遊戯王OCG’s─変態デュエリスト「古霊 真由美」の1日─   作:レモンの人

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真由美「なんかデッキ名が戦隊モノになった気がする。」
翔太「気にしたら負けだと思うよ」





広がるタ キ オ ン【銀河忍者】

「へぇ〜…珍しいの見つけちゃった」

 

喫茶店の読書コーナーに追加で置いておく本を古本屋で探していたら珍しい本を見つけた。そう、あの某巨大ロボット仕置人アニメ…その続編の小説!結構レアじゃないかしら!

 

「……んー…でも本編見なきゃ全く話についていけないわよねぇ…」

 

そういった事情から残念ながら購入は断念、やむを得ず某忍殺のまとめ売りがあったので、それを購入した。幸いにもお金はマスターから出ていた為、大きめの買い物も出来た。

 

「あ…」

 

お会計を終えた時、久々に天啓が降りて来た。ふむふむ……忍者とギャラクシーアイズで戦え…と。

 

「いいわ。なら早速見せてやりましょう!忍者とギャラクシーアイズの可能性って奴をね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てんちょーお久〜!」

「おぅ!真由美ちゃん聞いてくれよ!」

 

2日ぶりにカードショップに行くと、店長が何やら鼻息が荒い。何かあったのかしら?

 

「俺彼女出来たさ」

「へー彼女ぉぉぉおおおおおおおお!?」

 

ビビった。デブで汗臭くてお下品な男が好きな女の子なんていたのね。いや…半ばショタ趣味の私も同類か……。スマホの画面見ろって?何々………

 

「かなりの美人じゃないの!?」

「そーなんだよ〜!昨日行った合コンでさ、意気投合しちゃって!今日は夕方に店閉めちゃう!」

「えー……」

 

なんかムカつく上に傍迷惑なんですがそれは……。

 

「なら、夕方から閉店時間の8時まで店番してます?」

「え!?いいの!?頼んじゃうよお願いしちゃうよ〜?」

「一応契約書の方を書かせていただきます」

「じゃあ、今すぐ行こうかな」

「おい」

 

結局、14:00時から20:00時までの6時間の単発バイトとして店番を引き受けた私は、内心こっそりカード流通業者との会話記録を残しているという帳簿を探し新たなフラゲ情報を集めようかと企んでいた。ま、冷静に考えたら監視カメラ付いてるしやらないけどね〜♪

 

 

*********************

 

「遊斗達は仕事で来れないってさ」

「そうなの…」

 

先日の一件から、急に自信を取り戻した遊斗君は社交界に戻り、太陽家の跡取りとして活動を再開したらしい。なんか寂しい。

 

「まぁ、その内戻って来るでしょ」

「大丈夫かな〜…アイツの事だから1週間保たない気がするけど……」

 

そんなに心脆いの!?大丈夫かしら……

 

「それより、デュエルしましょ!早速出来上がったデッキで戦いたいわ」

「それよりで記憶の彼方に消される遊斗……」

「きっと今日の終わりくらいで戻って来るわ。理由は何となく」

 

マットを敷き、デッキをセットした私達はデュエルの用意を整えた。少し先祖返りした感じだけど…どう評価してくれるかな?

 

 

「「デュエル!!!」」

 

真由美 LP8000

 

翔太 LP8000

 

 

「先攻!」

「後攻!」

「「じゃんけんぽん!!」」

 

よし、先攻いただき!

 

「私の先攻!魔法カード『トレード・イン』!手札のレベル8モンスター1体を墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドローする。『忍者マスターHANZO』を召喚!」

「忍者デッキか…」

 

 

忍者マスターHANZO 星4 ATK1800

 

 

「HANZOの召喚に成功した時、デッキから忍法魔法・罠カードを1枚手札に加える。さらに永続魔法『隠密忍法帖』!1ターンに1度、手札の忍者モンスター1体を墓地へ送り、デッキから忍法魔法・罠カードをセットする。カードを1枚伏せてターン終了」

「僕のターン、ドロー!自分フィールドにモンスターが存在しないので『SRベイゴマックス』を特殊召喚!」

 

