四葉のもう一人の後継者   作:fallere

38 / 52
連投・・・ではないですけど久々の連日投稿です。

あぁそれから、深夜様~、閲覧者様から栄養ドリンクの差し入れです。

深夜「え~・・・そう・・・ありがとう・・・」

ついでに私からフルーツの盛り合わせもどうぞです。

深夜「・・・ちょっと作者、あなたいったいどこからそんなお金用意したのよ?」

葉山「もしかしたら銀行強盗でもしたのかもしれませんよ?」

穂波「しっ、せっかく用意してくれたんですから深くは言及しないようにしましょう」

深夜「そうね、知ってしまったら私たちも共犯扱いされても困るし」

なんで・・・純粋な善意なのにこんな扱いされるの(涙)。




※面白そうな感想なんかはこのように拾って前書きなどに組み込んでみます。
 因みに行き当たりばったりだ。後で後悔しそうなくらいにな・・・。
 まあ、そんな気分なので面白い感想も楽しみにしてます(露骨な感想稼ぎ乙


九校戦編 十一節

昼夜様の朝・・・明け方は早い。

 

現在時刻は午前4時半、寝たのは1時くらいである。

 

「うん、よく寝れた」

 

本人はこういっているが、実際自分の家でもなきゃ安心して眠れもしない。

 

意外と繊細なのだ。現に東京の別荘や本邸では早くて6時起床である。

 

因みに8月7日の日のでは大体5時前である。

 

すぐさま着替え、軽く顔を洗いランニングに出かける。

 

曰く、『才能は存在するが、努力しない才能は努力した非才に劣る』だそうだ。

 

ただ普通のランニングではなく、加重魔法で重力を強く、収束魔法で低酸素運動している。

 

すると二羽の鳥、烏とミミズクがやってくる。

 

昼夜様のペット、烏のナル、ミミズクのホロである。

 

ただの鳥ではなく、精霊が憑いているいわば霊鳥だそうです。

 

二羽は昼夜様を慕っていて、目となり武器となります。

 

・・・大丈夫、昼夜様の家事は私の仕事だし、ちゃんとガーディアンとして護衛している。

 

私の仕事が多少奪われはしたものの、ちゃんと私は昼夜様の役に立っている。

 

「お、水波。もう起きていたのか?」

 

私はおはようございますと答える。

 

昼夜様は私を奴隷のように扱わない。元々ガーディアンとは実際奴隷のようなものだ。

 

その理由をこの前聞いたら、

『一緒に住んでるのにそんなぎすぎすした関係じゃしんどいだろ?』

と、昼夜様は答えた。

 

使えた当初こそ、護衛なんてあっても変わらないからそう言う態度をとるのかと思った。

 

しかしその直後、それは違うと思い知らされる。

 

まあ勘違いの交錯ではあったが、本当に家族のように心配してくれたのだ。

 

少なくとも、家族の記憶がほとんどない私の感覚だからあっているかはわからないが。

 

無論、上下関係は確かに存在するが、普段は気楽にやっていけている。

 

私はそんな昼夜様が大好きだ。一人の女として昼夜様と言う男性が好きだ。

 

だけど、多分私では昼夜様と結婚することなど不可能だろう。

 

どんなに関係を深めても、私たちは所詮上司と部下であり、

通常のそれ以上に大きな壁が間に入っているのである。

 

それに、昼夜様の周りには魅力的な女性がたくさんいる。

 

それこそ私は霞んでしまいそうなくらいに。

 

そもそも、私は調整体の血を引いているので寿命が安定している保証はない。

 

だからせめて、昼夜様を安心して任せられるようなお方を見つけられれば・・・。

 

「? 水波、何か悩み事か?」

 

しまった、表情に出ていただろうか?

 

「気質が大きく揺れていたぞ。まあ確かに人生なんて悩んでばかりかもしれないが・・・」

 

昼夜様は人の想子を見てある程度相手の感情を読み解く事ができる。

 

大きくと言われたからには、私は相当悩んでいたのだろう。

 

そこで私は、もし自分が正しい事と客観的に見て正しい事どちらがいいのかを聞いてみた。

 

昼夜様の答えは、

 

「他人に押し付けられた正義と自分の正義、どっちに価値があるかって言うと後者だな。

たとえそれが自分だけの意見でも、自分を信じれるのなら信じるだけ」

 

と言うものだった。

 

まあこれも俺の意見だから、水波がどう思うかは勝手だけどと付け足して笑っていた。

 

そうだった。昼夜様はほとんど(・・・・)迷わない。

 

迷ってしまったなら自分を信じて、自分の思う通りにする。

 

ですけどね昼夜様・・・私は・・・きっと他の方もすでに気づいてるんですよ。

 

昼夜様はずっと私たちの想いに悩んでいることに・・・。

 

私だけでなく香澄さんに泉美さん、中条様に深雪様や雫様など女性の想いには、

どうすればいいかずっと悩んでいることに。

 

だから近づきすぎないように、気を付けていることも・・・。

 

そして、多分自分のその行動にも気づかないふりをしていることも・・・。

 

だけど、それはきっと仕方のない事なのだと思います。

 

昼夜様は戦略級魔法師。ましてや四葉の直系。

 

誰かを愛する余裕などきっとない。だから誰にも気づかれないようにしているのですよね?

