転生したら更にチートになりました   作:デンドロビウム

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イッセー以外の戦闘ってあんま書いてなかったことに気付く。


ゲーム開始

 

 

ゲーム前日、俺達は集まって作戦会議をしていた。

 

「リアス、ソーナの方にはこちらの戦力はどれくらい把握されているんだ?」

 

アザゼルさんがリアスに聞く。

 

「そうね、大まかな所は把握されているけれど合宿で新しく覚えたのは大丈夫じゃないかしら?朱乃の朱雀、イリナと祐斗の新しい禁手化(バランス・ブレイカー)は分からない筈ね。それから小猫の仙術の強化とギャスパーの弱点克服もね。」

 

「となるとあとはフィールドの条件次第だな。それでこっちはどれ位向こうの事把握してる?」

 

「ソーナと椿姫と数人かしら?他に能力不明の者もいるけど。」

 

「まぁ、ここら辺は実際のゲームや実戦でもあることだしそれは向こうも同じだ。それに戦闘中に進化・変化することもあるから細心の注意をはらえばいいか。相手の人数は8名か。」

 

「ええ、王、女王、戦車、騎士が1、僧侶、兵士が2ね。人数だとこちらが1人少ないわね。」

 

「それはお前らには大きなハンデにはならんだろ。重要なのはどう戦力を分散させて上手く使うかだろう。お前等だとテクニックだと祐斗にイリナ。小猫はパワーよりのテクニック。リアスと朱乃はパワーよりのウィザード。ギャスパーとアーシアはサポートだが役割が違う。このメンバーを上手く組み合わせて使うかが重要になるな。」

 

とはいえ朱乃もイリナもテクニックもパワーもこなせるからな。

 

「そうね。フィールド次第だけれど基本は本陣に私とアーシア、斥候にギャスパー、前線はイリナと祐斗、小猫と朱乃でツーマンセルで行こうと思ってるわ。」

 

「剣士を組ませるとか大胆な発想じゃないか。」

 

朱璃さんが少し面白そうに言う。普通は分けるよな。

 

「そうね。ただ朱乃なら後衛がメインだけれど前にも出れるから小猫と組ますのもいいと思ったのよ。イリナと祐斗のコンビネーションもこの合宿で息が合ってきたし。」

 

「早速合宿の成果を試す感じ?」

 

「ええ、せっかく新しい戦術覚えたんだもの、使わない手は無いわ。」

 

なるほど、今迄無かった戦法を使って少しでも相手の虚を付くと。

 

「まあ、今はこれ位でいいだろう。明日はゲームだからな、ゆっくり休め。」

 

アザゼルさんの言葉で解散になった。

 

 

ゲーム当日、俺達はグレモリー地下にあるゲーム場へ移動する専用の大きな魔法陣のある部屋に集まっていた。

 

アーシア以外は駒王学園の制服でアーシアはシスター服を着ている。シトリー眷属もみんな制服みたいだ。

 

この場にはリアスの両親、ミリキャス様、アザゼルさんに朱璃さんに母さん、俺と黒歌が魔法陣の中にいるメンバーに声を掛けていた。

 

「リアス、イッセー君が居なくても勝ちなさい。」

 

「みなさん、グレモリー眷属として恥じない戦いをしなさい。」

 

「リアス姉様、みなさん、頑張ってください。」

 

リアスの両親とミリキャス様が声を掛ける。

 

「今教えられる事は教えた。あとは頑張れ。」

 

「お前らが負けるとは思わないが何が起きるかわからないのが実際のゲームだ。特にリアス、色々戦術は教えたが戦術よりもいかに臨機応変に対応できるかが重要だからな。柔軟な思考で戦術を組み立てろ。」

 

さすが朱璃さん最後にいいアドバイスだと思う。

 

「白音。」

 

「はい、わかってますお姉様。」

 

2人は何も言わなくても分かり合えてるっぽいな。

 

「みんな、俺と黒歌の分も頼むぜ!」

 

「イッセー君だけじゃないって所を見せてくるよ。」

 

俺と祐斗が拳を合わす。

 

「ギャスパーちゃん、しっかりね。合宿での努力は裏切らないわよ。」

 

「はいいい!頑張りますぅ~!」

 

母さんがギャスパーを激励している。

 

そういえばどんな修行を科したのか聞いてないな。

 

みんなが声を掛け合う中魔法陣が輝きだす。

 

「みんな!頼んだぜ!」

 

最後に俺が活を入れるつもりで声を掛ける。

 

「ええ!さあ、みんな行くわよ!」

 

リアスの言葉でみんな転移して行った。

 

ゲームが始まる。

 

 

~ イリナ side ~

 

転移して最初に目に入ったのはテーブルや椅子が複数並んだ場所だった。

 

「レストランかしら?」

 

「そうみたいだけど・・・・・なんか見覚えあるわね。」

 

私のつぶやきに朱乃が答えた。

 

