東方現幻夢   作:カミユ

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今回はサブタイトル通りです
絢斗「俺たちの出番は?」
まだありません。
絢斗「さあお前の罪を数えろ」
what!?ピチューン
絢斗「ピチュッたか。俺一人でやるか
本編へどうぞ!」


第20話 神様との鬼ごっこ

 Side 夢華

 

「早苗ちゃん!あーそーぼー!」

「夢華ちゃん!?ビックリしました!」

 

 早苗ちゃんと出会ってから次の日、お母さんに守矢神社に行くことを告げ、昼の一時に鳥居の前で大きな声を出す。すると早苗ちゃんが慌てて出てきた

 

「早苗ちゃん遊ぼ!」

「良いですよ!何して遊びます?」

「うーん……」

「考えてなかったのですね」

 

 思いつきで来ちゃったからね。どうしよう

 

「おや?君は?」

 

 考えていると、神社の中からぼくと同じの紫髪で首から鏡?を下げていて後ろに大きな縄を輪っかにしている長身の女性が出てきた

 

「ぼくは上殊 夢華だよ」

「ほう、君が夢華ちゃんか。私は守矢神社の一柱、八坂 神奈子だ。よろしく」

「よろしく!」

「ところで二人は何をやっているんだい?」

「これから何をして遊ぼうかを考えていたのです」

 

 早苗ちゃんがそう言うと神奈子さんが少し考えるようなそぶりをすると

 

「それじゃあ私から30分間だけ鬼ごっこをするのはどうだ?」

 

 神様相手に鬼ごっこは今後やれるかどうか分からない…ならばやるしかない!

 

「やります!」

「私もやります!」

「そうか。じゃあ10秒後に行くぞ〜」

 

 神奈子さんが10秒数えている時に早苗ちゃんと離れる

 

「神奈子さんってどれくらい早いの?」

「私達よりも早いことは確かですよ。神様ですし」

「だよね。じゃあこっちに来たら一斉に左右に別れよう。合図はこっちでやるから」

「分かりました」

 

 話していると10秒数えた神奈子さんが走ってくる。こういうのは諏訪子さんがやるものだと思っていたんだけど…

 

「固まっていたらすぐに捕まるぞ〜!」

「今!」

 

 神奈子さんが一メートルくらいまで来たら合図を出す。早苗ちゃんは左に、ぼくは右に移動する

 

「む?そりゃっ!」

「おっと…」

 

 ぼくたちが左右に別れると、神奈子さんは左手でぼくを捕まえようと腕を伸ばすがひらりと躱す。そのまま脚に力を入れて後方に跳ぶ。いまの神奈子さんとの距離は五メートル

 

「なっ…」

「夢華ちゃん…今のは……」

「え?なになに?どうしたの?」

 

 なんか二人とも動かなくなった。どうして驚いているのか分からない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side 神奈子

 

 今、普通ではあり得ないであろう光景を見た。さっき隣の家の子…夢華ちゃんが遊びに来た。夢華ちゃんの凄まじいほどの魔力量は感じでいた。しかしまだ3歳くらいの子供だ。だから例え、魔力なんて使えたとしてもうまく制御なんてできないだろうと思い、鬼ごっこでは半分も力を使わずに手加減している。

 早苗と左右に別れた時に先に捕まえようとし、夢華ちゃんの方に腕を伸ばしたら脚に魔力を集めて跳んだ。

 あの様子だとおそらくまだ魔力のことを知らないはずだ。無意識のうちに制御したのか?

 

「どうしました?」

「いやいや、3歳にしては運動神経が良くてビックリしていたんだよ」

「ぼくってそんなに運動神経良いんですか?」

「ああ、少なくとも私はそうそう見ないな」

「そうなんですか」

「じゃあ再開するよ!」

 

 私はそう言ってさっきよりもスピードを上げて夢華ちゃんに接近する

 

「早っ!」

「ほら!」

 

 私のスピードに驚いている夢華ちゃんはすぐに後ろを向いて走り出す。脚に魔力を纏わせて走っているため3歳児よの子供にしては早いだろう。が、それでも私の方が圧倒的に早い。すぐに追いつき右手で触れようとする

 