 

SRベイゴマックス 星3 ATK1200

 

 

「ベイゴマックスの効果発動!デッキからベイゴマックス以外のスピードロイドを1体手札に加える。僕は『SRタケトンボーグ』を手札に加える。そして、タケトンボーグは自分フィールドに風属性モンスターがいるなら手札から特殊召喚出来る!」

 

 

SRタケトンボーグ 星3 ATK600

 

 

「タケトンボーグの効果発動!このカードをリリースする事でデッキからスピードロイドのチューナーを特殊召喚出来る!チューナーモンスター『SR赤目のダイス』を特殊召喚!」

 

 

SR赤目のダイス 星1 DEF100 チューナー

 

 

「赤目のダイスの効果発動!このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分フィールドのこのカード以外のスピードロイドのレベルを1〜6に変更する!ベイゴマックスのレベルを6に変更!」

 

 

SRベイゴマックス 星3→6

 

 

「レベル6となったベイゴマックスにレベル1の赤目のダイスをチューニング!シンクロ召喚!『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン 星7 ATK2500

 

 

「さらに通常召喚!『SRダブルヨーヨー』!」

 

 

SRダブルヨーヨー 星4 ATK1400

 

 

「ダブルヨーヨーの召喚に成功した時、墓地のレベル3以下のスピードロイドを1体特殊召喚する!チューナーモンスター『SR赤目のダイス』を特殊召喚!」

 

 

SR赤目のダイス 星1 DEF100 チューナー

 

 

「レベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンにレベル1の赤目のダイスをチューニング!シンクロ召喚!『クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン』!」

 

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン 星8 ATK3000

 

 

「ブンブン回してるわねぇ」

「ありがとう!バトル!クリスタルウィングで忍者マスターHANZOを攻撃!!!」

 

無計画に攻めてきて……反撃なんていくらでも出来るわよ!

 

「永続罠『忍法─超変化の術』を発動!」

「!?」

「互いのフィールドのモンスター1体を選択し、そのモンスターをリリースする事でデッキからリリースしたモンスターのレベルの合計以下のレベルを持つドラゴン族・恐竜族・海竜族モンスター1体を自分のデッキから自分フィールド上に特殊召喚する!HANZOとクリスタルウィングをリリース!」

「あぁっ!?」

「私は『白竜の忍者』を特殊召喚!」

 

 

白竜の忍者 星7 ATK2700

 

 

「メインフェイズ2…カードを一枚伏せてターンエンド」

「私のターン、ドr───」

 

 

 

 

 

 

 

「レモンのおばちゃん!今日店番なの?」

 

と、ここでいつも世話になっている美容室の息子さんである「堅太」君とその友人が入店してきた。

 

「そうよ〜♪てんちょーはサボりだから今日はおばちゃんが店番なの」

「えー…」

 

小学生にまでドン引きされてるわよ…店長。

 

「あ、おばちゃんの彼氏だ〜!」

「うっす!お前ら、元気に遊んでるか?」

 

強制的にデュエルが中断となったけど、まぁいいかな。

 

「おばちゃん達、昨日までホテル行ってたんでしょ?」

「なっ////」

「いや…ホテルだけどさ、やましい事はやってないぞ…してないぞ!」

「えー?俺たちラブホだなんて一言も言ってないけど〜?」

「「/////」」

 

この悪ガキどもめ…覚えておけよ……。

 

「雄乃!デュエルやろうぜ!俺はおばちゃんがくれたデッキで戦うぜ!」

「よっし、負けねぇぞ!」

 

小学生達がデュエルに興じ始めた辺りで私達も戦いを再開した。

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ改めて、私のターン!ドロー!このカードは忍者モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚が出来る。白竜の忍者をリリースして『黄昏の忍者将軍─ゲツガ』をアドバンス召喚!」

 

 

黄昏の忍者将軍─ゲツガ 星8 ATK2000

 

 

