東方現幻夢   作:カミユ

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今回は仮面ライダー要素を若干含みます

拙い文章ですが、どうぞ本編へ


第9話 夢華vs紅魔館の門番とメイド

「「「行くよ(ます)!」」」

 

 僕達は一斉に走り出した。

 

「「は!」」

 

 美鈴さんとまた拳同士がぶつかる。後ろから咲夜さんがナイフを投げてくる。どこから出したんだろう?

 

「咲夜さんはナイフを使うのか」

 

 ナイフを魔法陣で防ぐ。一瞬ナイフに気を取られた隙に美鈴さんの蹴りがくる

 

「よっと」

 

 蹴りを横に跳び回避する。着地した瞬間に僕の周りに大量のナイフが出現する

 

「え?」

 

 これには驚いた。何もないところからいきなりナイフが出現するとは…咲夜さんの能力かな?だとしたら絢斗君みたいな能力なのかな?

 

「でも、これくらい」

 

 魔導書を風のページにし、僕の周りに魔法陣を展開し、暴風を起こす

 ナイフは風に乗り飛ばされる

 

「この位は絢斗君で慣れてるからあまり意味ないよ〜」

「そうですか」

 

 咲夜さんはそう言うと一瞬で僕の前に移動した

 

「ならばこれならどうです?」

「いやそれもですよ」

 

 咲夜さんはナイフを横に振るう。しゃがんで回避をする。ついでに足払い。

 

「くっ…」

 

 咲夜さんの体は空中に浮いている状態からナイフを縦に振るう。けど僕の方が少し早かった

 

「吹き飛べ〜」

 

 さっきの暴風を咲夜さんに放つ。咲夜さんはいつのまにか少し離れた場所に移動している

 

「次は私ですよ!」

 

 咲夜さんと入れ替わるように美鈴さんが接近してくる。右手に妖力?を纏わせながら殴りかかる。僕は魔法陣で防ぐ。魔法陣と美鈴さんの拳が当たった瞬間に魔法陣が砕ける

 

「……え」

「チャンス!」

 

 美鈴さんは勢いはそのままにしながら踏み込んで殴る。回避はできずに頰を殴られ、後ろに吹っ飛ばされる。地面を3回ほどバウンドし、ようやく止まる。顔を上げるとナイフが迫っていた

 

「忙しいな〜」

 

 ナイフを横に転がり回避する。しかし一本が左肩に刺さる

 

「痛〜」

 

 急いでナイフを抜く。魔導書を治癒のページにして傷を癒す。その間に二人の能力を考える

 

 咲夜さんは瞬間移動みたいに行動している。ナイフは突然現れる。ナイフは突然現れて動くから絢斗君みたいな能力じゃないと思う。でも対処できないわけでもない。

 

 美鈴さんは格闘と一緒に使っていると思う。魔法陣を一瞬で破壊されたから破壊する能力か力を操る能力。

 

「ふう〜傷も治ったし…早苗ちゃん!少し離れてて!『あれ』やるから」

「え?『あれ』をやるんですか?分かりました!」

 

 そう言って早苗ちゃんは離れていった。それもかなり遠くに。

 

「警告です。今からやる事はとても危険です。なので全力で堪えてください」

「何を言って…」

 

 僕は二人に警告をする。美鈴さんが何かを言い終える前に始める。

 僕と紅魔館以外の半径五十メートルの地面に大量の魔法陣を展開する。その魔法陣から暴風が吹く。

 

「なっ…」

「きゃああ!」

 

 二人は急のことで対処できずに悲鳴を上げながら上空に飛ばされる。

 

「まだまだ」

 

 僕の上に魔法陣が現れ、通過する。

 

「さ〜て行きますよ〜」

 

 全身に風を纏いながら飛ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side 早苗

 

「相変わらず凄まじいですね…」

 

 木の陰に隠れながら事の顛末(てんまつ)を見ている。さっきから暴風で木が吹き飛びそうになっている

 

「でもまだ手加減していますね。紅魔館を破壊しないようにしているのでしょうか?」

 

 本当に変わりませんね。いつも相手を殺さない様にしている。そのせいで逆鱗に触れたこともありましたが…

 

「でも幻想郷でならあまり手加減しなくても大丈夫だと思いますがね(暴走しない程度にですけど)」

 

 魔法陣が現れ、夢華くんを通過する。そして夢華くんが風を纏う。

 

「やっぱりあれウ○ザードですよね」

 

 他にもありますけどね。魔法だけで紫さん並みに強いんですよね。能力では神綺さん並みとか普通に化け物ですよ

 