「簡単には捕まらないよ!」

 

 夢華ちゃんは左に方向を変える

 

「やるねぇ」

「早すぎですよ」

 

 すぐに追いかけ、何度も触ろうとするが避けられる

 

「くっ…何故触れられない!?」

「危ない危ない」

 

 くねくね曲がって全て手が空をきる。

 脚に魔力を纏わせているため瞬発力を上げていることは分かっている。さらに早苗よりも体が小さく姿勢を低くしないといけない。神力を使うわけにはいかないので素の運動神経でやらなければいけない

 

「はあ!」

「できるかな〜そりゃっ!」

 

 私の左手が夢華ちゃんに触れる瞬間に夢華ちゃんが後ろ向きのまま神社の屋根の上に乗った

 

「おっとっと……できた〜!」

「おいおい…これは…」

「夢華ちゃん?」

 

 夢華ちゃんは屋根の上に乗るが、少しふらつく。落ちるのかと思ったがなんとかちゃんと立つことができたみたいだ。夢華ちゃんは特撮みたいな行動ができたことに喜んでいる。

 私から少し離れた場所で(居ることを忘れていた)早苗が声を出していた

 

「はあ〜降参だ。夢華ちゃんには勝てないよ。とりあえず降りなさいな」

「わ〜い!勝った〜!」

 

 素直に喜んでいるところを見ればただの子供にしか見えないな

 

「そ〜いっと…」

「夢華ちゃん!凄いですよ!何ですか今のは!仮面ライダーみたいでしたよ!」

「いや〜何となくだけど出来たよ。ライダーキックまでできたら良いんだけどね〜」

 

 できそうなんだが…

 まさか魔力を使えるとはいえ、三歳の子供に遊びで負けるなんてな。諏訪子にからかわれそうだ

 

「さて、夢華ちゃん。中で神様の事を話さないか?」

「良いんですか!?」

「あぁ良いぞ。早苗も聴くか?」

「聴きます!」

 

 そして、三人で神社の中に入る

 

(魔力をあんなに使ったのに疲れている様子がないな……もしかしたら将来大物になるかもな)

 

 そんな事を思いながら

 

 それから小二時間ほど神の事を話した。と言っても、此方からすれば少し話し足りない気もする。夢華ちゃんと早苗は目を輝かせながら話を聴いてくれた。

 

「さて、もう四時だ。夢華ちゃんは帰った方が良いんじゃないか?」

「え?もう四時?…うわ〜本当だ。もっと神様の事を聴きたかったな〜」

「また明日も来てください!」

「そうだな。来てくれたら話すよ」

「分かりました!じゃあまた明日来ます!」

 

 そう言って夢華ちゃんは玄関で靴を履く

 

「じゃあね〜また明日!」

「さようなら〜」

 

 夢華ちゃんは鳥居のところで手を振っている。此方も手を振る

 そして、夢華ちゃんが見えなくなってから諏訪子が出て来る

 

「帰ったんだ夢華ちゃん」

「ああ」

「諏訪子様は今までどこにいたのですか?」

「少し眠かったから自室で寝ていたよ。夢華ちゃんの魔力を感じるまではね」

「やっぱり諏訪子は気づいていたのか」

「まあね。早苗は夢華ちゃんの行動にどう思った?」

「かっこよかったです!まるで特撮みたいで!」

「そうだな。確かに特撮みたいだったな」

「あれは………まあ早苗ならすぐにわかるだろうね」

「私にも分かるんですか!?」

「そうだね〜夢華ちゃんとこれから居ればいずれ自然とわかるさ」

 

 諏訪子の言葉で早苗は楽しそうに夢華ちゃんが帰った鳥居の方を見る

 

「さて、これからどうなるかね」




絢斗「まだ復活しないな…どうしたものか」
蓮舞「この投稿で今年最後になるんだろ?」
昏御「みたいだね」
蓮舞「だから二人とも呼んだ方がよくないか?」
絢斗「だね!」
夢華「というわけで来ましたよ〜」
早苗「私たちってここに来るのは初めてなんじゃ…」
夢華「まあ別にいつも通りでいいでしょ。じゃあみんな一緒に言おうか〜」
五人+α「良いお年を!」

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