「超変化の術は対象を失うが、リビングデッドの呼び声と同じでフィールドには残る。魔法カード『機甲忍法─ゴールド・コンバージョン』を発動!自分フィールドの表側表示で存在する忍法魔法・罠カードを全て破壊しデッキからカードを2枚ドローする。ゲツガの効果発動!このカードを守備表示にする事で墓地の忍者を2体守備表示で特殊召喚出来る!私は墓地から2体の『黄昏の忍者将軍─ゲツガ』を特殊召喚!」

 

 

黄昏の忍者将軍─ゲツガ 星8 DEF3000

 

黄昏の忍者将軍─ゲツガ 星8 DEF3000

 

 

「さらに永続罠『忍法─分身の術』を発動!自分フィールド上の忍者モンスター1体をリリースして発動できる。レベルの合計がリリースしたモンスターのレベル以下となるようにデッキから忍者モンスターを任意の数だけ表側攻撃表示または裏側守備表示で特殊召喚する!ゲツガをリリースして『忍者マスターHANZO』と『成金忍者』を特殊召喚!」

 

 

忍者マスターHANZO 星4 ATK1800

 

成金忍者 星4 DEF1800

 

 

「HANZOが特殊召喚に成功した時、デッキから忍者モンスター1体を手札に加える。さらに!成金忍者の効果発動!手札の罠カードを1枚墓地へ送り、デッキから忍者モンスター1体を表側守備表示または裏側守備表示で特殊召喚する!『機甲忍者─アクア』を特殊召喚!」

 

 

機甲忍者─アクア 星4 DEF1600

 

 

「レベル8の黄昏の忍者将軍─ゲツガ2体でオーバーレイ!《宇宙を貫く雄叫びよ、遥かなる時を遡り銀河の源より蘇れ!顕現せよ、そして我を勝利へと導け!》エクシーズ召喚!『No.107 銀河眼の時空竜』!」

 

 

No.107 銀河眼の時空竜 ランク8 ATK3000

 

 

「さらに『RUM─アージェント・カオス・フォース』を発動!自分フィールド上のランク5以上のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターよりランクが1つ高いCNo.またはCXと名のついたモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する!私はNo.107 銀河眼の時空竜でオーバーレイネットワークを再構築!カオス・エクシーズ・チェンジ!《逆巻く銀河を貫いて、時の生ずる前より蘇れ。永遠を超える竜の星!》顕現せよ、『CNo.107 超銀河眼の時空龍』!」

 

 

CNo.107 超銀河眼の時空龍 ランク9 ATK4500

 

 

「CNo.107 超銀河眼の時空龍の効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使い、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのカードの効果はターン終了時まで無効になり、このターン、相手はフィールド上のカードの効果を発動できない!《タイム・タイラント》!!!」

「しまった…!」

「このターンで仕留める…!速攻魔法『ハーフ・シャット』を発動!フィールドのモンスター1体の攻撃力を半分にする代わりにこのターン、戦闘では破壊されない!対象はダブルヨーヨー!そして、CNo.107 超銀河眼の時空龍の効果発動!このカードがNo.107 銀河眼の時空竜をエクシーズ素材としている場合、自分フィールドのモンスター2体をリリースする事でこのターン、モンスターに3回攻撃を行う事が出来る!私は成金忍者とアクアをリリース!これで4500の3回攻撃が可能となったわ…!バトル!まずは1回目の攻撃!《アルティメット・タキオン・スパイラル》!!!」

「うおっ!?」

 

 

翔太 LP8000→4900

 

 

「だが、僕もこのままやられる訳にはいかないんでね!手札からチューナー『SR-OMKガム』の効果発動!自分・相手のバトルフェイズに自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。」

 

 

SR-OMKガム 星1 DEF100 チューナー

 

 

「……ハーフ・シャットの効果が仇になったわけねぇ…」

「このカードの効果でこのカードが特殊召喚に成功したバトルフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドの風属性モンスターのみをシンクロ素材としてシンクロ召喚する!レベル4のダブルヨーヨーにレベル1のOMKガムをチューニング!シンクロ召喚!『HSRマッハゴー・イータ』!」

 

 

HSRマッハゴー・イータ 星5 DEF1000

 

