霊歌「今回で蓮舞が仲間になるかどうかが決まるんだね!」
まあ結末は分かっていますが
霊歌「ハハハハ」
今回は今出せる全力の文章でやりました。書いている最中めっちゃ楽しかったです
霊歌&カミユ「本編へどうぞ!」
Side 夢華
前回の3つの出来事!
1つ、運動会前に絢斗くんが蓮舞くんに宣戦布告!僕たちも参加!
2つ、徒競走で絢斗くんvs蓮舞くん!結果は蓮舞くんの勝ち!
3つ、障害物競走で昏御ちゃんvs蓮舞くん!結果は昏御ちゃんの勝ち!
「さーて、次は僕だね。勝つぞー!」
「やれ!お前ならできる!」
「夢華ならなんでもできる!」
「本当にできそうだから反応に困るんですよね……」
「…………やはり順番がおかしい。意図的にやっているとしか思えないな」
僕はみんなから激励してもらっている時に、蓮舞くんはスケジュールを見ながら呟いた
たしかにその気持ちはわかるよ………………だって第一競技の後にやるものでしょ……と思う競技が僕と蓮舞くんの勝負なのだから
それは––––––
『次の競技は1500mそうです。各選手は速やかに準備して下さい』
やっぱりおかしいよね。徒競走……つまり100m走の後にやるものだと思っていたんだけどね。前もってスケジュールを分けられていたため、そこまで騒ぎにはなってないけれど、決めている時は知らなかったんだよね。スケジュールを分けられた時にクラス全員で先生に聞いたような
「よーし!蓮舞くん行こうか!」
「ダントツで1番になってお前を倒して勝ってやる。あと––––––
––––––ズルはするなよ」
………………えっと、そのズルって魔法とか能力を使うこと?
『位置について、よーい、ドンッ!』
発砲音と共に、僕たちは弾丸のように飛び出した
1500m走は1年から3年までの代表者2名が全員一度にやることになっている。時間短縮とかで……
「蓮舞くん飛ばしすぎじゃない?」
「ふん、お前も飛ばしすぎると思うが?」
現在僕と蓮舞くんはほぼ隣合っている状態で走っている。他の人たちは後ろの方で走っているね。それにしても、棒術をやっている蓮舞くんは無駄のない動きで走っている。僕は元より魔法とか能力を使ったりはするつもりもない。神奈子さんや諏訪子さんと遊んでいるからかなり体力がある方だと思う。因みに神様2人は神社から出ることができないのでここには来ていないけど、お母さんが撮って後で観せる……らしい
「そういえば蓮舞くんって特撮とか、アニメって観るの?」
「…………特撮は電王あたりでやめたな。アニメは観てはいるが、がっつりは観ていない」
「そうなんだー。アニメのジャンルは何が好きなの?僕は日常系」
「…………バトルものと推理ものだな」
「たしかに蓮舞くん頭いいもんね。学年で1位って凄いじゃん!」
「英語以外は俺とほぼ同列のお前が言うと皮肉に聞こえるな」
「いや〜照れ照れ」
「露骨に照れるな」
バッサリと斬り捨てられる僕の心はボドボドだ!
そんな他愛のたい雑談をしていながら走っているとゴールが見えてきた
「ラストスパート!」
「クロックアップ!」
全力で走る僕と蓮舞くん。僕たちはほぼ同時にゴールテープを切る。僕たち接戦が多いね
結果は……
『ただいまゴールしました1-5の2人。ほぼ同列でしたが、上殊 夢華さんが先にゴールしました!』
「やったああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
「はぁ、はぁ、はぁ、クソ!まだ鍛錬が必要だな」
これで僕たちは2-1で勝っているけど、次の勝負で蓮舞くんが勝てば、同列だけど、蓮舞くんの勝ちになってしまう
まだ気の抜けない戦いだよ
「よーし!次でラストだ!ここに全てをかけるぞ!」
「「「おー!!!」」」
「…………普通中学校でないだろ……やっぱり」
『次は騎馬戦です。一年生のみなさんは移動して下さい』
僕たちにとっての最終競技は騎馬戦…………蓮舞くんと同意見。なんで中学校であるの?
この競技は学年で分かれていて、人学年男女合同で行われる。1つの騎馬を作るのに4人必要。僕たちは、僕、早苗ちゃん、昏御ちゃんが足場で絢斗くんが上。蓮舞くんは背が高くて力持ちだから足場の方になるんだったんだけど勝負をやるために上になった。蓮舞くんの足場のクラスの人たちは、蓮舞くんほど背は大きくないけど他の人に比べたら大きい人が3人となっている。制限時間は10分で、多く他のクラスの騎馬の頭に巻いてある鉢巻をとったら勝ち。取られた時点で速やかに場外に出ることになってる。騎馬の人がハチマキがあっても失格
騎馬戦で難しいところは、足場の人だろう。バランスを崩したら上の人が倒れるので失格。上の人の重心で倒れて以下略
「ここで俺たちが勝って、蓮舞を仲間に加えるぞ!」
「「「おーーーーーー!!!!」」」
「絶対にぶっ倒す」
『騎馬戦、スタートです!』
スピーカーから流れる声により、僕たちの最終勝負が開始された
『分取れ!赤チーム!』
『生き残れ!青チーム!』
『震え上がれ!黄チーム!』
『燃え上がれ!緑チーム!』
『引きちぎれ橙チーム!』
上級生たちからの熱い応援が耳に届くんだけど…………うん、ツッコミどころが多いね。1つずつやっていこうか
なんで緑チームが燃え上がれなの!?緑が燃えちゃダメでしょ!茶色になっちゃうよ(たぶん)!他のものは思い浮かばないけど!あと橙チーム!引きちぎっちゃダメでしょ!次の試合のときどうするの!?予備がたくさんあるの!?