確かに見覚えあるわね。暫く見渡してここがどこか思い当たる。

 

「駒王学園近くのデパートとは予想してなかったわね。」

 

リアス部長も気付いたみたいね。

 

『皆様この度はグレモリー家、シトリー家の「レーティングゲーム」の審判(アービター)役を担う事となりましたルシファー眷属女王のグレイフィアでございます。』

 

グレイフィアさんの声が会場に響く。審判はグレイフィアさんなのね。

 

グレイフィアさんの説明は続く。

 

『わが主、サーゼクス・ルシファーの名の下、ご両家の戦いを見守らせていただきます。さっそくですが今回のバトルフィールドですがリアス様とソーナ様の通われる学園の近隣にあるデパートをフィールドとして異空間にご用意いたしました。』

 

お互いに知ってる場所だからやりやすさとしては条件は一緒ね。とはいえ改めて見ると悪魔の技術ってすごいわね。イッセーや朱乃と結構行ってるけど本物と見分けつかないなんて。

 

この感じだと駐車場まであるみたいね~。

 

『両陣営、転移された場所が本陣でございます。リアス様の本陣が2階の東側、ソーナ様の本陣が1階の西側でございます。兵士の方はプロモーションする際相手の本陣まで赴いてください。』

 

デパートの端と端ね。周辺にはペットショップ、ゲーセン、飲食フロア、本屋、ドラッグストア。真下の1階には大手古本屋にスポーツ用品店。

 

向こうには食品売り場、電気屋、ジャンクフード店、雑貨売り場ね。

 

『今回特殊ルールがございます。資料が送られていますのでご確認下さい。回復品であるフェニックスの涙は両チームにひとつずつ支給されます。作戦時間は30分です。この時間内での相手との接触は禁じられております。開始は30分後に予定しております。それでは作戦時間です。』

 

アナウンス後みんなで集まる。

 

「屋内戦、お互い知ってる場所、条件は一緒ね。それで特殊ルールは?」

 

私はリアス部長に聞く。

 

「バトルフィールドであるデパートを破壊しつくさないこと──つまり派手な攻撃は行うなってことね。」

 

朱乃が一番不利かしら?大きな魔法は使えないわね。

 

「雷光とかファーやーボールは使えないわね。ところでここの施設の物って本物かしら?」

 

何か思いついたのかしら?こういう時の朱乃は頼りになるわね。

 

「駐車場の車も気になりますね。」

 

祐斗が言う。

 

「一回みんなで確認しましょう。祐斗は駐車場見てきて頂戴。みんなはそれぞれ回りの施設の確認ね。」

 

それぞれ施設にある物を確認していく。

 

確認していたみんなが戻ってくる。

 

「どれも本物みたいね。朱乃は何かいいもの見つけた?」

 

「ふふふ、いいもの見つけちゃった。」

 

お目当てのものが見つかったみたいね。

 

「あとはどう攻めるかね。吹き抜けのショッピングモールが問題ね。お互い1階からでも2階からでも進行する姿が見て取れるわ。」

 

「そうなると駐車場、中央、屋上のルートで進むしかないわね。」

 

「条件はお互い一緒だからこちらの利点を使いましょう。ギャスパーは蝙蝠に変化してデパートの各所に飛んで斥候をしてちょうだい。状況を逐一報告してもらうわ、それから深追いは厳禁よ。向こうも警戒しているだろうし単独で行動してるから怪しくなったら戻って来て頂戴。」

 

「わかりました!りょ、了解です!」

 

ギャスパーは初ゲームだからはりきってるわね。

 

それから細かい所まで詰めて作戦会議は終了。

 

「残り15分ね。10分後に個々に集合。それまでそれぞれリラックスしてちょうだい。」

 

私はカフェに行って紅茶を飲んでリラックスする。これも本物なのね。

 

「ほんと凄いわね。全部本物みたいよ?」

 

朱乃も飲み物を持って私の隣に座る。

 

「そうね。お目当ては手に入ったの?」

 

「ええ、ちょっとした攻撃に使えるわよ?」

 

そういってウィンクしてくる。女の私から見ても朱乃は可愛いわね。

 

「緊張してないの?」

 

「多少はね。でもここでカッコ悪い所見せられないじゃない。イッセーに頼まれたんだし。」

 

「私も同じかしら?というかみんなよね。前評判で圧倒的にこちらが有利とか言われてるもの。その期待に答えないとね?イッセー抜きだから苦戦したとか言わせないわよ。」

 

「勿論。そのために修行したんだし、私もイリナも不安要素は無くなった訳だしそれで無様見せるなんて出来ないわよね。」

 

朱乃も気合充分そうね。

 

「そろそろ時間ね。朱乃、戻りましょうか。」

 

「ええ、わかったわ。行きましょうイリナ。」

 

私は親友とその場を後にした。

 

~ side out ~




次回から本格的に戦闘開始です。

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