超次元ゲイムネプテューヌ Re;Birth2 Origins Progress   作:シモツキ

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第九十一話 覚悟の戦い

ラステイションへと戻った私を迎えてくれたのは、私の帰還に歓喜する国民と、安堵する教会職員や軍人。優しく笑顔を向けてくれた知人に……溜まってしまった大量の仕事だった。

私がどんな状態にあったとしても、仕事は私を待ってくれない。ユニやケイ、それに職員の皆が出来る限り分担したり仕事の組み直しをしてくれたみたいだけど、それにだって限界はある訳だし、守護女神でなければいけない仕事は全て溜まってしまっている。滅多に仕事を溜めない私にとって、山の様になった書類は愕然とする他なかった。

 

「ベールとブランも帰った時には同じ気持ちになったんでしょうね…ネプテューヌは…どうなのかしら……」

 

時々趣味にうつつを抜かすらしいけど、ベールもブランもきちんと自分の職務はこなしているんだから私と似たり寄ったりな状態になっていた筈。けどネプテューヌの場合は普段から真面目に仕事をしていない訳で、そうなると逆にあまり溜まっていない可能性が出てくる。普段からやらないが故に自分の下へとくる仕事が減って(イストワール辺りに減らされて)、結果私達程は溜まらずに済む…という可能性が。……そうだったとしたら、守護女神として激しくどうなのかと思うけど。

 

「…ま、他国の事をどうこう言うより目の前の仕事よね」

 

溜まっている分は一気に片付けたいところだけど、今はまだ犯罪組織の事がある。何かあった時に仕事疲れでコンディションが…という事にならない為に、余裕があっても片付けられないというのは歯痒かった。

…と、そんな私が今向かっているのは、ユニの執務室。近い内に二人揃って出席するイベントの確認をしようとユニに会いに来たんだけど……

 

「……いない?」

 

この時間ならいる筈の執務室に、ユニの姿はなかった。入れ違いになったかと思い少し探してみるけどユニは見つからず、どういう訳か電話も通じない。

 

「…クエストかしら…でも、いつもこの時間帯には行かないわよね…」

 

廊下を歩きながら考える。確認は急を要する事じゃないから、居ないなら後でもいいけど…昨日気を付けろと注意したばかりという事もあって、いない理由が気になってしまう。…い、いやでもユニよ?私に似て優秀な女神になりつつあるユニなのよ?そのユニが普通の人や普通のモンスター程度にやられるなんて……け、けどそうなるといない理由が余計謎に……

 

「……ノワール?」

「のわぁっ!?……あ、け、ケイ…」

「…僕を不法侵入者か何かとでも?」

「そ、そういう事じゃないわ…ちょっと考え方をしてて…」

 

突然声をかけられて驚く私。でもケイからすれば普通に呼んだだけで、私はケイに怪訝な顔をされてしまう。…ってこれ、少し前にも似たような事があった気がするわね…メタ的な視点じゃなきゃ結構前の話になるけど…。

 

「…あ、それよりケイ。貴女ユニがどこ行ったか知らない?」

「知っているよ」

「そうよねぇ……え、知ってるの?」

 

ダメ元で何かを質問した時、人は無意識に期待した答えが返ってこないと思ってしまうもの。けれどその時期待していた答えが返ってくると……今の私みたいになるわ。

 

「あぁ、知っている」

「知ってたのね…こほん、じゃあどこにいるの?ちょっとユニに用があるんだけど…」

「…………」

「……ケイ?」

 

気を取り直し、私はどこにいるのか訊き直す。ケイの事だからシンプルに答えて、私もそれに飾らない簡素なお礼を言って…といういつも通りのやり取りになると私は思っていたけど……どういう訳か、質問に対してケイは無言だった。

 

「…………」

「えっと…ケイ?質問の意味が分からないって訳じゃないわよね?…それとも…私、貴女を怒らせる事した…?」

「…そういう事じゃないさ。少し判断を決めかねていて、ね」

「判断…って、何の?」

 

一体このタイミングで何を判断するというのか。付き合いの長い私でも時々ケイの考えている事がよく分からなくなるけど…今日は特に分からない。ケイの事だから、関係ない仕事の事を考えてる可能性もあるけど…。

