ハリー・ポッター 新月の王と日蝕の姫   作:???

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第11話 夜明け前の闇より


第11話 Pre-lucem tenebras

 賢者の石を守る為に仕掛けられた教師陣による数々の罠を潜り抜けた先にある最奥の部屋にて2つの顔を持つ異形にクィレルとハリーは対峙している。

 

「捕まえろ!」

 

 かつて英国魔法界中を恐怖によって震え上がらせたヴォルデモートは恐ろしい叫び声で配下に命を下す。それをうけてクィレルが素早く動いてハリーの手首を掴んだ。しかしすぐさま掴んだ手首を離すことになった。触れた箇所から焼き鏝を当てられたかのような激痛が走りボロボロとまるで砂の様に崩れ落ちたのだ。

 この時のクィレルやヴォルデモートには知り得ない事だが、ハリーに掛けられた加護は真に愛する者に術者自身を捧げる事で発動する、最上位の守護魔法の中でも最古、つまり黄金の秘奥に近いとされるものだ。故にハリーの敵が触れば加護によって焼かれるのだ。

 

「アァァァァァァァッ!無理ですご主人様!触れることができません!」

「それなら殺せ!殺してしまえ!若造1人殺せんのか!」

 

 クィレルは杖をハリーに向け、白銀の秘奥たる■■の呪い(■■■■・■■■)より生まれし禁じられた呪文の最上位の死の呪い(アバダ・ケダブラ)を唱えようとするが、それを本能的に危険と感じたハリーはクィレルの顔に己の手を押し付ける。

 ハリーには何がどうなっているのか、何一つ分からないがひとつだけ確かなことがある。クィレルは自分に直接触れるとそこが焼かれるのだと。攻撃呪文どころかロクな呪文一つ使えないハリーにとって唯一の武器だった。

 

「アバダ_アァァァァァァァァッ⁈」

 

 クィレルの顔が焼かれて醜く爛れ罅が入る。普通に生きていれば味わうことの無いであろう激痛によってクィレルは自らの意識を闇に落とした。

 目の前のクィレルが倒れ込んでもハリーはしばらく実感がわかなかった。だがローブに感じる確かな重みが恐ろしい闇の魔法使いから賢者の石を守りヴォルデモートの復活を防いだのだと教え、誇らしい気持ちになった。

 

「あ、れ?」

 

 その場を後にしようと振り向いた時だった。ハリーの身体は言うことを聞かず地面に倒れ意識が暗闇に沈んでいく。無論毒や呪いなどではないただ単に疲労のあまりに倒れ込んでしまったのだ。

 だがそれも無理もないことだろう。学生の最大の試練といっても過言ではない試験を終えた足で、一流の魔法使いという看板に偽りの無いホグワーツの教師の仕掛けた渾身の罠の数々を、死んだわけでは無いが友を犠牲に潜り抜け、闇の魔法使いと命懸けの闘ったのだ。むしろ今の今まで立って入られたこと自体が称賛に値するだろう。

 

だが悪意は小さな英雄による大健闘を讃えようとはせずその命を刈り取ろうとする。気絶しているクィレルの後頭部からゴーストの様な黒い靄が出てきたのだ。その黒い靄こそがかの闇の帝王・ヴォルデモート卿の成れの果ての姿である。他者に寄生しなければ姿を維持することすら不可能な亡霊にすら劣る現在であるが、身体の持ち主の意識がない状態であれば宿主の命を削る事で操作権を奪うことが出来る。

 元々自我を持つ魂を身体に受け入れるということ事態が生命力を著しく削る行いだというのに加えて、クィレルはユニコーンの血を適切な処置をしないまま直接口にしたのだ。そして最後のリリー・ポッターによる加護に阻まれた事がとどめとなって自力では立てない程に衰弱していた。

