超次元ゲイムネプテューヌ Re;Birth2 Origins Progress   作:シモツキ

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第十話 援護、提案……奇行

「…………」

「…………」

 

応接室で黙り込む、二人の少女。

一人はネプギア。色々と思うところが出来てしまったユニに会うというだけでも多少緊張していたのに、そこへあの少女漫画第一話的展開が起きたんだから、それはある意味仕方ない事。…にしたってこうも黙られると困るけど。

もう一人はユニ。ネプギア同様妙な展開に陥り(しかもこっちは完全被害者)、その上で今は『他国の女神候補生、女神兼特務監査官、他国の教会直属ナース、他国の諜報員(しかも全員姉の友達。……え、ノワールは友達いないって?そんな事言う人は怒るよ!ノワールに友達いないという事はつまり、私とノワールが友達じゃないという事!…私にとってはみーんな大事な友達なのに、そんな事言わないでよ…ぐすっ……)』を一度に相手しなければならないという状況なんだから、緊張しない訳がない。…うん、候補生の中でも特に上下関係への意識が強いユニにはかなりキツい状況だよね。

 

(うーん…どうしたものかな……)

 

この場で一番口を開いてほしいのは候補生の二人だけど…この状況で積極的に話してくれるとは思えない。それにこの場での年下二人に丸投げするというのも年長組の一人としては忍びない…という事でアイコンタクト会議をしようと思った私だけど、帰ってきたのは「ここは任せたわ、イリゼ」「イリゼちゃんなら出来るです」という何とも無責任な返答だった。酷い…というか二人はどうして示し合わせたかの様な返答出来るの…私の目に移る相手の瞳でアイコンタクトしたとでも言うの……?……はぁ…。

 

「…あー、二人共…取り敢えずさっきので怪我はしなかった?」

「あ、はい。わたしは大丈夫でした」

「アタシもです。ただ尻餅ついただけですし」

「そっか……じゃあ、こほん。私達の目的については聞いてる?」

「ケイから聞きました。あ…それとイリゼさん、力の復活おめでとうございます」

 

私に向かって会釈をするユニ。まさかこのタイミングで女神化の事(しかもおめでとうという言葉)を言われるとは思っていなかったから、少し戸惑う私だったけど…すぐに頷き、話を進める。

 

「なら率直に言うとするね。ほら、ネプギア」

「は、はい……え、わたしがですか…?」

「そうわたしが。一応仕切りは私がしてるけど、このパーティーの顔はあくまでネプギアなんだよ?」

「で、ですよね…それじゃあ、その…ユニさん」

「…なに?」

「お姉ちゃん達と、ゲイムギョウ界の為に…わたし達に、協力してくれないかな…?」

 

意を決した様に頼み込んだネプギア。やはりまだ緊張はしているみたいだったけど、目はしっかりとユニの目を見据えていた。それに対するユニは……

 

「…具体的には?」

「え…?」

「具体的にはどう協力してほしいのか、って事。…そこ言ってくれなきゃ回答のしようがないわよ…」

「あ、そっか…えっと…簡単に言えば、わたし達の旅に同行してほしいの。同行して、わたし達と一緒に戦ってほしいの。駄目、かな……?」

「そういう事。……悪いけど、それには乗れないわ」

「……っ…!?」

 

──ユニの口から発されたのは、拒否の言葉。ネプギアにとっては思いもよらぬ言葉だったからか、ビクリと肩を震わせる。そしてそれは私達三人も同じで、多少なりとも断られる可能性を考えていたとはいえ平然と流せたりはしない。

 

「……ど、どうして…?」

「やろうとしてる事は分かるし、それ自体を否定する気はないわ。でも…アタシは今のラステイションを離れる訳にはいかないし、もっとアタシは強くならなきゃいけない。…あんただって分かってるでしょ?弱いままじゃ、半端なままじゃ何にもならないって」

「それは…そうかもしれないけど……」

 

弱いままじゃ、半端なままじゃ何にもならない。その最後の言葉が響いた様で、ネプギアは口籠ってしまう。…やっぱ、ユニにはノワール譲りの意志の強さがあるみたいだね。

 

「…少し、いいかなユニ」

 

