなさそうに喋りながら病院の廊下を歩く。

会話を繋げるのも辛そうだ。

 

善「ん?」

 

善彦がふと窓の外を見ると、病院の外に奇妙な人影が見えた。

 

善「ねぇ、2人とも、あれ見てなんか変じゃない?」

 

上「んー?どした?」

 

尾「変?」

 

2人も窓の外を見ると、病院の前の木の陰にマスクを被った全身タイツの男が立っていた。

 

上「本当だ、、明らかに怪しいな」

 

上鳴が善彦とともに「なんだあれは」と話していると尾白が何かに気づいた。

 

尾「おい!あそこにいるの、脳無じゃないか!」

 

尾白が全身タイツの男の後ろを指差すと、そこには明らかに体躯が人間離れしている生物が何匹も立っていた。

 

上「なんでこんな所に、、お前ら!行くぞ!」

 

善・尾「おう!」

 

〜病院の外〜

 

トゥワイス「やーだねやだねぇ、なんで俺が病院にいる雄英生にとどめを刺すだなんて仕事やんなきゃいけねぇんだよめんどくせぇな!頑張るぞ!」

 

病院の外ではトゥワイスが大声でボヤきながら脳無を個性の「二倍」で増やしていた。

 

「おい!」

 

ト「んぁ?」

 

《シューター!》

 

ドギャ!ドギャ!

 

「グギャァァァァァ!」

 

突然聞こえた音声と共に2匹の脳無が何かに撃たれ、泥のように崩れる。

 

ト「おおい!何してくれたんだよこのやろぉ!」

 

上「うるさい!お前こそ、そこで何やってんだよ!」

 

トゥワイスの前に立っていたのはゼンリンシューターを構えた上鳴だった。

 

上鳴の後ろには善彦と尾白も立っている。

 

ト「あー、お前ら雄英のやつらかぁ、さーてどうするかなぁ、一旦戻るかぁ? 殺しちまうか、殺そう」

 

トゥワイスは瞬時に親指で首をかっ切る動作をすると、脳無がわらわらと前に出てきた。

 

善「ヤる気みたいだね、2人とも行くよ!」

 

上「了解!」

 

尾「あぁ!」

 

善彦の声と共に上鳴はマッハドライバー炎を腰に巻いた。

 

上「いくぜぇ!」《シグナルバイク!》

 

上「レッツ!変身!」《ライダー! マッハ!》

 

派手な音声と共に上鳴の体は白い鎧に包まれ、仮面ライダーマッハに変身を完了させた。

 

尾「俺も!」《ザ・ワールド!》

 

尾白も善彦に渡されたジュウオウザライトを構えた。

 

キューブを回し、絵柄をサイに合わせる。

 

尾「本能覚醒!」《ウォー!ウォー!ライノース!》

 

そしてライトのボタンを太ももで押し、ジュウオウザライトを上に掲げる、そして変身を完了させた。

 

尾「世界の王者!ジュウオウザ・ワールド!」

 

上「追跡!撲滅!いずれもマッハ!仮面ライダーーー!マッハ!」

 

2人は名乗りも完璧に決めた。

 

善「2人とも完璧だな、、名乗り考えよっかなぁ、、、」

 

善彦はいつもの仮面ライダーレーザーターボに変身していた。

 

上「よぉおし!いくぞぉらぁ!」

 

尾「おおぃ!ちょっと待てよ!!」

 

脳無に向かって上鳴が走り出す、尾白と善彦もそれに続いた。

 

ト「ふーん、こんなもんか、めっちゃ強そ!脳無ども!行けー!」

 

トゥワイスが手を前に出すと脳無が一斉に襲いかかってきた。

 

上「おらぁ!はぁ!」

 

上鳴がゼンリンシューターで脳無を撃ち、ゼンリンで殴る。

 

上鳴に襲いかかってきた脳無が全て泥のように溶けてなくなる。

 

上「あれ?こいつらそんなに強くないぞ、尾白ー!佐竹ー!さっさと片付けるぞ!」

 

尾「わかった!」

 

尾白がジュウオウザガンロッドを使い、脳無を倒していった。

 

善「ロッドの使い方うまいねぇ!尾白くん!」

 

善彦が脳無を蹴り飛ばしながら叫ぶ。

 

尾「俺、武術好きだから杖術とかも勉強していたんだよねっ!」

 

尾白が慣れたロッド使いで脳無をなぎ倒していく、その姿にトゥワイスは少し焦っていた。

 