なんて怪訝に思いながら訊いた私。…けれど、ケイが発した言葉は私の問いとは別のものだった。

 

「……ノワール。ユニの安全を確保する事と、思いに応える事。その選択を迫られた時、君ならどうする?」

「な、何よ藪から棒に…っていうか、質問するならまず私の質問に答えてからにしなさいよ」

「勿論質問には答えるよ。…君がこの問いに答えてくれればね」

「だから何よそれは……」

 

素直に答えてくれないケイに、僅かながら私は苛立ちを感じる。同時に雑談のネタには上がらないような問いを条件とされた事で、ユニが並々ならぬ状況なんだって察した私は更に苛立ちが募っていく。

…けれど、私の気を沈めたのは他でもないケイの瞳。ケイの瞳は真剣に、本気で私の意思を確かめようとしている。……だから私はゆっくりと息を吐き、答えた。

 

「…そんなの、時と場合によるわよ。……でも、どちらを選ぶにせよ私は本気で考えた末に答えを出すし、ユニにどう思われようが結果がどうなろうが、私はその選択に責任を持つ。それが、私の答えよ」

「…………」

「…………」

「……そうだね、君はそういう人間…いや女神だ。…すまないノワール、今のは愚問だったよ」

「いいわよ、別に。…じゃあ、私の質問にも答えてくれるわよね?」

「勿論」

 

今の答えで納得してくれた事に私は一安心。それと共に「分かってるじゃない、ケイ」という気持ちにもなり、少し前の苛立ちも忘れて軽快な気持ちで回答を待ってしまう。

どんな気持ちで聞こうが、答えが変わったりはしない。でも……

 

「……ユニは、戦いに行ったよ」

「戦い?」

「そう。ブレイブ・ザ・ハードとの戦いに…ね」

「…………は?」

 

……ケイの口から発せられたのは、予想だにしなかった言葉。それに私は…唖然とするしかなかった。

 

 

 

 

指定された場所には、確かに犯罪組織の工場と倉庫があった。わざわざ場所を指定して、しかもそれが自陣にとって少なからず必要な場所を選ぶなんて、奴は真っ直ぐなのか馬鹿なのか。……或いは、その両方なのか。

 

「…まあ、一人で来てるアタシも他人の事は言えないけど」

 

工場の扉を開け、中に入る。一応これが罠の可能性もあるから、神経は尖らせていたけど…工場の中には伏兵どころか誰一人としてその姿がない。これが「女神が相手ではどれだけ数を揃えようと戦力の無駄遣いにしかならないから」という戦術的な判断ならそれも理解出来るけど、奴は…ブレイブは、間違いなくそういう理由で撤退させたんじゃない。奴とまともに会ったのはあの一回だけだけど、その一回だけでアタシは奴の人となりを理解する事が出来ていた。

 

(……けど、納得は出来ない)

 

ブレイブの人となりと同時に、アタシはブレイブの思いも理解した。でも、理解はしても納得はしていない。言い負かされたアタシだけど…ブレイブのやろうとしている事が、正しいとは思っていない。…それもまた、ここに来た理由。

 

「……ここね」

 

倉庫へと繋がる大きな扉の前で、アタシは止まる。この扉の先から感じるのは、静かな…けれど燃え盛るような気配。……間違いなく、この先にブレイブが居る。

教会を出て、街の外までは歩いて、そこからは飛んで…今はもうここにいる。今ならまだ引き返せるけど、そんなつもりはない。決意も、意思も、覚悟も…全部決めてここに来たんだから。

扉に手をかけ、一息に開ける。見えた倉庫の先にいるのは…大剣を床へと突き立て、静かに座する一人の戦士。

 

「……よくぞ来た、女神よ」

 

目を開け、立ち上がるブレイブ。だけどアタシはまだライフルを構えない。

 

「…だが、俺が待っていたのはお前ではない。もし俺の言い方が悪かったのなら訂正しよう。ここへ呼んだのは……」

「ブラックハート。…アタシじゃなくて、お姉ちゃんなんでしょ?」

「…分かっているのなら、何故来た」

 

