東方現幻夢   作:カミユ

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今回から過去編やります。今回はかなり短いです。


過去編一章 出会い
第19話 二人の出会い


「神社に神様がいるって本当なのかなー?」

 

○○県○○市にある少し大きい屋敷の書斎で紫髪の3歳くらいの男の子が絵本を読みながら呟いた

 

「確か近くに神社があったし……確かめにいこう!」

 

男の子は何も持たずに玄関を開けて歩き出す。近くの神社までの距離はそこまで無く、3歳の男の子が歩いたとしても1分もかからないくらいだ

 

「これがとりい?だっけ?お母さんと一緒に来た事があるからそこまで疲れないよね!」

 

男の子のお母さんと一緒に来た時は抱きかかえられていたから疲れはしないだろう…多分

 

「仮面ライダーはこういう階段をバイクで走るなんてすごいな〜」

 

階段を上りながら呟く

 

「疲れたぁ休憩〜」

 

階段の半分まで上がってからその場で腰を下ろす

 

「ふぅお水持ってくるの忘れたけどいっか………あれ?女の子の声?」

 

男の子が静かにその場で座っていると上の神社から二つの声が聞こえた。二つとも幼い声だった

 

「神社の人かな?」

 

男の子は立ち上がり階段を上っていく

 

 

 

 

 

男の子が階段を上りきると二人の女の子がボールを使って遊んでいた。一人は緑髪で女の子と同じくらいであろう年齢で脇を出した巫女服を着ている。もう一人は見た目は小学高学年くらいのカエルの目が二つある帽子をかぶっている金髪の女の子がいた

 

「はあ…はあ…着いた〜」

「えっと…あなたは…?」

「君はこの近くに住んでいる子だね。どうしたの?」

 

息を切らせて立っていると緑髪の女の子が金髪の女の子の後ろに隠れてしまった。金髪の女の子は男の子に近寄りながら問う

 

「ぼくは神社に神様がいるって絵本で読んだから本当かどうか確かめに来たの!」

「そうなんだ。私は守矢神社の神様の一人、洩矢 諏訪子。ほら早苗。挨拶して」

「わ…私は東風谷 早苗です。守矢神社で巫女をやっています。君の名前はなんて言うの?」

 

金髪の女の子…諏訪子の後ろから緑髪の女の子…早苗が自己紹介をして、男の子の名前を訊く

 

「ぼくは上殊 夢華。よろしく!諏訪子さん!早苗ちゃん!」

 

男の子…夢華は満面の笑みで二人に自己紹介をする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 夢華

 

さっき家の書斎で絵本を読んで、本当に神社に神様がいるかどうかを確かめに来た

そう思い、すぐ近くの守矢神社に階段を途中で休憩をした。その時に神社の境内(だっけ?)から女の子の声が聞こえた。急いで階段を上りきる

そこには神様の諏訪子さん、守矢神社の巫女をやっている早苗ちゃんと会った

 

「夢華ちゃんだね!で、神様が本当に居るかだっけ?さっきも言ったけど私は神様だよ。早苗は私の子孫」

「ゆ…夢華ちゃん。諏訪子様が見えるの?」

「見えるよ?」

 

なぜかちゃん付けされているけど別に良いかな。目の前の諏訪子さんが神様でしょ?

 

「私達神様の存在を信じている人にしか見えないんだよ」

「そうなんだ〜良かった〜神様がいて。諏訪子さんは何の神様なの?」

「私は山の神様で守矢神社の一柱」

「じゃあ早苗ちゃんは山の神様なの?」

「えっと私は人間だよ。風祝っていうの」

 

かぜはふり?何だろう?早苗ちゃんは諏訪子さんの背中から出てきた。それよりも…

 

「一柱?っていうことは別の柱?があるの?」

「ほう夢華ちゃん。君はなかなか頭が回るね。そう。もう一人居るの。神様が」

「じゃあ早苗ちゃんは三柱になるの?」

「みばしら?何、それ?」

「三つの柱っていう意味だよ。夢華ちゃんはいろんなことを知っているんだね」

「お母さんが読んでいる本を見ているからかな?」

 

お母さんが読んでいる本が難しくて分からないところがあるから教えてもらっているから?

 

「ところで夢華ちゃん。せっかく来たんだから私達と遊ばない?」

「良いの?遊ぶ!」

 

そんなわけで二人とボールで遊んだ。鬼ごっこやかくれんぼなどもやった。

もう一人の神様にも会いたいと思ったけど用事があるのかな?

 

「夢華〜?どこにいるの〜?」

 

と、二人と遊んでいるとお母さんの声が聞こえた。多分階段を上っているんだと思うけど

 

「夢華。ここに居たのね。急にいなくなるんだから探したわよ」

「書斎で神様がいるかどうかを確かめに来たんだけど、早苗ちゃん達と遊んでた」

「早苗ちゃん?君が早苗ちゃんかい?」

 

お母さんは早苗ちゃんのそばまで行き、しゃがむ

 

「私は夢華の母親のレイアよ。夢華と遊んでくれてありがとう。これから夢華をよろしくね」

「は…はい!こちらこそ!」

 

お母さんは早苗ちゃんの頭を撫でながら自己紹介をする。早苗ちゃんは緊張しているのかあたふたしていた

 

「久しぶりだね」

「そうね。元気そうね」

「お母さん。諏訪子さんと知り合いなの?」

「そうよ。いつも年明けは守矢神社なの。それで良く話すのよ」

「じゃあ神様の存在を信じているんだ〜」

「そうよ。この世にはもっと不可思議な現象も存在もあるのよ」

 

お母さんは楽しそうに、どこか寂しそうに言った。ぼくにはその意味がわからなかった

 

「じゃあ行こう」

「うん!じゃあね!早苗ちゃん、諏訪子さん!」

「じゃあね〜」

「あ…あの!また来てください!」

「うん!」

 

二人に別れを告げお母さん帰る

 

 

これが夢華と早苗ちゃんの最初の出会い




過去編はかなり短いです。あと三〜五話くらいで終わるかもしれません

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