 

昼夜様、愛しています

 

「ん? 何か言ったか?」

 

またそうやって・・・この声も昼夜様が聞こえないはずがない。

 

「いえ、昼夜様も迷う事があるのだなと・・・」

 

昼夜様はそれとなく返したが、私には昼夜様の想子が一瞬震えたのが見えた。

 

今はそれでも構いません。でもいつか、昼夜様がそれに答えを出せますように。

 

                              『桜井水波の日記より』

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

昼夜side

 

なんだか今日の水波は妙に考えていた。心配ではあるが、今は自分の競技が優先だ。

 

「昼夜君、大丈夫ですか?」

 

一応エンジニアは中条先輩がやってくれている。

 

エンジニア陣ではかなり仲がいいうえに、技術も把握してもらってるので気楽なのだ。

 

「大丈夫です。不覚はとらせません」

 

「それって普通はとらないじゃないですか?」

 

まあ正直そんなのはどうでもいいのだ。将輝以外とは勝利前提なのだから。

 

(いや、将輝ともか・・・)

 

自分の考えの甘さに気づき、修正する。

 

「しかし、本当にそれで出るんですか?」

 

それ、とは衣装の事だ。

 

ピラーズブレイクは服装の指定が公的良俗に反しないことだけなのだ。

 

「まあ、雰囲気ですよ雰囲気。観客を楽しませるための・・・」

 

「雰囲気って・・・私も作戦は聞いてないのに・・・」

 

「それなら先輩も観客ですよ。ピラーズブレイクは楽しませてモノリスは圧倒する。

俺のプランはそれだけで十分ですから、楽しんでください」

 

中条先輩は少し頬を膨らませて、そのあと頑張ってくださいと言ってくれた。

 

まあ初戦で負けるなんてことは絶対に起こしませんよ。

 

相手に続き、自分もフィールドに上がる。

 

すると、会場から声が上がる。

 

『おおっと! 四葉選手、まさかの武将のような具足を纏って登場⁉

 登場と同時に観客を楽しませてくれます!』

 

それから選手紹介も済み、遂に初の九校戦での試合が始まった。

 

「先手必勝!」

 

相手が魔法を発動する。その効果は振動。しかし・・・

 

『よ・・・四葉選手圧倒的防御力! 七高選手の攻撃をものともしません⁉』

 

情報強化(座標・温度・形状・etc)でどんな攻撃ききはしない。

 

俺からはまだ攻撃をかけない。10分の時間が3分になってからだ。

 

相手は何度も攻撃するが、その全てに俺の情報強化は対応している。

 

そして、一本も倒れることなく残分が3分を切った。

 

「時は満ちた! 我に歯向かう愚者どもよ、この剣閃の前に藻屑と化せ!」

 

左腰に下げていた刀型CADに想子を流し居合で一振りする。

 

「秘剣『斬鬼烈風神(ザンキレップウジン)』!」

 

発動する魔法は暴力的改造をした《カマイタチ》であり、

鋭利な細かい無数にある空気の刃が文字通り、敵の左端一列の氷柱を藻屑にする。

 

さらにそのまま切り返しを加える。同時、右端一列も同じ運命をたどる。

 

「とどめだ! 『斬鬼烈風神~空亡(ソラナキ)~』‼」

 

刀を両手で上段に構える。

 

同時、敵エリアの頭上に巨大な球体の魔改造カマイタチが発生する。

 

このカマイタチは要するにミキサーだ。細かい刃で大量に攻撃を加える。

 

相手もそれを理解して、防御に全力を注ぎこむ。

 

俺は刀をゆっくり降ろしていく。

 

ミキサーも徐々に下がり、範囲に入った氷柱から粉々に砕かれた。

 

敵の全ての氷柱はまさに藻屑にとなって消えていった。

 

解説を聞き流し、礼をしてからとっとと控室に戻る。

 

 

 

「昼夜君、これまたぶっ飛んだことしましたね・・・」

 

中条先輩は半分呆れて声をかけてくる。

 

