朱乃とイリナがいなくなり部長と改めて2人きりになった。
さすがに今回は気配を探るがさすがに盗み聞きはしないのか部屋に戻ったみたいだ。
部長は顔を真っ赤にして俺の隣に立っている。このままって訳には行かないし覚悟はさっき決めた!なら、やることは決まってるか。
「俺は部長・・・リアスの事が好きです。こんな形ですが付き合ってもらえますか?」
俺の言葉に部長は驚き涙を流しながら頷いてくれた。
「私もイッセーが好き。ただ、朱乃とイリナとイッセーの3人を見ていると言えなかったの。さっきは勢いで言っちゃったけれど・・・。」
「あはは、そうなんですか。俺はリアスの気持ちを薄々感じていながら考えないようにしてました。朱乃とイリナに不義理はできないって思って・・・でも、あいつ等はリアスだけじゃなくて俺の気持ちも分かってたみたいで・・・ほんと敵わないな。」
それでこんな選択肢提示してくるんだから2人には頭上がらないな。
「そうね、さっき戻る時に朱乃とイリナにこのままでいいの?って言われて正直私はそれでも良いと思ったわ。でも2人はそれを否定して「イッセーの返事ここで聞いちゃいましょう。」って。凄いわねあの2人。」
「ほんともったいないですよ、俺には。それでも、俺を選んでくれて付き合ってくれてるんで俺もあいつらに恩は返さないといけないかな?」
「それは気にしなくていいんじゃないかしら?自然体でいてくれたほうが私も朱乃もイリナも安心して付き合えると思うわよ?」
「でもなぁ~、2人と付き合う時もあいつらからだったし・・・情けないな~と。」
「ふふっ、そうね。自分から告白できないヘタレさん?」
「ちょ、間違ってないけどそれひどくない?」
「でも、今は朱乃達のおかげとはいえイッセーから告白してくれたんだし、私は嬉しいわよ?」
「最初の告白はリアスからでしたよ?」
「でも付き合ってって言ってくれたじゃない。私はそれで充分だわ。」
「そんなもんですか?」
「そんなもんです。ふふっ、そうね、せっかく付き合ったんだしプライベートでは遠慮と敬語と部長呼びは禁止!」
こういうたまに見せる年頃な反応にやられたんだよな~。
「急に言われてもやりにくい!じゃあ、こっちもプライベートではお姉様口調禁止!」
「え!それは・・・確かにやりにくいわ?」
「「ぷっ、あはははははは。」」
ぎこちなさすぎて2人で笑いあう。
「今までが今までだったからな~、無意識で敬語で話しそう。」
「そうね、でもお姉様口調って意識してやってた訳じゃないから難しいわよ?」
うあ、ちょっと頬を赤く染めて話すリアス可愛い!
「きゃっ、イッセーそんないきなり。」
思わず抱きしめちゃった。
「リアスが可愛くて思わず抱きしめちゃいました。嫌でした?」
「わかってて言ってるわよね?嫌なわけないじゃない。イッセー、大好きよ。」
「リアス、俺もリアスが大好きだ。」
今度は俺からキスをしてあげる。
「ん、んちゅ。」
リアスはちょっと驚いたみたいだけど俺からのキスを受け入れてくれた。
「イッセーは慣れているみたいでちょっと悔しいわ。」
「そんなこと言われてもな~。・・・リアスとのことバレたらまた「たらし」とか言われるのか・・・。」
「それはもう遅いんじゃない?学園だと結構有名じゃない。」
「ひでぇ!今迄朱乃とイリナ以外で付き合おうとした事なんて無いのに!」
「でも私とも付き合うんだから受け入れちゃったらどう?多分まだ増えると思うわよ?」
「・・・なんとなくそうなるような気もするけどそれを受け入れると俺のプライドが。」
「いいじゃない。でもこのままだとイッセーはハーレム持ちになりそうね?」
ハーレム!前にサーゼクス様に言われて否定したけどこのままだと・・・いや、自分からは増やさない!・・・が、う~む。
「ふふふっ、しばらくは4人で仲良くしたらいいかしらね?」
覚悟決めてリアスとも付き合うことにしたけど3人にきちんと対応できる自信がない・・・。
「俺はヘタレなんだろうか?相手からの気持ちを断るとか出来そうにない・・・。」
「優しいってことにしておいたらいいんじゃない?おかげで私はイッセーと付き合うことができて幸せよ?」
「いや、それは後悔してないし嬉しいんだけれども。」
前も考えたけど俺にそんな甲斐性あんのか?
「じゃあ、いいじゃない。これからもよろしくね、イッセー。」
「こっちこそよろしく、リアス。」
そうして夜は更けていった。
翌日の朝、俺がリアスの部屋から出て来る所を母さんに見つかった。
「おはよう、イッセーちゃん・・・・・どうしてリアスちゃんの部屋から出てきたのかしら?」
「お、おはよう母さん・・・え~と。」
非常にマズイ・・・よりにもよって母さんに!
