東方現幻夢   作:カミユ

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どうもカミユです!
絢斗「あと1話で終わるのか……早いな」
次はもっと長くなると思います
絢斗「次は…………あぁ蓮舞と……」
そうです

絢斗&カミユ「本編へどうぞ!」


第46話 この世の戦い(決着)

「精製魔法……幻影の属刀(イリュージョン・アトリビュート・ソード)

 

 レイアの背後でゆっくりと、少しずつ刀が形作られようとしている

 

「なん……だ……これは……」

「これは私の使う武器の中で最も強い刀。これが出来上がれば魔界の神様だって簡単に倒せるわ」

 

 魔界の神様、という単語を聞いた男は弾けるようにレイアに向かって駆け出す。ショゴスを散弾銃のように発射する

 

「ショゴスに触れるとどんなことが起きるか……想像しただけで寒気がするわね。変換魔法」

 

 レイアは幻影の属刀(イリュージョン・アトリビュート・ソード)が完成するまで持ちこたえれば良い。しかし、目的のものが完成するまでに時間がかかりすぎるのと、現在進行形で魔力が底をつくように消費して行く。なので魔力の消費が比較的少ない変換魔法を使用する

 変換魔法によって散弾銃のようになって迫るショゴスを道を開けるように左右に飛ばす

 

「な……」

「強化魔法」

 

 驚いている男の隙をついてショゴスが反応できない速度まで己の身体能力を上げ、掌底を下から上に向かって顎に当てる

 男は軽く宙に浮き、掌底により、脳を揺さぶられるがぐらつく視界を無理やりレイアにピントを合わせる

 

「こんな……ところで…………やられるわけにはいかないんだ!」

 

 左右に飛ばされたショゴスはレイアに向かって集まるようにして攻撃する

 レイアはしゃがみ、低い姿勢のままクラウチングスタートするように男に駆け出し、溝に蹴りを入れる

 

「ガ…………なんだ……この強さは……」

「諦めなさい。貴方では私に勝てないわ」

「ふざけるな……まだ手段はある」

 

 悪役のセリフを吐き捨て、男は何かブツブツと呟く。呟き終わると肉体の体積が大きくなる

 

「体に負担をかけて筋力をあげた……。でも、それをすると」

「あぁ分かっている……この後俺は立ち上がれないほど体の負担がかかるだろう…………だがお前を倒すくらいには持ちそうだ」

 

 レイアの背後にいるショゴスを手元に戻して銃の形にする

 

 銃声とともに、ショゴスが発射されるが、それと同時にレイアの手に一振りの無色の一振りの刀が収まっていた

 

「完成したわ」

 

 レイアは迫るショゴスを真横に飛ばすようにして振るう

 ショゴスは壁にぶつかって動かなくなった

 

「ショゴスが一撃!?」

「属性・地」

 

 幻影の属刀(イリュージョン・アトリビュート・ソード)に魔力を込めながら床に突き刺すとこの建物を囲う塀の内側のみに大地震が起き、建物が陥没して大きな穴が開く

 

「地殻変動……な…………あれは……水の網か?」

「属性変更・水、雷」

 

 建物が崩れ落ちていく中で底の方に水の網が掛けられ、さらに底には水がたまっていて、落ちた建物が水しぶきを上げている

 

「水に電撃は通りやすいわよね?」

「まさか……」

 

 幻影の属刀を底の方に向けてレイアは魔力を込めて電気を飛ばす。男が水の網にかかるのと、電気が水の網にかかるのが同時になり……

 

「うわあああああああああああ!!!!!」

 

 バチバチバチッ!!!と男の全身に電気が駆け巡る

 

「さて、後は解毒薬を取り上げるだけね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side レイア

 

 公安の人間がいた洋館を破壊した後は、透明魔法を使い、足跡や毛などの痕跡を残さず(残っていたものは消去)にその場を去る。同然夢華を仮死状態にしている毒と、ボタン1つで毒が回るものも一緒に持つ。違うものかもしれないので他のものも持って行き、帰ったらゆっくり成分を分析する

