東方現幻夢   作:カミユ

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今回は完全に戦闘回です。でも、先に言っておきます。『今出て来ている夢華は四歳』です
霊歌「(やっと私も出て来れた)そう。あのさ…カミユ」
何でしょうか
霊歌「私の出番って今回で終わりじゃないでしょうね?」
…………本編へどうぞ!
霊歌「え?ちょっと!逃げるなー!」


第22話 初めての戦闘

 Side 霊夢

 

 五人の妖怪が夢華に三人、私に一人、霊歌に一人で襲う

 

「グオオオオオオ!」

「はあ!せい!」

 

 二メートルくらいの妖怪の拳を躱し、お札を目に向けて投擲する。妖怪はお札を腕で払いのけ、そのまま腕を振るう

 

「結界!」

 

 すぐに結界を張る。結界が破壊されるのは分かりきっているから結界が破壊されると同時に妖怪の懐に飛び込む

 

「破ッ!」

「グオオオオオオ!」

「しまった!」

 

 懐に飛び込んで霊力がまとった拳を妖怪の腹部に叩き込む。が、妖怪は少しよろけ、半歩後ろに動いたがすぐに拳が襲う。思っていたよりも速く躱しきれないと分かった

 

「霊夢ちゃん!」

 

 横から三人の妖怪の間をすり抜けて飛んで来た夢華が妖怪の腕を蹴る。蹴りによって妖怪の拳は私の顔の横を通り過ぎた。すぐにしゃがむ。すると頭の上を腕が通過した

 

「グ…オオオ!」

「どりゃあ!」

 

 夢華は空中で脚に魔力を集め魔力を爆発させる。さっきまで夢華が居たところに妖怪の腕がからぶる。そのまま夢華は妖怪の頭に膝蹴りを入れる

 

「トドメ!」

「夢華!結界!」

 

 妖怪に膝蹴りを入れた夢華はそのまま妖怪に拳を叩き込もうとした時に横から木が飛んで来た。私はすぐに夢華と木の間に結界を張る。木が結界に当たった瞬間に結界の角度を上げ、木を上に飛ばす。

 

「グ…オ…オ…」

「霊夢ちゃんありがとう!」

「霊夢ナイス!」

 

 夢華の拳を受けた妖怪はそのまま倒れた。まだ息があるから死んだわけではないようだ。木は偶然にも霊歌と戦っていた妖怪の頭に直撃したみたい

 

「もう一人やられましたか……本当に何者でしょう。あの子供は」

 

 さっきの木はリーダーがやったみたいだ。リーダーは仲間が一人やられたことに考えている

「霊夢ちゃんは霊歌ちゃんの方に行って!ぼくはこっちで頑張るから!」

「ダメよ!アンタ一人にしたら絶対に無茶をするでしょ!」

「大丈夫だよ!それよりも確実に一人一人倒していこう!!」

「〜〜!分かったわよ!すぐにこっちを片付けるからそれまで絶対に死なないでよ!!」

「了解!」

 

 夢華と口論の結果こっちが折れた。少なくとも夢華は一人で(危なかったけど)妖怪を素手で倒している。流石にリーダー格の奴は無理だと思うけど他の妖怪なら大丈夫。リーダー格の奴の援護には近くの妖怪を盾にするように動けば良いんだし

 夢華を信じて急いで霊歌のところに行く

 

「霊歌!」

「ちょっ!霊夢!夢華は?!」

「夢華は目の前の妖怪(こいつ)を確実に倒すために今一人であっちにいる!夢華が殺される前にこいつを倒すわよ!」

「〜〜っ…分かった!急いでこいつを倒すよ!」

 

 私がまくしたてるように急いで言うと霊歌は少し考えたがすぐに返事をして御弊を構える

 

「グガアアアアアア!」

「結界!」

 

 妖怪が霊歌に向かう。霊歌はすぐに結界を張り、横に跳ぶ。妖怪が腕を振るうとすぐに結界が破壊された

 

「ふぅ危なかった…」

「御弊で同時に攻撃すらわよ」

「了解。私が結界で視界を防いだのと同時に背後に回ってね」

「分かったわ」

 

 妖怪はさっきと同じように「グガアアアアアア!」と叫びながら腕を振るう。知能が低いのか…

 

「「せーの」」

「結界!」

 

 二人で声を合わせる。霊歌が妖怪の視界を覆うように大きく結界を張る。私はその瞬間に妖怪の背後に回る

 