 そしてヴォルデモートはかつて自分が最も頼り、また恐れてきた死をハリーに翳そうと杖を向ける。だが死の呪文を唱えようとした時素早く飛び退いた。一瞬前までヴォルデモートが立っていた場所に銀の短剣が深々と刺さっていたのだ。

 

「誰だ!ハリー・ポッターの仲間か!」

「……違う」

 

 明確な威嚇に対しヴォルデモートは誰何の声を荒げる。それに答えるかのようにレクスは静かに舞台に上がった。睨み付けるヴォルデモートであったがレクスの姿を認めると納得したかのように頷き、猫なで声で勧誘する。

 

「ああ、成程。その特徴的な蒼い瞳に銀の髪、ヴァルトフォーゲンの者か。お前は優秀な魔法使いだ。いずれは俺の右腕になれるほどにな。故に力を欲するならばお前は俺の下に来るべきだ」

「……その有様で説得力など無い」

「何っ。……いや確かにお前に一理ある。ならば俺様はいずれ力を取り戻す。その時に再び問うとしよう」

「……考えておく」

「今はそれで構わん。さぁ賢者の石を俺に譲るが良い。今渡せばその恩恵を分けてやってもいいぞ」

「……断る」

 

 ヴォルデモートの勧誘に対しては曖昧に濁したが、賢者の石を渡せという言葉に対しては明確に拒絶の意思を示し杖を抜いた。

 先程の威嚇などでは無く杖を向け明確に敵対の意志を表したレクスに対して、ヴォルデモートはならば力ずくで奪うまでと言わんばかりに呪文を放った。襲い来る閃光を僅かに上体をそれすことによって躱したレクスは攻撃に転じ麻痺呪文を放つ。それを同じ呪文で相殺したヴォルデモートは切断呪文を放った。しかしレクスは床を這うように見える程に前傾姿勢で躱しながら接近する。

 

 これはどこの国だろうと大体の魔法使いに当てはまる事だが戦闘と決闘を同義に捉え杖と魔法のみを注視する者が殆どだ。流石に歴戦の猛者であるヴォルデモートがそんなわけあるまいが身体能力はヒトのそれであろう。ならば近接戦闘に持ち込んでしまえば殺すのは容易だ。そう考えたレクスはヴォルデモートが放つ数多の呪文を紙一重で避けながら神速で迫り拳を握る。

 先程と打って変わって回避に専念し尋常ではない速度で迫りくるレクスを怪訝そうに首を傾げたがヴォルデモートだったが、握りしめられた拳を見て接近戦闘に持ち込む気だと理解した瞬間に飛行魔法で宙に飛んだ。そしてレクスの頭上を取ったヴォルデモートは氷結呪文によって無数の氷の弾丸を降らせる。

 

「そら踊れ。自慢の身体能力で避けて見せよ」

「……舐めるな」

 

 氷の驟雨を踊れるように避けるレクスだったがこのままでは埒が明かないと燃焼呪文をぶつけた。氷が一瞬で蒸発し凄まじい程の音と共に互いの姿が見えなくなる程の水蒸気が発生した。

 視界を遮られることを嫌ったヴォルデモートは杖を一振りし発生した水蒸気を薙ぎ払う。だがそこにはレクスの姿は無かった。何故、と一瞬のことであったが思考に生まれた空白を突かれヴォルデモートは頬に衝撃を受け床に叩き付けられた。

 レクスは氷に炎をぶつけ発生させた水蒸気で視界を遮ったと同時に壁を蹴って跳躍し、ささやかな意趣返しとして頭上を取った後に、隙だらけの頬を蹴って地に降ろしたのだ。

 

「ぐはっ!?」

「……これで終了」

 

 凄まじい膂力で蹴り付けられたヴォルデモートは地面に伏して動けないが、レクスはその背中に容赦無く悪霊の炎を放った。杖より放たれた炎は有体となり無数の生物の特徴を持つ獣の姿となりクィレルの身体を呑み込んだ。