見かねた…訳じゃないけど、そこで私は口を挟む。正直、今のネプギアじゃユニと相性が悪いと思った。多分今のまま話していてもユニの意思は変わらないだろうし、ネプギアも気落ちしてしまうだけ。…ならこういう時に助け舟を出さなきゃ、私がいる意味がないよね。

 

「…なんですか?」

「ラステイションを離れる訳にはいかない…っていうのは分かるよ。でもさ、強くなる事は私達と一緒に来ても出来る筈だよ?私達に同行すればネプギアという競い合う相手が出来るし、自分で言うのもアレだけど、私だって先輩としてのアドバイスは出来る。…ユニ一人で、ラステイション一国でこの状況をひっくり返せるとはユニも思ってないでしょ?」

「…はい、それは勿論です」

「だったら、さ…私達と来た方がいいと思わない?ラステイションにいなきゃラステイションの為になる事を出来ない訳じゃないし、その方がノワール達の救出も早まる。一石二鳥だとは思わないかな?」

「……ありがとうございますイリゼさん。アタシを高く評価してくれて」

 

ネプギアに変わって勧誘をした私に返ってきたのは、肯定でも否定でもなく、評価への感謝だった。ユニは、そこから続ける。

 

「…でも、それは過大評価です。アタシはまだまだ未熟で、イリゼさんやお姉ちゃん…それにコンパさんやアイエフさんと並び立てる様な女神じゃありません。国の守護なら国の守護だけ、自己鍛錬なら自己鍛錬だけで精一杯、一石で一鳥を落とすのが精一杯なんです。だから…ごめんなさい、アタシは協力出来ません」

 

両手を膝の上に置き、ユニは頭を下げた。私達に協力出来ない事を申し訳ないと思っているのか、自分の意思を汲んでほしいのか、あるいはその両方か。とにかくこうもきちんと頭を下げられてしまっては、私としても食い下がり辛い。…けど、ユニに協力をしてもらわなければ私達の旅の、作戦の完遂が出来ない以上、こっちも諦める訳にはいかない。だから、私はコンパとアイエフに目配せをした後、妥協…というか提案をしてみる。

 

「…分かった。一旦はこの要望を下げるよ。その代わり…ではないけどさ、なら私達がラステイションにいる間だけでも協力してくれないかな?」

「…うちにいる間、ですか?」

「そう。私達は暫くラステイションに滞在するつもりだし、その間色々とやる事もあるし、その上でラステイションの実情をよく知ってる人がいるとありがたい。だからその間ユニには出来る範囲で同行してほしいの。これなら『ラステイションを離れる訳にはいかない』という事には引っかからないよね?」

「…………」

「これは、ユニにとっても悪い話じゃないと思うよ?さっきも言った通り、ネプギアや私がいる事が向上に繋がる可能性はあるし、実際問題として、ユニ一人じゃ大変なんじゃないの?ラステイションは守護女神が日常的にきちんと仕事してた分、余計にさ」

「…それは、その通りです」

「…それに、前に話したでしょ?私達とノワールも、なんやかんやでラステイションでは行動を共にしたって。…時には同じ道を歩んでみるのも、追いつく為の方法とは思わない?」

「……中々ズルい言い方しますね、イリゼさんって」

「ま、これでも一応監査の仕事をする様な女神だからね」

 

相槌か軽く返すだけで完全に聞き手に回っていたユニは、私の言葉を全て聞いた後そう言った。…まぁ確かに、仕事の内情やユニの憧憬を突く様な事を言ったんだからズルいと言えばズルいけど…協力してもらう為には仕方ないよね。別に嘘や根拠のない事言ってる訳じゃないし。

少し上を向き、数秒。そうして息を吐いたユニは…言う。

 

「…分かりました。ラステイションにいる間は協力しようと思います」

「うん、ありがとね」

「でも、あくまでアタシはアタシがすべきだと思う事を優先します。それでもいいですよね?」

「構わないよ、今はまだ『期間限定の協力者』だからね」

「…今は、ですか…」

「今は、だよ」

 

こうして、私達はユニの協力を得る事が出来た。勿論これで満足しちゃいけないけど…何も一度で全てクリアする必要はない。これからの事を考えれば、これでも首尾は上々と言える筈。