ト「あーれれ、やっぱり増やしたヤツは脆いな、嫌だったけどモノホン出すか」

 

トゥワイスが腕をゆっくりと上げると、後ろから2匹の脳無が出てきた。

 

「ネホヒャン!」

 

「ネホニャン!」

 

善「げ!なんかよりキモくて強そうな奴がきた!」

 

上「知るか!やってんよ!」《シグナル交換!》

 

上鳴がベルトのシグナルバイクを入れ替える。

 

《カクサーン!》

 

上鳴がゼンリンシューターを上に向かって撃つと、ネホヒャン脳無に全弾命中する。

 

上「よっしゃ!」

 

上鳴が軽くガッツポーズを取るが、異変に気付く。

 

「ネホヒャン!」

 

上「全然効いてない、、」

 

尾「どけっ!俺がやる!」

 

《ジュウオウザフィニッシュ!》

 

ドガァァァァ!

 

上鳴に続いて尾白がジュウオウザガンロッドを叩きつけた。

 

尾「手応えあr!」

 

ドガ!

 

「ネホヒャン!」

 

尾白の一撃も効かず、尾白はネホヒャン脳無に地面に叩きつけられた。

 

尾「ぐわっ!」

 

善「尾白くん!ぐえっ!」

 

「ネホニャン!」

 

尾白を助けようとした善彦もネホニャン脳無に吹っ飛ばされた。

 

ト「わーっはっは!この2匹は特別に強いんだよ!そして、、」

 

トゥワイスが倒れている脳無に手を置く、するとその脳無が増殖し始めた。

 

ト「これからお前らに凄いものを見せる!」

 

トゥワイスが倒れていた脳無から手を離すと、脳無が起き上がり、増殖した脳無と合体し始めた。

 

善「なんだ!気持ち悪い!」

 

上「まずいぞ!脳無はいろんな個性が合わさってできた生き物!合体できる個性のヤツが混じってたんだ!」

 

脳無はどんどんと合体すると、巨大な脳無として善彦の前に現れた。

 

上「おぉーい!ネホヒャン脳無達でもキツイのにあんなでかいの相手できるかよ!」

 

上鳴は絶叫しているが、尾白は落ち着いている。

 

尾「上鳴、佐竹、このデカ脳無は俺に任せてくれないか」

 

上「え!嘘だろ」

 

善「うん、わかった」

 

上「佐竹ー!」

 

尾「俺だったら、こいつを止められる気がするんだよ、、」

 

そういうと、尾白はジュウオウザライトのボタンを押し、キューブを回した。

 

《ジャンボ!ウォー!ウォー!ライノース!クロコダイル!ウルフー!》

 

尾「動物合体!」

 

尾白がキューブを再び回し、掲げると、巨大脳無の前に巨大ロボが出現した。

 

尾「完成!トウサイジュウオー!」

 

《トウサイジュウオー!》

 

上「佐竹ぇ、、お前の個性、なんでもアリだな、、」

 

上鳴はトウサイジュウオーをみてポカンとしている。

 

善「自分でもそう思う、、」

 

ポカンと立っている2人にネホヒャン、ネホニャン脳無が襲いかかる、しかし2人はそれをかわし、蹴りを一撃くらわせた。

 

上「俺たちはこいつらだ!行くぞ!」

 

善「おうよぉ!」

 

上鳴と善彦は脳無に向かって走り、尾白の操るトウサイジュウオーは巨大脳無と両手を組み合っていた。

 

尾「うおらぁ!」

 

尾白がハンドルを回すと、トウサイジュウオーの体が回り、脳無を転ばせる。

 

「グギャァァァァァ!」

 

しかし巨大脳無は再び襲ってきた。

 

ガシャァァァァン!

 

尾「うぉぉ!結構硬いな!」

 

トウサイジュウオーと巨大脳無の戦いは大迫力であった。

その迫力にトゥワイスも思わず思考を停止し、その戦いを観戦していた。

 

ト「かっけぇ、、、」

 

上「うおらぁぁぁぁぁぁ!」

 

「ネホヒャン!」

 

ドゴッ!

 

上「ぐわぁ!」

 

善「ぞぉらぁ!」

 

「ネホニャン!」

 

ベシッ!