 魂を焼くことが可能な程に悪霊の炎は強力な闇の魔術である。故にクィレル共々焼かれるのを回避するためヴォルデモートはクィレルの身体を脱ぎ捨てた。

 

「まさかここまでやるとは。次に会う時までにどちらに着くのか身の振り方を考えておくがいい」

 

 霊魂のみとなったヴォルデモートは物理干渉が出来ないがそれ故干渉も受けない。その特性のおかげでレクスの追撃を受けることも無くホグワーツを後にすることが出来た。残るはクィレルだが既に死に体で手を下すまでもないと一瞥し鏡付近に倒れているハリーの元へ向かう。

 ハリーのローブを漁りこぶし大ほどの赤い石を左手に持った。それこそがレクスの求めた賢者の石である。

 手に入れたのならば後は双子の呪文で複製を作ってここを去るだけだ、とレクスは立ち上がった時に目の前に鎮座するみぞの鏡を見てしまった。

 カラン、と何かが床とぶつかる音をレクスは聞いた気がした。

 

「……あ、……え」

 

 それを見たレクスは左手(・・)で鏡に手を伸ばした。どれほどの間そうやって鏡の映す願望に魅入られ手を伸ばしていただろうか。

 それはまさしくレクスの臨んでモノに違いは無く、だからだろうか。その距離に接近されるまで気付かなかったのは。

 

「罠を仕掛けたのはやはり君じゃったかレクス。あれ程の罠をその若さで、まったく恐ろしいほどの才能じゃ。だが少々血なまぐさが目立つのう」

「……なっ!?」

 

 ダンブルドアの接近に全くと言ってもいい程に気付いていなかったレクスは、驚きのあまり咄嗟に杖を向けようとするが手元にないことに気が付いた。

 

「ほっほっほっ、驚かせてしまった様じゃのう」

「…ダンブルド!?なぜ……」

「先生、じゃよ。スネイプ先生に気を付けるようにと言われておったじゃろ」

「……答えて、下さい」

「なにロンドンに着くなり、わしがおるべき場所に気づいたからじゃよ。それで君はなぜこんな所におるのじゃ?」

「……石を守る為です」

「おお、ヴォルデモートから賢者の石を守ろうと、それは素晴らしい心掛けじゃな」

「……」

「石はそこに転がっておるようじゃが欲しいとは思わなかったのかね」

「……それは、欲しい。……不老不死だ」

「ほっほっほっ、正直じゃのう。それは良い事じゃ。じゃがこうも言わせてもらおうかの_」

 

 一拍おいてダンブルドアは好々爺然とした口調をガラリと一転させる。

 

「_愚か、実に愚かな事じゃよ。石は君の思うほど素晴らしいものでは無い。若い君には分からぬじゃろうがそれは大した価値の無いものなのじゃ。しかし悲しい事に大方の人間がそれを望んでしまう」

 

 過去を思っていたのかダンブルドアはしばらく無言だったが我に返り、さて、と話を締めくくる。

 

「石を渡してくれるかのレクス。それは君を不幸にすれど幸福にはせぬよ。自然の摂理から外れては必ず罰が下ってしまうじゃろう」

 

 レクスの目的と為には賢者の石は必要だ。だが今手に入れようとするならば目の前のダンブルドアを倒さねばならない。だがそれは不可能に近いだろう。何せ賢者の石を落とした時に杖も一緒に落としてしまい完全に無手であるからだ。それにくわえ幾ら今世紀最も偉大な魔法使いと称えられようとも所詮相手は老人に過ぎないと言い聞かせ隙を伺っているのだが、第六感が攻めるべきではないと警鐘を鳴らしている。

 まるで隙だらけだというのに迂闊に手を出せばその瞬間こちらに敗北を突き付けてきそうなヴェルヘイムと似た得体の知れなさがある。

 

