東方現幻夢   作:カミユ

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どうもカミユです!
蓮舞「最近お前鼻水とかくしゃみがすごいがどうした」
風邪気味なのですかね?分かりませんが、もしかしたら花粉かも
蓮舞「花粉は辛い」
花粉は辛いです
蓮舞「さて、と。今回はこの世だからレイアさんか」
そうです。夢華を仮死状態にして持っていくと考えるほどの人間ですから今回で男の異常さがわかるかもしれません

蓮舞&カミユ「本編へどうぞ」


第44話 この世の戦い

 Side レイア

 

 …………色々と破壊し回っているのに相手の出方があまりない。銃を構えて撃ってくる人くらいでそのほかが無い。何か仕掛けでもあるのか……

 と、夢華を仮死状態にした連中のアジトに殴り込みしている。透明化しているので撮影されることは無いと思う。一応、これが終わった後に魔法で記録を消しておく。場所は隣の県の塀で囲まれている洋館。外見は3階建てで、貴族が住んでいるような外見をしている。侵入の際には呼び鈴は使用せずに整えられた中庭へ不法侵入して、扉を火球でノックしながら入る

 

「相手の場所はこの先の階段を登って、三回の奥の部屋ね。それにしても、サーモグラフィーだったかしら。あの熱を見ることのできる物。現代は便利な世界になったわね。だから幻想郷ができたとも言えるけれど」

 

 独り言を呟きながら透明化しながら三階まで階段を二段飛びしながら着くと、相手のいるであろう奥の部屋の前に色黒の高身長の顔が整っていて、モデルに向いているほどの人物が立っている。ここで黄色い悲鳴を上げないのは、あの扉の前にいるということは私の敵であるということ。違ったら何もせずに進むが。そして次は、圧倒的な魔力量。さっきは"人"物と言ったが、あれは人なのか?

 

「やあー初めまして、上殊 レイアさん。私は……言わなくてもいいか」

「あら?私が見えているみたいね。初めましてであるとは思うわよ。貴方は私が透明化していることに気づいているあたり、魔術とか魔法を知っている側の人間ね」

「そうだね。私はそろそろここから離れることにするよ。貴方の攻撃に巻き込まれたくはないからね」

「そう」

「今度お茶でもどう?」

「こんな状況なのにお茶に誘うなんてね。悪いけれど私は既婚者なの。浮気はできないわね」

「それは残念。まあ頑張ってね。貴方の人生は何かと大変そうだし」

「それはどうも」

 

 私たちはすれ違うと立ち止まりながら話す。お互い、攻撃されたらいつでも行動できるように身構えている。そんなことはなかったけれどね

 そしてあっちが歩き出した。なんとなく片手を挙げていると思う。後ろを向くと既にその姿はなく、静かな空気が漂っている

 

「さて、ここね」

 

 私の敵がいる部屋の扉の前で立ち止まると一度深呼吸する

 貴方の人生は何かと大変そうだし、とさっきの人物?の言葉が耳から離れないが、無理やり頭から追い出して火球を出し、目の前の扉を破壊する

 

 ドンッ!とボンッ!という扉が爆ぜる音と破壊される音が洋館一帯に鳴り響く

 3階奥の部屋には黒いスーツに身を包んでいる高身長の男が佇んでいる。男の手には黒い手袋をつけており、右手には何やら赤いボタンが付いている手のひらサイズの筒状の物体が握られている

 

「よく来たな。何ともまあ破壊し回ってくれたものだ。おかげで風通しが良いぞ」

「それはどうも。貴方が持っているその物体は?」

「対象……お前の子供のアラだの中に入っている毒を一気に促進させる為のボタンだ」

「………………私に何を望むの?」

「話が早くて助かる」

 

 ハハッと笑うと左のズボンのポケットからビーカーに液体が入ったものを取り出す。多分あれが毒の解毒薬と言ったところね

 

「まあ予想はできるだろうが、これは対象の毒を消す解毒薬だ」

 

 勿体つけるように軽く解毒薬が入っているビーカーを振る

 

「さて、対象を仮死状態にした理由としては、今多発している超能力を使用した犯罪だ」

「それは私も知っているわ。私が知っている中で一番新しいのは空間を操った強盗ね。時々すれ違ったら交番まで催眠を使ったりしていたわね」

「協力に感謝するよ」

 

 最後の一言はどこか引っかかりがあった。2つの獲物がかかったが、片方は狙っていたものではないようなそんな感じの言葉。本人からすれば2つの意味があったのだろう

 男の口から言葉が発せられた瞬間に、ズドンッ!という銃声とともに私の体が反射的に動いた。それにより、本来は頭部にあたって即死であろう銃弾が男の背後にあるガラスに当たるが、ガラスは破壊されない。強化ガラスだろうか