ネプギアは相手の意思をきちんと聞こうとする、出来る限り相手の思いを尊重するタイプ。対するユニは私の見立て通り(ノワールと同じタイプ)ならば、自分の意思を相手にぶつけ、魅せる事で相手に自分の意思を納得させようとするタイプ。その両者となれば、後者が優勢になるのは当然の話。前者にも譲らない、譲れない一線がはっきりしていれば盛り返す事は可能だけど、ネプギアはまだそれが明白になっていない。でも…それはきっと、ユニも同じ。女神の意思というのは多くの知識と経験、時間をかけてやっと出来上がるもので、候補生にそれが出来上がるのは早過ぎる。出来上がってる様に見えるのは、恐らくノワールの真似をしているだけ。……そんな二人だからこそ、ラステイションにいる間交流する事で、お互いの『貫くべきもの』を作り上げていけるんじゃないかと、私は思った。

 

 

 

 

ユニの協力を得て、応接室を出てから十数分後。私達は滞在中自由に使っていいと言われたゲストルームの一つに集まっていた。

 

「ふぅ…そう言えば、前はお手頃なホテルに泊まったですね」

「そうだったわね。あの時は節約もしたかったし、頼る当ても少なかったけど…」

「今は重要な来客に使ってもらう為のゲストルームを使用出来る身。…ほんと、支援があると無いとじゃ違うねぇ」

 

私がありがたさをひしひしと感じながらそう言うと、コンパとアイエフはうんうんと頷き、ネプギアは空気を読んて苦笑いを浮かべる。金銭面だけならそれこそ教会からの支援でどうとでもなるけど…ホテルに泊まるより、教会に泊まれる方が何かと助かるもんね。

 

「…それにしても、上手く丸め込んだわねイリゼ」

「丸め込んだって…ま、まぁ否定は出来ないけど…」

「…あの、すいません。わたしが本来上手くやるべきところだったのに…」

「気にしなくていいよ。性格は勿論、何とか協力してもらわなきゃいけないこっちと協力するかどうかの選択が出来るユニじゃこっちが不利なのは明白だし…それに、私が…あー、その…丸め込む様な事言えたのは、情報をネプギアが引き出してくれたからだしね」

 

初めから私が話していた場合、ユニはネプギアの時よりも身構えてしまってネプギアの時とは違う反応をしていたかもしれない。そしてそうなれば、ラステイション内での協力すら叶わなかったかもしれない。…まぁ、要は……

 

「…結果論的には良い方に転がったからね」

「…次はもう少し、食い下がれるよう頑張ります」

「うん、でもまずはユニと色々話すといいよ。ユニとの交流は、ネプギアにとっても良い影響になる筈だから」

「さ、そろそろご飯にでもしましょ」

「ですね、ご飯が遅くなると変な時間にお腹空いちゃうです」

 

お話お終い、という事で私達は食堂へ。ご飯は別に個々でとってもいいけど…皆で食べた方が楽しいからね。

という訳で、ラステイションの滞在一日目は終了する。なんか、前の旅に負けず劣らず一日目から濃かったなぁ…。

 

 

 

 

「ギルドからのクエスト、ですか?」

 

翌日、食事と身支度をしてさぁ何をしようか…と考えていたところで私達はケイさんに呼ばれた。勿論、ユニも一緒に。

 

「あぁ、丁度今日の朝にね。情報から、犯罪組織が関わってる可能性がある」

「犯罪組織…バーチャフォレストの時みたいにでしょうか…」

「かもしれないわね。確定じゃないなら取り越し苦労になるかもしれないけど…」

「普通の人が行ったら犯罪組織だった、ってなっちゃったら大変です」

「そういう事さ。君達がいなければユニ一人に頼むところだけど…こちらはこちらで協力するんだ、君達も協力してくれないかな?」

 

ケイさんの言葉に、当然私達は首肯する。ネプテューヌ達との旅の再現も目的の一つなんだから、各国で何かあれば無視する訳にはいかない。…そうでなくても、仲間に手伝ってほしいと言われて無下にするのは女神じゃないからね。

けれど、それは私達プラネテューヌ組の考え。ユニの方はそれが少し気に入らない様子で、苦言を呈する。

 