アタシが構えないからなのか、それともアタシとは戦う気がないのか、ブレイブは大剣を手に取らない。

ここへ来た理由を問われる事は、分かっていた。ブレイブにとってアタシは下した相手で、横槍が入らなければ消していた存在なんだから。…でもそれは、負けた時の話。今のアタシは……違う。

 

「……悔しいけど、アンタの言葉はアタシにとって重かったわ。ブレイブ、アンタは強いしアンタの芯も真っ直ぐしてる。それは認めざるを得ないわ」

「…それを伝える為に、ここへ?」

「まさか。…アタシがしにきたのは、覚悟のぶつけ合いよ。あの時のように、ね」

 

ブレイブの目を見据える。…そう、アタシは殺し合いに来たんじゃない。お互いが秘める覚悟の、思いのぶつけ合いを…決意の勝負をする為にここへ来た。

 

「ふん、一度負けたお前が何を言うかと思えば……お前が俺の強さを認めると言うのなら、俺も再び俺の前へと立ったお前の精神力を認めよう。…やはりお前は殺すには惜しい存在だ。……ブラックハートを呼べ、ブラックシスターよ。俺と奴との戦いを見届けるだけなら何も言わん」

「お断りよ。言ったでしょ、アタシは覚悟のぶつけ合いに来たって。…どうしてもお姉ちゃんを呼ばせたいなら、アタシを倒してからにしなさい」

「抜かせ。お前では、何度やろうと……」

「──本当に、そうかしら?」

 

アタシは一歩、前へ。ブレイブに何と言われようが、何と思われようが関係無い。……アタシは、アタシの道を行くんだから。

 

「……確かに、あの時と同じではないようだな…ならば、見せてみるがいい!お前の、今の思いをッ!」

「えぇ、見せて……やろうじゃないッ!」

 

女神化するアタシ。大剣を引き抜くブレイブ。アタシはX.M.B.を構え、ブレイブは大剣の斬っ先を向け……覚悟と覚悟の戦いが、再び始まる。

 

 

 

 

「ブレイブ!アンタはアタシに言ったわね!アタシの覚悟は自分本位だって!利他的でなくて何が女神だって!」

「あぁ言った!言ったさ!そして俺の考えは今も変わらんッ!」

 

大上段から振り出される大剣。それをアタシは左前方へ飛び込むように避けつつ、実弾の連射を脇腹へと浴びせていく。

 

「確かにそれはその通りだったわ!自分を振り返ってみて、アタシは自分本位だったって気付いた!」

「であれば、お前は自身が掲げる思想を変えるべきだ!利己的なリーダーを誰が慕うものか!」

「それは違うッ!」

 

背後に回ろうとしたアタシへ放たれる回し蹴り。そこへ敢えてアタシも蹴りを打ち込み、膂力の差を利用して後退する。とはいえそれは殆ど蹴りを脚で受けたようなもので、脛に鈍痛が押し寄せてくる。……でも、いい。痛いけれど脚が駄目になった訳じゃないから。まだまだアタシは戦えるから。

 

「従うかどうかを、慕うかどうかを決めるのは一人一人が決めるものよ!女神がすべきは国民の期待に答える事、理想を体現し続ける事で、利己だからどう利他だからどうって話じゃないッ!」

「理解出来ない理屈だなッ!それは所詮、自らにとって都合の良い考えではないか!」

「それが女神なのよ!少なくとも、アタシを信じてくれている人はリーダーっていう型に嵌まったアタシを望んではいない!アンタこそ、人の上に立つ者はこうあるべきだって固定概念に縛られてるだけなんじゃないの!?」

 

後退しながら弾丸をばら撒く。勿論並みの面制圧程度じゃ距離を詰めてくるブレイブは止められないけど、弾が当たれば僅かにだけど速度は落ちるし、顔の近くに弾が飛べば腕で顔を覆って防御してくる。速度低下による一瞬の余裕と、防御による視界の狭窄化。それさえ生み出す事が出来れば、十分だった。

 

「アタシはアタシの道を突き進む!それが自分本位だってんならそれで構わない!アタシは、そんな自分本位の道の中で国民も仲間も守るって…そう決めたのよッ!」

「ぐ……ッ!?」

「アンタを倒すのはお姉ちゃんじゃないッ!アンタはアタシが倒すわ!今日、ここでぇッ!」

 