「前はここから炎での追撃していたのですが、美鈴さんと咲夜さんだったら大丈夫何ですがね。何を考えているのでしょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side 夢華

 

 風に飛ばされた二人を魔法陣を踏み台の様にして跳ぶ。上昇気流の風ですぐに追いつく。

 

「あ…行き過ぎた」

 

 制御ができずに追い越してしまう。

 

「まあいいか」

 

 今の風の魔法を止め、上空に魔法陣を展開させ、同じ風魔法を使う。

 

「きゃああああ!」

「わーーーー!」

 

 二人は上からくる風を抵抗できずに地面まで一直線に落ちる。

 

「くっ…」

 

 美鈴さんは苦し紛れに妖力(のようなもの)を右手に集め、拳を突き出す。

 その時、二人に向かう風が打ち消された。

 

「!なるほどやっと分かった」

 

 今ので美鈴さんの能力がなんとなく分かった。

 風が一瞬止んだ隙に咲夜さんと美鈴さんが地面に降りていた。何となくだけど咲夜さんの能力も分かった。

 ……けどね〜これが当たったたら言っちゃうかもしれない…

 確かめるかな

 

「どうしますか?」

「私と交代交代で攻撃していきましょう」

「了解です」

 

 おっ二人の作戦会議が終わったし、こっちも仕掛けるかな

 

「さ〜てとやりますか」

 

 風魔法を解除して炎魔法のページにする。

 魔法陣を展開する。魔法陣から炎が出てくる。その炎を刀の形に整える

 

「いきますよ」

「はっ!」

 

 離れた場所から目の前に咲夜さんがナイフを両手に持って現れ、左手のナイフを横に振るう。

 それを刀で弾く。ほぼ同時のタイミングで右手のナイフを振るう。それをしゃがみ回避する。すぐに咲夜さんは後方に跳び置き土産と言わんばかりの大量のナイフが急に現れ、襲ってくる

 

「ちょっ!危ない!」

 

 反射的に刀を横にふるい、ナイフを全て溶かす。

 

「次は私ですよ!」

 

 入れ替わって美鈴さんが前に出て拳を振るう。SA○のスイッチみたいだな〜。コンビネーションバッチリだ。

 

「それは何度も見ました…よっと」

 

 美鈴さんの拳を姿勢を低くして炎の刀を崩し、右手に纏わせた右手で昇竜拳ばりのアッパーをして、拳の軌道を上に逸らす。

 

「しまった!」

「さっきのお返し!脚力強化」

 

 軌道を変えられた美鈴さんは胴体がガラ空きになっている。

 

「せいや!」

 

 すかさずに右足を軸にして半回転しお腹に炎を纏い、能力で威力を上げた蹴りを放つ。

 

「ぐ…は…」

「よっし!…っと」

 

 蹴り飛ばされた美鈴さんは五メートルほど吹き飛ぶ。その時に咲夜さんが目の前にまた現れナイフを繰り出す。それを蹴りでパキン!という音とともにナイフが砕けた

 

「なっ!」

「もう一回!」

 

 そのまま咲夜さんに蹴りを放つ。が、またナイフが急に現れ襲いかかる。咲夜さんは美鈴さんの所に移動している。美鈴さんは能力で守ったのか思っていたよりも軽傷みたい

 

「またか」

 

 全てのナイフの軌道を読み、蹴り砕く。これなんかワンピ○スのサンジみたくなったと思う

 

「さて咲夜さんの能力も分かったし、後はタイミングだけか。うーん……よしこれだね」

 

 やっぱりあれか。まさか実際に見ることになるとは…

 

 すぐに炎魔法のページから水魔法のページに変える

 

「水魔法 水檻」

 

 僕が唱えると魔法陣が二人の上に現れ、そこから水の檻が落ちる。

 

「檻!?でも!」

 

 咲夜さんはとっさにナイフを檻の格子と格子の間に投げる。

 

「ですよね〜」

 

 当然そうくると思ったから格子と格子の間を水で埋める。

 

「なら!」

 

 美鈴さんは能力で檻を吹き飛ばそうとする。

 

「ま、そう来ますよね」

 

 これもまた予測してたんだよね〜

 

「重力操作」

 

 右手を前に出し、重力を操る。

 

「さて問題です!水を圧縮したらどうなるでしょうかー!」

 

「まさか!」

「それよりも早く!」

 

 咲夜さんは驚き、美鈴さんは僕が実行する前に檻を吹き飛ばそうとするが…

 

「答えは『水圧カッター』です!」

 

 僕がそう言うと同時に水圧カッターで二人の全方位から攻撃する。

 

「はあ!」

「くっ…」

 

 美鈴さんは襲いかかる水圧カッターを打ち消していく。

 咲夜さんはナイフで打ち消していったが数が多くて対処できなくなったのか時計を持っている手を少し挙げた瞬間に安全な場所に避難していた。美鈴さんの援護も忘れずに。

 

「なるほどこのタイミングか」

 

 咲夜さんの能力発動のタイミングが分かった。もうこの魔法はいいか

 水魔法のページから氷魔法のページに変え、水檻を凍らせる。ついでに魔法陣から氷の巨大な大剣を作り振り落とす。そして氷が砕けた音が響く

 

「さーて二人は大丈夫かなー?」

 

 まああの二人なら大丈夫。大丈夫だよね?