 衛星に観測され、解析などをされるのはめんどくさいので透明魔法に瞬間移動して帰ろうとする……が、現実はそうも甘くはない

 

「やあ、さっきぶりだね」

「あら、どうしたのかしら」

 

 先程消えたモデルに向いている顔の色黒の男が私が開けた大穴の縁でこちらを覗き込んでいた

 

「いやーすごい音がしたので心配になって見に来たらこのザマだよ。貴女が持っているその刀……あぁ〜消えちゃったか。それって『指定した属性を扱うことのできる』物でしょ?」

「よく知っているわね。そうよ。今、貴方と戦うのは避けたいわ。だからそこをどいて欲しいのだけど?」

「良いよ。早く息子さんを助けるさ。後でその息子さんに報復なんてことは絶対に避けたいからね」

「貴方とは2度と会いたくないわ」

「私は何度も会いたいね」

 

 男の軽口を聞き流して瞬間移動で家に帰る

 

 夢華は何もされてないように、私が家を出てから全く変わっていない。窓や、迎撃魔法その他に反応はない

 

「これは違う……これも違う……これも……これも……これ……とこれね」

 

 持ち帰った薬を全て調べる。最後の2つが夢華に使うものだと知る。他のものは実験に使うものや、能力を消すようなものだ。能力を消すといってもまだ未完成なのか弱くする程度のものだった

 

「夢華……」

 

 属刀の召喚とその他の魔法の使用で私の魔力はほとんど無い。魅魔と本気で戦って以来こんな事はなかったはずなんだけど……

 夢華のベッドに倒れこむ形で意識を手放しそうになる。最後の力を振り絞り夢華の口に2種類の解毒薬を飲ませると同時に私の意識は途絶えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side 夢華

 

「う……うーん…………おばあちゃんがいっていたような…無いような………………キバって行くぜー………………変身!」

 

 なんかものすごくカオスな夢を見たような気がする。確か仮面ライダー大戦が勃発していたような…………夢だよね?とりあえず目を覚ましてから気がついた事は消毒液の匂いとかが充満している。病院かなと思いながら全身に痛みが走るような感覚があり、手元に手を移すと包帯が巻かれている。病院確定しました

 

「目を覚ましたかい!?」

「小町さん、どうしました?というか僕何してましたっけ?書類の山をさばいていた事は覚えているのですが……それ以降がちょっと……」

 

 僕の言葉を全く訊いていない小町さんは体を一通り見ると肩に両手を強めに置く。痛いけど声に出すほどでは無いけど表情には出てしまう

 

「……っ痛ぅ」

「すまない!大丈夫かい?」

「あ……はい、大丈夫です」

 

 骨が折れるようなほど痛いわけではなかったのでわりかし大丈夫。今気付いたけど全身に包帯が巻かれていることに気付いたよ。本当に何があったんだろう?

 

「お前さんは炎を纏って瘴気を纏ったやつと戦ったじゃないか」

「そうでしたっけ?あまり覚えていませんね」

「夢華さん!目を覚ましたか!」

 

 デジャヴ二回目。四季さんが部屋に入ってくる。と、同時になんか……こう……あれ……空間の歪み?みたいなのが現れる

 

「何これぇ」

「これは現世の体に繋がるものです。どうやら現世の誰かが仮死状態を解いたようです」

「つまりは……」

「お別れって事だ。まあ次会うときは本当に死んじまったときかな」

「不穏なこと言わないでくださいよ」

 

 ゆっくりと立ち上がり現世の僕の体に戻るためにゆっくりと歩く

 

「四季さん、小町さん。ありがとうございました。他の人にも言っておいてください。次会うときは三途の川ですかね?まあ何年後になるか分かりませんが、また会いましょう」

 

 2人に背を向けて全身に包帯を巻いた状態であの世から現世に向かって歩く




次回は過去編第2章の最後です。絢斗さんは仮面ライダーを視聴するために帰りました

ではまた次回!

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