 あの時間を無駄にしなければどうにかなったかもしれないが既に八方塞がりで完全に詰んでいた。もはや賢者の石をダンブルドアに渡すしか道は無い。

 すぐ手の届くところに不老不死があるというのに渡さざるを得ず屈辱に顔を歪め賢者の石を拾った。それなりに力を込めて賢者の石を投げて渡したが、ダンブルドアの手に渡る瞬間失速し危なげなくその手に収まった。そしてそれをロクに調べもせずに懐にしまった。

 

「ふむ、本物に間違いないようじゃな。既に気付いているようじゃがその鏡はみぞの鏡というてな顔では無くその者の心の底からの望みを映すのじゃよ。よろしければこの老人に君が何にそれ程魅入ったのか教えてはくれぬかね」

 

 ついでにと言わんばかりの口調でダンブルドアはそう告げたがそれは擬態であることは確かである。何せ言い終わる前に開心術によるレクスへの干渉を始めているのだから。

 閉心術や開心術などの精神に関する魔術はその人物の心の在り方による。他人を理解したいと強く思えば開心術を、そして誰にも心を閉ざしていれば閉心術を。つまり未だに心が揺れているレクスの閉心術では防ぐことは叶わない。だがレクスは敢えて閉心術(・・・)の一部を解く事にした。

 開心術によって表層の記憶を読み取り、深層の意識に干渉しようとしたダンブルドアであったが突如としてレクスの精神より追い出される。黒の濁流とでも呼ぶべき夥しい怨念によってダンブルドアは弾き出されたのだ。

 

「今のは、……何じゃ」

「……夢の残骸」

「どういう事かね」

「……答える気は無い。……だが一つ、永遠は下らないと?」

「ああ、そうじゃな。その通りじゃよ。永遠の生なぞ得難い友に比べ一体どれほどの価値があることか」

「……なら、ダンブルドア」

「何かね」

「……今夜死ぬ者がいたとして、それでもお前は夜明けの美しさを語れるか?」

 

 そう問いかけたレクスだったが返答を聞く気はないのか踵を返しダンブルドアの横を通り過ぎる。あまりに残酷な問いと光を呑み込む様な昏い瞳を前にダンブルドアは最後まで答えを用意することはできなかった。

 

 ダンブルドアはレクスの学校生活にて垣間見える闇の麟片に脅威を覚え警戒していたのだが、覗けた限りの記憶を見て酷い憐憫を覚えた。

 闇への過程の一部を知ったダンブルドアから見てレクスは、バラバラに壊れた人形をそれでも無理やり繋ぎ合わせたかの様な歪に歪んだモノに見えた。今すぐ抱きしめねば儚く散ってしまいそうな背にダンブルドアは手を伸ばすことが出来なかった。本人は気付いていない様だったが現実と願望との差異に苛まれて涙を流していたというのに。

 ああ、生徒1人救えずして何が教育者か。遠くなるレクスの背を見てそう自らを責めた。

 

「次こそは……。諦めたりはせぬぞ。君を見捨てたりはせぬ」

 

 ダンブルドアが見たレクスの記憶の中での大半は暴虐のものだった。だがレクスの望み、即ちみぞの鏡で見たものとは大人となったレクスがフリードやリーゼなどを始めとした多くの人物と肩を並べ笑い合っている姿だった。故に片足突っ込むどころか闇の中で生まれ足掻いてきたレクスであっても手遅れではないと、光の差す方へ導いてみせると深く誓った。

 

 

 

 

 

 賢者の石の件から数日が経ち、学年末パーティーの日がやってきた。

 どうやら今年の寮杯を獲得したのはスリザリンらしく大広間の装飾はシンボルカラーの緑や銀で蛇の横断幕が掲げられている。

 スリザリン生は胸を張り自信満々な表情をしているが、対照的に他の3寮特にグリフィンドール生は顔を白くしこの世の終わりの様な表情をしている。

 だがレクスは他のスリザリン生とは違い顔をピクリともさせない。それはいつもの事であるが普段まとっている張りつめた雰囲気に比べどこか刺々しい雰囲気である。

 

