東方現幻夢   作:カミユ

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前回妹紅と和解しました

東方の旧作キャラの中で一番好きなキャラが出て来ます。

一部修正しました


第3話 幻想郷と再会

 Side夢華

 

 霊夢さんが幻想郷について語り出す

 

「幻想郷は忘れられた者たちの最後の楽園。外の世界とは陸繋がりだけど博麗大結界で隔離されているから異世界よ。」

 

 異世界か。魔界以来かな。

 

「幻想郷は魔界と繋がっていて自由に行き来できるわよ」

「じゃあ今度行ってみようかな」

 

 今度場所教えともらおう。みんな元気かな

 

「気をつけてね。それで幻想郷に来ることを『幻想入り』というの。そして、幻想郷に来る人のことを『外来人』というの」

「つまり僕はさっき幻想入りした外来人ってこと?」

「そうよ」

 

 なんとなくわかってきた…かな?

 

「幻想入りするには大まかに3つあるわ。世界から忘れ去られること、自力で幻想郷に来ること、そして紫に誘拐させること」

「霊夢間違ってはいないけど言い方…」

「外の世界で人間に忘れ去られた者はちゃんとここに存在しているわ「無視…」。吸血鬼や妖精、妖怪に神様、鬼や河童とかが居るわ。【妖怪は人間を襲い、人間は妖怪を退治する】という決まりがあるのよ」

 

 霊夢さんは一息ついた。

 

「人里は妖怪は絶対に暴れてはいけない。逆に言えば人里以外では襲われるわ。私は妖怪退治の専門家よ」

「妖怪が神社に居るんだね」

 

 紫さんと文さんを見ながらそんな事を呟いた

 

「悪さをしない限りは何もしないわよ」

「そうなんだ」

 

「幻想郷では『弾幕ごっこ』というものがあって、殺し合いではなく、美しさを競ったり、模擬戦闘をするものね。これにより妖怪たちのストレス解消できるわ」

 

 幻想郷って凄いな。人間と妖怪が共存できているってことかな?

 

「弾幕ごっこで使われる『スペルカード』があって、各々の能力を元に作られた弾幕を宣言する為のカードよ」

「弾幕って何?」

「こういうものよ」

 

 霊夢さんは空に向かって手を挙げると、丸い球が出てきた。

 ドラゴン○ールの気弾みたいな感じだなー

 

「これが弾幕よ」

「んー。こんな感じ?」

 

 僕は手を挙げ、魔力を球の形に整えて発射するイメージをする。

 すると弾幕が出てきた。なるほどこんな感じか。

 霊夢さんは驚いた顔をしている。

 

「こんな早くに弾幕を放てるなんて」

「案外簡単だっ「夢華くーーーーーーーーん!」た…ん?」

 

 前方の空から長い緑髪で巫女服を着た、見覚えのある少女がこっちに飛んで来る。

 僕は笑顔でその少女の名前を言う

 

「早苗ちゃ「夢華くーーーーーーーーん!」ん。え?」

 

 僕の横から長い銀髪で、赤いローブを着て、サイドテールの女性が抱きついてきた

 

「あ、神綺久し…うわっ」

 

 神綺に抱きつかれ、支えられず後ろに倒れる。そのまま頭を強打し、気絶した。

 

 

 Side霊夢

 

 夢華が弾幕を放った。

 外来人が簡単に放つことは珍しく驚いていると、前方の空から『東風谷 早苗(こちや さなえ)』が飛んできた。

 

「夢華くーーーーーーーーん!」

 

 知り合いだろうか。親しげな感じね。

 夢華は笑顔で叫んだ。

 

「早苗ちゃ「夢華くーーーーーーーーん!」ん。え?」

 

 その横から魔界の神様の『神綺(しんき)』が夢華に抱きついた

 

「あ、神綺久し…うわっ」

 

 ゴンという音とともに夢華が目を回して気絶した。

 

「久しぶりー!夢華くん!元気だった?魔界に来てくれないから暇だったのよ!」

 

 神綺は抱きつきながら言っているが気絶している夢華には気づいていない。

 早苗が到着し神綺を制止しようと夢華を離す

 

「神綺さん!夢華くんは気絶していますよ!」

「え?わーーー!夢華くん!起きてー」

 

 神綺は夢華の胸ぐらを掴み前後に揺らす。

 神綺は魔界の神様で夢華は人間。人間が神様の力で揺らされたら気絶どころではすまない。

 これ止めないと夢華死ぬんじゃ。そう思いながら魔理沙たちを見ると、みんな呆然としている。

 文はハッと我にかえり写真を撮っている

 

「これはいいネタですね!」

 

 写真を撮るよりも夢華を助けてあげなさいよ。

 早苗は前後に揺らされている夢華を助けようとしているが神綺は御構い無しに夢華を起こそうとしている

 

「やめて下さい!夢華くんのライフはとっくにゼロです!」

「ははは早く手当てしないと!」

 

 神綺は夢華を抱え飛ぼうとすると

 

「神綺様ー!」

「あ、夢子ちゃん!」

 

 魔界で最強クラスのメイドの『夢子(ゆめこ)』が慌ててきた

 

「神綺様何やっているんですか!って夢華くん⁉︎」

「丁度よかった!夢子ちゃん早く魔界に戻って手当てするわよ!」

「え?あ、はい!」

「ちょっと待って下さい!ここで手当てすればいいじゃないですか!」

 

 夢華を抱えている神綺、急いで魔界に戻ろうとする夢子、それを全力で止めようとする早苗、この光景を様々な角度から撮っている文、横で爆笑している魔理沙、扇子で顔を隠して笑っている紫。何これ?

