シンフォギアに浮気してましたァ!!!
いや、きりしらコンビが可愛すぎるのが悪い。俺は悪くねぇ!
評価感想お気に入りと本当にありがとうございます。もっと下さい(図々しい)
今回は対して話が進みませんがお許しください。ネタが浮かんでこなかったんです。
結局のところ、あのときに取るに足らないと逃がした弓兵。アレが今回の惨事の引き金だったのである。
逆さ磔の状態でHPが減らない程度の締め付けを延々と受けるという姉からの
あ、茶釜さん。弟さんの名前ってペロロリチーノでしたっけ?え、確かに性癖はあってるけど少し違う?ネカマしてる自分が言うのもなんですけど結構なHENTAIですね。ええ、はい。ペロロンチーノさんですね、はい。
そのペロロンチーノさんから聞いたのだが、モモンガさんに用事があってこの森に向かっていたところに森から怯えるようにして逃げ出していた人間種のプレイヤーに呼び止められ、
「あちらで骸骨の異形種プレイヤーが天使に襲われていた」
「自分は助けようとしていたがそいつに仲間をキルされ逃げているところだ」
「自分はもう戦えないが、どうかあの天使を倒してくれないか」
等と都合のいいことを吹き込まれていたのだ。ふぁっきゅーでございます。
モモンガさんがスケルトン系統の異形種だと知っていたペロロンチーノさんは急いでその弓兵から教えられた場所に向かい、そこで俺がモモンガさんの近くにいたのを追い詰められていると勘違い。その場からスキルを使って射撃を行い、目論見通り俺からモモンガさんを引き離して戦闘を開始。最善は撃破してモモンガさんを保護、次善でも手傷を負わせて撤退させるという考えだったようだ。
つまるところ、全部私のせいだ!……いや、冗談ではなく割と本気でだ。何故ペロロンチーノさんは騙された?弓兵の男が逃げ出せたからだ。何故逃げることが出来た?俺がどうせ何も出来ないと高を括って追わなかったからだ。はあ、身から出た錆とはまさにこの事。完全無欠に自業自得である。
「そんな気にすることないんじゃない?なんにせよジブリちゃんはモモンガお兄ちゃんを助けられたんだしさ」
「そうですよ。そもそもジブリールさんがいなかったら私はキルされるか強制ログアウトしていたでしょうし」
慰めてくれる茶釜さんとモモンガさんがとてもありがたい。この失敗を糧とし同じ轍を踏まないように精進していかねば。
「あ、あの……そろそろ許してもらえませんかね?」
「―――はぁ、今回はアンタの行動理由がモモンガさんの救助だったからこのくらいで勘弁してあげる。ジブリちゃんも構わない?」
「ええ、戦闘も楽しめましたし。次は100%の『天撃』でお相手させていただきますね」
「ひぇっ、アレ以上とか嘘だrってちょっと待って姉ちゃん降ろし方ゆっくりなんで空中で解くのさぁぁぁあああああ!!」
ガイン!といういい音を響かせてペロロンチーノさんは大地と熱烈なキスを交わすことになった。空間に表示されるダメージ表記が妙に虚しい。とは言え、それ程高さがあった訳でもないのですんなりと立ち上がりアイテムを使用してHPを回復し始めた。
そういえば、今の俺は『天撃』の反動で一時的にステータスダウンと肉体の幼女化という誰得のバッドステータス状態なんだった。幼女化は時間経過でしか解除されないが、ステータスダウンはアイテムで緩和可能なのでアイテム欄からポーションを取り出し口に運ぶ。これが現実ならば真っ赤なポーションをんぐんぐと喉を上下させながら飲み干す可憐な幼女の姿を目撃できたのだろうが、電脳上の仮想現実でしかないこの世界ではただアイテムを消費しただけで終わってしまう。なんと悲しきことか。
「ねージブリちゃん。この後は暇?」
「まあ、貴女からの頼み事もモモンガさんの入手分で事足りる様ですので、特に予定らしき予定はありませんが」
茶釜さんに唐突に話しかけられる。確かに暇っちゃあ暇だが、何もすることが無いということではないんですよ?別に構いませんけども。
「ならさ、うちのギルドこの近くにあんだけど……よってかない?」
「茶釜さんのギルド……ですか。急にお邪魔して大丈夫なんですか?一応私はギルドやクランには所属してませんけども、部外者であることに変わりは無いですよ」
結構面白そうな提案だった。茶釜さんのギルドか、本人から色々と聞いたこともあるので行ってみたい気持ちは山々なのだが、流石に他のメンバーからすれば俺は赤の他人なのだ。それに、今ユグドラシルでは『燃え上がる三眼』という情報すっぱ抜き糞野郎共が多くのギルドに喧嘩を売っている。こいつらは他のギルドにスパイを送り込んでメンバーの情報やそのギルドの所有する拠点の情報、更にワールドアイテムの有無等の様々な情報を収集して有料サイトで公開し金を稼ぐという悪辣非道なギルドで、軽々しくギルドに入ってしまうとそいつらのスパイと思われるかもしれない。
「大丈夫ですよ。何かあれば私が責任を取りますから」
「さっすがモモンガお兄ちゃん!骸骨なのに太っ腹!」
「そんな軽々しく責任なんて……え、まさかモモンガさんが?」
今の言い方、本当に責任を取れるほどの地位に居る様な感じだったし、茶釜さんもそれを否定してなかった。もしかして、茶釜さんのギルドの長は―――
「あれ、さっき言いませんでしたっけ?