弾頭はそのままに発射機構を電磁方式に切り替え、シェアエナジーを流し込んで一気に最大出力となったレールガンをブレイブの腹部へと叩き込む。

鎧で覆われていても衝撃は貫通し、内部へと運動エネルギーは浸透する。最大出力で放たれた弾丸はその衝撃でブレイブを怯ませ、アタシに更なる一手の時間を与えてくれた。

砲身を上下に展開。再びシェアエナジーをドライブし、収束させてビームを投射。それまでの繋げる為の射撃とは違う、倒す為の射撃は真っ直ぐにブレイブへと伸びていって……爆煙が巻き起こる。

 

「……それが、アタシの覚悟よ。そして、アンタの歪んだ夢を討つのも…この、アタシよ」

 

剣であれば血糊を払うように、X.M.B.を下方へ振る。今のは間違いなく直撃していた。……でも、ブレイブをこれだけで倒せるとは思っていないし…アタシの推測は、正しかった。

 

「…どうやら、俺は今のお前を見誤っていたようだな。不当に低く評価していた事を、ここに詫びよう」

「…………」

「お前の歩む道はあの時と変わっていない。しかし、その道に対する覚悟は見違える程だ。…理解は出来ぬが、その覚悟が本物である事は俺の心にも伝わってきた」

 

晴れた煙の中から姿を現したのは、五体満足なブレイブだった。直撃の寸前に大剣の腹で防御したようで、焼けているのは各部鎧の端部分だけ。その姿は、ブレイブが並みのモンスターとは格が違う事を示していた。

でもそれは、とっくに分かっていた事。今更一撃防がれた程度で、アタシは動じない。

 

「…やはり、ラステイションの女神は素晴らしい。他国の女神の事はよく知らぬ以上比較など出来んが、お前とブラックハートが誇り高く、英傑なる精神を持つ者である事は間違いない」

「それはどうも。…で、ならなんだっての?」

「一度は諦めるしかないと思っていた。ここまでなってしまえば、どちらか一方が生き残る他ないと思っていた。……だが、それでもやはり俺は…お前達に同士となってほしい!」

 

やはり、という言葉を噛み締めるようにブレイブは言う。まだ考えてたのか、と一蹴したっていい。アタシもお姉ちゃんも犯罪組織の人間に協力なんて絶対しない、と切り捨てたっていい。……でも、そうはしない。アイツの主張は、聞くだけの価値はあるって思うから。

 

「頼む!俺の同士となってくれないか!俺は単独で出来る事の限界を知っている!だから俺と意思を同じくしてくれる者が、俺の夢をより高みに到達させてくれる者が必要なのだ!そしてお前達ならば、夢を追う上で唯一無二の同士となってくれると信じている!」

「…それが、どれだけ無茶な頼みかアンタは分かってるの?」

「無論だ!俺は夢の為ならなんだってする!例え俺自身で叶える事ができずとも、もし夢を継いでくれると言うならそれでも良い!だから、頼むッ!我が同士となってくれないか、ユニ!今一度、この事を考えてみてくれ!」

「……ほんと、アンタの情熱は凄まじいわね」

 

敵へ向かって恥ずかしげもなく夢を口にし、その為の覚悟も口にするブレイブ。夢を叶えるというのはそれ自体が強い欲求になる程『自分でやりたい事』の筈なのに、それを堂々と誰かに託しても良いと言えるブレイブは…間違いなく、凄い奴だと思う。

ブレイブの思いは、子供の為だと言っていた。それに偽りがないのなら、その思いにこれだけの情熱をかけているのなら、アタシは勿論お姉ちゃんだってきっと協力をしたいと思う。……だからこそ、訊かなきゃいけない。子供の為に、何をするのかを。

 

「…言いたい事は分かったわ。でもアンタは前に、マジェコンが子供達の為の物だって言ってたわよね。…あれは違法な物よ」

「分かっている。だが、違法が何だと言うのだ。子供達の為になるなら、子供の夢に繋がるのなら…俺は、悪も違法も問わん!」

「そう。……なら、アンタの同士にはなれないわ。どんなに崇高な理想を持っていても、それが善意によるものだったとしても…アンタがやってるのは、ただの犯罪よ」

 

