はい、すみませんおまたせしました。最近死ぬほど忙しくやっと落ち着きかけてきました。
まぁ11月まで暇じゃないなぁ・・・
後ろからデールのレイピアの突きを避けるには遅く、その剣先はラビット頭に迫る。
頭を素早く左に避けるとHK416Dに取り付けられていたホロサイトを貫く。
あと少し遅ければ目を抉られていただろう。
ラビットが反撃しようとサイト使わず狙い引き金を引いたと同時にデールが再び突いた先が銃身に入った。
機関部から放たれた高速弾は銃身から放たれるが刀身によって逃げ場を失う。
その逃げ場を無理矢理作るように銃身を破裂させ大きく歪ませた。
その現象に2人は一瞬驚き距離を取ると再び態勢を立て直す。
ラビットはHK416Dを手離し距離が近いためトマホークを取り出す。
デールもレイピアを捨て剣を取り出すと2人は膠着する。
先に仕掛けたのはデールだった。
剣で切り掛かりラビットを仕留めようとするがトマホークで弾かれる。
しかし続けざまに剣戟を放ちなかなか隙を見せない。
トマホークと剣ではリーチが違い中々攻撃の範囲に届かない。
「くたばれ、田舎ものがああああぁあああああ!!!」
デールの殺意にあてられるように燃え上がる炎がより一層強くなる。
その熱は浴びるものの全てを溶かすように熱いものだった。
「ラビットッ!」
セラの名を呼ぶ叫びは悲痛なものだった。
こうして拘束されて何もできない自分が悔しかったのだ。
デールの剣戟を退け少し下がるとラビットはその場で構え、トマホークを振りかぶる。
トマホークはラビットの手から放たれ回転をしながらデールへと迫った。
しかしトマホークは寸手のところで回避され虚しく通り過ぎる。
「自棄になったか! そのまま死ねッ!」
好機と見て剣を構え突撃し斬りかかると落ちていたHK416Dで防ぐ。
職人の技により打たれた剣の切れ味は非常に鋭く、銃に装着されたPEQ15を真っ二つにし金属で作られたレイルハンドガードに深く刀身が入り銃身をも切り裂こうとした。
デールの剣はあと少しでラビットの頭を切り裂こうとする。
あと少し力を抜くか片手を離してしまえばたちまち刀身が皮膚を切り裂き、骨を砕き、脳幹を無残に散らすことのなる。
デール自身も身体強化の魔法をかけられ人間離れした体になっている。
必死に抵抗していると銃を撥ねとばすように振られ銃を飛ばされると勢いのついた斬撃がラビットの脚を捉える。
脚を切り裂かれ一瞬力が抜けると片膝をついてしまう。
幸い動脈などには当たらなかったが鋭い傷は激しい痛みを伴う。
デールが蹴りを放ちラビットは腕で防ぐが身体強化のされた威力は大きく、吹き飛ばされるように倒れると一瞬意識を失いかける。
「死ね! 死ね死ねえぇえええええええええッ!!!」
容赦無く馬乗りになり心臓を突き刺すように剣を突き立て振り下ろすが剣の刀身をグローブ越しに掴み寸手のところで止めるが先端が既に防弾プレートを貫き。数センチがラビットの肉を貫いていた。
防弾プレートがなければ既に心臓へと到達しただろう。
刺された場所から血が滲み、刀身を掴む両手のグローブが破れ血が流れ出る。
「しぶとい害虫め・・・! 貴様は、貴様だけは絶対に殺してやる!」
さらに力を込めるように体重をかけさらに深く刺さった時だった。
「はぁああああああああああッ!!」
女の声、聞き慣れた彼女の声、セラがラビットが投げ放ったトマホークを振りかぶり深く深く刺さった。
本来ならば頭を狙ったが扱い慣れていない武器と消耗した体力と気力で狙いが外れ肩に刺さる。
「ぐあああああぁああああああ、この、忌子めッ!!」
剣を離し腕を後ろに振るとセラにあたりセラが吹き飛ばされる。
「きゃぁっ!!」
セラが地面に沈み狙いを変えるようにセラに迫り剣を振ろうとした。
しかし最期の気力でラビットが立ち上がりデールに飛びかかり剣を掴む手と首を捉えた。
その勢いで大きな音を立てながらデールを倒して今度はラビットが馬乗りになると自らの手から溢れ出てくる血潮を撒き散らしながら拳を作りグローブの甲を守るために付いているカーボン素材越しにデールの顔面を穿つ。
2回3回と殴り今度は首を出せるだけの力で締め付けるとデールが苦しそうな表情で剣を手放しラビットを振り払おうとする。
「くあぁあああああああぁああああ!!!」
お望み通り首を締めるのをやめ頭を掴み今度は何度も地面に後頭部を叩きつける。
デールは意識が持っていかれそうになるが憎しみだけを頼りにラビットに反撃し互いに体制を立て直し文字通りの肉弾戦に突入した。
しかし体術による技術はラビットが上でありデールは瞬く間に押されラビットの拳が顔面に放たれ後頭部を窓ガラスにぶつけると外へつながるガラスは勢いよく割れた。
ラビットが左手で首を掴み右手で破片手榴弾、M67を大きく振りかぶりデールの口に無理矢理ねじ込む。
「ごがぁ、うごごぉごっ!?」
歯が砕け、顎が変形し、絶望したかのように歪になったデールにもう一度殴り込みより奥に突っ込むとM67の安全ピンとレバーを外し最後に大きく振りかぶり全身全霊の拳を放つと窓の外へ放り出される。
「ごぁあああああぁああああああああああああああ!!!」
叫びながら窓の外へと放り出され断末魔のように叫ぶが落下の最中にM67が起爆し爆風と破片効果でバラバラにされた死体、もはや肉塊が無残な形になり地面にどちゃりと嫌な音を立てながら沈んだ。
「・・・
燃え上がる館、決着のついた戦いに、吐き捨てるように呟いた。
クライマックスなのにちょっと短いか・・・?