―――ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』がギルドマスター、と」
モモンガさんが明るい口調から一転して低く威厳のある声で俺に答える。まさしく人を束ねる王の風格、間違いない。この人がギルドの長たる者か!腰の低い所しか見てなく失念していたが、モモンガさんもロールプレイヤ―の一人。なんかちゃっかり旅人の様な茶色のローブから豪奢絢爛な漆黒のローブに装備を変更している。確か装備を即座に変更出来る課金アイテムがあったはずだが、まさかこのためだけに使ったのでは……いや、考えるのはやめておこう。不毛でしかない。
「安心せよ、もしお前が密偵の身であるのならば―――天使の屍が我がギルドにて転がるだけの事だ」
「ま、そういう訳よ。ジブリちゃんのこと前々から誘ってみたかったんだよね。流石にキャラが濃いうちのメンバーでも自分で声まで作ってネカマプレイしてる奴はいないからさ、良い反応がありそうだし」
「え゛、ねねね姉ちゃん、あんた今なんとおっしゃりましたか!?」
あ、超気軽にネカマをばらしおったぞこのピンク肉棒。声まで女性だからって近づいてくる男性プレイヤーの目の前でばらしてやるのが最高に楽しいってのに。いくら何でもそれを茶釜さんのフレンドにまではする気は無いが、ばらすタイミングというものを少しは考えて、でも後々まで引きずってからばらすと傷も深くなりそうだしいいか。
「ああもう、こういう話はタイミングが重要なのに―――悪いな、俺は男なんだわ」
かなり、かーなーり久し振りにユグドラシルで地の声で会話する。ゆ○り声はそれなりに疲れるからやっぱり元の自分の声だと楽だ。おお、すっげぇ。前からリアルでもちょくちょく会ってた茶釜さん以外の二人が驚き顔のアイコンをポコポコ上げてら。つーか元気になってた筈のペロロンチーノさんが『orz』って体勢になってるし、モモンガさんもさっきまでの威勢が吹き飛んでほんわかしたふいんき(←なぜか変換できない)に戻ってる。
やっぱり女だと思ってた相手が男だった時の衝撃は半端ないな、これが性別逆だったのならラブコメの波動を感じることになったが俺は男だ。
「あばばばばばばばばばbbbbbbbbbbbbb」
「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」
「あっははははははははははははははは!!!ねえねえ、今どんな気持ち?こんな可愛いアバターで声まできっちり女の子の中身が男だって気付いて今どんな気持ち?ねえ、教えてよ弟よ!あっはははははははははははははははははははは!!!!!」
「あああ姉貴ィィイイイイイイ!!!」
あーあ、案の定姉弟喧嘩になってら。純正タンクである茶釜さんに真っ向から一対一で挑んだって良くて千日手なのになぁ、とか考えてたらもう触手で雁字搦めにされてるよ。俺との戦闘で結構消耗してるから仕方ないけどね。うわー、弟相手だってのに容赦の欠片もないなオイ。そこからのぶん回しで地面に激突。一応死なないように手加減はしているようなので、温かい目で見守っておこう。
「ほ、本当に男なんですか?どうやって女性の声を、というか何故出せるんですか!?」
「気合です」
「気合」
「後は努力です」
「努力」
「そらそらそらァ!万全でない状態でこの近距離だというのに私に敵うと思ったか弟よ!未熟未熟、私に勝ちたいなら不意打ちで超遠距離から爆撃でも繰り返すんだなァ!!!」
「ぐわあああああああああああああああああ!!??」
背景でどったんばったん大騒ぎしているなか、モモンガさんとのほほんと会話。何故出せるのかって、人工声帯ぶち込みでもすりゃそれこそ七色の声を出せるだろうけど、そんな高額なものに出せる金の余裕はないからね。ひたむきに努力努力努力。一に努力二に努力、三に休息四に努力、五に仕事って感じで毎日欠かさず発声練習してれば意外と何とかなるもんですよ猿渡さん!