思いは思い、犯罪は犯罪。どんなに優しい思いがあっても犯罪が犯罪じゃなくなる事はないし、どんなに悪意が籠っていても合法が違法となる事もない。……それが、事実。変えちゃいけない、変わらない現実。悪に染まっても尚何かを成そうとする精神は、それもまた凄いけど…女神として、それを許す訳にはいかない。

 

「犯罪、か…ならばお前は子供が笑顔になる悪よりも、子供が悲しむ善の方が正しいと言うのか?」

「そうは言わないわ。子供が笑顔になるかどうかと、善悪は別の話……アンタは根本的な事を一つ間違ってるのよ」

「根本的な事、だと?」

「同士として見出した相手よ。…アタシもお姉ちゃんも女神。法を作り、その法と人々を守り……善とは、正義とは何なのかを自分の身で国民に示す女神。その女神が、悪であっても…なんて事は、最初から考えないわ!」

 

…なんて見栄を張ったって、アタシはまだまだ修行中の身。どこまで正義を示せているかは分からないし、正義とは何なのかを語れる程の経験を積んでいるかも分からない。…けど、アタシはお姉ちゃん達を…確固たる正義を持っている人達を見てきた。アタシには、守りたいものが、積み上げてきたものがある。……正しさを捨てるという事は、それ等も全て捨てるという事。そんな事は…出来ない。出来る訳がない。それ等を捨ててしまったら、それこそアタシはアタシの道を進めなくなってしまうから。皆の思いに、答えられなくなってしまうから。

 

「……同士にはなってくれない、か…」

「残念だったわね。…アンタこそ、正しいやり方で子供の笑顔を作ろうとは思わないの?正しいやり方なら、アタシはアンタを否定はしないわ」

「……悪いが、それは出来ない。俺とて、最初からこの道を進もうと思った訳ではないのだからな」

「…なら、話は平行線ね。アンタが罪を重ねるというなら、それで国民が苦しむのなら……アタシはアンタも、アンタの夢も許さないッ!」

「それはこちらとて同じ事ッ!俺の夢を阻むのなら、子供の笑顔の障害となるのなら……俺はお前も、お前の道もここで潰すッ!」

 

アタシとブレイブは、同時に地を蹴る。アタシは発砲し、ブレイブは大剣を振るい……交差。相手の一撃を避けながら駆け抜け、鋭いターンで反転し、叫ぶ。

 

「お前は覚悟を語った、それならば次は俺の番だッ!俺の覚悟を、思いを、夢を受け止められるものなら受け止めてみるがいいッ!女神ブラックシスターッ!」

「受け止めてやろうじゃない!受け止めて、跳ね返して…それで正しく進む事の意味を教えてやるわよッ!ブレイブ・ザ・ハードッ!」

 

覚悟に勝ち負けなんかないって、だからブレイブを打ち負かす為にここに来た訳じゃないって、そういう思いでアタシはここに来た。それを間違っていたとは思わないけど…今の思いは、少し違う。

勝たなきゃ、と思った。負けちゃいけない、と思った。正しくあろうとしている人の為に、真っ当な形で頑張っている人の為に、勝ちたいと思った。アタシが負けたら戦局的にどうとか、お姉ちゃんやケイ、それにネプギア達の負担がどうとかじゃない。ただ思いとして負けられないから、勝ちたいから、アタシは戦う。……それが、覚悟と覚悟の決闘だから。




今回のパロディ解説

・「……よくぞ来た、女神よ」
RPGにおいて、王様及びそれに準じるキャラクターの定番台詞の一つのパロディ。でもこの場合は王様と勇者というより、魔王と勇者ですね。…四天王と女神ですが。

・「〜〜アンタはアタシが倒すわ!今日、ここでぇッ!」
機動戦士ガンダムSEED destinyの主人公の一人、シン・アスカの代名詞的台詞の一つのパロディ。原作でもパロってるこのネタは、ここで使いたかったのです。

・「〜〜我が同士となってくれないか、ユニ〜〜」
機動戦士ガンダムの登場キャラの一人、シャア・アズナブルの台詞の一つのパロディ。これメディアごとに少し表現が違うんですよね。基本はアニメがベースですが。

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