 僕の心配は杞憂だったようで二人は膝をついて息を荒げている。このままだとイジメみたくなるから能力の考察でもするかな

 

「さて何となく二人の能力が分かりました。まず美鈴さんは【気を操る程度の能力】で咲夜さんは【時を操る程度の能力】ですね?」

 

 僕の考察をすると二人は目を見開き驚いていた。

 

「何故分かったのですか?」

「私の能力は分かりづらいはずなんですが」

「咲夜さんは外の世界で時を止めてナイフを投げるキャラクターがいたのでなんとなく分かりました」

 

 D I○とかD I○とか

 

「美鈴さんは風を打ち消された時に分かりました。何となくでしたが…」

「では能力が分かったからどうします?」

 

 咲夜さんがナイフを構える。

 

「対処策くらいありますよ」

「では見せて下さい」

 

 咲夜さんは時計を少し挙げる。このタイミングで時を止めるのは分かっているから、今…

 

「時間停止」

 

 僕の言葉で僕と咲夜さん以外の時が止まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side ???

 

 地上からいろいろな音が聞こえてくる。風の音、悲鳴、打撃音その他…

 

「また…この感じ…私と同じ」

 

 私と同じ様な人が外に居る。すぐに行かなくちゃ

 

「フフフ誰だろう?」

 

 でもやっぱり私と同じ様な人がここに来るのを静かに待つ

 

 

 

 

 

 

 

 Side 咲夜

 

「何故…貴女が時が止まったこの空間に…」

「僕の能力ですよ。【連なる四つの漢字の意味を実現する程度の能力】。それが僕の能力」

「時間停止…ですか」

「そうです」

 

 脚力強化、重力操作、時間停止。確かに四つの漢字が繋がっている。一言で形勢逆転出来る能力…強すぎる。更に桁違いの魔力量で私と美鈴相手をしても息切れを全くしていない。私は殺す気で、美鈴は本気でやっているのに…相手は手加減をしている…

 

「お嬢様が殺す気でやれと言った意味がわかりました」

 

 相手には聞こえないくらいの声量で呟く。

 しかしどうすれば倒せるのか全く方法が思い浮かばない。美鈴と一緒に戦うのが最善策でしょうか…

 そう思い能力を解除しようとすると

 

「させませんよ」

 

 相手の言葉と一緒に時計が弾き飛ばされる

 

「しまった!!」

 

 いつのまにか地面に魔法陣があり、そこから氷が飛び出していた。相手ばっかり見ていて周りを警戒していなかった。

 私は飛ばされた時計がないと時間を操れない。急いで取りに行こうと走り出そうとしたら足が動かなくなった。

 

「え!?」

「取りに行かせませんよ」

 

 地面と足が氷で固められている。

 

「さて…終わらせましょうか」

 

 相手は勢いよく地面を蹴り接近して来る

 私はナイフを投げて迎撃しようとするが魔法陣で防がれる

 

「この氷さえどうにかすれば!」

 

 力を入れて氷から抜け出そうとするが、皮膚が裂けそうになり激痛が足に走る。

 

「しばらく寝ていて下さい」

 

 いつのまにか後ろにいた相手の声が聞こえた。後ろを振り向こうとする前に私の意識が飛んだ

 

 

 

 

 

 

 Side 美鈴

 

 侵入者が私と咲夜さんの能力をあてた。普通は私と咲夜さんの能力は分からないというよりも分かりにくいのだが…能力でも使ったのか…

 

「能力が分かったからどうします?」

「対処策くらいありますよ」

「では見せて下さい」

 

 咲夜さんが能力で時を止める素振りをする。と同時に侵入者が

 

「時間停止」

 

 え?と言葉を言うよりも早く咲夜さんが倒れた。

 

「え?」

 

 目を見開いて咲夜さんを見た。目立った外傷は無いが足が少し濡れている。そして時を止めるために使う時計が遠くの場所に落ちている。

 咲夜さんの近くには侵入者が立っている。能力を使って行くごとにさっきよりも左目が黒く、内側からどす黒い気を感じる。

 この状況から考えられることは

 

「時を止めた?」

「そうですよ。時を止めて咲夜さんを倒しました。気絶させただけで外傷は無いですよ。……多分」

 

 時を止められて重力を操ったり侵入者の能力は一体なんだ?

