四葉のもう一人の後継者   作:fallere

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真「ん・・・ふぁぁ・・・」

おや、起きましたか?

真「作者? ここは・・・四葉の本邸ね・・・」

深・葉・桜「真夜(様)、おはよう(ございます)・・・」

真「あ、あら三人とも。おはよう・・・クマが凄いわよ・・・」

深「そうねぇ・・・あなたのお陰でねぇ・・・そこで作者がいいものを・・・」

桜「こちらです」

真「な・・・なんなの⁉ そのおぞましい色と臭いの液体は‼」

私が各種栄養ドリンクの栄養素を調べ作りました、『メガバ〇ス‼』です。
呑めば二十四時間ぶっ続けで働きたくなるほどの効能です。

真「ちょっと! 私賭けには勝ったじゃない‼」

葉「しかしあれはやり過ぎかと・・・では、どうぞぐいっっと・・・」

真「え・・ちょっと・・・やめ(ガボボボボ ・・・」

深「・・・あれ? 作者? 大丈夫なのよね?」

そのはずですが・・・ちょっと過剰すg・・・

真「おっしゃぁ! 仕事やってやるぜぇぇぇぇぇ‼」

ふむ、しっかり聞いたようですね。

深「作者! 真夜壊れてる⁉」

では聞きましょう。
今までの仕事しない真夜様と今の仕事をする真夜様、どちらがいいですか?

深・葉・桜「今の方がいい⁉」

安全が確認できたところで私もこれ飲んで仕事しますか。

(最近、前書きに名に書けばいいのかわからなくて迷走中です・・・。
 後今回のお話は番外編的なものです。前回のもそうだろ? 知らんな?)


九校戦編 十三節

「女子も全員今日での敗退はなかったな・・・いや当然か」

 

俺と達也のデバイスを使っておいて負けはほとんどあり得ないだろう。

 

ほのかも、

 

食事も終わり、ホテル近くにある訓練場を借りて幹比古と勝負する。

 

「・・・くッ! また負けた・・・!」

 

「よし、魔法の発動は早くなっている。それは実感できてるか?」

 

「それはまぁ・・・今までとは段違いに早くなってるけど・・・」

 

こちらとしては幹比古自身が鍛えられているのもあり、俺の特訓と、

古式魔法のノウハウも入ってきて非常に利益のある訓練だ。

 

幹比古としては格上と戦うことで魔法の訓練になると言った所か。

 

「じゃあ次の段階に行くか」

 

「次?」

 

「ああ、魔法の発動速度は既に一科生と同等くらいだ。

次は魔法発動までの隙間、要するに反射自体を早くする」

 

魔法と銃、どちらが早いかと言うと銃に軍配が上がる。

 

銃は発見、引き金を引く、発砲で終わりだが、

魔法は発見、(特化型なら)引き金を引く、起動式をインストール、発動となる。

 

そして、それを埋める方法は魔法師本人の能力だ。

 

「反射が早くなればそれだけスタートダッシュできる。

それだけじゃなくて、魔法の演算自体も僅かばかり早くなる。

魔法は意志の力とよく言われるが、演算するのは無意識領域だから、

無意識の一部である反射が早くなれば演算自体も早くなる・・・と、俺は予想している」

 

「何となくだけど意味は分かったよ。じゃあ今までのは?」

 

「発動速度を上げたいなら魔法式を略式するほかには、

シンプルに強敵とぶつかって魔法演算領域を魔法にならす必要がある。

お前の演算領域は少し鈍ってたんでな、その二つでも結構早くなる」

 

「鈍る? それっていったいどういう事?」

 

「さっきも言ったが魔法は意志の力だ。

自分の力を信用しない者の魔法は怖くない。だが、その信用が空回りしても意味はない。

まず幹比古は自分ならもっと・・・と言う考えが後者だ。

だから俺と言うバカみたいな強さの奴とぶつかってブレーキをかける。

幹比古は俺と戦ってから『僕なら絶対に勝てる』とは一回も言ってないだろ?」

 

それを聞いて幹比古は頷く。

 

「・・・正直な話、昼夜には勝てそうにもないよ」

 

「これで空回りは解けた。演算速度もお前が体感できるほどに早くなった。

じゃあ後は反応速度を鍛えれば、一科生として十分な速度になる」

 

