ペルソナ3×仮面ライダーエグゼイド【ゲンムがほぼメイン】   作:K氏

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 よく来てくれた。まぁお茶でも飲んでいってくれ。

 うん。またなんだ。また嘘予告なんだ。

 ハイパー手抜きな最新話を書いてたら何故かデータが吹っ飛んだもんだから、カッとなって書いたんだ。本当に申し訳ない(博士並感)


【聖夜の嘘予告】ペルソナ3×仮面ライダーアマゾンズ

 

――古代インカ文明研究の第一人者、山本氏は語る。

 

「現在のところ、インカ文明にはケチュア語という公用語は存在すれども、文字は存在しないというのが定説となっています。……が、同時にこのような説もある。『かつては文字を使っていたが、ある理由からそれを廃止した』、という説がね」

 

「私自身、後者の説に対しては何とも言えなかったのですが……しかし、最終的には信じるようになった」

 

「かつて、私が偶然にも遭難した南米アマゾンの奥地で、その裏付けとなり得るものを発見したのです」

 

「その文献……『秘すべき歴史書』を見せてくれた一族の長老は、その文献について私にこう教えてくれた」

 

「『そこに書かれている事は、紛れもなく真実である』、と。……最初はどういう意味かと思って読み進めて、そして更に首を傾げましたよ。何せそれは……歴史書と言うには不可解過ぎましたから」

 

「――何故? それはそうでしょう。ページを捲っていく内に、そこに書かれてあるものの内容が、どんどん現代を描いているようにしか見えなくなっていたんだから」

 

「勿論、問いかけましたよ。『これは預言書なのではないか』とね。そしたら、彼はこう言った。『いいや。紛れもなく歴史だ。人類が辿る歴史だ』と」

 

「その歴史が最終的にどうなったかは後で話すとして、私がまず気になったのは、書物の最初の方でした」

 

「存在しないとされた文字で書かれているものだから、長老の助けを借り、なんとか読み解く事が出来ました。そこにはこうあった」

 

――まだ、命に限りが無かった頃。空より来たる『母』は、この世全ての命に、『死』を与えた。その結果、命は生命となり、『死』への恐怖を抱き始めた。その恐怖は、生命を脅かす脅威を産み落とした。

 

――やがて、生命はそれに抗う術を編み出した。しかし、それは同時に、一つの更なる脅威をこの世に産み落とす事でもあった。

 

「私はね。この最初の部分が、最近起きている無気力症患者の増加と、不可解な死亡事件の数々。これらが何か関連があるのではないかと睨んでいるのですよ。――でしょうな。勿論、信じられるとは思いませんとも」

 

「私がその考えに至ったのは、さっき話したものの、その直後にあった」

 

――其は、『影』。光に照らされた心が生み出したもの。己の暗き姿にして、やがて己を蝕むものなり。

 

――其は、『仮面』。己を保つ為の理性の結晶にして、影より身を守る為の鎧なり。

 

――されど、仮面を産み落とすに相応しきは限られた者のみ。それでも抗わんとする者が辿り着くは、『本能』。ただ、『生きたい』という願いより生まれ出る、如何なる生命であれど抱える野性。

 

「……はっきり言って、確証と呼べる物は何もない。証拠を示せと言われても、無理な話だ。……だが、あの歴史書に描かれている事は、全てにおいて正確だった。人類がこれまでに辿ってきた歴史の、文明開化。そして、戦争。歴史の光と闇」

 

「大まかではあったが、世界規模のイベントは、ほぼ網羅していたんじゃないかと思う。そして……最後に書かれていたのは、『魂が死んだ人間』。『肉を獣に食いちぎられる人間』『絶望に暮れる人類』」

 

――『再訪せし母の愛』。世界の死。つまり、世界の滅亡ですよ。

 

 

 

 

「ハジメ、マシテ。僕、マコト、イイマス」

「すみません。兄は海外生活が長かったもので……私は妹の(はるか)って言います!」

「そうか。君達が山本教授の養子という……」

 

――月光館学園に転校してきた、不思議な双子。

 

「ね、ねぇ……その魚、どうしたの?」

「ゥ……と、トッテ、来た」

「……釣竿も使わず? 素潜りで?」

「わーッ!? ちょ、ちょっと(マコト)! そういう野生児っぽいのナシって言ってるでしょーッ!」

 

 妙に野生児染みた兄と、常識人の妹。

 しかし、自然と彼らは高校生として、次第に日常へと溶け込んでいく。

 