と、僕が心の中で頑張っている中でも状況は進んでいるわけでして
「絢斗!後ろ!」
「次は左です!」
「絢斗くん一旦下がるよ!」
「こっちばっかり狙ってくるな!」
現在僕たちは他チームに集中砲火されている
「なんでこんなにくるんだ!対処しきれないぞ!」
「さっきの僕たちの勝負の光景を見たからだと思うなー」
「まあ集中砲火を受けているのにいまだに失格になっていない絢斗くんは凄いですけどね」
「絢斗の身体能力は中学生を超えているよね」
実際絢斗くんの身体能力は凄く、日頃からいつくるかわからない悪の組織を倒すために鍛えている(その光景を早苗ちゃんと観たことがある)ので、中学生とは思えない反射神経と正確な動きで相手のハチマキを取っていく
「ふぅ、ひと段落ついたところで蓮舞くんの方はどうかな」
僕は蓮舞くんがいる方へ目を向けると絶句する
何故なら、他のチームの人ハチマキを『目を瞑ったまま』取っているからだ。後ろから来ても適当に振るうとハチマキが取れている。取る瞬間に素早く手首を使っているのはわかったけれどなんで分かるのかは分からない
しばらくすると、僕たちと蓮舞くん以外の騎馬は居なくなっていた。絢斗くんと蓮舞くんが持つハチマキの数は同数(能力使用)
『試合終了です……って、ええええええええーーーーーー!!!!!!!』
流れるような驚愕の声。さてはこの人プロだな?
ここで僕たちの勝負の決着がつく予定だったんだけどできなかったらデスマッチ化するのは当たり前だよ
つまり、
『なんと!最後の1人になるまで戦うことになりました!なんでだー!』
「そりゃあ最後の1人になるまで終わらないからだ!」
「こんな結末じゃ満足できねぇ」
そう言って2人はグラウンドの中心でハチマキの取り合いを始める
先に手を伸ばしたのが蓮舞くん。背も高くて腕も長い蓮舞くんの方が有利なのは明確。絢斗くんは手の届く間合いまで入らないとハチマキは取れない。蓮舞くんが後ろに体を倒したら崩れてしまうのは明確だからそれは無い。でも絢斗くんはできる。小学校からいろいろなことをやって来たから絢斗くんがやりたいことはわかる。友情パゥワーみたいなものだね!
蓮舞くんの手は弾かれてしまうがもう片方の手でハチマキを取ろうとする。その手を絢斗くんは体をねじって回避。そして右手を突き出して取ろうとするがそれを左手で弾いてからそのままハチマキを取ろうとする。が、絢斗くんはまた体をひねって回避する。それを先読みしたのか蓮舞くんは右手でハチマキを狙う。それを体勢が悪いままでジャンプして蓮舞くんのハチマキを取ろうとするが、上手くいかず、蓮舞くんが今を横に倒して回避。空中に飛んだ絢斗くんをキャッチするために急いで動く足場の僕たち
この激戦を見ていた人たちは最初、何やってるんだこいつら……、と見ていたが、どんどん激しくなっていく攻防の熱気に当てられて歓声が湧く
「いいな蓮舞!今最高に楽しいぞ!」
「癪だが、俺もそうだ!」
2人とも楽しそうにせわしなく両手を動かす。だが、蓮舞くんは背が高くて鍛えているからそれなりに体重がある。それでこんな激しい攻防をしていくうちに足場の3人は大変だろう。もうそろそろ力尽きてもいいはずなんだけど……
でも、そんな結末は望んでいないのは僕たちだから最後まで頑張ろう!という目線を送る
「ぐ……」
「なっ……」
「そこだ!」
足場のうちの1人が限界になって来ていたのか蓮舞くんのバランスが崩れる。それを見逃さずに絢斗くんは右手を突き出す。それを、体勢を崩したままで蓮舞くんは右手で払うが、絢斗くんは飛んで左手をハチマキを捉えて振るう。蓮舞くんは体勢を崩したまま右手で払ってしまったため、左手は自分の体の反対側から来る左手に対処することができないまま、絢斗くんの左手は蓮舞くんの頭に巻きついているハチマキを取ることに成功した
当然絢斗くんは飛んでいてハチマキを取ることを優先したため、僕たちが受け止めようとしても、蓮舞くんたちが邪魔をして受け止められない。蓮舞くんは体勢を崩したまま地面に倒れるようになる
地面にぶつかる!と、思った時に絢斗くんは綺麗な受け身をとって無事に着地。蓮舞くんは左手を地面に当てて逆立ちしてから両足をつけて無事着地
結果は––––––
『え、えー、ただいまの勝負、ハチマキをとったえーと、原峰 絢斗さんが勝利です!』
スピーカーからの声でグラウンドが歓声で埋め尽くされる
その中を歩く絢斗くんは蓮舞くんに手を差し伸べる
「いい試合だったな」
「そうだな。まあ、負けてしまったんだ。約束は守る」
そう言って蓮舞くんは絢斗くんの手をとった
これで、僕たちの勝負は終了。後は、他の競技とかあるけど、もう、どうでもいいやって気分になってしまった
次回、3人の能力がわかります