「成程・・・昼夜は挫折することはないのかい?」

 

「まさか・・・つい先日も心が折れそうになったさ」

 

「先日? 今日のあの四葉真夜の奴じゃなくて?」

 

「ソンナコトナカッタ、イイネ?」

 

「あ、うん」

 

幹比古は物分かりが良くていい。こういうことに限らず工夫法もよく聞いている。

 

因みに心が折れたのは・・・まあ、いくら身体ハンデがあってもあの才能はなぁ・・・。

 

「?」

 

俺は借りてる部屋から、『俺が仕掛けた』魔法が発動するのを感じた。

 

「ああ・・・あいつらやりやがったか?

幹比古、悪いが今日はこれでお開きだ。後で反射速度の訓練法は携帯で送る」

 

「うん、わかったよ」

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

森崎side

 

食事も終わり、俺と鋼は部屋に戻っていた。

 

昼夜の奴は訓練があるとかで出っ張らっていて部屋にはいない。

 

「ん? これは?」

 

俺の目に映ったのは、昼夜のぶんの机にある分厚い本である。

 

「おい、鋼。これって・・・」

 

「どうしたんだい駿? ・・・これって確か?」

 

これは毎晩昼夜が寝る前に何かしら書いているもので、俺は日記と睨んでいる。

 

「これが日記としたら・・・気にならないか?」

 

「まあ気になるけど・・・ヤバいこと書いてたらどうするの?」

 

そう、昼夜は四葉のものだ。もしかして殺人計画でも書いてたら・・・とか考えたが・・・

 

「それならここにはおかないだろう。気になるし開けてみないか?」

 

鋼は非常に悩んでいる。

 

「毎晩書いてるのを考えると日記っぽいの確かだけど・・・」

 

「昼夜の恋愛事情・・・この前は好きな人はいないとか言っていたが・・・

本当はどうなんだかな・・・。

あれだけ周りに美女がいるのに気にならないってのも・・・な、おかしな話だろ?」

 

俺たちも男子とは言え高校生だ。周りの人物の恋愛事情は当然気になる。

 

ましてや昼夜は四葉のプリンスで気にならない方がおかしいだろう。

 

「もし鋼が開けるのに協力しなくても、俺が犯人と言われたら巻き込んでやる」

 

「うーん、昼夜がそれに引っかかるとは思えないけど・・・わかったよ」

 

本の表紙に手を当てる。

 

「開けるぞ・・・」

 

「うん」

 

そうして表紙を開けてみると・・・

 

「な⁉」

 

その次のページから、紙が凄い勢いで燃えていく。

 

「まずいよ駿‼」

 

俺はすぐさま魔法で水を発生させたが、それでは消えてくれない。

 

炎は立ってないのだ。ただ紙が燃え広がるように消えていくのだ。

 

「そうだ! 本を閉じれば⁉」

 

「それだ!」

 

これは普通の発火ではなく、魔法によるものだろう。

 

情報強化なども試したが消えない以上、本を閉じるしかない。だが・・・

 

「やばい! 本を閉じても消えない⁉」

 

結果、本のページを構成していた紙はすべてなくなった。

 

「ったく、お前らやってくれたな」

 

「「⁉」」

 

その声は俺たちにとって死刑宣告よりも怖く聞こえた。

 

だってあいつがモノリスのために用意した練習・・・くそツレェもん。

 

 

 

昼夜side

 

「ったく、お前らやってくれたな」

 

俺は部屋に入る前、中の様子を確認してから犯人を特定して言った。

 

「ちゅ・・・昼夜・・・」

 

俺は二人を無視して、俺の机から紙の束をとり本に挟む。

 

インク入れを開け、本から(・・)魔法を発動する。

 

本は自動で開き、傍に置いたインク入れからインクを使い紙に文字を記し始める。

 

「見たいなら見たいって言えば見せてやるのに」

 

「「え?」」

 

「それって日記じゃないのか?」

 

「は? 日記とか興味ないんだが」

 

もしかしてさっきからびくびくしてたのはそれが理由か?