 

善「えべっ!」

 

善彦と上鳴はネホヒャン、ネホニャン脳無に苦戦をしいられていた。

 

上「くそっ!このままだと負ける、、佐竹!あれを使わせてもらうぞ!」

 

善「えぇ!」

 

そう言って取り出したのはシフトデッドヒートだった。

 

善「まて上鳴くん!それはパワーアップはできるけどそれ相応の負荷が、、」

 

上「今そんなこと言ってる場合じゃないだろ!このままやられたら病院は破壊される!耳郎だけじゃない!ほかの入院患者まで被害が出るんだ!使うぞ俺はァァァ!」

 

《シグナルバイクシフトカー!》

 

上鳴は善彦の忠告を無視してデッドヒートをセットする。

 

善「ああぁもー!仕方ない!じゃあ自分も!」

 

《ドラゴナイトハンターZ!》

 

善彦も負荷が高いため封印していたガシャットを起動させた。

 

善「五速!」

 

上「いくぜぇぁ!」

 

《デッドヒート!》

 

《ド・ド・ドラゴナナナナーイト!ドラ!ドラ!ドラゴナイトハンターZ!》

 

上鳴にはデッドヒートの鎧がつけられ、善彦にはドラゴンの鎧が装着された。

 

「ネホヒャン!」

 

「ネホニャン!」

 

変身が完了した隙を狙ってネホヒャン脳無が襲いかかる。

 

上「ふん!」

 

善「おぅりゃ!」

 

ドガァァ!

 

しかし、パワーアップした2人にネホヒャン脳無達は吹き飛ばされた。

 

上「へへっ、佐竹の言った通り結構キツイなこれ、、」

 

善「だがら言ったでしょ!自分のこの姿もかなりの負荷がある、、早急にぶっ飛ばすぞ!」

 

ドォォォォォン!

 

ここで大きく地面が揺れる。

 

善「うぉわっ!」

 

上「あっちも終わりそうだな」

 

トウサイジュウオーが巨大脳無を怯ませたのだ。

 

ト「あれ?あれあれ?これってもしかして、、」

 

トゥワイスが何かを察する。

 

尾「これでトドメだ!"トウサイ!トリプルザ・ビーストォォォ!"」

 

トウサイジュウオーの右手のクロコダイルからキューブ型のエネルギー弾が発射される。

 

「ガァギャァァァ!」

 

7・8・9と重ねられたキューブのエネルギーに包まれ、巨大脳無が爆発する。そして増殖の元となった脳無が地面に落下した。

 

上「くらえぇぁぁ!」

 

《ヒッサツ!》

 

善「これで終わりだァァァ!」

 

《ドラゴナイト!クリティカルストライク!》

 

「ネホヒャ!」

 

「ネホニャァァァ!」

 

上鳴のライダーキックと善彦のライダーキックはネホヒャンとネホニャンに直撃し、トゥワイスのいる所へ吹っ飛ばした。

 

ト「へ?ドバァ!」

 

油断していたトゥワイスはネホヒャンとネホニャンの下敷きになり倒れる。

 

上「やったぜ!ざまーみろ!」

 

善「あーもう二度と使わない」

 

上鳴と善彦は変身を解除し、後ろから変身を解いた尾白も到着する。

 

上「すごいな、俺達、3人で脳無倒しちゃうなんて」

 

尾「ああ、でもそれより、早く警察に連絡を、、」

 

「連絡をしよう」と言う瞬間、トゥワイスの倒れている地面にワープホールが出現する。

 

善「あぁ!まて!」

 

善彦が追いかけようとするが、トゥワイスと全ての脳無はワープホールの中へと消えていった。

 

上「だー!ちくしょー!逃げられちまったよ!」

 

尾「でも病院は守れたんだし良かったんじゃないのか?」

 

善「とりあえず自分ら病院行きません?ボロボロなんですけど、、」

 

上・尾「あ、、、」

 

上鳴と尾白が自分の体を改めてみると、傷だらけになっていたのが確認される。

 

 

上「それもそうだな、、」

 

尾「今からでも、、大丈夫かな?」

 

こうして、漢達の夜は終わった。

 

〜次の日の朝〜

 

耳「ん、、んぅ、、」

 

耳郎が目を開けると、眼に映るのは真っ白な天井。

 

耳「なにここ、、病院?」

 

耳郎がゆっくりと横を向くと、そこには傷だらけの姿で、座ったまま寝ている上鳴と善彦がいた。

 

耳「?なにがどうなってんの?あんたら、、どうしたの?」

 

同時刻、葉隠の病室でも、傷だらけの姿で、座ったまま寝ている尾白がいたという。

 

あの夜の出来事は、少しの人間しか知るものはいない。

 




次は家庭訪問回です

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