虚退治が終わってからかなり時間がたってしまったな。あ、ちなみに倒れた女子は叔父の人が連れてってくれた。かなり心配していたしな。
「はぁ……ようやく着いた」
かなり時間がかかったがなんとか着けた……本当、あの女子の叔父に教えてもらってよかった。
「さて、会長さんに会わないと……ん?」
なんか人が集まっているな。そこに野次馬感覚で行くと2人の男女が戦っている。
「……これが決闘か。まさか初日に見れるとは運がいい」
「――――――――
「ん?」
あれは確か天霧辰明流の初伝の技だったはず。もしかしてあの男は天霧綾斗か?後で話しかける……!?
「縛道の39、
2人の前に翔び、円形の盾を星辰力で生み出す。そして盾に数本の矢が迫るが盾に防がれ矢が砕ける。
「縛道の4、
俺はすぐに矢が放たれた場所に星辰力で作った光の縄を放つが誰もいなく、捕まえれなかった。逃げるのが速ぇ…
「チッ、逃げられたか……やっぱりまだ縛道の反応速度が遅いな…」
あ、後ろの2人忘れてた。てかなんか周りの奴らが静かだ。もしかして俺横槍やっちゃった感?
「……続きどうぞ」
そう一言言ってその場から一瞬で跳ぶ。なんかすごい叫び声が聞こえたけど知らない。知らないったら知らない!
***
叫び声が響く中、2人の男女は一瞬で消えた八幡に戦慄していた。
「一瞬で…消えただと…」
「……あの、術どこかで……」
天霧綾斗は先程の縛道の術を見て、あることを思い出していた。
「まさか…死神……」
「死神?どういうことだ?」
天霧綾斗の声を聞いたユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトは自身の疑問が強いのか質問する。
「俺の家は道場を持っていて、天霧辰明流剣術を教えていたんだ。それでよくある一族のことを聞いていたんだ」
「その一族と言うのは…?」
「……死神。その一族は死神と呼ばれている。死んだ人をあの世に送り、この世の人を護る一族。あの世に送るため、周りからは死神と称されているんだ。まさかその一族の人がここに来ているなんて……」
***
紆余曲折あったがなんとか会長さんに会い、今は教室の外で天霧綾斗と待っていた。
「まさか天霧辰明流の人が来てるなんてな」
「そっちこそ驚いたよ。まさかあの一族が来てるなんて」
「次期当主として修行するためにアスタリスクに来たんだ。お前はどうなんだ?」
「俺は…分からない。何を成し遂げたいのか、分からないんだ」
「……まぁ、そういうのは生活していけば見つかるはずだ。なんせここは学戦都市だからな」
「……そうだな。ありがとう比企谷」
「おう。敵の時は容赦なく倒してやるから覚悟しておけ」
「お、お手柔らかに……」
「無理だな」
「あはは……」
そんなことを話してると担任の谷津崎匡子が呼びに来た。
「お前らさっさと入れ」
「分かりました」
「うす」
てかその釘バットがめっちゃ気になるんですけどどうすればいいんだ?
***
「あーとゆーわけで。こいつらが特待転入生の天霧と比企谷だ。テキトーに仲良くしろよ」
担任よ、そんな投げやりな紹介やめてください。ほら、天霧だって苦笑いしてんじゃん。
「ほら、さっさとしろ」
「あ、はい。えーと、天霧綾斗です。よろしく」
「同じく比企谷八幡だ。色々と分からないことがあるためよろしく頼む」
まぁこんな感じで自己紹介はいいだろ。早く座りたい。
「さてこいつらの席は……あぁ、天霧はちょうどいいな。火遊び相手の隣で比企谷は窓際の一番奥だ」
「だ、誰が火遊び相手ですか!」
まぁなにが原因かは分からないけどドンマイだな。そして天霧とお嬢様っぽい女子が話してるし俺には来ないだろ。
「そういえば、比企谷と言ったな」
なんか来たよ。
「あ?」
「今朝はありがとう。お前があの奇妙な技を使わなかったら私は怪我をしていた。感謝する」
「あ、俺もありがとう。本当に助かったよ」
天霧とお嬢様っぽい女子は本当に感謝しているのか。
「……別に、俺はやるべきことをやっただけだ。それに…」
俺は、