「…ちょっとケイ、それはアタシ一人じゃ無理そうだからって事?」

「いいや、そんな事はないさ」

「だったらどうしてよ。さっきちょっと見たけど、この位アタシ一人でも出来るわよ」

「…忘れたのかいユニ。それと同じ様な考えの下犯罪組織を制圧しようとした結果、その時のこちらの最高戦力四人をまとめて失った事を」

「それは……」

 

口篭るユニ。ケイさんはそんなユニを見ながら続ける。

 

「いつ如何なる時も保険をかけられるならかけるのが定石というもの。何も彼女達は恩を売りつけようという訳じゃない、なら万が一に備えて協力してもらうべきだ」

「…そうね、アタシが軽率だったわ」

「そういう事だ、いいねユニ」

「えぇ。宜しくお願いします、皆さん」

 

納得…したかどうかは微妙だけど、言っている事はケイさんが正しいと考えたのか、ユニは私達にぺこりと頭を下げる。これで取り敢えず、話はまとまった。

 

「これが詳細だ。手続きも報告も僕が請け負うよ、君達はとにかく達成してきてくれ」

「あ、いや報告は私がします。少しギルドに用事があるので」

「ふむ…分かった。犯罪組織ならば極力捕まえてほしいところだけど…無理はしない様に」

「分かってるわ。案内はアタシがしますね」

 

クエストの詳細(人数分コピーしていてくれた)を受け取った私達は、それを軽く読んだ後に教会を出る。依頼を見る限り、場所は水辺に近い場所らしい。

 

「本来生息しない筈のモンスターに、妙な人影…前と同じですね」

「さっきもそんな事言ってたわね…プラネテューヌでも似た様な事ったの?」

「あ…うん、その時は犯罪組織構成員もいて…逃げられちゃったんだけどね」

「逃げられた?こっちでも同じ事はしないでよ?」

「うっ…に、逃げられたのはイリゼさん達が初歩的な嘘に引っかかってたからで…」

「責任転嫁?お姉ちゃん達が信頼するイリゼさん達がそんな事する訳……」

『…ぴー、ぴひょ〜…♪』

「したんですか!?」

 

「この子どう思います?」と言いたげな呆れ顔で私達を見たユニだけど…私達は汗かきながら全力で口笛。軽く掠れた全力口笛。逆にもうバラしてる様な口笛。……結果ユニが呆れたのはネプギアに対してじゃなくて私達に対してだった。

 

「…な、なんか悪かったわね…」

「だ、大丈夫…わたしもあの時は信じられなかったから…」

「ごめんね…悪い慣習を身に付けちゃった年上組でごめんね…」

 

大変肩身の狭い私達年上組。…でも、よくよく考えたら悪いのは私達じゃなくて騙してきたあの下っ端だよね…許すまじ下っ端…!

と、そこで何かを思い出した様に声を上げるアイエフ。

 

「そうだ、ユニ様。戦闘になれば連携しない訳にはいきませんし、一度確認取った方が良いのでは?」

「あ、そうですね。…それとアイエフさん、敬語は必要ないですよ。アイエフさんもコンパさんもお姉ちゃんの友達ですし」

「そう?じゃあ了解よ、それでどうする?」

「そうですね…アタシは取り敢えず皆さんから比較的離れたモンスターへの攻撃に徹します。まだ皆さんの動き良く分かりませんし」

「それじゃあ、わたしとユニちゃんで後衛するです?」

「そうだね。私とネプギアで前衛、アイエフは適宜前衛と中衛切り替えてもらえるかな?」

「えぇ、任せて」

 

道中で戦闘時の確認を行う私達。……ん?そう言えば…

 

「…遠距離の銃火器使いがパーティー入りするのって、ユニが始めてだったよね」

「そういえばそうですね。メーちゃんが魔法使ったり、マベちゃんが手裏剣とか忍法で遠距離攻撃したりは時々あったですけど、このパターンは初めてです」

「…あれ、ネプギアも女神化したら火器使うのでは?」

「あ、ううん。わたしは後衛してたら近接能力が無駄になっちゃうから、基本いつも前衛してるんだ」

「ふぅん…じゃ、余裕があればアタシの技術を見るといいわ。射撃なら絶対アタシの方が上手だし」

「いいの?ありがとねユニさん」

「あ、う…うん……」

 