 

「今時紙なんて日記くらいしか使わないんじゃないの?」

 

「日記でも使うかわからないが・・・まあ俺なら紙を使うか」

 

個人情報を電子データで保存などしようものなら何時盗まれるかわからないし。

 

「再生も終わったか。これは『Grimoire de Quatre feuilles』。

直訳すれば『四葉の魔術書』だが・・・まあ俺専用だ。

魔法に関する知識を凝縮したまさに『グリモワール』だな。

かなり危険な魔法から魔法の基本、魔法理論の仮説など俺が知る限りの知識がある。

 

情報漏れを防ぐため正規の方法外で開けると紙は全て燃え尽きるようになっている。

そして本のカバーはCADになっていて、

俺の隠しているもう一冊から情報を読み取り間に挟んだ紙に複写する事ができる。

 

気になるなら読んでみるか?」

 

二人は頷いたので、俺は正規の方法で本を開く。

 

「うげっ!」「これは・・・」

 

「ははは、まあそうなるよな」

 

この本は開けるのさえパスワードが必要な上、文字自体も暗号みたいなもんだ。

複数の文字を組み合わせて、かつ数ページごとにパターンを変えている。

 

「そりゃ、何かのはずみで開けられたら困るからな。

そうだな・・・面白い話だと・・・ああ、これなんてどうだ?」

 

俺は一つのページを開ける。そこにはやはり暗号と、2枚の古い絵がある。

 

「ええと・・・これは?」

 

「これは壇ノ浦の戦いと元寇の資料だ」

 

二人は頭に疑問符を上げる。関連性が分からないという事だろう。

 

「この二つに直接の関連性はない。だが、俺としては気になることがあってな・・・。

と言ってもとんでもなく仮説の域を出ないんだが・・・。

壇ノ浦の戦いで一つの宝剣が失われている。草薙剣・・・天叢雲剣だ」

 

「あれ? 僕も昔気になって調べたけど沈んだのはレプリカじゃなかった?」

 

「確かに沈んだのは本体じゃないが、あれは本物だ。

そうだな・・・ややこしいから本体を天叢雲、本物を草薙とするか。

天叢雲はスサノオがヤマタノオロチの尾を切った際に見つかった。

天孫降臨のさいにニニギノミコトに渡されて地上に降りたとされる。

そして草薙は天叢雲の御霊を分けて作ったものだ。

つまり、草薙にも天叢雲の力、御霊が宿っていると解釈できる」

 

「えーと・・・つまりは草薙はレプリカとされるが実際はそうじゃないってことか?」

 

「その認識で構わない。で、仮にそうだとして天叢雲の力は何か?

これを所持していたヤマタノオロチの上には常に雲がかかり、

また被害にあったのが川沿いの一家だったので洪水の化身だったり水神だったり。

この雲、そして洪水、これらは台風等によってもたらされる」

 

ここで二人は納得がいったようだ。

 

「そして、元寇を追い返したのは神風と呼ばれる二度にわたる台風。

壇ノ浦と対馬では距離が離れているが、少なくとも奈良なんかよりはよっぽど近い。

もし神風が、対馬に集まった者の意志に反応した草薙のものだとしたら?

何となくだが、つながりはしないか?」

 

「よくそんな仮説が立てられるな・・・」

 

「仮説はいくらでも立てられる。大事なのはそれが真実かと言う事だ」

 

遠回しに研究チームを組み立てたが、いい結果は得られてないからな・・・。

 

「まあ、そんな魔法があれば間違いなく戦略級認定されるだろうが・・・。

暇潰し程度に調べてみると面白いことはあるもんだぞ」

 

俺は本を閉じる。今日はもう書く時間はなさそうだ。

 

「話してると遅くなったな・・・とっとと寝るぞ」

 

俺はそのままベットに入って眠りについた。

 

「やっぱり昼夜って・・・」「規格外だよなぁ・・・」

 




はい、ナルとホロに加えまた神話要素がでしまいました。
伏線です。ばらしていくスタイル。

どうでもいいですが私は昔結構古事記なんかは調べまして・・・
まあ勝手に変な妄想を仕立て上げる程度には学びましたね。

因みに変なところがあれば教えてください。
やんわりと目を瞑っていくので。(教えてもらう意味がない・・・)

まあただのバカが考えた空想ですので遊び程度に付き合ってくれれば幸いです。
あと、更新ギリギリでごめんなさい・・・。

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