ドーナシークを殴り飛ばして家に帰った俺達はレイナーレをどうしたらいいのかアザゼルさんに相談していた。
「ん~、未遂だし協力もしてくれたから不問でいいんだが、人事に悩むな。」
「お父さんの管理が甘いから今回みたいなことになったんだからちゃんとしてよね!」
「そうね、ある意味私たちは巻き込まれた側だしきちんとして欲しいわよね。」
「アザゼルは部下に甘いからな。自分にもだが。」
「わかった!わかった!今回は俺の落ち度だ、シェムハザと相談してなんとかするからそんな2人して責めないでくれ!」
(おろおろ、おろおろ)
おお、さすがに今回の事件と3人に責められてたじたじになってる。
「レイナーレさん、気持ちはわかるけどもうちょい落ち着いて。」
「イッセーさん。でも私はどうしたら・・・」
まぁ、相談というのはレイナーレさんのことだ。アザゼルさんも言っているが実際未遂だったし事件のことも話してくれたおかげで事前に防げたからな~。いいところに配属して欲しいものだ。
「アザゼルちゃん、ちょっといいかしら?」
「ん?朱音か、何かあったか?」
「レイナーレちゃんなんだけど、うちとイリナちゃんの所で働いてもらうのはどうかしら?」
「どういうことだ?」
「レイナーレちゃんさっき家事のお手伝いしてくれたんだけど、結構手際良くて助かっちゃった。それでなんだけど、朱璃も学園で先生として働くんでしょ?それだとまた家のことが疎かになると思うのよ。そこでなんだけどレイナーレちゃんをメイドとして二家で働いてもらうのはどうかしら?なんて。」
「ええええええ、メ、メイドですか!家政婦じゃなくて!」
気にするとこそこかよ!そういえば朱璃さんも学園で教師するとか言ってたな。なんでだろ?
「おいレイナーレ、働く場所と仕事内容は家事手伝いでもいいのか?それと朱音、メイドって。」
「アアア、アザゼル様の為になるならなんでもいいです!家事は元々好きなんで!」
「レイナーレちゃん可愛いじゃない!家政婦なんてちょっとおばさんっぽいじゃない?それにそれにメイド服着たところ見てみたいわ!絶対似合うし可愛いと思うの!」
母さん・・・・欲望丸出しじゃないか・・・確かに似合うと思うけど。
「え~と・・・レイナーレ、それでもいいならお願いしたいんだがいいか?」
「はい!メイドとして頑張りますのでみなさんよろしくお願いします!」
そしてレイナーレさんは母さんにいきなりどこかの部屋に連れて行かれた。展開予想つくな~。
・・・数分後。メイド服に着替えさせられたレイナーレさんがいた。おお、似合う!ロングドレスだ!ヴィクトリアンメイド?とかいったような気がする。というか母さんそんなのいつの間に用意してた!俺の女装の時といいすげー謎だ。
「う~ん。レイナーレちゃんだと長いし、近所付き合いでその名前も不自然だから名前変えましょうか。そうねぇ、兵藤・・・兵藤怜奈(れな)なんてどうかしら?」
「なぜに兵藤性?」
「娘欲しかったのよ~。可愛い服いっぱい着せられるじゃない!」
「え、え、えと、・・・・アザゼル様~私はどうしたらいいのでしょう?」
「ははははは、いいんじゃないか?怜奈か、可愛くていいじゃないか!」
「で、では今から兵藤怜奈でお願いします。」
「ああ、それと朱音、給料はこっちで出す。それから時間の空いたときでいいんだがレイ・・・怜奈の修行も頼む。」
「いいわよ~。こちらから頼んだんだし、最低でも中級クラスにしてあげるわよ。」
「ええっ!えとえと、お手柔らかにお願いします!」
こうしてレイナーレ改め兵藤怜奈、怜奈さんが新たな家族として迎え入れられた。
レイナーレ改め兵藤怜奈!
兵藤家と紫藤家のメイドになりました。