「イッセー、どうした・・・の!」
俺の後ろからリアスが顔を出す。しかも下着姿で。そして母さんに気付いて固まっている。
「あらあら~、ふふふふ。なるほどね~、朝食前にみんなに説明しないとね~。」
「ちょ、待って!母さん!」
「この状況で言い訳できるのかしら~?」
「・・・できません。」
「まったく、とりあえず2人ともシャワー浴びて来なさい。あ、リアスちゃん、一緒に露天風呂行かない?丁度行く途中だったし。先にお話し聞かせてもらおうかしら?」
「はい!お母様!」
母さん目がマジだよ。リアスガッチガチになってるし。
「とりあえず、朝食の時にみんなに説明しなさい。どうせイッセーちゃんじゃ隠せないんだし先に報告しておいた方がいいと思うわよ?」
「あ~・・・わかったよ。てか母さんは何も言わないんだな。」
「私はイッセーちゃん達が納得してて幸せになってくれるなら気にしないわよ?それどころか可愛い娘が増えるんだから大歓迎よ?」
「いいんですか?」
リアスが不安気に母さんに聞く。
「むしろリアスちゃんはいいの?朱乃ちゃんやイリナちゃんとも付き合っててそれでもイッセーちゃんとなんて。」
「はい!それは気にしません、というか朱乃とイリナに背中押された感じなので・・・。」
「あらあら、さすがにあの2人は聡いわね~、イッセーちゃんにはもったいないわね。」
「わかってるよ!背中押されたのは俺も一緒だからみんな大事にします!」
「それだけ聞ければ私は問題ないわね~。じゃあ、リアスちゃん行きましょ。」
「はい、今支度するんでちょっと待ってて下さい。」
そう言ってリアスは部屋に戻って行った。
「イッセーちゃん・・・他の子たちも多かれ少なかれあなたに好意持ってるのはわかってるのよね?どうするの?」
「・・・状況次第・・・って訳にも行かないのはわかってるつもりだけど、俺からどうこうしようとは考えてないかな?」
「それは、告白されたら受け入れるの?それとも断るの?」
「分からない・・・けど・・・多分受け入れると思う。自分から動かないのは卑怯だとかヘタレだとか思うけれども、朱乃とイリナの気持ち考えると自分からっていうのは無理かな。」
「考えすぎだと思うけど~。まぁ、それはイッセーちゃんの優しさかしら?ただ、リアスちゃんと付き合う事にしたんだからそこはちゃんとしないとよ?」
「ああ、わかってるよ。それじゃあ、俺もシャワー浴びてからリビング行くよ。」
俺はシャワーを浴びてからリビングに向かった。
リビングに向かい朝食をみんなで食べた後にリアスと付き合うことをみんなに報告した。
みんなは驚いてはいたが好意的にうけとってくれたみたいだ、よかった。
よかったんだけど・・・
「学園のみんなにバレたらまた先輩のたらし疑惑が再燃、加速しそうですね。」
小猫ちゃんの言葉が痛い!
「そうだな、しかも来週から夏休みでリアスの実家に滞在するんだぜ?向こう付いたら大変だと思うぜ~。リアス、両親には報告するんだろ?」
そうだった!来週からリアスの実家に滞在するんだった!なにか言われるのだろうか?
「ええそうね。今日の夜にでも報告しようと思ってるわ。」
「やっぱするのか・・・。」
「そうねぇ、ライザーとの一件もあるから報告しないわけにはいかないわね。」
そうだった。しかもライザー倒した張本人だよ俺。
「大丈夫だよな?」
今更不安になって聞いてみる。とはいえそんなことで別れるとかはしないけどな!
「大丈夫だと思うわ。この間の授業参観の時にいい印象持ってたみたいだし、こうなってくれる事を望んでるみたいな事も言ってたから。」
マジか!それは安心できるかな?娘はやらん!みたいな事を言われたら説得するの大変だったろうし。
「心配しなくても大丈夫よ、両親が何を言っても私は別れるつもりは無いもの。」
「いや、俺だってそうだけどリアスの両親とも仲良くしたいからね。反対されたまま付き合うのは俺としては不本意だからな~。」
「そう言ってくれて嬉しいわ、イッセー。ただ、来週冥界に行ったら違う意味で大変になるかもしれないわよ?」
「なにそれ!不安なんですけど!?」
「ふふふっ、行ったら分かると思うわよ?反対とかされるとかそういうのじゃないから安心していいわよ。」
・・・何か別にやらされるんだろうか?貴族様だし。
「さて、そろそろ時間ね、みんな学校行きましょう。」
それから数日冥界行きの準備やら何やらで過ぎていき今日から夏休み!冥界で過ごす初めての夏休みになる!期待と不安も混じってはいるけども、みんなと過ごす夏休みか~、楽しくなりそうだ!てか普通に冥界入りするの初めてじゃね?
イッセー無自覚ハーレム!
次は誰にしようかな?