「霊夢!」「霊歌!」

 

 結界が破壊された時に突き出た妖怪の腕に霊歌が飛び乗り、私は妖怪の背後に回り込んで飛ぶ。同時にお互いの名前を言って霊力を込めた御弊で同時に霊歌は額に、私は後頭部を攻撃する

 

「グ……ガ…ア………」

 

 そのまま妖怪は前に倒れ、少しの間痙攣し、すぐに動かなくなる。息もしていないから死んだのだろう

 

「やったね霊夢!」

「そうね。それよりも夢華の…方を………え?」

 

 霊歌の称賛の言葉を適当に返してからすぐに夢華の方を見ると

 

「あのお兄さん怖いな〜なんだろ?触ったのが飛んでくるんだけど」

 

 夢華は倒れている妖怪の陰に隠れていた。発している言葉はこの状況の中でもこいつらが来る前に私たちと話していた声色と変わっていなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side 夢華

 

 霊夢ちゃんを霊歌ちゃんの方に向かわせてから妖怪が三人横に並ぶように走って来た

 

「三人か……このまま突っ込んだら無意味………なら横から!」

 

 脚に力を込めて斜め横からぼくから見て右にいる妖怪の横腹に向かって飛びながら蹴り込む

 

「ギガアアアアア!」

「え?ちょっ…ヤバッ!」

 

 蹴りが妖怪に当たる前に、妖怪が半身後ろに下がりぼくはそのまま妖怪を通り過ぎる。流石に慣れてきたのかな?

 

「けど!このまま行けば!おりゃ……っと!危ない!」

「今のも避けるのですか…あの子供はムラが多いけど魔力をうまく使えていますね………さて、どうしようか……」

 

 ぼくが空中から一気に攻撃しようとしたのに、リーダーのお兄さんが木を投げて来るからそのまま真上に行ってしまった。ちらっと霊夢ちゃん達の方を見ると二人で何か相談しているみたい。ここまでは声は聞こえないね

 

「今です!集中攻撃しなさい!」

「ギガアアアアア!」

「ガアアアアアアアアアア!」

「アアアアアアアアアアアアアアア!」

 

 リーダーのお兄さんの指示で三人が一斉に飛んで来た。空飛べるの!?いいなぁ。ていうか一人悲鳴……ヤケクソになっているような?

 

「え?どうしよう!」

「今です!」

 

 ぼくが迷っているとリーダーのお兄さんが近くの木を触ってから振り払うように腕を動かすと木がこちらに飛んで来た

 

(これは避けられない?死んだかも…)

 

 前の下から妖怪二人が、前の上から一人、左からはあの後木を触ったのか木が三本飛んで来た。ぼくが諦めた時に……

 

「え?」「は?」

「あれ?なんで木に………?」

 

 気がついたら飛んで来ている木に足がついていた。リーダーのお兄さんも驚いているがぼくも驚いている

 

「まあいいや!くらえ!」

「ギガアアアアア!」

 

 今はそんなことを考えるよりも目の前のことについて考えないといけないから目の前に来ている妖怪の顔を思いっきり殴る。殴られた妖怪は少し後ろにいる妖怪も巻き込みそのまま地面に叩きつけられる

 

「次はアンタ!」

 

 次は上から来ている妖怪は、木から飛び降り注意をぼくにする。狙い通りそのまま飛んで行った木にぶつかって空中でバランスを崩しそのまま落下

 

「そらよっと!回避回避」

 

 木が妖怪にぶつかったのとほぼ同時にぼくは下で倒れている妖怪の上に乗る。上から木と妖怪が落ちて来るので、妖怪から離れる。ドガンッという音とともに木と妖怪がぼくが乗った妖怪の上に落ちた。下敷きにされた妖怪は呻き声を出した

 

「悪いけど少し眠っていてね〜」

 

 ドガッと下敷きにされている妖怪の頭を蹴る。妖怪は抵抗できずに気絶する

 

「ふぅ…あれ?飛んでいた妖怪は動かないんだけど……まあいいや」

 

 何故か空中で木とぶつかって落ちて来た妖怪が動かなくなっている。動かないなら別に良いと判断する

 

「あのお兄さん怖いな〜なんだろ?触ったのが飛んでくるんだけど」

 

 お兄さんのやっていることは触った木を飛ばすこと。さて、どうしようかな

 

