四葉のもう一人の後継者   作:fallere

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さあ、これが書き終わったら九校戦編だぞ!(何時になるかわからない)
よし、とりあえずは昼夜君に頑張ってもらおう。話はそれからだ。

※評価バーに黄色がついていました!
 評価してくださった皆さん、いつも読んでくださっている皆さん、
 ありがとうございます‼


入学編 十三節

報告は終わって、俺は壬生さんとは会わずに、壬生さんが休んでいる保健室の裏、

 

花壇の前には、この前達也に倒されたという桐原さんがいた。

 

「桐原先輩ですね? 初めまして、俺は一年の四葉昼夜です」

 

「ん? それで四葉様が何の用だ?」

 

これは相当気が立ってるな・・・。

 

「いえ、少し簡単なお話が・・・」

 

「興味は無い、帰れ」

 

「・・・壬生先輩を洗脳した相手がいる場所がわかると言ったらどうします?」

 

「‼ それは本当か⁉」

 

胸元をつかみ上げられる。ちょっと待って、身長差が10cmもあると・・・苦し・・・。

 

「本当ですよ! 恐らく克人さんも間もなく撃退に向かいます!

それについて行けばいいんです! 克人さんに話は通しますから!」

 

手を離される・・・はぁ、苦しかった。

 

「では克人さんに連絡・・・と」

 

まぁ、少しは時間がかかるだろうが・・・って、もう来た。

 

「あと少ししたら車で突入するとのことです」

 

「分かった、四葉、恩に着る」

 

「これくらい気にしないでください」

 

そう言うと桐原さんはもう一度頭を下げてから、走って行った。

 

何と言うか、武人なんだな~と思った。

 

「さて、俺も俺で働きますか」

 

敵のアジトは分かっている。いつでも潰せるように調べておいた。

 

そして、エガリテ日本支部のリーダーは剣道部主将司甲の義兄、司一。

 

通りで剣道部は真っ先に汚染されていたわけだ。

 

加速魔法、光学迷彩、音波遮断、赤外線隠蔽などの魔法を駆使してアジトに近づく。

 

 

 

達也side

 

 

俺たちは車で敵のアジトに突っ込んでいた。

 

「レオ! 今だ!」

 

「パンツァー‼」

 

車を硬化魔法で装甲車化して門を打ち破る。

 

その分レオはへばっているが。

 

「司波、お前が考えた作戦だ。お前が指示を出せ」

 

「分かりました。レオはここで退路の確保。

エリカはレオのアシスト、それから逃げ出そうとするやつの始末」

 

「捕獲じゃなくていいの?」

 

「余計なリスクを負う必要はない。安心確実に、始末しろ。

会頭と桐原先輩は右に迂回して裏側に回ってください」

 

「了解した」

 

「俺と深雪はこのまま踏み込みます」

 

それを合図に、全員が自分の役目を果たすために進む。

 

 

 

昼夜side

 

 

うんうん、みんな来たね。俺は窓からガラスを割ってダイナミック登場しようか。

 

「せーのっ!」

 

窓ガラスを割ってそのまま相手にドロップキックを食らわせるつもりだ。

 

「ようこそ、初めまして、司ベギラァ!」

 

「ふう、四葉昼夜、華麗に参上」

 

「おい昼夜、ただでさえここのボスは出番がないのに出オチ属性までつけてやるな。

ましてや出番がないんじゃ出オチも大してできないだろう?」

 

「達也・・・俺そんなこと全然考えてなかったよ(感動の眼差し)」

 

しまった、これはやらかした。

 

「と言うことで一さん、

やり直すからもう一度最初からセリフ言って貰っていいですか」

 

「バカにしやがって! ガキ風情が!」

 

全員が銃を俺たちに向ける。

 

「先に言っておいてやる。CADを棄てて俺たちの仲間になれ!」

 

「そうだな、時間をもらえるなら返事をしないと。

俺たちの返事はこうだ、武器を捨てて手を頭の後ろに組んで投降しろ。

達也も深雪も、これでいいよな?」

 

「「問題ない(ありません)」」

 

さて、ちゃんと答えたし相手にも時間を与えないとな。

 

「言っておくがな、今回の作戦にはこっちもかなりコストをかけたんだ。

だから割に合う報酬が欲しいんだよ、そこの四葉が考えた欠陥品ではなく、

司波、貴様のキャストジャミングがな!」

 

「え~、達也のジャミングは特定魔法のみだろ?」

 

「いや、昼夜のジャミングはかなりの演算能力がないと・・・」

 

「話を聞けェ!」

 

お、いいね。司一のスキル『ツッコミ』のレベルが上がっていくぞ。

 

「はぁ、で? キャストジャミングもどきを調べたのは褒めてやるが、

俺の周りにまで手を出されたんじゃねぇ・・・」

 

「ふふ・・・そうか、ならば二人まとめて・・・俺たちの仲間に・・・!」

 

司一は頭に右手を添える。そして少し苦しそうな顔をして・・・

 

「貴様・・・一体何をした・・・?」

 

「何って、雫たちの分のお返し。

キャストジャミングって言ってな、魔法師が聞くと気分が悪くなるんだよ。

そう、今のあんたみたいにな」

 

今回はこいつの想子パターンを見て最悪な相性に僅かながらいじったが。

 

「使おうとした魔法は意識干渉型系統魔法『邪眼(イビル・アイ)』と称しているが、

実際はただ催眠効果のある光信号を明滅させ、網膜に投射する光波振動系魔法」

 