 

「さらに、OMKガムがシンクロ素材として墓地へ送られた場合に発動できる。自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送り、そのカードがスピードロイドモンスターだった場合、このカードをシンクロ素材としたシンクロモンスターの攻撃力は1000アップする!僕が墓地へ送ったのは『SR三つ目のダイス』!」

 

 

HSRマッハゴー・イータ ATK2000→3000

 

 

「続けて、CNo.107 超銀河眼の時空龍でマッハゴー・イータを攻撃!《アルティメット・タキオン・スパイラル》!」

「戦闘破壊されるが、CNo.107 超銀河眼の時空龍はモンスターにしか攻撃出来ない。よって3回目の攻撃は出来ない」

「ならばHANZOでダイレクトアタックよ!」

「通す…!」

 

 

翔太 LP4900→3100

 

 

「私はこれでターン終了」

 

予定としては3回攻撃でダブルヨーヨーをサンドバッグしてワンショットキルする予定だったんだけど…上手くいかないわねぇ。

 

 

 

 

と、ここで小学生達が割り込んできた。カードが欲しいらしい。

 

「レモンのおばちゃん!ショーケースのカードが欲しいんだけど!」

「ショーケースの何のカードが欲しいの?」

「『鳥銃士カステル』!」

「300円よ。在庫箱にある筈だからちょっと待ってて」

 

私は1度デュエルを中断し、『300〜500円のカード』と書かれた箱を開けて中からカードを物色する。あったあった。

 

「はい、300円頂戴」

「ありがとう!」

 

 

 

 

 

一応、帳簿に記録を付けた私は小学生の背中を見送ってからデュエルを再開した。

 

「次は翔太君のターンね」

「うん、僕のターン…ドロー!『ガスタの神裔ピリカ』を召喚!」

 

 

ガスタの神裔ピリカ 星3 ATK1000

 

 

久々のピリカがキター!!!これはアレの流れよね……。

 

 

「ピリカが召喚に成功した時、墓地から風属性チューナー1体を効果を無効にして特殊召喚する!チューナーモンスター『SR三つ目のダイス』を特殊召喚!」

 

 

SR三つ目のダイス 星3 ATK300 チューナー

 

 

「レベル3のピリカにレベル3の三つ目のダイスをチューニング!シンクロ召喚!来い!『ダイガスタ・スフィアード』!!!」

 

 

ダイガスタ・スフィアード 星6 ATK2000

 

 

「ダイガスタ・スフィアードがシンクロ召喚に成功した時、墓地のガスタカードを1枚手札に戻す。僕はガスタの神裔ピリカを手札に戻す!」

 

見事な流れで盤面を回復した翔太君が追撃を仕掛けてくる辺り、流石といったところか。

 

「さらに装備魔法『巨大化』を発動!ダイガスタ・スフィアードに装備!装備モンスターは攻撃力を2倍にする!」

 

 

ダイガスタ・スフィアード ATK2000→4000

 

 

「バトル!ダイガスタ・スフィアードでHANZOを攻撃!」

「やるわね!!!」

 

 

真由美 LP8000→5800

 

 

「そして、これでトドメだ!罠カード発動!『イクイップ・シュート』!」

「!?」

「イクイップ・シュートはバトルフェイズ中のみ発動する事ができる。自分フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスターに装備された装備カード1枚と相手フィールド上に存在する表側攻撃表示のモンスター1体を選択し、選択した装備カードを選択した相手モンスターに装備する。その後、選択した装備カードを装備していた自分のモンスターと、選択した相手モンスターで戦闘を行いダメージ計算を行う!」

「つまり、攻撃力倍加状態のネオタキオンにダイガスタ・スフィアードが戦闘を行う形になり……」

「ダイガスタ・スフィアードの反射ダメージ効果で僕の勝ちだ!」

 

なるほど、ダイガスタ・スフィアードを活かすための戦術という訳ね。発想は褒めてあげるわ。でも……

 

