~ 朱乃 side ~
『開始の時間となりました。なお、このゲームの制限時間は3時間の
グレイフィアさんのアナウンスと共にゲームが開始される。
「作戦はさっきの通りよ。朱乃と小猫は店内から、イリナと祐斗は駐車場から進行。ギャスパーは蝙蝠になって偵察よ。何かあったら逐次連絡して頂戴。それじゃあみんな!この試合私達が勝つわよ!」
『はい!』
イリナと祐斗が先に出て行く。
「それじゃ行こっか小猫ちゃん。」
すでに猫耳と尻尾を出した小猫ちゃんに声を掛ける。
「はい、先輩。」
猫耳がピコピコ動いてる。ほんと可愛いわね~、前に触ったけどモフモフしてて気持ちいいのよね。
「先輩?」
小猫ちゃんがジト目で見てくる。ばれたか。こういう感鋭いのよね~。
「あはは、ごめん、行こうか。」
そういって私達も店内に入っていく。
それから数分警戒して進んでいると
「小猫ちゃん気付いた?」
「はい、数は2人。真っ直ぐ進んできますね。」
私は探知の魔法(ソナーみたいな魔法)、小猫ちゃんは仙術であいてが近づいてくるのを察知する。
相手の位置を感じて違和感を覚える。一人浮いてる?
とりあえず浮いてる方に向けて気配を消して魔法を撃つ事にする。
「エアカッター!」
私が放った風の刃が飛んで行く。
ドガシャアアアアン!
「へ?」
予想外の音に相手の居る辺りをみると匙君が盛大にショップに突っ込んでいた。
「ぷっ、ナイスです、先輩。」
小猫ちゃんが笑いを堪えながら私に言ってくる
「部長、匙君と仁村さんとエンカウントしました。」
私はリアス部長に連絡を入れる。
『朱乃、いける?』
「ええ、人数は同じですし、イッセーの話だと匙君はかなり危険かもしれないので早めにこっちで対処したほうがいいかもです。」
『わかったわ。朱乃に任せるわ、けど無理はしないで頂戴。』
「わかりました。」
部長と連絡を取ってる間に匙君が出て来る。
「いてててて、まさか落とされるとは。」
そう言いながら匙君がショップから出て来る。
「どうやって移動してたの?」
私達も向こうに対峙しつつ聞く。
「ああ、店内から2人が見えたんでラインを使ってぶら下がりながら移動して奇襲しようと思ったんだけど先に姫島さんの魔法で落とされたんだよ。」
「くくっ、気付いてたわよ?移動方法までは分からなかったけど牽制のつもりで魔法撃ったらまさか見事に当たるなんてね。」
いい魔法チョイスしたわ、くくっ。
「油断しちまったぜ、まさか気付かれてるとはね。だがここからは油断なんかしねぇ。」
匙君が黒いオーラを身に纏う・・・これは危険な感じがするわね。
「俺は姫島さんの相手をする。仁村、搭城さんの相手を頼む。」
「はい!」
「小猫ちゃん、そっちはお願いね。」
「はい、、任せて下さい。」
そうして私は手に薙刀を出す。
「姫島さんて近接も出来るのかよ。」
「イリナ程は出来ないわよ。今まではみんないたから使わなかっただけ。」
「まあいいさ、やる事は一緒だしな!」
そう言ってラインを飛ばしてくる。
私はそれを避けたり薙刀で弾く。
力を吸収するんだっけ?他にも出来そうだけど当たらなければ問題ないわよね。
私も匙君に切りつけるが何とか避けられて軽く掠る程度しか当たらない。結構やるわね。
「普通に強い!近接でもここまで出来るなんて。」
「いつもイリナとかで修行してるからね~・・・ってそれ!」
私は匙君の切れた胸元を指差す。
「ああ、俺には足りないものが多くてさ。それを補うのに使ってるんだよ。命を!それにさ、あの会合で会長の夢を馬鹿にされてさすっげー悔しくてよ、それを見返すのに俺達は負けるわけにはいかねーんだよ!その為なら命でも何でも懸けてやるぜ!」
イッセーの言ってた意味が分かったような気がする。時間かけたら厄介な事になりそうね~。
「仕方ないわね。時間かけたくないし、匙君の覚悟に免じて私の本気少し見せてあげるわ!」
そう言って私は薙刀を消し背中に羽を出す。そして私の内側に意識を集中する。
いくわよ?朱雀。
『ああ、私と朱乃の初陣だな。』
そして私は力を解放する。
~ side out ~
~ イリナ side ~
陣地を出てから数分、私は祐斗と警戒しながら駐車場を進んでいた。
2階から1階の駐車場を進んでいく作戦、ただ車や遮蔽物が多くゆっくり進まざるを得なかった。
『朱乃と小猫が匙君と仁村さんと今戦闘に入ったわ。イリナたちも注意してちょうだい。』
リアス部長から連絡が入る。
「となるとこっちもそろそろかしら?」
「そうだね・・・って、タイミングぴったりだね。」
祐斗が苦笑しながら言った。
丁度1階に足を踏み入れた時に前方に人影を見つけた。
「ほんとね。」
「ごきげんよう、紫藤イリナさんに木場祐斗君。こちらにくるのは読んでいました。」
待っていたのは副会長の真羅椿姫さん。それから長身の女性で由良さん。日本刀を携えた細身の巡さん。それぞれ女王、戦車、騎士。
3対2か。
由良さんは体術に秀でていて巡さんは悪霊退治を生業にしていた一族の出。
油断は出来ないわね。さてどう戦おうかしら?
祐斗は聖魔剣を私は聖剣を出し構える。
「祐斗どうする?」
「イリナさんは副会長をお願いしてもいいですか?」
「おっけ。」
そして私は副会長と、祐斗は由良さんと巡さんと対峙する。
「それじゃあ、副会長。お相手お願いしますね。」
「ええ、一度貴方とは戦ってみたかったのです。」
そうしてお互いに斬り合う。副会長は薙刀、私は聖剣。
キン、キキン、ギィン!
数号打ち合いお互いに離れる。
言うだけあって中々懐に入れない。
祐斗も2人相手に善戦している。
「さて、ゆっくりもしていられないんでそろそろ本気でいきますよ。」
「ええ、私もそうさせていただきます。」
私は意識を集中させる。
「
「やはり至ってましたか。」
流石に予想してるみたいだけど私のは亜種の
そうして私の剣の形が変わり力が増していく。
「な、
「亜種よ。
「そんな・・・。」
「で、今作り出したのが
「種明かししてもいいんですか?」
「ええ、分かってても防げるほど甘くは無いもの。」
そう言って副会長へに斬り付ける。
「くっ、
副会長は自分の前に大きな鏡を出現させる。
そして私の剣は・・・鏡を割らずにすり抜けた。
「なっ!」
「今の残像は
私は副会長の後ろから声をかける。
「いつの間に!?」
「だから言ったじゃない。そんな甘くないって。」
今度は副会長から仕掛けてくる。時間かけてられないんだけど他に何か隠してたらやっかいよね。ちょっと油断したフリして引き出そうかしら。
そしてしばらく打ち合う。そろそろかしら。
「
私が叫んだと同時に私と副会長の間に由良さんが入り込んだ。
「
由良さんが両手を出すと私の放った聖なるオーラが魔のオーラに変わり私を襲う。
ズバアアアアアン!
私はモロにそれを食らい、光になって消えた。
~ side out ~
チートはイッセーだけじゃないんです。
2話連投します。