最後にズンと重い物が地面に沈むような音を残して姉弟喧嘩は姉の勝利で幕を閉じた。なんだかんだと喧嘩してるけど、随分楽しそうな声出してるんだよね。茶釜さんも素直じゃないというか、ひねくれてるなぁ。
「じゃあ、行こうかジブリちゃん。モモンガお兄ちゃーん、<
「ええと、ゴホン。本当に宜しいので?私がスパイである可能性だってあるんですよ?」
「正直、貴女がそういうことをするようには見えないんですよ。そんなまどろっこしい事するなら真正面から殴りこむようなタイプでしょう?」
なんか、会って一時間ほども経たない相手に自分の性格を見透かされるとモヤモヤする。その推測大当たりなんですけどね!そんなに分かりやすいだろうか。よく知り合いからは脳筋だよなと馬鹿にされるが。
「それに、茶釜さんのフレンドにそんな人居ないって信頼してますから」
「ああ、彼女結構そういうのを判別する目が良いですしね」
うん、俺じゃなくて茶釜さんを信頼してるってのを聞いて安心した。いくら助けてもらったとは言え、初対面の相手をそこまで信じられるのは絶対におかしい。そんなものは精々物語の主人公といった存在か、極度のお人よし位だろう。ましてやモモンガさんはギルドマスターなのだから。
「連絡終わりました、皆地表の霊廟で待ってるそうです。ではしゅっぱーつ!」
「では開きますね、<
「うう、この世界は残酷なんだ」
モモンガさんの唱えた<
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「いやぁ、我ら総勢28名が立ち並ぶと壮観ですな」
「なに爺臭い事言ってんだ。まだまだこれからだっつうの」
「モモンガさんとあの姉弟抜かしてるから本来は31人だけどな」
「まだナザリックの改築が終わっただけですよ?次はお待ちかねのNPC作成のお時間です」
「どんなNPC作っかなー、ゴキブリなんてどうよ?」
「てめぇは少し自重しろ駄天使!」
「そういえばどんな人が来るんですか?茶釜さんの知り合いってだけは聞きましたけど」
「さーね、何でも天使種らしいぜ?俺もそれだけしか分かんねぇけどよ」
「天使種だと?悪の象徴たるこのギルドには相応しくないな」
「そんなことで文句を言うの貴方だけですよ、少しは大人になったらどうですか」
「あ?拘りを持って何が悪い。悪が胸を張って何が悪い!」
「話の論点をずらさないでください」
「いいぜ、前々からお前は気に食わなかったんだ」
「奇遇ですね、私もいい加減うんざりしていました」
『どっちが正しいか白黒ハッキリつけてやる!』
「またやってるよあの二人、実は仲いいよね」
「あ、来るみたいだよ。<
「おーい二人共、客人が来るぞ!喧嘩は後にしろ」
「ちっ、次は止めねぇ」
「前にも聞きましたよ、その台詞」
「急だったが準備しといて正解だったな、皆クラッカーの用意は出来てるか?」
「OK!(ズドン)」
「誰だ先走った馬鹿は」
「私だ」
「ちくわ大明神」
「お前だったのか」
「なんだ今の」
「ええい、ぐだぐだはそこまでだ。きっちり決めるぞ!」
「せーの!」
『Welcome to ナザリック!』
独自設定
・作中時間軸は現在ナザリックの改築が終わったところです。そしてまだNPCを作成していないという設定。ちなみに作中でも言及されてる通り、燃え上がる三眼が大暴れしてます。件の1500人討伐隊はもう少し後の話。
・現在ナザリックメンバーは31人です。人数に理由は無いです。このまま行けばジブリールは32人目になる予定。
・モモンガさんに『ジブリールさん』、茶釜さんに『ジブリちゃん』、ペロロンチーノさんに『兄貴』と呼ばれる。
・何気にリアルで茶釜さんと親交を持っている。実は微かにフラグらしきものが立っていたりするかもしれない。
追記:ふいんき(←なぜか変換できない)はネタです。雰囲気は分かってやってます……よ?ホントダヨ?
よし、これで問題無いな!
再追記:ナザリック攻略時点でナインズ・オウン・ゴールは27人だったらしいので人数を急遽変更。総勢は37人から31人になりました。これで多少は人数の違和感も抑えられる筈……