朱璃さんに連れられて神社の奥にある家の居間に連れてこられお茶を出された。
テーブルに俺たちと朱璃さん親子で向かい合って座る。
神社の奥に結構大きい和風建築の家があった。
「さて、朱音姉さんから大体話しを聞いてるが改めて二人から話を聞こうかな。」
「はい、まずは俺たち二人には共通した世界の前世の記憶があります。」
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そう、俺とイリナにはとある世界の共通した記憶がある
そこでの俺の名前は西村太一、イリナの名前はミューラ
そして俺たちの記憶はある城での送還魔法の光に包まれたところで終わっている
光に包まれたのは俺たちだけではなく、もう二人いる
一人は俺とミューラともう一人の魔法の師匠でその世界での帰る家を与えてくれた恩人
レミーア=サンタクル
あの世界での行く道と生きる術を教えてくれた師匠であり最も尊敬できる人だ
もう一人は俺と共にあの世界へ召喚された親友で幼馴染で最愛の人
吾妻凛
なんというか俺にとっては同じ記憶で3回人生を送っている気分である
一回目は高校まで過ごした現代日本
二回目はそこから召喚された異世界(ゲームの王道RPGみたいな世界)
三回目は今現在小学3年生まで過ごしたこの世界(一回目の世界とほぼ同じ世界観)
これに気づいたのは3歳くらいの時だったと思う
あまりにもはっきりしている記憶、思考、どう考えても3歳児の思考の仕方じゃなかったしな
妄想とも思わなくもなかったが、だがもうひとつ決定的なことがある
異世界での相棒エレメンタルシルフィードことシルフィがいつも傍にいたこと
シルフィが言うには赤ん坊の頃から一緒だったらしい
そしてイリナが同じ異世界出身だとわかったのは・・・・・俺の不注意からだ
小学1年の時に夜部屋でシルフィを見えるように出していた時に
遊びに来たイリナに見つかりお互いが同じ世界にいた事を確認した
イリナとは家が隣同士で家族ぐるみの付き合いをしていて幼馴染だった・・・今もだけどね
それで昨日イリナと話し合った結果両親に話そうと決め、とりあえずうちの両親に話しをした
イリナの両親は教会関係で忙しいらしく世界を飛び回っている
イリナの両親にもそのうち話さないとなー
でだ、家の両親に話して、信じてもらえないだろーなーとか考えていたら
母さんが意外な言葉を発した
「なるほどね」
納得された!?なんで?
「だって~いつもイッセーちゃんの近くにシルフィちゃんだっけ?いるもの~」
「え!見えてるの!?今も?」
「そうね、生まれたときからずっと側にで見守っているいる妖精さんがいて気になってたのよね~。見えててもお話は出来なかったけどね。」
そういえば母さんは退魔師の家系だったな。しかも結構有名な。
「それと~、妹も前に同じ様なこと言ってたわね~。」
「・・・マジですか・・・」
「マジよ~それと~たまにだけど考え方とか話し方が子供っぽくないなーとか思ってたしね。」
「それから魔法の修行とか理解速いし成長速度も速いしね~普通の子供はもうちょっと我侭言うものよ。ていうか嫌がったり逃げるんじゃないかしら?」
「修行とか普通の子供だったら嫌がるのに不満は言うけどそれでもちゃんと続けてたわよね。イリナちゃんも同じよね。子供なのにストイック過ぎるわよ。」
「「・・・・・・・・・」」
うーん、言われてみればそうかも・・・・さすが大人、というか親だな、よく見てる。
意外な母さんの言葉にイリナも反応できないみたいだ。
続けて父さんが言う
「まぁ、お前たちがどんな記憶を持っていても俺たちの子供には変わりない、そこはいままでと同じように接してくれればいいし、もっと我侭とか言え、甘えろ。親のやりがいが無いだろ?」
ありがとう父さん・・・
「お父さんの言うとおりね~、とりあえず明日あたり私の妹、朱璃ちゃんのとこに行って話ししてくるといいんじゃないかしら?明日から夏休みなんだし。朱璃ちゃんには私から連絡いれておくわね。それとイッセーちゃん達と同じ年の娘もいるから仲良くしてきてあげてね。」
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で、現在。朱璃さん達にも話終えた。
これでそんな世界知らないとかいわれたらどーしよー・・・・
段々ご都合主義っぽくなってきてますねw
イッセーの性格が太一よりもイッセー寄りに・・・意図してやってる訳じゃないんだけどなぁ。