少し調子に乗った様子のユニだったけど…それをネプギアが素直に返した結果、逆にユニは毒気を抜かれた様な顔を見せる。……これがネプテューヌとノワールなら、「わーさっすがノワール!某英雄王並みの自信過剰だね!」「でしょ?…って誰が自信過剰よ!」って言いそうだし。…そう考えると、前は前もハイテンションで突っ込んでたなぁ…。

 

…………。

 

「……イリゼちゃん?」

「…え?」

「ぽけーっとしてどうしたですか?」

「い、いやちょっとね……」

 

私はぽけーっとしてしまっていたのか、それに気付いたコンパが声をかけてくる。…確かに、私はぽけーっとしていたのかもしれない。だって、重要な事に気付いてしまったのだから。だって、大変な事に気付いてしまったのだから。

私達には、足りないものがある。足りていない、全く足りていない。

 

 

 

 

────ボケ要員が、全くもって足りていない!

 

(これは…由々しき事態だよ!)

 

どこぞの家政婦さんが如く心の中で叫ぶ私。そんな事かよ…と思った貴方は大間違い!だってこれはゲイムギョウ界の話だよ!?ネプテューヌシリーズを原作とした話だよ!?なのにボケが無いって、パロディが足りないって…そんなの片腕落ち状態だよ!ネタの無いお寿司みたいなものだよ!ヒロインのいないラブコメみたいなものだよ!足のないジオングみたいなもの……って、

 

「それは無くても完成状態だよッ!未完成ってのはそこじゃないよ!」

『イリゼ(さん・ちゃん)!?』

「あぁやっちゃった!でもある意味この手があった!」

『い、イリゼ(さん・ちゃん)!?』

 

心配をすっ飛ばして一撃でドン引きにまで到達してしまう皆。しかも私の恥ずべき得意技『思考の迷宮に入り込むと思ってる事をそのまま口に出してしまう』まで発揮してしまって、普段の私なら恥ずかしさで逃げ出してしまうレベルだけど…今の私は違う。気付いてしまった大問題を速攻解決した私自身に、少し酔っていた。

そうだ、考えてみればうちのパーティーのボケの起点になってたのは、ネプテューヌを始めとする守護女神組。だったら、同じ女神の私がそれを務められない訳がない。しかも、私は思考の迷宮とは別の迷宮で実際そこそこボケていた。なら、私に出来ない理由はない。

 

「ふふ…やってやろうじゃない。あのネプテューヌ達に出来て私に出来ない筈がない…ってね…ここで私の成長を皆に、読者の皆様に見せてあげるよ……」

 

自分でもよく分からないテンションで先へ進む私。これは私の新たな可能性に気付いた、そんな瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あ、あんな人でしたっけ?イリゼさんって…」

「絶対あんな人じゃなかったわ…」

「わ、わたし達の知らないうちに頭ぶつけたんでしょうか…」

「わたし、後でちょっと診察してみるです…」

 

────まぁ、それから数分後には私も冷静になってほんとに逃げ出したくなったけどねッ!自分の奇行に自分自身ですらドン引きしたけどねッ!




今回のパロディ解説

・某英雄王
Fateシリーズに登場するキャラ、ギルガメッシュの事。傲慢&慢心の塊の彼ですが、彼もまた王でありカリスマのある存在。適度な自信はむしろ指導者に必要ですね。

・どこぞの家政婦さん
ダンガンロンパシリーズに登場キャラ、雪染ちさの事。まぁ由々しき事態、と言うとこの人の印象が強いですね。…何故家政婦は事件に巻き込まれてしまうのか…。

・ジオング
機動戦士ガンダムに登場する、ジオン軍のMSの事。あれ元々そういう機体なんですよね。よくある間違いです。…ぱっと見足無いから未完成に見えるのは当然ですが!

・「〜〜あのネプテューヌ達に出来て私に出来ない筈がない〜〜」
機動戦士ガンダムSEEDのラスボス、ラウ・ル・クルーゼの名台詞の一つのパロディ。イリゼもまた女神の一人。暴走すればこんな奇行に走る事もあるのです。

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