「個人的な感覚ですが、ピラーズブレイクは魅せる競技ですから」

 

「だからってあれはやり過ぎよ・・・」

 

控室にやって来たのは、うちが誇る三巨頭だった。

 

「でもまあ上の方好みでしょう? 後はいかにアピールするかですよ」

 

「ふむ、確かに昼夜の言う事にも一理ある。

勝つことばかりではなく観客を楽しませるのもまた選手の役目やもしれん」

 

「おい十文字、冗談で言ってるんだろうな?」

 

「いや、結構本気で考えている」

 

こういう天然なところがなんか十文字先輩凄いんですよね~。

 

「昼夜兄ぃ~! 勝利おめでt・・・って、なんでお姉ちゃんがここに⁉」

 

勢いよく入って来たのは香澄でその後ろには泉美と水波もいる。

 

「香澄ちゃん、それはこっちのセリフのはずだけど・・・?」

 

「申し訳ありませんお姉さま方、一応止めたのですが・・・」

 

水波の表情を見るに、止める気はないけど止めた形をとったという事らしい。

 

「昼夜派手にやっt・・・って、なんかすごいいっぱいいる⁉」

 

雫を筆頭に深雪や達也たちもやってきた。

 

「おいおい、まだ1勝しただけだぞ」

 

なんかそれだけでこれだけ集まられるのも大変だ。

 

因みに女子予選は男子の後にあるので、ちゃんと後で雫とエイミィのエンジニアもする。

 

気づけば2回戦が始まる時間、着替えとCADの調整もしないといけないので退出してもらう。

 

次は・・・あれで行くか。

 

 

 

観客席には、1回戦より多くの客が集まっていた。

 

俺もステージに上がる。そしてまたもや声が上がる。

 

今度は打って変わって西洋の装飾にマント付き騎士鎧に簡易な王冠である。

 

そして、隣には巨大な箱と背中に下げている一本の剣。

 

『四葉選手、今度は中世ヨーロッパを思わせる衣装で登場!

 これには相手である四高選手も驚きを隠せないか⁉

 おっと・・・競技委員からメッセージが届いております。

 えーと、どうやらあの箱もCADらしく『CAD以外の所有物の使用』には当たらないそうです』

 

ああ、確かに勘違いされるかもしれないな。

 

と言っても物凄い簡単な魔法式しか入れてないが。

 

そして、アナウンスもおわり試合が始まる。

 

背中から剣を鞘ごと抜き、鞘を握りしめ想子を流す。

 

一回戦と同じく強力無比な情報強化が張られる。

 

それを相手はなんとかして突破しようとする。だが、それは全て無駄に終わる。

 

爆裂のように情報強化を抜く仕組みがなければ並みの魔法史では突破不可能だ。

 

そして、矢張り氷柱は全て健在のまま時間はのこり3分になってしまった。

 

鞘に仕込んでいた次の魔法式も発動する。無系統の想子波を発生させるだけの魔法。

 

だが、それだけで箱は開く。モノリスコードのモノリスと同じ仕組みだ。

 

「時は来た! 立ち上がれ! 円卓に座することの許された騎士たちよ!

 剣王アーサーの名のもとに命じる、敵を打て‼」

 

箱から十二の剣が飛び出る。

 

それ全てが定位置である氷柱の前に浮く。

 

これは硬化魔法によって、俺の持っている剣との相対座標を固定した。

 

そしてもちろん、アーサー役の俺の持つ剣は美しく彩られた・・・

 

「エクスカリバーよ! 我とともに戦うものに力を与えよ!」

 

鞘から抜き、鞘は腰に下げる。

 

エクスカリバーはどんなものも斬る事ができる聖剣。

 

その鞘は、所持するものを傷を受けなくする。

 

そして、座標固定された剣たちから僅かな高音が聞こえる。

 

桐原先輩お得意の、高周波ブレードだ。

 

これは、飛ばした剣の方に仕込んであった。

 

座標固定と振動のバランスが難しいが、そこはなんとかうまくいった。

 

因みに飛ばした剣も結構な装飾を施している。

 

「行くぞ! 『レジェンド・サーガ』!」

 

高周波ブレードによって強化された十二本の剣は、難なく氷柱を切り裂いた。

 




中途半端で終わっちまった・・・。 そして中二病大爆発だぜ☆

だが反省もしないし・・・中途半端な件に関しては少し反省はしている。

だが中二病大爆発は反省しないし後悔もしない!

そもそも《流星群》を『ミーティアライン』とか言っている時点で・・・(ピンポーン

? おや、誰か来たようだ。





※その後、作者を見た者はいなかったという。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。