――影が蠢く夜を除いて。

 

「あれが……シャドウ!」

「ゥウ……ガァァ……!」

「――ッ! 駄目! 理! 自分を抑えて!」

 

 不気味に輝く満月が昇る時、それは目覚める。

 

『大型シャドウ』

『ペルソナ』

 

 そして――

 

『ZERO』

「ウォォォォ!!! アマゾンッッ!!!」

「ま、理、くん?」

 

 野性を剥き出しにした理が、『変身』する。

 『生きたい』という本能を、理性の仮面で抑えつけながら。

 

――仮面(ペルソナ)ライダーアマゾン・ゼロ。

 

 同時に襲い掛かる、シャドウとは異なる怪物。

 

「なん、なの、あれ……!」

「……アマゾン。ペルソナが人間の心の鎧を発現させたものとするならば、あれらは誰しもが持つ生存本能の具現であり、生命の進化形にして、人類から見れば退化したもの」

 

――アマゾン。変身した理と同じ名前を持ち、同時にシャドウと同様の分類が為される、生存本能の怪物。

 

 魔術師のシャドウと、アマゾンタイプ1『マジシャン』を退けた少年達は、桐条美鶴と幾月修司により、この世の真実を知らされる。

 

 シャドウは人の心を喰らい、その脅威に晒された人間が、稀にアマゾンを産み落とす。『敵』に囲まれたアマゾンは、本能的に生きようとするが故に、全てに牙を剥く。

 

「だが、これまでにペルソナ能力を発現させながらアマゾンになる、そんな人間は()()()()()()()確認されてない」

「それを可能とするのがその制御装置……ドライバーというわけか」

「ちょ、ちょっと待ってください。一例? それは一体……」

 

「……死にたくなけりゃ、大人しく帰れ」

 

 幾月修司らが語る、たった一例の男――荒垣真次郎。

 

「死ぬ気なんて、ありませんよ。先輩」

「……チッ。警告はしたぜ、俺はよ……」

『FIVE』

「……アマゾン」

 

――仮面ライダーアマゾン・ファイブ。

 

 常に暴走の危険を伴いながらアマゾンとシャドウを狩るのは、ひとえに贖罪の為。

 

「理解できませんね。彼は死に場所を求めている。だから、我々が提供しているのです」

「フ、ザケルナァァァ!!!」

「やれやれ、困った御方だ――」

『TEN』

「――アマゾン」

 

――そして、彼らの前に立ちはだかる、復讐代行者にして人工ペルソナ使いの集団、ストレガ。そのリーダーたる男、タカヤが変身する第三の仮面ライダー、アマゾン・テン。

 

 S.E.E.S.の少年少女達一人一人が抱えるもの。桐条グループ。エルゴ研。ストレガ。アマゾン。

 複雑に絡み合う人々の因縁と歪み、そして本能が、少年達の運命を翻弄する。

 

「お、俺はッ、死にたくねぇ!」

「俺は、弱い……ッ!」

「お父さん……どうして……?」

「アンタが母さんを!」

「ペルソナが無かったら、私は、一体……」

「分かっている。桐条の影の側面、そして闇と、いずれ向き合わねばならないと」

「いいんだ……これで……いい……」

「死なないでください! 先輩!!!」

 

 如何なる事象が起きようとも、時は残酷にも待たない。すべてを等しく、終わりへと運んでいく。

 先の見えない明日に、限りある未来に、そして今生きているこの瞬間に、少年達は何を見出すのか。

 

『ペルソナ』

『シャドウ』

『アマゾン』

『孤独』

『桐条グループ』

『人を守る理由』

『人工ペルソナ使い』

『人造アマゾン』

『古代インカの秘術』

『アマゾンタイプ13・デス』

『ギギ・ガガ』

『救世主』

 

『――分からないな。これ以上戦えば、君が傷つくだけだ。いや、傷つくだけじゃない。そのままだと、間違いなく死ぬ。それでも何故君は――』

「決マッテル! 俺、トモダチ、守ルッ! オォォォォォッッッ!!」

 

 命を懸けた戦いの中で、少年は迷いを断ち切(大切断)り、コンクリートジャングルを駆ける。

 

『UNIVERSE』

 

――大空に、荒波に、大風に聞け。彼の名は――

 

「アァァ! マァァ! ゾォォォォォンッッッ!!!」

 

 

 

 

――ペルソナ3 A to Z

 

 公開予定(今のところ)無し!


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