「夢華!」「夢華ちゃん!」

「あ、二人とも無事だね。良かった」

「アンタがこれをやったの?」

「半分くらいかな」

「どうするの?敵はあのリーダーみたいな男とそこでフラつきながら立ち上がろうとしている妖怪なんだけど」

「そうね。まず私と霊歌であの妖怪を倒すから夢華はあの男の様子を見ていて。で、何か行動しようとしたら知らせて」

「オッケー。それとお兄さんは触った木を飛ばしてくるよ」

「分かった!じゃあ霊夢行こ!」

「ええ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side 霊歌

 

 夢華ちゃんがやってフラついている妖怪に向かって霊夢と走る

 

「霊夢はそっちから!私はこっちからやるよ!」

「分かったわ。あの男の方には注意していて」

「分かってるよ!」

 

 霊夢は左から、私は右から妖怪に向かっていく

 

「させませんよ!」

「二人とも!右から木が飛んで行ったよ!」

 

 リーダーの男の方から私に向かって木が飛んでくる。夢華ちゃんの声で早く気づくことができ、すぐにしゃがみ回避しながら脚に霊力を集めて放出する。御弊を構えながら妖怪に突撃する。フラついている妖怪はこれに対処できずに御弊をくらう

 

「霊夢!」

「えぇ!はあ!せい!」

「ア…ア………」

 

 霊夢の御弊は的確に妖怪の側頭部に当たる。妖怪は掠れた声を出して倒れた

 

「すごいね今の。ぼくもできるかな?」

「いや…夢華はこれ以上の事をやっているでしょ」

「全くだわ」

 

 夢華ちゃんがこっちに駆け寄る

 

「まさか三人の子供にやられてしまうとは…しかも三人は博麗の巫女ではなくあの子供…やれやれ…私もやりましょうか」

「どうやらあっちもやるみたいよ」

「えー帰ってくれないの〜三対一なんだから素直に帰って欲しいんだけど」

「次はお兄さん?良いよ!やるか!」

 

 夢華ちゃんはこれが遊びだと勘違いしてないだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side 夢華

 

 ぼく達とお兄さんの距離は大体十メートル。ぼく達の周りには妖怪と木の重なっているもの?と倒れている妖怪が二人。お兄さんの周りには大量の木がある

 

「すぐに終わらせるわよ!」

 

 霊夢ちゃんの言葉で一斉に動き出す。ぼくは脚に力を込めて全力で走る

 

「すぐに片付けてあげますよ。今博麗の巫女が来られると面倒ですからね!」

 

 お兄さんは近くの周りに比べて大きい木に触れて腕を振るう。するとそのまま木は抜けてこちらに飛んでくる

 

「霊歌!当たる瞬間に角度をそらすわよ!」

「了解!夢華ちゃんはそのまま突っ込んで!」

「オーケー!」

「「結界!」」

 

 飛んでくる木とぼく達の間に二つの結界が張られる。木が結界に当たる瞬間に角度を上げた。その結果、木は木と妖怪が重なっている上に落ちる。妖怪死んだんじゃない?

 

「今!そりゃ!」

「甘いですよ!」

 

 お兄さんに向かって蹴り込もうとするがひらりとお兄さんは避け、ぼくに触れる

 

「飛んでいきなさい!」

「え?ちょっと…うわっ」

「きゃ!」

「夢華?」

 

 お兄さんはぼくに触れたら霊夢ちゃん達に向かって腕を振るう。ぼくは抵抗をすることができずにそのまま霊夢ちゃん達にぶつかる

 

「アイツの能力が分かったわ。恐らく【触れたものを飛ばす程度の能力】よ。絶対にアイツに触れられない様にしなさい」

「ほう。私の能力が分かりましたか。流石は博麗の巫女の候補ですね」

「じゃあどうやるの?触られないようにするなんてキツイと思うけど」

「不意をつくくらいしか思いつかないんだけど」

 

 話し合っている間にお兄さんがこちらに走ってきた。少し姿勢を低くしており両手で石垣を触りこちらに飛ばしてくる

 

「はあ!」

 

 飛んでくる二つの石垣の一つを蹴りで粉砕する。もう一つは普通に避ける

 

「これでもくらいなさい!」

 

 霊夢ちゃんが御弊でお兄さんに攻撃する。お兄さんは霊夢ちゃんの手を触りぼくに飛ばしてくる。霊歌ちゃんはすぐにお兄さんの背後に回り込む

 