 これだけの騒ぎでも起きない夢華。

 だんだんイライラしてきた。

 

「いい加減にしなさい!夢想封印!」

「「「え?」」」

 

 神綺、夢子、早苗が一瞬で止まって、ピチュッた

 

 しばらくして落ち着いた神綺、夢子、早苗が正座をしている。

 夢華は未だに起きる様子がない。

 

「で、何かいうことは?」

「「「はい、ゴメンなさい」」」

 

 三人は足に手をおき俯いている。効果音にシュンと出そうなほど落ち込んでいる。

 反省しているみたいだし、後は本人に謝ればいいかしらね

 

「あの〜霊夢さん。御三方に聞きたいことがあるのですが…」

 

 文が控えめに尋ねてきた

 

「えぇいいわよ」

 

 文の目が光り早速言う

 

「では夢華さんとはどういった関係ですか?」

「幼馴染みです」(早苗)

「親友よ」(神綺)

「友人です」(夢子)

 

 早苗は幼馴染みね。

 

「そういえばさっきから夢華さんのことを『夢華くん』と言っていましたが、夢華さんは男の子ですか?」

 

 そういえば夢華のことをくん付けしていたわね

 

「そうですよ。夢華くんは見た目どころか全体的に女の子ですが、男の子ですよ。初対面の人には間違われていましたね」

 

 神綺たち以外は夢華を見ている。

 寝息を立てている。かわいいと思ってしまった。みんなも私と同じ様な感じだ。

 

「ではもう一つ聞きます」

 

 文は驚いた顔から真剣な顔で

 

「夢華さんは何者ですか?」

 

 その言葉でこの場にいる全員が真剣な顔になった。

 

「確かに夢華の持っている力は霊力じゃなく魔力だぜ。それも私や紫よりも圧倒的に多いぜ。」

 

 魔理沙も当然気づいていたわね。

 

「それもそうだけど夢華は妹紅と戦っている時、目が少し黒くなっていたわ。あの目は危険な感じがしたわ」

 

 私も夢華と会った時左目が青色の瞳に微かに黒くなっていた。妹紅と別れた後はもっと黒くなっていたわ。

 

「夢華くんの能力の影響ですね。私は一度5歳ぐらいの時に夢華くんの左目が真っ黒に染まったところを見たことがあります。とても夢華くんとは思えませんでした」

 

 早苗の顔が真っ青になっている。

 

「それで夢華くんの母親が魔法使いで、5歳の誕生日にあげた扇子で能力を抑えています」

 

 紫は夢華のポケットに手を入れ、扇子を取り出した。広げると魔法陣が描かれていた。

 わずかに光っておりだんだん弱くなっている。

 

「この魔法陣で抑えているのね」

「夢華くんの能力は私と同格よ」

 

 魔界の神様である神綺と同格っていうことは危険な能力ね

 

「で、夢華の能力はなんだ?」

「それは『 』です」

 

 早苗が能力を言おうとした時、雨が降り出し雷が鳴り、聞こえなかった。

 しかし紫と文は聞こえたようで、険しい顔をしている。

 

「これは能力の使用を控えさせないといけないわね」

「そうですね。夢華さんの性格が良くなかったら世界が破滅します」

 

 なんの能力かわからないから紫に問おうとしたら

 

「う…う〜ん…あれ?」

 

 夢華が起きた。

 

「あれ僕は何やっていたんだっけ?」

 

 夢華の瞳は青く黒くはなかった。魔法陣の光も消えている。

 

「さて雨も降ってきたことだし、私たちは帰ろうかしら」

 

 神綺と夢子は立ち上がり魔界に帰ろうとする

 

「じゃあね神綺、夢子。今度魔界に行くよ〜」

「ふふふ楽しみに待っているわよ」

「ではさようなら」

 

 神綺と夢子は帰っていった

 

「夢華はこれからどうするんだ?」

「どういう事?」

「どこに住むかって事だよ」

 

 確かに幻想入りした夢華はどこに住むか決まっていない

 

「では守矢神社に来ませんか?」

「良いの?」

「えぇ神奈子様も諏訪子様も喜びますよ!」

「じゃあこれからよろしく!」

 

 決まったようね

 

「じゃあ外は雨だし瞬間移動しよう」

 

 夢華は早苗の手を持ち

 

「位置把握…ここね。じゃあねまた会おう。瞬間移動」

 

 夢華と早苗は一瞬で消えた

 

 今ここには私、魔理沙、文、紫がいる。

 

「私達も帰ろうぜ」

「そうですね。私は新聞を作りますね」

「えぇ…」

「みんないつ夢華が暴れても良いように準備しておいてね」

 

 魔理沙、紫、文は帰っていった。

 ここには私しかいない。あ…

 

「幻想郷に永住するか聞くの忘れてたわ」




今回は夢華についてかなり(?)語られました。まあまだありますが…

プロローグは次回で終わるかもしれません

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