次の日の夜、情報通りに術式が始まった。
俺達は今学園の校門に集合している。会長達も一緒だ。
「リアス、学園の事任せたわよ。」
「ええ、ソーナ。結界頼むわよ。」
「サーゼクスさまは?」
「あと40分かかるそうよ。」
「ならそれまでは私達が結界を維持してみせるわ。」
「頼むわね、ソーナ。」
部長達が話している時、匙が俺に近づいてきて
「兵藤、学園と町を絶対に守ってくれ!頼むぜ。」
「ああ、まかせろ!絶対に町の破壊なんかさせねぇよ!」
匙とおれは拳を合わせた。
「さあ!みんな!コカビエルを消し飛ばしてあげましょう!」
『はい!』
俺達は学園に入りグラウンドに入る。その後学園に結界が張られた。
グラウンドではコカビエルが上空で待っていた。
後ろのほうではバルパーが術式を行使していた。あそこの魔法陣をなんとかしないとな。
フリードはバルパーの側で控えている。うまくやってくれよ?
「来たなグレモリーの眷族。」
「ええ、あなたの計画を止めに来たわよ!」
「ふはははは、まずは俺と戦うにふさわしいかこいつらと遊んでもらおう!」
そう言ったあと魔方陣がいくつも展開して頭が3つある10メートル位ある犬のような生物が現れた。
「冥界の番犬ケルベロス!あんなものを召喚するなんて。」
「アーシアは後方で待機。イリナはアーシアの護衛を頼むわ。みんないくわよ!」
『はい部長!』
まずは部長が魔法を放ち先頭のケルベロスの頭の一つを消し飛ばす!子猫ちゃんが残りの頭を掴んで投げ飛ばす!落ちてきたところに俺は突っ込んで行き篭手から取り出した安綱で縦に真っ二つにする。その間に朱乃は雷光で1体を倒していた。丸こげじゃねーか!これくらいならみんな問題ないかな?と思っていたら俺達から避けた1体がアーシアに向かう。
「イリナ!頼む!」
「ええ!」
言葉とともに剣を構えケルベロスに向かっていく。イリナは剣に炎を纏わりつかせ高速で切り刻む!・・・みんな容赦ねーな。
数分後ケルベロスは全滅していた。
「この短時間で倒すとは予想以上だな!だが!」
言葉と共にアーシアの近くに更に魔法陣が展開されもう1体出てくる。まずい!イリナも少し離れていて間に合わない!・・・だが!
「遅くなったね」
声と共にケルベロスが斬り倒されそこから祐斗が現れた。
「おせーよ、祐斗!」
更にもう1人
「わたしも加勢させてもらおう。」
ゼノヴィアが現れた。その時グラウンドに展開されていた魔法陣が輝きを増す。
「完成だ!」
そうバルパーが言い魔法陣の中心に1本の剣が浮いていた。
「聖剣が統合された光で俺の魔方陣も完成した。あと20分程でこの町は崩壊するだろう。止める為には私を倒さないと止まらないぞ。」
タイムリミットは20分か、サーゼクス様は間に合わないか。
その時祐斗がバルパーに向かっていった。
「バルパー・ガリレイ!僕はあの施設の生き残りだ。施設が破壊されイッセー君達に救われた。だが、それ以前に散っていった同胞のことは忘れてはいない。もうあんな悲劇を繰り返さない為に僕はお前を断罪する!」
祐斗が剣を手にバルパーに向かう。
だが、コカビエルが祐斗を狙っていた。まずい!
「祐斗!あぶねぇ!」
声と同時に祐斗にコカビエルが放った矢が襲った。
祐斗は咄嗟に回避したが爆風を食らいボロボロになった。
「フリード、陣の聖剣を使え。最後の余興だ。」
「はいはい旦那~、この統合された聖剣でそこの悪魔君をチョッパーすればいいんですかい?それとも他の悪魔共を切り刻めばいいんですかい?」
「バルパーぁぁ!」
祐斗はなんとか起き上がろうとするが、まだ起き上がれない。
「あの施設は惜しかったがまぁ、どの道廃棄するつもりだったんだ。生き残りも全員廃棄する予定だったが先に邪魔が入ってな。あの時にはすでに研究は完成していたがな。」
「完成・・・だって?」
「ああ、おまえらは因子が足りなかった。ならば集めればいいとは思わないか?因子だけをな。」
「なっ!」
「そうか!聖剣の祝福を受ける時に渡される結晶、まさかあれがそうなのか?」
「そうだ。だがあの偽善者共は私を追放しておきながら技術だけはちゃっかり自分達の物にしたのだよ。まぁ、あの甘いミカエルのことだ因子を取り出しても殺してはいないだろうがな。」
「なら、お前にもそれが出来たはずじゃないのか!」
「実験に犠牲は付き物だよ。いらなくなった実験材料なんて廃棄するのは当然だろ?」
「僕達はいずれは役に立てると思っていたのに、それを廃棄だと?」
祐斗はなんとか立ち上がった。そこにバルパーが結晶を投げる。
「あの時の最後の一つだ。くれてやる。今ではより精度の高い結晶を量産可能な段階だからな。」
祐斗は結晶を拾い上げ両手で抱くように胸に抱えた。
祐斗は体を震わせ泣いていた。
その時結晶が光だし祐斗の周りに人型の光が複数立っていた。
~ side 祐斗 ~
みんな・・・
僕はイッセー君達に救われた。救われたときに事情を聞いた時から思っていた。
僕だけが幸せになってもいいのか、と。
イッセー君は忘れないでみんなの分まで幸せになればいいと言ってくれた。だからこの想いは心の奥底に封印してきた。
だがこの気持ちは薄まることなく、わだかまっていた。
聖剣の話しをされた時もできるだけ表に出さないように、皆に心配させないように閉じ込めてきた。
だが、目の前にみんなの復讐相手が現れた時封印は解かれ再燃した。
そしてみんなの因子が手に中にある。救えなかった。幸せになって欲しかった。
『大丈夫』
『私達独りでは足りなかった。』
『でも、今はみんながここにいる。』
みんなはここにいる・・・
『受け入れて』
『僕らを』『私たちを』『因子を受け入れて』
みんなの心が、想いが僕に入ってくる。
あたたかい・・・
『たとえ、神が救ってくれなくても』
『僕達(私達)の心はひとつだ』
『いままでも、これからもずっと・・・・』
そうだ、これからはずっと一緒だ。同胞達は復讐なんて望んでいない。ただ、幸せに・・・
「だが、このままでは終わらせない。」
「バルパー、もうこれ以上僕達のような犠牲者を出さないためにもこの場で僕が断罪しよう!」
「フリード!」
「はいよぅ!」
フリードが僕の前に立つ。
『祐斗!』
みんなが僕を呼んでくれる。
そうだ、ぼくにはイッセー君達がいる。
これからは
「・・・・僕は剣になる、みんなを守り、未来を切り開く剣に・・・みんなの想いとともに!」
僕は剣を天に掲げて想いを叫ぶ!
「僕の思いに応えてくれ!ソードバース!」
同志たちの魂と想いが剣に混ざっていく。
魔と聖の力が混ざり合う
そして聖と魔、両方のオーラを放つ1本の剣が現れる。
「
~ side out ~
祐斗
次回決着!