「そんな事させると思った?手札からカウンター罠『タキオン・トランスミグレイション』発動!このカードは自分フィールドにギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴンモンスターがいるなら手札から発動できる!自分フィールド上にギャラクシーアイズが存在する場合に発動できる。このカードの発動時に積まれていたチェーン上の全ての相手の効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし、この効果で発動を無効にしたフィールド上のカードを全て持ち主のデッキに戻す!」

「なっ!?」

「よって……無効よ」

 

イクイップ・シュートが消えた事で戦闘そのものが不成立となり、装備魔法も元のままとなる。

 

「くっ………!ターンエンド」

 

渾身のコンボを崩された事で動揺する翔太君に追撃を加えるべく私はデッキの上に指をかけた。

 

「私のターン、ドロー!!!」

 

残念だけど…始末の時間ね。

 

「CNo.107 超銀河眼の時空龍の効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使い、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのカードの効果はターン終了時まで無効になり、このターン、相手はフィールド上のカードの効果を発動できない!《タイム・タイラント》!!!」

 

ネオタキオンを正規召喚する利点ってやっぱりタイム・タイラントを連発出来る事だと思う。

 

 

ダイガスタ・スフィアード ATK4000→2000

 

 

 

「魔法カード『強欲で貪欲な壺』発動!デッキの上からカードを10枚裏側で除外し、デッキからカードを2枚ドローする!」

 

よし、決着を付けるカード…引けた!

 

「さらに魔法カード『死者蘇生』を発動!墓地から『黄昏の忍者将軍─ゲツガ』を特殊召喚!」

 

 

黄昏の忍者将軍─ゲツガ 星8 ATK2000

 

 

「ゲツガの効果発動!このカードを守備表示にする事で墓地の忍者を2体守備表示で特殊召喚出来る!『黄昏の忍者将軍─ゲツガ』と『忍者マスターHANZO』を特殊召喚!」

 

 

黄昏の忍者将軍─ゲツガ 星8 DEF3000

 

忍者マスターHANZO 星4 DEF1000

 

 

「HANZOが特殊召喚に成功した時、デッキから忍者モンスター1体を手札に加える。さらに永続魔法『隠密忍法帖』を発動!1ターンに1度、手札から忍者モンスター1体を墓地へ送って発動できる。デッキから隠密忍法帖以外の忍法魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。さらにこの効果で伏せた魔法カード『機甲忍法─ゴールド・コンバージョン』を発動!自分フィールドの忍法魔法・罠カードを全て破壊しデッキからカードを2枚ドローする!」

 

よし、ここまでいいカードを引けたら大丈夫。後は…!

 

 

「ゲツガとHANZOをリリースして『ファントム・ドラゴン』をアドバンス召喚!」

 

 

ファントム・ドラゴン 星8 ATK2300

 

 

「ファントム・ドラゴンのデメリットにより、自分のメインモンスターゾーンを二ヶ所使用不能になるが、ゲームエンドに持ち込むには充分よ。バトル!ファントム・ドラゴンでダイガスタ・スフィアードを攻撃!」

 

 

翔太 LP3100→2800

 

 

 

「そして、これでトドメよ!CNo.107 超銀河眼の時空龍でダイレクトアタック!《アルティメット・タキオン・スパイラル》!」

「あと一歩だったのに…」

 

 

翔太 LP2800→0

 

 

******************

 

「なんか閉店まで付き合わせてごめんね」

「いいんだって、僕は真由美さんの彼氏だし」

「くっそ〜!俺も彼女欲しいぜ!」

 

小林君と3人で雑談しながら閉店時間まで過ごした私達は、遅れてやって来た店長が店に入ってくるのを見た。そうとう酔っている。

 

「おかえり〜、カノジョさんと仲良く出来た〜?」

「うん///」

 

何か返答がキモい。デブが赤面するのはまた格別にキモいな…うん。

 

「いや、初めてのデートでいいイタリアンの店に行って来たんだよ!いい子だよ…俺の事気遣ってくれてさ。俺ダイエットするわ。あの子に見合う男になる!」

 

でも、その根性は認めたい。まぁ一念発起の状態が続けばの話だけどね。

 

