転生したら更にチートになりました   作:デンドロビウム

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ここから本編突入。


いざ冥界へ

 

 

夏休み初日俺達は学園の制服を着て駅に来ていた。

 

「ここから地下に降りて列車で冥界に向かうわ。」

 

『地下!?』

 

地下なんて無かったはずだけど。祐斗と小猫ちゃん以外のみんなも頭に疑問符を浮かべている。

 

「ええ、そうよ。とりあえずイッセー、イリナ、朱乃、アーシアは私と先にいきましょう。残りの皆は祐斗と小猫と一緒にきてちょうだい。」

 

そう言って俺達はエレベーターに乗り、リアスがポケットからカードを取り出し操作版にかざすとエレベーターが下に降りだした。

 

「うお!」

 

「ここからは悪魔じゃないと降りられないのよ。他にも街にいくつか悪魔専用の施設とかもあるのよ。」

 

そうだったのか。まあ、悪魔の拠点になっているからそうおかしなことでもないのか?

 

などと考えていたらエレベーターが止まり着いたみたいだ。

 

他の皆も祐斗と小猫ちゃんに連れられて降りてきた。

 

「へぇ〜、悪魔の技術もすごいのねぇ〜。」

 

母さんも興味深く辺りを見回している。他の皆も同じ感じだな。

 

「皆揃ったわね。ここから3番ホームに行って、そこに止まっているグレモリーの所有する列車で冥界に行くことになるわ。」

 

専用ですか!想像以上にすごい家だったんだな。

 

なんて思っていたら会長とシトリー眷属もホームに揃っていた。

 

「途中迄御一緒させてもらいますよ。」

 

会長がそう言ってリアスに挨拶している。

 

「よう、兵藤。体大丈夫なのか?」

 

匙が声を掛けてきた。

 

「ああ、さすがに一週間休んだからな。今は問題無いぜ、冥界で修行もしないとだしな。」

 

「まだ強くなる気かよ。まあ、俺達もこの夏休み中しっかり修行するからな、俺達もまだまだ強くなるぜ?」

 

「ああ、お互い頑張ろうぜ!」

 

そう言ってお互い拳を合わせる。

 

「ふふふ、男の友情ですか?」

 

笑いながら会長が俺達に声を掛けてきた。

 

「会長!」

 

「あはは、今のを見られたのはちょっと恥ずかしいですね。」

 

「一誠君、体の方は大丈夫ですか?この間は随分辛そうにしてましたし、戦闘直後は気を失ってましたし。」

 

「お前、そんなことになってたのかよ?」

 

「まあな〜、でも今は回復して問題無いよ。心配掛けてすいません会長。」

 

「謝らなくてもいいですよ。あれだけの激戦でしたし、実際あの場での一誠君の功績は大きかったんですから。気にしなくていいですよ。」

 

「あははははは・・・。」

 

ぐ、そう真っ直ぐに誉められると照れるな。

 

「そうそう、この間リアスに聞きましたがリアスとも付き合うことになったんですね。」

 

「ちょ!」

 

会長の言葉に驚いたのは俺だけじゃなく、

 

「なぁにいいいいいいい!イッセー、ホントかそれ!」

 

匙も言葉と共に掴みかかってきた。

 

「お、落ち着け匙!確かに本当だけど・・・ええい、落ち着かんか!」

 

ビシッ!

 

「いてぇ!」

 

匙の頭にチョップを当てて黙らす。

 

「なんでお前がそんなに取り乱すんだよ。」

 

「だってよ、俺なんてまだ会長と・・・ボソボソ」

 

ああ、そういう事か。こいつ、会長に惚れてるんだっけか。

 

「匙も頑張ってる姿見せればなんとかなるって、諦めなければ・・・多分(ボソッ」

 

「そ、そうかな?」

 

「だから夏休み中に強くなって少しでも見直してもらうのがいいんじゃね?」

 

「そうだな!おし!修行頑張るぜ!」

 

動機が不純だ・・・言わないけど。

 

匙とじゃれている所に会長が近づいてきて再び話しをしだした。

 

「リアスの事よろしくお願いしますね。貴方と付き合えて喜んでましたので、親友としても嬉しく思ってます。一時は朱乃さんとイリナさんがいるからと諦めていたのです。」

 

そうだったのか・・・。

 

「お願いされました。実際そういうことも告白された時にも言っていましたし、俺自身も朱乃とイリナが背中押してくれなかったら義理立てして断っていたかもしれないです。ですがあいつらの言葉と俺自身の気持ちもあって付き合うことにしました。みんなときちんと付き合っていくと俺自身も覚悟は決めてるので出来るだけ公平に付き合っていこうと思ってます。」

 

「ふふっ、お願いしますね。一誠君良い顔してますよ?リアスが惚れるのもちょっとわかりますね。それと、リアスの彼氏になったんですから私のこともプライベートではソーナと呼んでくれますか?」

 

匙が横から黒いオーラを出して俺を睨んでいるが・・・

 

「じゃあ、ソーナさんでいいですか?」

 

「ええ、これからよろしくお願いしますね。」

 

「はい、こちらこそです。」

 

話していると列車が走ってくる音が聞こえた。

 

「そろそろ来るみたいですね。途中まで一緒なのでまた後でみんなと話しましょう。匙、行きますよ。」

 

そう言ってソーナさんと匙は後ろの方に移動していった。匙!頑張れ!