「レクスどうしたのよ。ここ数日おかしいわ」

 

 いつもとまるで違う雰囲気のレクスを心配したリーゼは声を掛けるがレクスはリーゼにすら冷たく返す。

 

「……なんでも無い」

「そう」

 

 なんでも無い訳がないというのはリーゼにも理解できた事であるがこちらを一瞥した紺碧の瞳の奥で蠢くナニカに気圧され仕方なく引き下がる。

 

「また1年が過ぎた! 一同、ご馳走にかぶりつく前に老いぼれの戯言をお聞き願おう。

一年が過ぎ、君達の頭も以前に比べて何かが詰まっていればいいのじゃが……新学年を迎える前に君達の頭が綺麗さっぱり空っぽになる夏休みがやってくる。

その前にここで寮対抗の表彰を行うとしよう。点数は次の通りじゃ。

4位グリフィンドール、368点。3位ハッフルパフ、352点。

2位レイブンクロー、418点。そして一位スリザリン、628点」

 

 スリザリンのテーブルから何かが爆発したかの様な歓声が上がる。優勝しかも二位と200点以上の差をつけての歴代最高記録だ。だがそこにダンブルドアが水を差す。

 

「よし、よし、スリザリン、よくやった。しかしつい最近の出来事も勘定に入れなくてはなるまいて」

 

 大広間中がシンとする中、ダンブルドアの声のみが響く。

 

「駆け込みの点数をいくつか与える。えーと、まず最初はロナルド・ウィーズリー君。

この何年間かホグワーツで見る事の出来なかったような最高のチェス・ゲーム見せてくれた事を称えグリフィンドールに50点を与える」

 

 グリフィンドールのテーブルから歓声が上がり双子のウィーズリーたちを筆頭に椅子の上に立つ。

 

「次にハーマイオニー・グレンジャー嬢。

火に囲まれながら冷静な論理を用いて対処した事を称えグリフィンドールに50点を与える」

 

 またもやグリフィンドールのテーブルから歓声が上がる。

 

「3番目はフリード・ヴァルトフォーゲン君。

自らの危険を顧みず強敵に立ち向かうその勇敢さを称えグリフィンドールに50点を与える」

 

 学校内で流れた噂と現状のグリフィンドールに対する駆け込み点から何と無く事態を察したスリザリン生は顔を青くし事態を静かに見守る。

 

「4番目はハリー・ポッター君……その完璧な精神力と並外れた勇気を称え、グリフィンドールに100点を与える」

 

 後10点で同率首位だ。スリザリン生は顔を青を通り越して白くする。

 

「勇気にもいろいろある。敵に立ち向かっていくのにも大いなる勇気がいる。

しかし味方の友人に向かっていくのも同じくらい勇気が必要じゃ。

そこでわしはネビル・ロングボトム君に20点を与えたい」

 

 グリフィンドール生は歓喜の悲鳴を上げ大騒ぎする。スリザリン生は顔を引攣らせ何人かはショックで椅子から滑り落ちる。

 そしてダンブルドアを睨みつける。いくらなんでもこれは無いだろうと、何もこのタイミングで加点しなくてもいいじゃないかと、これでは自分たちはまるで道化では無いかと。

 

「最後にレクス・ヴァルトフォーゲン君。

その類稀なる才能と努力に敬意を評し、スリザリンに10点を与える」

 

 完全に落ち込んでいたスリザリン生はバッと一斉に顔を上げレクスを見る。

 レクスの加点のおかげで同率1位とはいえスリザリンの敗北を免れたのだ。スリザリン生がワッとレクスに詰め寄り担ぎ上げようとするが、ぎろりと睨まれ静かに椅子に座った。

 これは蛇足だがその後発表された試験結果ではレクスが2位のリーゼと100点以上差をつけて、2位のリゼは3位のハーマイオニーと一点差で勝利した。


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