 

「交渉する気がなかったととっても構わないわよね?」

「当然だ。被験体は多いほうがいいからな」

 

 それと同時に魔導書を取り出して背後に気を配りながら男に接近する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現在レイアと公安の男の部屋には先ほどまで、大柄な黒人が座っていた長いソファーとソファーと同じくらい長さの長方形の机と男が使っている事務机。企業の社長が使っていそうな部屋だ

 男は長い長方形の机の前に立っている

 レイアは男と距離2m程前に憤怒の表情で睨んでいる

 

 先に動いたのは男だ。右手に持っている解毒薬の入ったビーカーをおもむろに右に向けて投げた

 レイアの目的は目の前の男と愛する息子を仮死状態にするのに加担した人をくまなく後悔させることだが、同時に夢華を助け出すことも含まれている

 目的を達するために必要なものが宙に浮いたのを見ると同時に脱兎のごとく動き、ビーカーをつかみ取ろうと手を伸ばす

 が、それを予期していないはずもない男は懐から手慣れた調子でS&W M19を取り出して、早撃ちをする

 

「っ!」

「だろうな」

 

 M19の銃弾を体をひねり余裕な様子で回避して、ビーカーを掴み取る

 M19を両手で撃った男は左手をズボンの左ポケットに突っ込み、中に入っているボタンを躊躇なく押す

 それと同時にレイアの手にしているビーカーが爆発する

 

「こんなものか?」

 

 男は適当な調子でいうが、目は油断なく爆発した場所を捉えている

 

「ケホケホっ…………爆発するものなんてあったかしら」

「ふむ、やはりこんなものでは死んでくれないのか。こちらとしてはさっさと目的を達成したいのだが」

「それは無理な相談ね(家に仕掛けてあるトラップが全く反応を示さない。と言うことは私が死ぬまでは突入しない感じなのかしら)」

(M19の弾速を躱すか。ならばアイツに教わったアレを使うしかないのか。アイツの掌の上みたいで癪だが)

 

 公安の男が少し目を細めると、グジュリ…と音を立てて男の手袋の形が変わった

『ソレ』は先ほどまで黒色だったが形を変えると虹色の輝きを出し、先ほどまで部屋の空気は悪くはなかったが、急激に悪くなる。『ソレ』からテケリ・リと声のような、鳴き声のようなものを発した

 

『ソレ』を見たレイアはすぐに何か検討がついた

 

「まさかソレって『ショゴス』!?じゃあさっきの男は……」

「これも知っているのか。お前も『こちら側』ということか」

「なんで貴方が……」

 

 ソレの正体がショゴスだということを知るとレイアは絶句する。それを見た男は目元を少し緩めて少し苦しそうに話す

 

「なんの超常を持たない人間が超常を持っている者達に勝つことは容易ではない。色々な策を立てようが、それを意に介さずに根底から覆してくる事なんてザラだ。ならばこちらも超能力という超常に頼らずに、それ以外からかき集める」

 

 男は子供に言い聞かせるようにレイアにいう。反論されるのは嫌なのかどんどん言っていく

 だが、レイアはそれに賛同できない様子だ。肩を震わせてワナワナとしている

 

「だとしても!」

 

 男の言葉を遮るように、感情的にレイアは叫ぶ

 

「だとしても、神話の生物に手を伸ばしてはダメなの!貴方は、超能力者を倒すと同時に身を滅ぼすか、その前に身を滅ぼす結果しかないわ!そんな破滅しかない結末に納得できるの!?」

「できる。あいにくと俺はそれしか目的がないからな」

 

 レイアの感情が嫌という程こもった訴えに、男は即答で返した

 最後の言葉に家族はいないのだろうとレイアは察してしまう

 

「…………」

 

 一度レイアは目を閉じて深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。そして、目を開き、口を開く

 

「貴方の信念はわかったわ。確かに最近の能力が使われた犯罪は目に余るところが多いことは確かね。それを抑制しようとする貴方は立派だと思う。でも、思想が立派でもやり方が間違っている」

「そうか。まあ理解されることはないだろうとは思ってはいたさ。お前にいうのが初めてだったがな」

 

 レイアは真っ直ぐ公安の男を見、そして、大きな声で宣言する

 

「間違えたやり方の中に私の家族や、友達が含まれているなら私が出向く。どんなことがあろうと!そして、ここで宣言することが1つ目的が増えたわ!」

「それは?」

「あんたの逸れすぎた行為をここで止める!」




蓮舞「SAN値チェックしようか」
へ?うわっ……いつのまにかダイスが……
蓮舞「取り敢えずお前のSAN値はもともと低いな。まあ振るだけふれ」
コロコロ…あ、成功です
蓮舞「チッ」
(舌打ちされた)あ、次回はあの世です

ではまた次回!

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