 

ソーナさんと匙が去って行ったのを見ているとみんなが集まって来た。

 

「もう列車が来るからみんな準備してちょうだいね。」

 

『はい、部長。』

 

 

 

その後列車が到着してみんな乗り込んだ。俺達は真ん中あたり、リアスは先頭車両(そういう決まりになっているらしい)、生徒会メンバーは後ろの車両に乗っている。

 

「しっかし、専用車両とか今でも信じられないな。」

 

出発してしばらくしてみんなが落ち着いてきた頃に思わず呟いていた。

 

「ほんとよね。家の改築とか病院持ってるのも驚いたけどまさか列車まで持ってるとはね~。」

 

「ホームとか線路自体はいくつかの家と冥界で出資してつくったみたいだけれどスケールが大きすぎてどれだけ凄いとか良く分からないレベルよね。」

 

今までもそれなりに裕福な家に生まれたな~という実感はあったけどリアスの家はもうそういうレベルを超えているよな。

 

しばらくみんなで話したりゲームとかしているとリアスと車掌さん?がやってきた。

 

「みんな、この列車の車掌をやってるレイナルドよ。」

 

「はじめまして。姫の新たな眷属の皆さん。私はこのグレモリー専用列車の車掌をしているレイナルドと申します。以後、お見知りおきを。」

 

「はじめまして、リアス・・・・グレモリー様の兵士をしてます兵藤一誠です。よろしくお願いします。」

 

あぶねぇ、呼び捨てで言うところだった。

 

俺に続いてみんなが車掌さんに挨拶していく。

 

「ほっほっほ、この方が姫の?」

 

「もう!レイナルド、やめてちょうだい。」

 

レイナルドさんの言葉に真っ赤になってリアスが反論しているけど、うん、可愛い!

 

「これは失礼。それと他の方々は?」

 

「兵藤一誠の母で兵藤朱音です。よろしくお願いしますね~。」

 

「そこで寝てるアザゼルの妻の姫島朱璃だ。よろしく頼むよ。」

 

「えとえと、アザゼル総督のサポートで来ましたレイナーレです。」

 

母さん達が挨拶する。怜奈さんは公式の場ではレイナーレを名乗っているのか。

 

「怜奈ちゃんは私の娘でもあるわよ~。」

 

「これはこれはみなさん楽しそうな方々ですな。おっと忘れる所でした。」

 

そう言ってレイナルドさんは何かの機械を取り出し一人一人に向けて何か操作している。

 

「これは皆さんの確認をしている所です。この機械で正式に冥界に入れるようにチェックしている所ですよ。」

 

「イッセーは入院した時に先に手続きして登録してあるわ。それにしてもアザゼル先生はよく寝れるわね?」

 

「ほっほっほ、堕天使の総督様は平和ですな。あと1時間くらいで着くと思いますのでそれまでゆっくりお寛ぎ下さい。」

 

そう言ってレイナルドさんは後ろの車両に移動していった。ソーナさんの所に行ったみたいだ。

 

そのあとリアスも俺たちの所に残り(寂しかったらしい)生徒会のメンバーもやってきて楽しく過ごした。

 

それから40分くらい経った頃

 

『まもなくグレモリー領に到着します。まもなくグレモリー領に到着します。』

 

と、アナウンスが流れた。

 

「窓を開けてもいいわよ、外を見てごらんなさい。」

 

リアスに言われて窓を開けて外を眺める。

 

「おお、すげぇ!いい景色だ!」

 

「思っていたよりも綺麗ね!」

 

「空は紫なのね。でも、それほど違和感無くていいわね。」

 

「写真撮りましょう!」

 

みんなもはしゃいでいた。

 

夏休みはここにしばらく滞在するのか~、楽しみだ!

 

それから10分後くらいにまたアナウンスが流れた。

 

『まもなくグレモリー本邸前。まもなくグレモリー本邸前。皆様、ご乗車ありがとうございました。』

 

そろそろ着くのか。てか専用だけあって家名が駅名に付くとか本当に凄いな。

 

みんなが降りる支度をしているがアザゼルさんは動いてなかった。

 

「アザゼルさん?」

 

「ああ、俺はここから先の魔王領に向かう。サーゼクス達と会談だ。お前達は先に行ってグレモリーで挨拶してこい。俺も終わったらそっちに向かう。予定は明日からだな。」

 

アザゼルさん初日から会談か、ああ、だるそうにしてる。

 

「アザゼル先生、お兄様によろしく言っておいて。」

 

「ああ、わかった。イッセーしっかり挨拶してこいよ?」

 

意地の悪そうな顔で言われた。

 

「わかってますよ!」

 

シトリー領はこの先らしく匙達とも別れて俺達は駅に降りた。

 

 




匙がちょっと可愛そうだよな~とか思った。

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