「洗脳技術から派生したただの催眠術。精々意表を突きやすいのがメリットか。

確か新ソ連設立前にベラルーシが熱心に開発してたっけ」

 

「この様子だと、壬生先輩の記憶もこれですり替えたな?」

 

・・・ほう、そうやって俺の通う学校を汚染してくれてたわけと。

 

「この下種ども・・・!」

 

深雪もご立腹だ。逃がしたら明日の天気は吹雪になりかねない。

 

「眼鏡を外す右手に注意を向けさせるつもりだったんだろうけど、

多分戦う相手間違ってると思うぞ。俺等には通じん」

 

「いざとなれば起動式を部分的に抹消すれば十分だ。

催眠パターンの記述が抜けていては邪眼もただの光信号だ」

 

「な・・バカな・・・そんなこと・・・生け捕りはやめだ! 撃て!」

 

はぁ、短気だなぁ。武器ももう少し複雑な構造のものを選ばないと。

 

「じゃないと俺にも分解されるぞ?」

 

銃は全てパーツに戻る。これくらいなら俺にもできる。塵にしたりは無理だけど。

 

「な・・・くッ!」

 

司一は逃げ出す。それを俺と達也が追う。

 

後ろに一人、ナイフで突進してくるが足元が凍っていた。

 

「愚か者・・・」

 

「程々にな、お前が手を汚すまでもない相手だ」「いざとなったら呼べよ?」

 

「わかりました」

 

ここにいるのは深雪に任せて、馬鹿リーダーを追う。

 

 

 

さて、俺は今その馬鹿リーダーと愉快な仲間たちと対面しています。

 

ジャミング波がすごくうるさいです。

 

(多分深雪はもうニブルヘイムで終わらせただろうな)

 

「ハハハ、どうだ魔法師? 本物キャストジャミングの力は!」

 

「昼夜、この世でキャストジャミングを無効化できる魔法を初めて作ったのは?」

 

「・・・はぁ、了解したよ」

 

俺はキャストアクティベートを発動する。

 

「ふん、こっちは十人以上でやってるんだ。いくら対抗手段があっても無駄だ!」

 

「えーと、その想子波系だと確か大亜が使ってるアンティナイトの波形だな。

ベラルーシ再分離独立派の提供でスポンサーが大亜連合ってことだね」

 

産出地域、加工によって僅かにアンティナイトのジャミングの波形は変わる。

 

この波形は忘れない、二年前に沖縄で受けたのと同じものだ。

 

「今更気づいたところでどうもなりもしないよ・・・」

 

「じゃあ達也あとはよろしく」

 

達也は愉快な仲間たちにCADを向けて引き金を引く。

 

その銃口の先にあった肉は、想子の波ごと貫かれた。

 

「体組織の一部を穿った、そいつらはもう使えないぞ」

 

「先に言っておくと俺がいようといまいと達也には関係なかったと思うぞ。

今頃、規格外(イレギュラー)なんて思ってももう遅いぞ」

 

その時、馬鹿リーダーの後ろの壁から剣先が出る。

 

「お、桐原先輩! そこであってますよ!」

 

「任せろ!」

 

壁越しだったが返事があり、次の瞬間には壁に大きな穴が開いていた。

 

「よお司波兄に四葉、こいつらはお前らが?」

 

「いいえ、全部達也が。

で、そこに転がってる生ごみでまだ生きがいいのがリーダーの司一ですよ」

 

「なに・・・?」

 

桐原さんは馬鹿を睨みつける。

 

「こいつか! 壬生を誑かしやがったのは!」

 

「ひぃぃぃぃぃ!」

 

一際強いジャミング波が発生する。

 

普段なら桐原さんの高周波ブレードは効果を失うほどに。

 

「テメェーの所為で壬生がぁぁ‼」

 

「ぎゃあぁぁぁぁ‼」

 

だが、高周波ブレードは効果を失うことなく、その刃で馬鹿の肘から先を切り取った。

 

そこに来た克人さんは、馬鹿の手を焼いてを焼いて止血した。

 

馬鹿は泡を吹き、失禁し、失神した。

 

 

 

この後の処理は克人さんもとい十文字家がしてくれるそうなので・・・

 

「達也、深雪、お疲れ様~」

 

取り合えず二人に挨拶。それから・・・

 

「えーと、こんばんわ・・・でいいのかな? 千葉さんに西城君」

 

「エリカでいいわ。こっちも昼夜でいいかしら?」

 

「その方がむしろありがたいな」

 

「俺もレオでいいぜ、よろしくな昼夜」

 

「こちらこそ、よろしく頼む」

 

何気に仲良くなれて助かった。食堂の時の事があるから何か言われるかと思ったが。

 

さてはて、これからもにぎやかな学園生活が遅れればいいな。

 

面倒ごとも面白さと釣り合うなら許してやろう。

 

 




はい、入学編おしまいです。
司一はネタキャラでいいよね? あんな使えないんだから。
さて、入学編も終わったので今までの感想を昼夜君に聞いて終わりましょう。

昼「ん? 入学編終わっての感想? と言ってもなぁ・・・。
  強いて言うならトラブル続きだったな。
  達也と一緒にいるとよく巻き込まれるんだよ。
  達也は俺といるとトラブルが起こるって言ってるけどな。
  まぁ、なんだかんだでつまらなくはなかったな」

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