「隙あり!」

「気付いていましたよ」

 

 霊夢ちゃんが飛ばされたタイミングで攻撃するけどお兄さんは後ろを見ずに手を後ろに回して防ぐ。そして霊歌ちゃんをこっちに飛ばす

 

「よっと。二人とも大丈夫?」

「えぇ私は大丈夫よ」

「私も〜」

 

 ぼくが二人を受け止めているうちにお兄さんはさっき飛ばしてきた木を触りまた飛ばす

 

「よそ見をしていて良いのですか?」

「(今二人は結界を張れない。なら!)ああ!」

 

 飛んでくる大きな木を右手で止める。不思議と痛くなかった

 

「嘘……」

「ありえない」

「人間離れしていますね。これは……ですが!隙は出来ました!」

 

 木を横に投げる。と、同時にお兄さんが突進してくる。そのまま右手でぼくを殴ろうと手を突き出す。

 

「え?」

「捉えた!」

「「結界!」」

 

 お兄さんの拳は二つの結界で一瞬止まるが、すぐに壊れてしまった

 

「止める!」

 

 お兄さんの拳が止まった瞬間にぼくも右手を突き出し拳を受け止める

 

「止められた?!でも、このまま飛ばせる!」

「させない!」

 

 そのままお兄さんの手を掴む。お兄さんは腕を振るうけどぼくは飛ばされない。

 

「な…!」

「そ〜りゃあああああ!」

 

 お兄さんの手を両手で持って、さっきまでお兄さんが居たところに投げる

 

「くっ!ですが!」

「え?うわっ…痛ぅ」

「グアッ!」

 

 お兄さんは腕を振るってぼくを神社の方に飛ばされて、突然のことに抵抗できずに背中から神社に激突する。お兄さんは頭から木に激突する。お互いに短い悲鳴を出すと同時に動く

 

「まだ!」

「させませんよ!」

 

 ぼくは全力で駆け出しす。お兄さんは近くの二本の木を両手で触りこちらに飛ばす

 

「夢華!まだ未完成だけど…夢想封印!」

 

 霊夢ちゃんが七色の球?を出して木を粉砕する。霊夢ちゃんは今の球を出して力尽きたのかその場で倒れる

 

「霊夢(ちゃん)!」

「甘いですよ!」

「くっ…」

 

 霊歌ちゃんが霊夢ちゃんを抱えている。霊夢ちゃんが力尽きた方を見ていて前方を見ていなかった。どうやら二本木を飛ばしてから追加に一本飛ばしていたようだ

 

「くぅ…うああああ!」

「な…何と!?」

 

 木に当たる前に全力で跳ぶ。木を回避しながら上空に滞空する

 

「はあああ!せりゃあああああ!」

「これは…魔法陣?まずい避けなければ…」

 

 目の前に魔法陣が現れる。その中に入るとお兄さんの前まで移動していた。そして蹴ろうとするがお兄さんは横に転がるように避ける。ぼくの蹴りは木に当たるが方向を変えてお兄さんのほうに跳び、拳を構える

 

「まだ!くらえ!」

「な…避けきれない!」

 

 ぼくの拳はお兄さんの顔面に吸い込むように入る。ゴキィ!と音がなり、お兄さんは吹き飛ぶ。近くの木にぶつかった。ぼくはそのまま地面に転がる

 

「イテテ…はあ…疲れた。これは神奈子さんよりも疲れた…ね…はあ」

「夢華!大丈夫!?怪我は!?」

「無いと…思うよ……」

 

 途切れ途切れで霊歌ちゃんの言葉に答える。霊夢ちゃんはしかし、前方でお兄さんがゆっくりと立ち上がる

 

「まだ…まだですよ…」

「まだ立ち上がるの!?どんだけタフなのよ!」

「はあ…キツ…イ…ね………これは……」

 

 ぼくもフラフラと立ち上がる

 

「これで…おしまいだアアアアア……え?ガ…ア…」

 

 お兄さんが叫びながら木に触れ、腕を振るう時、炎の針が大きくなったような物がお兄さんの身体にサクッと音を立てた。そのままお兄さんは前のめりに倒れる

 

「これは…誰が」

 

 霊歌ちゃんが呆然としていると後ろの鳥居の方から足音が聞こえる

 

「大丈夫!?夢華!怪我は!?君も!取り敢えず神社の中に入るわよ!」

 