「もう帰っていいよ。それと、コレ今日の給料な!受け取ってくれ」

「えぇ!?6時間で3万円も!?いいんですかこんなに!?」

「いや、いつも真由美ちゃんがデュエルしててさ、そのデッキ構成に触発されたお客さんがココで買うようになったから結構潤ってるんだよね。だからほんのサービスだと思って…受け取ってくれよ」

「じゃあ…ありがたく」

 

私はそれを受け取った直後に既にショーケースのカードに目をやっていた。

 

「3万円なんてすごいッス!これで都会とか旅行に行けたら──」

「最新弾のパック3箱買うわ」

「まいどあり〜!」

「期待を全く裏切らない真由美さん流石ッスよ!」

「余った分でどこか行きましょう!」

「1万5千円でどうする気だよ……」

 

そんな会話をしていた時、店のドアが開き……遊斗君とセバスティアンさんがやって来た。

 

「ハハハハハ!!!帰って来たぞ!古霊さん!諸星!」

「お帰り、戻って来ると思ってたわ!」

「帰って来るの早くね!?」

「申し訳ありません…急に古霊様が恋しくなったと言い出しまして…」

 

えぇ……、帰って来たよホントに。

 

「社交パーティは勿論出たんだけどさ…やっぱ着飾って気取った女は駄目だな!古霊さんのすっぴん顔の方が綺麗でさ!早く会いたくて戻って来ちまった!」

「何さりげなく口説いてんだおい!?」

 

遊斗君も全然ブレないわね……まぁ、それ込みで遊斗君なんだけどね。




真由美「えーっと…今回は忍者デッキの紹介よ」
翔太「ギャラクシーとは何だったのか」
真由美「え?時空竜居るでしょ?」
翔太「それ【図書館エクゾ】に『トゥーンのもくじ』入れて【トゥーン】と言い張るのと同じッス」
真由美「まぁまぁ。さて、今回のレシピはこちら!」

デッキ総枚数(45)
モンスター(19)
●黄昏の忍者将軍─ゲツガ×3
●限界竜シュヴァルツシルト×2
●ファントム・ドラゴン×1
●白竜の忍者×1
●召喚僧サモンプリースト×2
●黄昏の忍者─シンゲツ×3
●忍者マスターHANZO×3
●成金忍者×2
●機甲忍者アクア×1
●デルタフライ×1

魔法(14)
●トレード・イン×2
●死者蘇生×1
●隠密忍法帖×3
●機甲忍法─ゴールド・コンバージョン×3
●貪欲な壺×1
●ハーフ・シャット×2
●RUM-アージェント・カオス・フォース×2

罠(12)
●忍法─超変化の術×3
●忍法─分身の術×2
●タキオン・トランスミグレイション×2
●時空混沌渦×2
●ブレイクスルー・スキル×1
●神の通告×2

EXデッキ(15)
●レッド・デーモンズ・ドラゴン×1
●CNo.107超銀河眼の時空龍×1
●No.107銀河眼の時空竜×3
●No.23霊騎士ランスロット×1
●機甲忍者ブレート・ハート×2
●鳥銃士カステル×2
●デコード・トーカー×2
●アンダークロックテイカー×2
●プロキシー・ドラゴン×1


真由美「忍者デッキに時空竜のギミックを加えたデッキね。事故率はやや上がっているけど、隠密忍法帖やサモプリなどのカードリクルートが多いからデッキ圧縮速度はそこそこ早い方よ。タキオン系のカードが手札で腐っても成金忍者のコストに出来るわ」
翔太「レベル8ドラゴン族のチョイスも独特ッスね」
真由美「自力で特殊召喚出来るモンスターを選んだのよ。ファントム・ドラゴンはデメリットを抱えているけど、2300打点を持つアタッカー、シュヴァルツシルトは制約の緩い特殊召喚モンスターとして重宝するわ。どっちもゲツガの効果を使った後にタキオンを呼ぶ事を目的としているの」
翔太「なるほど〜…」
真由美「ただ欠点があってね…」
翔太「欠点?」
真由美「超変化ギミックを抜いた方が強いのよ…」ガックリ



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