 

「能力は咲夜さんから訊いて下さい」

「読心能力ですか?」

「違いますよ〜」

 

 今気づいたが身体が弱くなっているのか気が弱くなっている。

 

「さてと早く終わらせましょう」

「そうですね」

 

 侵入者は本(魔導書?)のページをめくる

 

「行きますよ」

 

 そう言うと私の周りに大量の魔法陣が現れる。そこから炎の弾(弾幕では無い)が私を襲う

 

「はっ!せい!」

 

 襲って来る炎を打ち消して行く。炎の外側では侵入者の気が上に飛んだ。

 そのままこちらに接近して来る。

 

「来い!」

 

 右手に気を集めて待つ。その時炎の一部が無くなり魔法陣が現れる。侵入者は魔法陣をものすごい速さで通過しながら右足を突き出し、左足を右足に当てながら迫って来る

 

「はあああああああ!!!」

「せいやーーーーー!」

 

 侵入者が現れた瞬間に正拳突きを繰り出す。侵入者の蹴りと拳がぶつかった。

 

「くっ…」

 

 拮抗していたが、段々こちらが押され始めた。

 

「はあ!」

 

 そのまま押され侵入者の蹴りが私の腹部に突き刺さった。

 

「か…は…」

 

 そのまま紅魔館の門にぶつかり気を失った

 

 

 

 

 

 

 

 Side 夢華

 

 美鈴さんをライダーキックみたいな攻撃(デ○ケイドのカードが魔法陣になった)で倒した

 

「終わったね」

 

 能力の反動でバランスを維持できなくなり尻餅をつきそうになるが頑張って耐える

 

「強かったな〜二人とも」

「夢華くん大丈夫ですか!?」

 

 早苗ちゃんが飛んでくる。正直に言ってきつい

 

「大丈夫とは言えないけどね」

「少し休んでいて下さい!」

「そうしたいんだけどさまだやる事があるんだよ」

「何ですか?」

「咲夜さんと美鈴さんの治療をしないと」

 

 咲夜さんは大丈夫だと思うけど一応ね。美鈴さんはやりすぎたかもしれない

 

「分かりました。ここにいて下さい。私が二人を連れてきます」

「ありがとう」

 

 早苗ちゃんが二人を連れてくるのを待つ。早苗ちゃんが二人を連れて来ると治癒のページにして魔法陣を出す。早苗ちゃんは慣れた手つきで二人を乗せる

 

「そう言えばさっきのアレなんですか?」

「アレって?」

「ほら、美鈴さんを倒した時のやつです。デ○ケイドのファイナルアタックライドみたいでしたけど」

「あれね」

 

 二人を治癒しながらさっきのことを話した

 

「アレは早苗ちゃんが幻想郷に行っちゃった後に絢斗君が「夢華って能力なしの必殺技たくさんできるよな」って言ってから昏御ちゃんが「一人だし、デ○ケイドかオ○ズみたいなライダーキックを真似ればよくない?」って事で色々あってこうなったんだよ」

「何というか絢斗くんと昏御ちゃんだったら言いそうですね」

「あの後一時間くらいずっとやったなー」

「その時に蓮舞くんいなかったんですか?」

「丁寧にアドバイスしてくれたよ」

「じゃあ菫子ちゃんは?」

「ハイテンションだったね」

 

 早苗ちゃんは苦笑いしかできないようだった。外の事を話していると咲夜さんと美鈴さんが起きた

 

「う…ん。あれ?」

「傷が無い?」

「二人とも起きたね」

「大丈夫ですか?」

 

 二人は起き上がり自分の体を見ていた。傷はもう無いし安心だよ

 

「そうですか。治療までされたのですか。ありがとうございます」

「ありがとうございます」

 

 二人にお礼を言われた。

 

「それで紅魔館に何の御用でしょうか?」

「そうでした。図書館に行きたかったんですよ。そこでやりたいことがあるので」

「そうですか。分かりました。美鈴。通しても良いわよね?」

「ええ良いですよ。それと急に攻撃してすみません」

「いえ、もう過ぎたことなので気にしませんよ」

「では紅魔館へどうぞ」

 

 美鈴さんに入館許可をもらい、咲夜に促され紅魔館の門を通る




やはり戦闘描写が難しいですね。分かってくれたら感謝です

次回は紅魔館の主人等…と夢華の目的が分かります

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