 後ろからぼくのお母さんが駆け寄ってきてぼく達三人を神社の中に連れて行く。霊夢ちゃんはさっき力尽きた所で気絶していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side レイア

 

 今私は息子の夢華と博麗の巫女候補の二人の怪我の応急手当をやっている

 今日、夢華が一年くらい前に知り合った隣にある神社の女の子…早苗ちゃんのところに行くと言って家を出て行った。最初は大丈夫だろうと飲んでいたコーヒーを口に含んだ時に膨大な夢華の魔力が感じなくなった

 それからずっと夢華を探した。少なくとも○○市には居なかった。次は隣町の××市を探した。そうしたら少しの間だけ夢華の魔力を感じた。すぐにその場所に行ったら博麗神社だった。すぐに入ってみたら夢華が金髪のロングヘアの妖怪を殴り飛ばしたところだった。その後地面に転がった。その時は焦ったが妖怪が立ち上がろうとしていたから咄嗟に魔法で妖怪を殺した。すぐに夢華達に駆け寄った。この状況から応急手当をした方が良い人がいるかもしれないと思い神社の中に入った

 

「では貴女は夢華ちゃんのお母さんですね」

「そうよ。えっと…霊歌ちゃん」

「ところで…レイアさんはどうやって結界の中に入ったのですか?」

 

 うっ…地味に聞かれたくなかった質問だ

 

「普通に入れたわよ?」

「そうですか。夢華ちゃんはもう寝ちゃっていますね」

「そうね。疲れちゃったのかしら?」

「確かに…妖怪を三人も倒したのですから疲れるでしょう」

「夢華が……」

 

 夢華が妖怪を三人も倒した?まだ魔力の使い方をちゃんとわかっていないはずなのに…

 

「夢華ちゃんが起きたらありがとうと言ってください。それと霊夢の治療もありがとうございました」

「いえいえ…こちらこそありがとう。夢華一人では彼達には勝てなかったでしょうから二人が協力をしてくれたのでしょう?」

「私は殆ど…霊夢がやってくれました」

「でもありがとう」

 

 霊歌ちゃんに対してお辞儀をする

 

「霊夢ちゃんは安静にしていれば平気よ。じゃあ私は帰るわね」

「あ…分かりました。お気を付けて」

「えぇありがとう。貴女も修行頑張ってね。それと夢華は男の子よ」

「え?夢華ちゃんは男の子なんですか?でも見た目が………待ってレイアさん!何で修行の事を…そんな事は一度も…」

「簡単なことよ。『私が幻想郷の事を知っている人物だから』というのが理由よ。じゃあね。霊歌ちゃん。消去魔法 メモリーデリート」

 

 そう言って霊歌ちゃんと霊夢ちゃんの夢華と一緒に居た記憶を魔法で消した。夢華はここに来たという記憶を消した

 

「悪いわね。夢華は知らなくて良い事なのよ。幻想郷に関する事は消しておかないといけないのよ」

 

 そう呟いて博麗神社から出る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side ???

 

「は〜〜〜全く…ボクが居なかったら今頃死んでいたよ?好奇心は怖いねぇ」

 

 今この空間にはボクしか居ない。空間には椅子と机、ベッド、本、本棚、後はテレビ。そんな空間で一人呟く

 

「普通あんなに動けるわけないじゃん。まだ四歳だよ夢華は。まあ魔力の扱いは夢華だけど」

 

 魔力の扱い方と思考は夢華。それ以外は基本的にボク

 

「ま、良いか!」

 

 勢いよく椅子から立ち上がる

 

「しばらくはボクの出番はないだろうしね。さ〜てこれからどうなるかな〜」

 

 ボクはこれから夢華に起こる出来事が楽しみだ。速く観たいな〜




今回の戦闘の描写が皆様に伝わるか不安です
霊歌「うんお疲れ。で、私の出番は?」
次回は一年後です。恐らく次回で過去編一章は終わります
霊歌「早かったね。だとすると大体5話くらいじゃん。何で?」
今回の章は三歳〜五歳までの夢華の出来事なのでそこまで多くはありません。しかし、過去編二章からは多くなると思います
霊歌「そっか。で、最後の奴は?」
それは言えませんね。しかし、本編では必ず出ます
霊歌「了解。今回はここまで?」
そうです。では、みなさん
霊歌、カミユ「また次回!」

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